200平成1 6  1 25 曜日

天皇、皇后両陛下 ご来島/宮古島初訪問・

きょう宮古南静園など視察

1-1.jpg (24760 バイト) 23日から「国立劇場おきなわ」開場記念公演鑑賞と宮古、八重山視察のため来県の天皇、皇后両陛下が24日午後、宮古島に初来島された。宮古空港には6市町村長、議会議長ら多くの関係者が両陛下を笑顔で出迎え、初来島を歓迎した。また、宿泊先の宮古島東急リゾート(下地町)では以前に両陛下に面会したことのある豆記者交歓会OBらが「芭蕉布」を歌って歓迎。両陛下とも豆記者団に歩み寄り、一緒に口ずさんで歓迎に応えた。また、同行している稲嶺恵一知事らの会見も行われ、この日1日の両陛下の様子が説明された。宮古島については両陛下とも昨年の台風14号被害を気に掛けていたご様子で、説明する稲嶺知事に対して台風当時の状況や被害について熱心に質問されていたことなどが報告された。きょう25日は宮古島視察となり、ティダファームたらま、国立療養所宮古南静園などを視察し、石垣島に向け出発される。

1-2.jpg (20739 バイト) 両陛下は午後4時6分、那覇空港から特別機で宮古空港に到着。同空港では伊志嶺亮平良市長らとあいさつを交わされた。
 両陛下の来県は1995年8月の戦後50年「慰霊の旅」以来、9年ぶり3度目。皇太子時代からは通算8度目で今回は3泊4日の日程で宮古島、石垣島の先島地域を初めて視察される。
 きょうの宮古島視察ではティダファームたらまでトマトやニガウリの栽培棟などを視察するほか、宮古南静園では入所者との交流が予定されている。
 この日は宮古空港から宿泊先の宮古島東急リゾートまでの沿道で、たくさんの住民たちが冷たい北風が吹くこの冬一番の寒さの中、「日の丸」の手旗を振って両陛下の初来島を歓迎していた。

 地方事情視察のため宮古を訪問した天皇皇后両陛下は24日、宿泊先の宮古島東急リゾートで、宮古島の印象を侍従を通して発表された。ホテル玄関前で本土復帰前後の小・中学生時代に本土を訪れた豆記者交歓会のOBらが、「芭蕉布」を合唱して出迎えたことについて両陛下は、「芭蕉布は豆記者たちが、東宮御所や保養地の軽井沢で代々歌ってくれていたのを覚えています」と懐かしそうに話したという。
また、沖縄本島出発に先立ち、稲嶺恵一知事から昨年9月の台風14号の襲来で大被害を受けたことを聞かされると、大変気に掛けていたという。

 写真説明(上)・天皇皇后両陛下が宮古島に初来島され、6市町村長、住民らの熱烈な歓迎を受けた=24日、宮古空港
 写真説明(下)・天皇皇后両陛下を各市町村の首長や議会議員がお出迎えした=24日、宮古空港

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沿道に歓迎ムードあふれる/手旗、横断幕並ぶ

2-1.tif (175338 バイト) 天皇、皇后両陛下が来島した24日午後、下地町のホテル入り口前で車から降りた両陛下は、沖縄の名曲「芭蕉布」を合唱中の豆記者交歓会OB11人に近づき、「芭蕉布」を口ずさまれた。大勢の住民らは感動と感激の頂点に達し、両陛下の優しい人柄に目頭を押さえた。両陛下の初めての来島に、この日の宮古島は、歓迎ムード一色に包まれた。

 午後3時50分ごろ、両陛下を乗せた特別機が到着すると、住民の間から「天皇、皇后両陛下がいらっしゃったよ」の興奮の声が上がり、笑顔が広がった。
午後四時すぎ、両陛下を乗せた車列が通過すると、住民らから大きな歓声が上がり、手旗を振って歓迎した。両陛下は車窓から手を振り、沿道の声に応えた。
2-2.tif (182944 バイト) 両陛下を乗せた車列が見えた時、同OBらが「芭蕉布」を合唱。両陛下は「芭蕉布」を口ずさんだ後、過去に会ったことのある前OB会長の安谷屋豪一さん(65)=平良市=に「その後、元気で頑張っていますか。宮古島は寒いですね」などの言葉を掛けられた。
安谷屋会長は「両陛下の人柄に接して感激しました」と感想を述べた。
 両陛下を宮古空港のエプロンで迎えた宮古市町村会の伊志嶺亮会長(平良市長)は「沖縄県にご来島するのは3回目だけど、今回は宮古、八重山の行幸啓を希望され感激でいっぱいです。両陛下にお会いできて大変うれしい」と声を弾ませた。
 同空港出口前で歓迎した島袋輝市さん(62)=平良市=は「日本の象徴である両陛下にお会いできてとてもうれしい」と話し、目頭を押さえた。
 旧役場前で手旗を振った60代の女性は「両陛下は新聞やテレビでしか見たことがなかったが、目の前で見るととても若かった。感無量です」と興奮した口調で話した。

 写真説明・車窓から手を振り、沿道の歓迎に応える両陛下=24日、宮古空港前
 写真説明・沿道には、手旗や歓迎の横断幕が並んだ=24日、宮古空港前

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「芭蕉布、一緒に歌っていただいた」/豆記者OB感激

3-1.jpg (28648 バイト) 「本当に長時間声を掛けてくれて感動しました」と話すのは以前に宮古の豆記者として両陛下と面談したことのある豆記者交歓会OBで城辺町教育委員の下地一美さん(52)と平良市在住の中松恵子さん(53)の2人。
 天皇、皇后両陛下の宿泊先である宮古島東急リゾート玄関前でメンバーと一緒に沖縄の歌「芭蕉布」を歌い両陛下初のご来島を歓迎した。
 この歓迎に両陛下は同会のもとに歩み寄り「芭蕉布」を一緒に合唱。両陛下が一緒に口ずさんでいただいたことに対して下地さん、仲松さんとも「本当にうれしい。『芭蕉布』を歌って良かった」と感動した様子で話した。下地さん、中松さんとも中学3年生の時に第四次豆記者として保養地の軽井沢で両陛下と面談している。
 下地さんは「よくぞわが故郷へという気持ちでいっぱい。台風被害についても『大変でしたね』と声を掛けてくださって感激しました」と話した。
 また、中松さんも「陛下から『お母さんはお元気でいらっしゃいますか』と、ありがたいお言葉を掛けてもらった。私の母のことは知らなくても心配してくれた両陛下の思いやりの言葉に感激しました」と笑顔で話した。

 写真説明・芭蕉布の合唱に歩み寄る両陛下(後姿)=24日、宮古島東急リゾート

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きょう合併住民投票/伊良部町・投票率の行方がカギ

 伊良部町の合併の意思を問う住民投票はきょう25日投開票される。
全投票資格者の投票率が50%以上で「投票成立」し開票、50%未満の場合は「投票不成立」で開票しない。投票率と、住民の「合併する」「合併しない」の二者択一が注目される。住民投票が実施されるのは宮古では初めてで、県内では伊江村、西原町に次いで3例目。開票は同日午後7時から同町南区の女性若者等活動促進施設で行う予定。
 住民投票は、同町が平良市、城辺町、下地町、上野村、多良間村と合併することの是非について、町民の意思を確認し、もって民意を反映した選択をすることにより、町の将来の方向性を定めることが目的。
 宮古の6市町村は、2002年4月から法定合併協議会を設置して合併について検討を進めており、合併目標を05年1月1日に掲げている。
 25日の投票時間は午前8時から午後6時まで。南区(伊良部、仲地、国仲、長浜、佐和田)が同施設、北区(前里添、池間添)が前里添多目的共同利用施設でそれぞれ実施される。
 24日現在の投票資格者数は5813人(男性2489人、女性2594人)。
 同町の合併の意思を問う期日前投票最終日(4日目)の24日は、63人(男25人、女38人)が投票し、4日間を合わせた投票者は計180人(男90人、女90人)。投票資格者5083人に対し、投票率は3・54%の低調となった。
期日前投票は21−24四日までの4日間行われたが、22日の旧正月と重なり投票率は予想以上に伸びなかった。

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有望企業に「米屋(しゃりや)」/事業可能性評価企業に選定

 【那覇支局】県産業振興公社(理事長・牧野浩隆副知事)は23日、事業の成長可能性が高く、将来的に有望な企業として、精米工房米屋(平良市、下里敏彦社長)など3社を2003年度第2回事業可能性評価委員会選定企業に選んだことを発表した。米屋の下里社長は「選定され光栄に思う。島の素材を活用し、地域や県民の健康増進に貢献できるよう、誇りと自信を持って頑張りたい」と述べた。
 米屋が行っているのは、石垣産米と宮古産秋ウコンを使った「ウコン入り発芽玄米」の製造・販売。白米より栄養価が優れた玄米を発芽させ、それに宮古産の秋ウコンの成分を浸透させ、健康な食生活を提供している。県外大手米卸業者との取引も決まっており、OEM(相手先ブランドで販売される製品を製造する)商品として出荷を予定している。
 このほかの選定企業はチャイルドフッド(那覇市、中元英機社長)とオキネシア(那覇市、金城幸隆社長)の2社。
 チャイルドフッドは、居酒屋やカフェなど、1つの分野に限った100の店舗を紹介し、人気を博している「100シリーズ」を発行。広告収入に頼らない、販売部数を主にした紙面作りで、沖縄のみならず、九州や関西でも進出している。
 オキネシアは、県産素材を生かした各種製品の企画開発・販売を行う。主に観光客をターゲットにした土産用の菓子を次々にヒットさせ、「オキネシア」ブランドを確立。県内の既存素材を原料として活用した高付加価値商品を生み出している。

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この冬一番の冷え込み/最低気温10・6度記録

6-1.jpg (17956 バイト) 「寒〜い」―。24日の宮古島地方は大陸からの寒気の影響で1日中厳しい寒さが続いた。午後6時すぎまでの最低気温はこの冬一番の10・6度を記録した。宮古島地方気象台によると、きょう25日から気温は上がり始め、週明け27日ごろから平年並み(15・4度)の気温に戻るという。
 24日の気温は午前零時1分に記録された13・2度が最高。この時間から気温は下がり続け、日中でも気温の上昇は見られなかった。最低気温の10・6度は午後5時49分と午後6時15分に記録している。
 この寒さの中、寒さをしのぐためコートやマフラーで身を包む姿が宮古各地で見られた。
 宮古島地方気象台によると、宮古島地方で最も低い気温が観測されたのは1967年1月16日。気温は6・9度。

 写真説明・この冬1番の寒さをしのぐためフード付きのコートで身をつつむ子供たち=24日、市内スーパー前

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