200平成17  1011曜日

東京郷友一堂に「ふるさとまつり」/宮古島市誕生を報告

1-1.jpg (21530 バイト) 【東京で菊地優子記者】第三十二回関東ふるさとまつり(主催・関東宮古郷友連合会)が九日、東京都新宿区の京王プラザホテルで開催された。関東在住の宮古出身者らが一堂に集まり互いの近況報告を行ったほか、宮古から参加した川田正一市長職務執行者からの市町村合併の報告に耳を傾け、今後の発展について語り合った。
 余興も次々と披露される中、多数の宮古出身者らが会場のいたる所で泡盛を酌み交わしふるさと話に花を咲かせた。宮古島市を記念して同会に旗が贈呈された。
 あいさつに立った同郷友連合会の大山芳男会長は「たくさんの会員の参加に感謝する。行政の区割りが変わっても宮古島の自然や人情、伝統文化は今後も脈々と続く。同会でもますますの宮古諸島の発展と会員、宮古島ファンの皆様の親睦を深めたい」と話し、会場の出席者を歓迎した。
 また川田市長職務執行者は「五万六千人の市民を代表して合併の報告に参りました。新しい門出に職員はじめ郡民が一丸となって張り切っています」と現状を語った。
 旧平良市出身の新城朗さんは「復帰の時期に集団就職した特別な仲間同級生五人で出席した。ふるさとの香りを満喫した」と満面の笑み。旧城辺町出身の福里正之さんは「楽しい。みんなの明るい顔を見ると元気になる」と郷友たちとの出会いを喜んでいた。
 城辺郷友会のサルサダンスが披露されたほか、下地郷友会のヨーンシー、クイチャーパラダイスによる踊りや歌などまつりを盛り上げた。
 また今回は東京の沖縄専門店が出店したり、宮古島市誕生記念写真付き切手も販売された。
 会場は互いを懐かしむ声と笑顔であふれ熱気に包まれた。

 写真説明・川田市長職務執行者(左)から大山会長に宮古島市の市章が手渡された=9日、東京都新宿区の京王プラザホテル

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疎開者集い再会喜ぶ/島尻さん(旧平良市)と張さん(台湾)

2-1.jpg (26885 バイト) 【那覇支局】太平洋戦争中に疎開した県出身者と疎開地で世話した人たちが集う式典と交流会(主催・県)が十日、那覇市内のホテルで開かれた。宮古関係では台湾に疎開し帰りの引揚船「栄丸」で遭難に遭った島尻哲夫さん(75)=旧平良市鏡原=と、島尻さんを救助した台湾の張添茂さん(78)が約十年ぶりに再会。二人は握手を交わし、再会を喜び合った。
 島尻さんは戦争が激しくなった一九四三年、高校生のころ家族とともに台湾に疎開した。
 同地で終戦を迎え、四五年十一月一日午後六時ごろ、家族四人で「栄丸」に乗った。約一時間後にエンジンが停止し漂流。荒れ狂う高波に多くの人がさらわれ、船も間もなく沈没。島尻さんは父と姉二人を亡くした。栄丸遭難では、乗客百五十四人中、約百人が犠牲になった。
 張さんは当時、基隆の海岸部に住み、栄丸を目撃。見守っているうちに、遭難者が流れ着き、数が多かったため、親類に連絡し救助に当たった。張さんらは十八人を救助。生存者の一人が島尻さんだった。
 島尻さんはつてを得て、翌年の十二月宮古に帰った。
 高校を卒業し数年間勤めた後、恩に報いるため、張さん探しの旅に出た。しかし、張さん一家は転居していて見つからなかった。五年目にようやく再会。それから、父と姉二人の三十三回忌まで、三十年近く台湾に行き交流を続けた。七八年には、張さんの母校に放送機材も寄付した。
 会場で二人は、笑顔いっぱいにあいさつ。島尻さんから手土産も手渡された。
 島尻さんは「懐かしい」と述べ、感無量の様子。張さんは「とてもうれしい。天に昇ったような気分」と話した。

 写真説明・握手を交わし再会を喜ぶ島尻さん(左)と張さん=10日、那覇市内のロワジールホテルオキナワ

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宮古のあーぐ響く/在沖宮古民謡協が芸能祭

3-1.jpg (31127 バイト) 【那覇支局】在沖宮古民謡協会(来間武男会長)の第十回芸能祭が九日、宜野湾市民会館で開かれ、歌や踊りで盛り上がった。同祭では夏に開催された第二十六回あーぐ大会の入賞者も表彰した。
 同協会は在沖の民謡研究会や舞踊研究所などで構成する組織。夏にはアーグ大会でグランプリや最高、優秀、新人の各賞を選定。今の時期、日ごろの修練の成果を発表する芸能祭を催している。
 芸能祭は総勢七十人による「とうがに」と「池間ぬ主」の大合奏で幕開け。上地スミ舞踊研究所のメンバーが曲に合わせて舞い、花を添えた。
 来間会長は「宮古の歌に興味を持ち、たくさん来場くださったので、ぷからすむぬ(うれしい)」と、あいさつした。
 兼島恵孝沖縄宮古郷友連合会長は「新生宮古島市誕生記念芸能祭と位置づけ、盛り上げてほしい」と、期待を込めた。
 舞台は「豊年の歌」、「中立のみががま」、「なますぬぐ」など、宮古民謡のオンパレードとなり、最後はクイチャーの乱舞で締めくくった。
 千葉県にある下地吉高宮古民謡研究所千葉支部から参加した小河和子さんは「宮古民謡は奥が深い。遠く離れて住むと古里の歌はとても懐かしく、心が癒やされる。これからも続けたい」と話した。

 写真説明・新人賞を受賞した皆さんによる合奏=9日、宜野湾市民会館

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個性的な作品ばかり/専正池坊宮国社中

4-1.jpg (27228 バイト) 生け花教室の専正池坊宮国社中(宮国春子代表)は九、十の両日、文化庁委嘱事業で実施した「伝統文化いけばな子供教室」と同社中の作品展を宮古島市内のホテルで開催した。子供たちが夏休み中に学び生けた作品二十九点と一般の作品三十一点を展示。それぞれの個性と感性が光る表情豊かな作品で訪れる客の目を楽しませた。
 同教室は財団法人伝統文化活性化国民協会の「文化庁事業」の一環として夏休み期間を利用し計十二回開催。小・中学生三十人が生け花の歴史や基礎、花を生ける楽しさを学んだ。生け花だけでなく、宮古焼きの花器作りにも挑戦した。
 指導に当たった宮国代表は「子供たちの自由な発想と感性はすごい。教えるたびに逆に学ぶことばかり。話もしっかり聞いてくれて、基礎をしっかりと学んでいる」と成長ぶりを喜んでいた。
 子供たちの作品のそばには期間中に学んだ感想や各作品の写真などをつづったファイルを展示するなど、生け花に対するそれぞれの思いも添え紹介した。会場には子供たちの家族やホテル利用客らが訪れ、作品一つ一つに見入り生け花の世界を堪能していた。

 写真説明・それぞれの感性が光る作品を展示=9日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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最良のカウンセラーは自分/八巻さんが「心の手あて」で講話

5-1.jpg (28955 バイト) 宮古島市企画政策部企画調整課男女共同参画係は九日、同市内のゆいみなぁ(同市働く女性の家)でNPO法人ティーンズポストの八巻香織さんを講師に招き、講演会を開いた。八巻さんは「自分でできる心の手あて」をテーマに講話し、「心の手当ては髪と同じように自分でできる。自分の中に最良のカウンセラーがいる」と述べた。
 八巻さんは「誰しも自分の心を持っている。心の質、在り方は人それぞれ違う。誰よりも自分のことは自分で知っている」と述べた上で、「自分の心の状態を認めなければケアできない。自分の状態に恥じることはない」と説明した。
 主催者を代表して久貝智子部長は「八巻さんは明るい道標を示してくれる。元気で明るくいきいきとした生活を送りましょう」とあいさつ。
 会場には多くの地域住民らが大勢集まり、八巻さんの一言一言を聞き漏らさないよう真剣な表情で聞き入っていた。

 写真説明・大勢の地域住民が集まり八巻さんの講話に耳を傾けた=9日、ゆいみなあ

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   92チーム宮古一目指す/宮古毎日杯野球が開幕

6-1.jpg (29008 バイト) 第三回宮古毎日新聞社杯軟式野球大会(第十四回全宮古軟式野球選手権大会)が十日、宮古島市営と沖縄電力の両球場で開幕し、同日は一回戦十試合が行われた。今大会はA級、B級、C級、壮年、実年の枠が取り払われ、参加した全九十二チームが「宮古一」を目指して熱戦を繰り広げる。毎週土日や祝祭日を利用し十一月いっぱい行われる予定。
 晴天に恵まれた両球場では、秋めいたさわやかな風が吹き抜ける中、各チームの選手がハッスルプレーを披露し、選手らの大きな声が響いていた。

 写真説明・西城楽酒会―佐良浜クールズ・2回裏、先制打を放った佐良浜の友利真海選手=10日、宮古島市営球場

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