200平成17  10曜日

市長・市議選 告示まで1カ月/初の同時選に困惑

 十一月十三日に実施される「宮古島市」の市長選と市議選の告示まできょう六日で一カ月となった。これから宮古全体が選挙モードに突入する見込みだが、先月十一日に行われた衆議院議員選挙の結果が宮古の政局に大きく影響しているようだ。特に保守系は元自民党で宮古出身の下地幹郎氏が沖縄1区で民主党の推薦、社民党、社大党の支持、協力を得て当選したことからこれまでも混迷していた政局がさらに複雑さを増して次の展開がなかなか見えてこない状況となっている。
 今回の市長選、市議選とも拡大した選挙区、初めての同時選ということもあり、立候補予定者たちも手探り状態で、現在は事務所開きなどを行い準備を進めている。
 さらに保守系は三年前の旧平良市長選から分裂のしこりがなかなか解消できない状況の中で選考委員会が下地敏彦氏(59)の擁立を決定したものの、三年間に生まれた溝を埋めようとした矢先に衆議院議員選挙となり、自民党から離党した下地幹郎氏が反自公を掲げ、さらに革新系の支持を受けた形で沖縄1区で当選したことから宮古の政局はさらに混迷への道へと進み始めた。
 当選後、下地幹郎氏は宮古島市長選に対する方針について「市長選で誰を支持、推薦するかは宮古島商工会議所会頭の中尾英筰氏や前県議の坂井民二氏らと相談しながら決めたい」と述べたものの、複雑な政局から現在までもその方針は決まっていない。
 こうした状況が保守系の動きを鈍化させている。選考委員会で最終選考まで残った坂井氏も立候補断念会見で下地敏彦氏に協力する姿勢を示したが衆院選後はその動きが止まっている。
 この状況について坂井氏は「衆院選で状況が激変し、動きたくても、動けない状況になっている。周囲の意見もそれぞれでしばらくは動きがとれないが今後、下地幹郎氏と相談して決めたい」と現在の心境を述べた。
 一方の革新系は早期に旧平良市長を三期務めた伊志嶺亮氏(72)の擁立を決定して活発な動きを展開してきた。さらに衆院選の下地幹郎氏の当選は民主、社民、社大の支持を得ての勝利であることから「反自公」を合言葉に下地幹郎氏の支持を取り付けたいとの意向も持っているようだ。
 複雑化の一途をたどる政局だが、合併で規模が拡大した労働組合票の動きにも注目が集まっている。
 市長選に向けては連合沖縄宮古地協内部も意思統一は図られず、保守系の自治労連は下地敏彦氏支持で動いており、革新系の自治労と沖教組などの単組は伊志嶺氏を支持する見込みとなっている。
 長引く不況に伴いこれまでの組織票の代名詞となっていた建設業関連の業者票のまとまりが薄まる中で、今回の選挙は自治労も自治労連も組合員は合併で三百人以上となることからその票の動きも注目となっている。

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500回線、転送に汗/新住所の問い合わせも多く 

2-1.jpg (30958 バイト) 宮古島市役所の代表電話番号は72・3751。インターネットを利用したIP電話を新設しており、城辺、伊良部、下地、上野の各庁舎のすべての担当課や担当班へ内線で引き継ぐことができる。
 オペレーターはこれまで旧平良市のみで起用していたが、宮古島市誕生に伴い城辺町など他の旧町村の職員も配属。電話交換機を二台から三台に、人員も二人から三人体制に増やし対応に当たっている。合併後間もないとあって、オペレーターたちもどの庁舎にどういった担当課があるのか把握するのに必死。全庁舎を含めた内線の一覧表や職員名簿とにらめっこしながら、電話応対に追われている。問い合わせで多いのが住所に関する電話で、宮古島市となってから新しくなった住所の明記方法について聞く市民が多いという。
 旧平良市職員としても約七年間オペレーターを務めてきた渡辺かおりさんは「日がたつにつれ少しずつ慣れてきたが、どの課が何を担当しているのかすべてを把握するのにはあと一、二カ月ほどかかる」と困惑ぶりを話しながらも、「的確、迅速につなぎたいのが私たちの気持ち。たらい回しにはしたくない。なるべく早く内線を完ぺきに覚えたい」と強調。「代表番号にかければ他の内線へつなぐことができるので、電話をかけてくる場合は何を聞きたいのか、何を知りたいのかをはっきり伝えてほしい」と話した。
 旧城辺町総務課に務めていた斉藤みのりさんは初のオペレーターを担当。「内線の数が多く戸惑う事ばかりだが、とにかく間違えて取り次がないよう気を付けている」と話した。

 写真説明・一日中鳴りっぱなしの電話の対応に追われるオペレーターたち。約500の内線番号を記した名簿を確認し電話を取り次ぐ=5日、宮古島市役所

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宮古の秋彩る/タイワンクズ咲く

3-1.jpg (33026 バイト) 宮古の秋を感じさせる花の一つでもある野生のタイワンクズが青紫色の花を咲かせ始め、自然を彩っている。
 日当たりの良い原野などに生える多年生つる性植物。マメ科の仲間で大型。葉は三つ(三出複葉)。密生する他の植物の上に花茎を高く突き出し、青紫色の花が密集し、花の大きさは直径一aほど。和名は台湾産のクズの意味。
 宮古の一部地域の海岸原野などでは、ソコベニヒルガオ(ヒルガオ科)やハイキンゴジカ(アオイ科)、キダチキンバイ(アカバナ科)などの在来種が満開。これから秋本番に向け、花々の競演が始まる。

 写真説明・秋を告げるタイワンクズの花=5日、宮古島市平良(撮影・伊良波彌記者)

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全国制覇たたえ記念碑/宮農高女子ウエイトリフティング部

4-1.jpg (31092 バイト) 県立宮古農林高校(下地恵吉校長)女子ウエイトリフティング部の全国制覇をたたえる記念碑建立除幕式が五日、同校玄関前で行われた。全国制覇を成し遂げた狩俣聖美さん(三年)、狩俣康美さん(同高卒)の名前と優勝した大会名が記されている。記念碑は同校同窓会が寄贈した。関係者によって除幕したほか、祝賀会も開催され二人の偉業を盛大に祝った。聖美さんと康美さんは「うれしいの一言。学校に名前が永遠に残ることになるとは思わなかった」と声をそろえて喜んだ。
 式典で下地校長は「部員の皆さんの情熱と限りなき自己記録への挑戦と、顧問と部員一体となって努力した成果だ。この偉業を後世に伝え、部活のさらなる活性化につなげてほしい」と式辞を述べた。
 聖美さんは二〇〇五年度第七回全国高校選手権大会の53`級、康美さんは〇四年度晴れの国おかやま国体記念杯競技会の69`級で、それぞれ全国一に輝いた。
 生徒を代表して池間奈津乃学友会長は「ウエイトリフティング部の活躍でたくさんの勇気と自信を与えられた。良い励みになった」と述べた。
 記念碑は、同校玄関前にある環境班記念碑のそばに建立され、文武両面での同校の活躍の足跡が永遠に記された。

 写真説明・関係者が集まり全国制覇をたたえる記念碑を除幕した。(左から)洲鎌善充同窓会長、翁長真由美教諭、下地校長、聖美さん、康美さん、池間学友会長、垣花玄啓PTA会長、島尻正弘同窓会副会長=5日、宮古農林高校

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宮古島商工会議所が誕生/看板を除幕、経済発展に全力誓う

5-1.jpg (38766 バイト) 宮古島市発足に伴い名称を変更した「宮古島商工会議所」(中尾英筰会頭)の看板除幕式が五日行われ、中尾会頭ら役員が「宮古島」に変えた看板を除幕、新名称としてのスタートを切った。中尾会頭は「商工会議所会員の千四百八十事業所の心のよりどころとしての役目を果たしたい」と決意を話し、役職員一丸となって宮古島市経済の発展に全力を尽くすことを強調した。同所の名称は旧市町村が合併し、宮古島市が発足するまで「沖縄宮古商工会議所」だったが、これを「宮古島商工会議所」に変更した。
 除幕式は同所前で行われ、はじめに中尾会頭があいさつし「宮古島市が誕生しわれわれ商工会議所も新しいスタートを切ることになる。新しい看板の下、宮古島経済のかじ取り役として頑張っていこう。皆さんと一丸となって頑張っていくことを誓う」と全職員に呼び掛けた。
 この後、中尾会頭をはじめ砂川恵助副会頭、藤村明憲副会頭、赤嶺一成専務理事が看板の除幕を行い新しい名称になった商工会議所としてのスタートを切った。

 写真説明・新名称の看板除幕を行い決意を新たにする商工会議所の役職員ら=5日、宮古島商工会議所

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   宮古好き集まれ!/美ぎ島グリーンネット ホームページを開設

 緑づくりのボランティア組織,美ぎ島宮古グリーンネット(伊志嶺亮会長)は五日、ホームページを開設した。活動の様子などが紹介されており、同組織では多数の閲覧、掲示板などを利用した意見交換を呼び掛けている。
 美ぎ島宮古グリーンネットのホームページは、六百二十二個人・団体の会員のうち、島外の在住者も多いことから、写真掲載による活動報告や、メールや掲示板への書き込みなどを通して多くの声に耳を傾けていこうと開設した。
 伊志嶺会長は「全国の人々に見てもらって、宮古を愛する皆さんの積極的な参加、協力を求め、ますます緑を広げていきたい」と意欲を語った。
 ホームページは、会の紹介やトピックス、フォトアルバムなど八項目で構成されており、入会申込書もホームページ上で入手できる。
 アドレスは、http://www.geocities.jp/kagisuma_miyako_gn

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