200平成17  10曜日

「自立」へ新たな一歩/宮古島市がスタート
/部課長級に辞令交付

1-1.jpg (41238 バイト) 平良市、城辺町、伊良部町、下地町、上野村の五市町村が合併して誕生した宮古島市は一日、川田正一市長職務執行者が宮古島市役所本庁舎で、新市の条例・規則を専決処分した後、部課長級への辞令交付などを行い、市町村合併の大きな目的である「自立」に向け新たな一歩を踏み出した。川田市長職務執行者は「宮古島市の素晴らしい発展のため、全力投球してほしい。新しい市長が誕生するまで執行者として皆さんと手を取り合い、前進していきたい」と訓示した。土日に当たる一、二の両日は最終の移転作業や電算システムの最終チェックが行われ、各部署の本格業務はあす三日、各庁舎の開庁式とともにスタートする。
 旧平良市役所の宮古島市役所本庁舎では、午前九時から部課長級百三十八人の辞令交付式が行われ、川田市長職務執行者が、緊張した面持ちの職員一人ひとりに辞令を手渡した。
 川田市長職務執行者は訓示で「各市町村での行政経験を生かし、宮古島市の管理職として精進願いたい。そして宮古島市の市民に『合併して良かった』と言われる行政をお互い協力し合い、団結し合って執行していこう」と力を込めた。
 分庁方式の宮古島市は、旧平良市役所を本庁舎として総務部と企画政策部、教育委員会と窓口業務を行い、旧町村役場は城辺庁舎、下地庁舎、上野庁舎として、それぞれ福祉保健部、建設部、経済部と窓口業務を担当する支所が置かれる。伊良部庁舎は「総合支所」として、多様な窓口業務などに対応する。
 また、旧宮古島上水道企業団は市水道局に、旧宮古広域消防組合は市消防本部となる。

写真説明=川田市長職務執行者(手前)が部課長級の職員に辞令を手渡した=1日午前9時3分、宮古島市役所本庁舎




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精力的に初仕事/川田市長職務執行者

2-1.jpg (34482 バイト)  宮古島市が誕生した一日、旧上野村の村長、川田正一市長職務執行者が初仕事を迎え、午前八時三十分に宮古島市の条例・規則の専決処分を行い、新市の業務をスタートさせた。川田市長職務執行者は「市長が誕生するまで、重責だと思う。職員と協力し、新市の発展に向け力を尽くしたい」と述べ、新市長誕生までの約二カ月間の業務に意欲を見せた。
 川田市長職務執行者は午前八時前には登庁し、秘書広報課の担当職員と改めて日程を確認。分刻みのスケジュールを精力的にこなした。前日までは平良市長の席だったいすに座った川田市長職務執行者は「朝も役所に来るまでは、市町村長会議に出席するような感じだった。まさか自分がここに座るとは思わなかったので夢心地だ」と感想を語った。
 最初の仕事となったのは午前八時二十五分からの琉球放送ラジオの電話での生出演。キャスターの質問に丁寧な口調で応対し、「活力あふれる元気な島づくりに向け、夢や魅力のある宮古島市になるよう職員で団結して努力していきたい」などと、新生「宮古島市」をPRした。
 引き続き、同三十分に市長職務執行者室に市旗を掲げ、宮古島市の条例・規則の専決処分の書類に署名。これにより、宮古島市の各種条例が効力を発揮し、実質的な業務の開始となった。
 この後、教育委員、固定資産評価審査委員、部課長級に対する辞令交付と立て続けにこなし、選挙管理委員会の会議や宮古島市指定金融機関の開所式などに出席、午前中いっぱい、多忙な時間を過ごした。

写真説明=真新しい宮古島市旗を掲げる川田市長職務執行者=1日午前8時分、宮古島市役所市長職務執行者室

新市市長・市議選/投開票はp月r日

 五市町村合併で発足した『宮古島市』の市長、市議の同時選挙が一日に発足した宮古島市選挙管理委員会(友利和夫委員長)で決定した。告示は十一月六日となり、これから宮古島市全体が選挙モードへ突入する。合併協議の中で新市の議員については「在任特例なし」と「定数二十八」を決定したことから、宮古島市の市長選と市議選は同日開催となった。選挙区の拡大と初めて経験する同時選となることから、市長選、市議選の立候補予定者も手探りの選挙戦を展開する見込みで投開票日まで慌ただしい動きが展開される見込みとなっている。
 宮古島市市長選に向けては旧平良市の市長を三期務めた伊志嶺亮氏(72)と三年前の平良市長選にも立候補した下地敏彦氏(59)が立候補を表明し、後援会事務所をすでに立ち上げて選挙戦に向けた取り組みを展開している。
 一方の宮古島市市議選は旧五市町村の議員や元職議員らを中心に現在、各地で事務所開きが活発に行われてるが新人候補の動きが予想より弱い状況となっているようだ。
 五市町村が合併して生まれた宮古島市の有権者数は四万二千人を超える。新しい自治体と島の未来を託せるリーダと二十八人の代表が来月十三日の選挙で決定する。新しく発足した宮古島市の財政も厳しい状況で、選ばれたリーダー、代表者たちが新市の市民にどのような将来図を示せるのかも注目となっている。


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沖縄日独協会/新市誕生記念し切手贈る

4-1.jpg (33182 バイト) 沖縄日独協会(会長・山内啓邦宮古毎日新聞社会長)は一日、宮古島市誕生と日本におけるドイツ年を記念し、写真付き切手を宮古島市に寄贈。川田正一宮古島市長職務執行者に手渡された。
 同協会の太田幸次事務局長は「宮古島市が発足した記念すべき日に記念切手を贈呈することができてよかった。素晴らしい未来が開けるように祈念したい」と述べた。
 記念切手は、同日から販売を開始。八十円切手十枚一セット。価格は千四百円。千シートの限定販売で、購入方法は、うえのドイツ文化村での直接販売か、宮古地区の郵便局で配布する専用の申込用紙を使用して通信販売。
 記念切手の図柄は、同協会の事務所が設置されているうえのドイツ文化村(旧上野村)や、砂山ビーチ(旧平良市)、東平安名崎(旧城辺町)、渡口の浜(旧伊良部町)、前浜ビーチ(旧下地町)などの景勝地、宮古島市の発足を記念した市章、二〇〇〇年に来島したゲアハルト・シュレーダー独首相の写真、日本におけるドイツ年のロゴなど。
 同封される特製ホルダーには、一八七三(明治六)年にドイツ商船ロベルトソン号が旧上野村宮国沖で座礁。宮国住民が危険を顧みずに救助したことから始まるドイツと宮古の関係、宮古島市発足の経緯、各景勝地の紹介文も掲載されている。

写真説明=太田事務局長(左)から川田宮古島市長職務執行者に記念切手が手渡された=1日、宮古島市役所



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宮古島市にようこそ/空港でジュースや特産品振る舞う

5-1.jpg (48345 バイト) 一日に誕生した「宮古島市」を記念して、宮古観光協会(藤村明憲会長)などは同日、宮古空港で「宮古島市誕生記念キャンペーン」と題して「ウエルカムドリンクサービス」を実施した。台風の接近というあいにくの天気の中、空港に降り立った観光客らにマンゴージュースや黒砂糖などを振る舞い、宮古の特産品をPRするとともに、五市町村が合併して新しい市となった宮古島来島を歓迎した。
 このサービスは、宮古島市誕生と宮古島市観光ロゴのアピール、「美(か)ぎ島(すま)募金」の周知を図ることが目的。宮古地区観光連絡協議会やミス宮古、各観光関連団体など計三十人が参加した。
 同協会の吉瀬武副会長は「これからの宮古島をもっと発展させるためには、観光を磨き上げなければならない。これからも積極的に取り組み、新市誕生記念に合わせ宮古観光をもっとPRしていきたい」と話した。
 ミス・ティダの竹井穂香さんは「おいしそうにジュースを飲んだ観光客の方の笑顔を見るとうれしくなります」。ミス・サンゴの勝連亜意さんは「いつまでも未来に残していきたい素晴らしい宮古島をもっとアピールしていきたいです」とそれぞれ話した。
 会場にはマンゴーのほか、オリオンビール、泡盛、もろみ酢などが準備され、観光客らは足を止めて特産品を味わった。また、黒砂糖やお菓子なども子供たちからの人気を集めていた。
 この日は東京や沖縄から訪れた観光客らに特産品が振る舞われた。

写真説明=マンゴージュースなどを観光客らに振る舞い新市誕生を祝った=1日、宮古空港

 

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   宮古島市誕生/一番乗りで婚姻届

6-1.jpg (34065 バイト) 宮古島市誕生の十月一日午前零時と同時に、宮古島市役所で婚姻届を提出したカップルが二組いた。儀保正邦さん(33)、伊志嶺明美さん(24)と前原敦さん(28)、上原麻里枝さん(28)のカップル。儀保さんと前原さんはともに、旧平良市役所の道路建設課職員で、この日は同課の職員らも駆け付けて二組の門出を祝福した。
 儀保さん、前原さんの両カップルが市役所に現れたのは九月三十日午後十一時五十五分ごろ。同僚らと一緒に現れ、十月一日までカウントダウン。日付が変わると、儀保さん、前原さんの順で婚姻届を提出し、守衛が受理した。
 儀保さんと伊志嶺さんは「前から宮古島市誕生の日にしようと、職場の仲間で話になっていた。届けを提出してほっとしている」と安堵(あんど)の表情。ずっと手をつないだまま、仲の良さを見せつけた前原さんと上原さんは「予想外の祝福に驚いている。誕生した宮古島市とともに、二人で良い家庭をつくれるよう頑張っていきたい」と話していた。

写真説明=宮古島市最初の婚姻届を提出した(左から)儀保さん、伊志嶺さんのカップルと、前原さん、上原さんのカップル=1日午前零時2分、宮古島市役所

 

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