地球温暖化現象による沖縄のサンゴへの影響

■地球温暖化現象

 通常、太陽光は地球の表面で反射され、大部分の熱は反射されます。

 しかし、二酸化炭素やメタンやフロンなどの温室効果ガスが、大気圏内に層を成すと、

太陽光の熱は、地表で反射されるが、さらに、大気圏内の温室効果ガスの層に再反射

されてしまい、ほとんどの熱が、大気圏に残って、地球の平均気温が上昇してしまいます。

このことを地球温暖化現象と呼びます。

 地球温暖化現象がもたらす影響としては、単なる気候変動だけでなく、それによって、

植物の分布状況が激変してしまい、農業にも影響を与えます。たとえば、日本の東北

地方を中心とした稲作が、気温上昇のために、その地が稲作の適地から外れてしまい、

稲作が行えないという状況にもなりかねません。また、もっとも危惧されていることは、

南極や北極の氷が溶け出し、海水面が上昇してしまうことです。近年の研究では、この

影響で、日本の98%以上の砂浜が、海水面下となってしまうことが明らかにされています。

また、他にも、太平洋の島々の中で海水面下になる島も増えるといわれています。

 このように、地球温暖化という単なる気候変動が多くの影響を私達人類をはじめとする

動植物の生態系に与えるのです。

B1ICO06.png (418 バイト)地球温暖化現象については、本ホームページで詳しく解説しています。
地球温暖化現象についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをクリックしてください。

 

■エルニーニョ現象

 南アメリカ大陸の西岸ペルー沖の海域には,ふだんは湧昇流が生じている。つまり海の表層は,通常深層から昇ってくる栄養分に富む冷たい海水によって満たされている。

 ところが数年に1度赤道方面から暖かい水が流れ込み海況が一変することがある。この現象がエルニーニョと呼ばれるもので,いったんエルニーニョが起こると数ヵ月も続くので,沿岸の気候に影響することはもとより,海中のプランクトンを死なせてしまうために,世界最大の漁場である同海域の漁獲量が激減するなどその影響はきわめて大きい。

 エルニーニョの原因は解明されていないが,太平洋全体の風系,特に貿易風が例年より弱まったときとの相関関係が大きいとの指摘がなされている。また全地球的な異常気候とも関連があるという説もある。1972年,76年,82年,93年,98年に起こった。

 エルニーニョはもともとスペイン語で幼児(キリスト)を意味し,この現象がクリスマス後に始まることが多いことに由来している。

 近年の研究で、エルニーニョ現象は、二酸化炭素などの温室効果ガスによって引き起こされることがわかってきた。また、エルニーニョの影響で、近年台風の発生が少なくなっているといわれている。

日本では冷夏や暖冬の原因に

 エルニーニョ現象が起きると世界各地は干ばつや洪水などに見舞われ大きな被害を受けてきた。

日本では冷夏や暖冬になりやすいとされ、一九九三年(平成五年)のエルニーニョの時は記録的な

冷夏になり、コメなど農作物に大きな被害が出た。

 エルニーニョ現象が起きると、太平洋赤道域で東から西へ吹く貿易風が弱まり、西側の暖水域が

東へ移動することなどから積乱雲が盛んに発生する海域が通常より東に移る。こうした変化が大規

模に大気の流れを変え、異常気象の原因になると指摘される。

 同現象の発生中は、熱帯域では気温が高くなる地域が増える。またインドネシアやオーストラリア、

インドなどでは小雨傾向になり、逆に南米のペルーやエクアドル沿岸部などでは大雨が発生。 

 八二−八三年に今世紀最大の規模で発生したときは、オーストラリアやインドなどで干ばつになり

山火事が頻発。エクアドルなどは洪水に襲われ、タヒチなどはハリケーンに見舞われた。


■1998年1月の海水温と1999年1月の海水温の比較

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1998年と1999年の同時期の海水温を比較した図である。

上下を比較してもわかるとおり、明らかに、海水温が上昇していることがわかる。

赤道付近を中心に温度が上昇していることがわかる。また、沖縄周辺域もだんだんと水温が上昇しているのがわかる。


■全海域の水温・例年の気温との比較

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左の3番目の図からわかるように、全体的に1〜4度の上昇が見られる。

気になる沖縄の周辺の海域も1〜2度の上昇がみられる。エルニーニョの影響で、海水温が上昇し、

サンゴが白化現象を起こして、不可逆的ダメージを受けないか危惧するところだ。

 

■豆知識(ラニーニャ現象)

南米沖から太平洋中部にかけて赤道沿いの海面水温が、エルニーニョ現象とは逆に異常に低くなる

現象。東から吹く貿易風が強まり、南米沖で冷水のわき上がりが誘発され起こるらしく、エルニーニョ

同様、異常気象を引き起こす。 スペイン語で「女の子」の意味。

 気象庁によると、1949年以降9回発生した。最近では88〜89年に大規模に発生、米国西部で干ば

つ、スーダンやバングラデシュ、タイで大雨洪水が起きた。

 97年以来のエルニーニョ現象は先月終息したとみられ、米国では、秋以降ラニーニャ現象が起きると

予測する研究機関もあるが、日本の気象庁は、過去にはすぐにラニーニャ現象に移行しなかった例もあ

り、しばらく推移を見ないと判断できないとしている。

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■エルニーニョ・ラニーニャ現象

 

 平成9年12月及び平成10年6月の海面水温と、気象庁の発表するその時期の平年水温との差を示したもので、エルニーニョ現象とラニーニャの前兆現象を明確に読みとることができる。

 上図:平成9年12月8-31日 ・ 下図:平成10年6月1-6日

 


■地球温暖化及びエルニーニョ現象が与えるサンゴへの影響

エルニーニョでガラパゴスのサンゴに危機



 アメリカ海洋大気局はエルニーニョによってガラパゴス諸島周辺の海水の温度摂氏29度まで上がって
サンゴが危機にひんしていると発表した。これは、通常予想される最高温度より2度から3度高くサンゴの適温を2度近く上回っているということだ。ガラパゴス周辺はエルニーニョによる水温上昇の「ホット・スポット」にあたる。サンゴは共生する藻の光合成によって成長して高温になるとこの藻がすめなくなり、サンゴは白くなってしまう。これをサンゴの白化(はっか)現象という。サンゴには回復力があるがこの高温がいつまで続くかで影響は左右されるとアメリカ海洋大気局はみている。 去年からのエルニーニョによってメキシコ沖やパナマの太平洋岸などですでにサンゴが白くなる現象が確認されている。
 サンゴは、褐虫藻(かっちゅうそう)と共生している。サンゴには10ミクロンの植物プランクトンである褐虫藻が無数に生息している。 普段、サンゴとこの褐虫藻は”サンゴが植物に必要な二酸化炭素やリンを提供する代わりに、褐虫藻がサンゴに光合成して作った酸素や栄養を提供する”という共生関係にあった。しかし、海水の異常上昇により褐虫藻が十分に機能しなくなり、褐虫藻が、サンゴ から離れてしまう 。それが、サンゴの白化現象である。

 


 ●サンゴの白化現象

012.jpg (37081 バイト)    サンゴの白化現象とは、サンゴを形成するポリプが、周りの環境変化による影響を受けて、体内に共生している褐虫藻を放出してしまい、サンゴ全体が白っぽく見えるようになることをいう。

  これは、海水温が上がったり、また極端に下がったり、海水の塩分濃度が低くなったりした場合によく起こる。

  ポリプから逃げてしまった褐虫藻は、環境変化が去ると元に戻りますが、あまり長く白化の状態が続くと、ポリプやサンゴそのものが死んでしまうことになる。

 


台風発生の減少によるサンゴの白化現象

 台風はサンゴの生育の支えになっていることが近年明らかとなった。

 台風は、赤道近くの太平洋で発生し、次第に南西諸島のあたりを通過し、日本本土などに向かって北上する。

台風はその通過するときに、海水を満遍なくかき回してくれるために、ところどころで海水温が異なるが、その海

水温を一定にしてくれるのだ。それにより、水温が高すぎることを防いでくれる。そのおかげで、水温の変化に

弱いサンゴは、自然のそういった仕組みで生育している。

 しかし、エルニーニョ現象によって、台風の発生が抑制されてしまい、この自然の仕組みがたたれてしまった。

それに加え、エルニーニョにより海水温が上昇することで、ますますサンゴの生育に悪影響を与えてしまっている。

 

 

エルニーニョで白保(石垣島)のサンゴ事情

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白化は、短期間で3〜4度、長期間なら1〜2度海水温が上昇すると起こるといわれ、最近ではエルニーニョ現象との関連も指摘されている。白化はそれ自体で大量のサンゴを一度に死に追いやることがあるが、1876年から1979年までの約100年間に記録されたサンゴの大量死63回のうち、白化が原因だったのはわずか3回。近年増加しつつあるサンゴの白化現象は、やはり私たち人間の行った急激な開発や温暖化の影響によるものといえそうだ。
 石垣島白保の海では、まだ大規模な白化は確認されていない。しかし、大雨が降り、コンクリートで固められた川から大量の淡水が海に流れ込むと、白化したサンゴが見られる。

 

エルニーニョで沖縄県内のサンゴ事情

 沖縄本島の西に浮かぶ慶良間諸島では300種類のほとんどのサンゴがダメージを受けた。県内全域で調査した結果、名護市では浅瀬に生息するサンゴの90%が死滅するという悲惨な状況になった。 90%の全てが死んでしまったわけではない。しかし種類によっては白化現象がでてから2週間で死んでしまうものもある。名護市近海はその種類が多かったのだろう。
 

豆知識【サンゴは二酸化炭素の貯蔵庫!?】

 最近、二酸化炭素の貯蔵庫として、サンゴ礁も注目をあびるようになりました。大気中の二酸化炭素の濃度が年をおうごとに増加し、温室効果による気温の上昇が、全地球の環境問題として心配されています。
 大気中の二酸化炭素の上昇は、化石燃料である石油や石炭などが、長年にわたって大量に使用されてきたために、おびただしい量の二酸化炭素が放出されたことに主な原因があります。そのような二酸化炭素を、光合成によって再び固定する役割を持った森林が、地球規模で破壊されて失われていくことも、心配されています。 サンゴ礁ほ、生物たちが築き上げた、地球上でもっとも大規模な記念碑です。それはおびただしい量の炭酸カルシウムからできています。生物の働きによって、大量の二酸化炭素が生物の骨や殻に形を変え、石灰質のサンゴ礁として二酸化炭素を貯蔵しているのです。海の中だけではありません。隆起して陸地になっても、なお大きな貯蔵庫としての役割を持っています。 二酸化炭素をめぐる問題で、造礁サンゴの果す役割については、いろいろな解釈があります。いま、さかんに議論が行なわれているところですが、地球環境の保全ということからも、サンゴ礁が大切であることがわかります。
 私たちはもっともっとサンゴやサンゴ礁を大切にし、もっともっと深く知らなければならないといえるでしょう。

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