200平成19   土曜日

争点「基地」から「暮らし」/参院補選
  狩俣氏「格差」、島尻氏「子育て」/沖縄の選挙 様変わり

格差をなくし安心な社会づくりを求めている狩俣氏(上)と母親=5日
格差をなくし安心な社会づくりを求めている狩俣氏(上)と母親=5日
 

女性の目線で「子育て」を前面に押し出している島尻氏(左)=5日
女性の目線で「子育て」を前面に押し出している島尻氏(左)=5日

 【那覇支局】五日に告示された参議院補欠選挙。今回は、狩俣吉正氏(57)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=と島尻安伊子氏(42)=自民、公明推薦=とで、事実上の一騎打ちの構図となっている。しかし、今回はこれまでの沖縄における国政選挙とは大きく違い、最大の争点として君臨していた「基地問題」の影が薄い。狩俣氏は「格差是正」、島尻氏は「子育て」を掲げており、「普天間基地返還」「辺野古移設」などの「基地」に関する文言は両氏の第一声でもアピールとしては薄く、今回選挙で争点とは言い難い状況だ。

 ◇第一声
 五日の出発式における狩俣氏の第一声は、最初から「自公政権の格差を広げる政治を認めるか、格差をなくし安心な社会づくりを求めるのかが最大の争点」と、「格差是正」を前面に押し出した。
 島尻氏も「仲井真県政と共に、子育て世代の生の声を国政に反映させるという強い決意で立候補した。沖縄県を日本で一番の子育て政策の最先県にしたい」と、「子育て」を強調した。
 両氏の第一声では、狩俣氏があいさつ後半で基地問題に触れたがあくまでもその訴えは「格差是正」が柱。一方の島尻氏は第一声の中で一度も基地には触れなかった。
 ◇基地問題
 昨年十一月の県知事選でも争点は「基地問題」だった。しかし、期間中にマスコミが実施した世論調査で県民の関心は「基地」よりも「経済振興」の方が高かった。
 実際に米軍基地は、沖縄本島中北部に集中し、基地のない南部や宮古を含む先島などは選挙で「基地問題」が争点となっても、有権者に「米軍基地」に対する意識を浸透させることは難しい状況だった。
 基地が集中する中北部の有権者数は、五十四万人、米軍基地の影響の少ない南部、先島、那覇などの有権者数は五十一万人となっている。
 参院選の投票率は一九九二年以来、六〇%を下回り、前回の〇四年は過去最低の五四・二四%となった。そうした中で、野党議員の一部からも「基地問題は大切だがそれだけが突出した争点となってしまうと、米軍基地不在地域に住む有権者の関心がなかなか高まらない」との声も聞かれていた。
 ◇最大の課題
 今回の補欠選挙については、本土紙でも「争点は『基地』より『暮らし』」「基地色薄れ」などの見出しが並ぶ。今回選挙で最大の争点がこれまで当たり前だった「基地」から「暮らし」へと移行したことは、沖縄の全県選挙にとって大きな転換点となったとも言える。
 しかし、国内における米軍基地の約七五%は沖縄に集中し、加重負担を強いられている。基地問題が沖縄にとって今後も「最大の課題」であることは変わらない。
 今回の争点となった「暮らし」も根底には「平和」と「安心」が必要となる。最大の課題である「基地問題」も、県民が求めるより良い「暮らし」と表裏一体。「基地」が最大の争点とならなかった今回の選挙は、ある意味で「基地問題」とは何かを改めて県民に投げ掛ける選挙になるかもしれない。
      (垣花尚)
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建物の再利用進まず/旧宮古支庁
 商工会議所が移転先に熱意

建物の後利用計画が宙に浮いたままとなっている旧宮古支庁舎=平良字西里
建物の後利用計画が宙に浮いたままとなっている旧宮古支庁舎=平良字西里

 県の旧宮古支庁舎の後利用が宙に浮いたままだ。管理する県では、築四十五年経過していることから「危険建築物」と判断し、再利用には難色を示している。旧庁舎は平良の中心地という立地条件にも恵まれていることから、現施設からの移転を考えている宮古島商工会議所では「補強工事をしてでも、再利用できないか」と思案している。
 宮古島商工会議所は、旧庁舎の使用を二〇〇四年に県に要請。平良市(当時)も老朽化している市立図書館の移転を計画したが、いずれも建物の耐久度調査が行われていないため見送られた経緯がある。
 宮古支庁が現在の場所に移転してから約十年が経過。この間、那覇地裁平良支部や宮古地区合併協議会事務局が旧庁舎を利用していたが、現在は「空き家」状態となっている。
 同会議所では、使用している現在の建物や駐車場が手狭なことに加え、平良の中心地から離れていることなどから、旧庁舎への移転を再度要望している。
 同会議所の赤嶺一成専務理事は「旧庁舎は、平良庁舎や裁判所などと隣接していることから、各行政機関との連携がスムーズに図られる」と立地条件の良さを強調。旧庁舎への移転で、事業所などへのサービスがさらに高まると期待している。
 しかし、県では旧庁舎が老朽化していることを指摘。ほぼ同時期に建設された平良図書館が九九年に行った耐久度調査で、国の基準を下回ったことからも「貸したいのはやまやまだが、クリアすべきハードルが高く再利用は難しい」と話している。
 さらには、耐久度調査に約二百万円、補強工事に数百万−数千万円がかかると試算していることから県では、「解体してさら地にし、利活用した方が効率的」との見方を示している。
 ただ、旧庁舎の解体工事にも高額な予算が必要で「県の財政も厳しく、痛しかゆしの状況」(同課)。
 商工会議所では、「みんなで知恵を出し合えば、再利用に関しての良い方法が見つかるのではないか」と話している。
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コンビニ 家庭ごみの持ち込みダメ
   生ゴミ、おむつまでもポイ/3割が外から、「マナー守って」

店舗に設置されたごみ箱には、家庭ごみの持ち込みを注意する張り紙がされている=6日、市内のコンビニエンスストア
店舗に設置されたごみ箱には、家庭ごみの持ち込みを注意する張り紙がされている=6日、市内のコンビニエンスストア

 家庭からのごみ、持ち込まないで−。コンビニエンスストアに設置されたごみ箱には、家庭から持ち込まれたごみが約三割を占め、分別せずに捨てられることが多いという。中には粗大ごみなどを放置することもあり、コンビニでは「ごみを捨てる際には最低限のマナーを守って」と利用客へ注意を促している。

 コンビニのごみ箱は、利用者が購入した品の包装などを処理するために出入り口付近に設置している。利用者にとっては便利なものだが、それだけにごみの持ち込みも多く全国的にも問題になっている。
 関係者によると、家庭ごみ有料化が進んでいる沖縄本島に比べ、宮古は家庭ごみの持ち込みは少ないという。しかし、分別せずに捨てるケースは多いと指摘している。
 ごみ箱に捨てられるごみには、生ごみやおむつなどが含まれていることもある。また、ごみ袋を店舗裏に置いていくこともあり、野良犬や野良猫によってごみが散乱することもあるという。
 複数の店舗によると、過去には布団や自動車のバッテリー、自転車、テレビなどが捨てられたこともあるという。夏場はバーベキューのごみなどが多くなる。
 店舗によっては注意を呼び掛ける張り紙をしている。こういった店舗には、持ち込まれる量は減るものの、燃えるごみに缶やペットボトルなど一つの袋にまとめて捨てるなどマナーの向上は一向に見られない。「ごみ箱専用のカメラを設置し監視しては」との声もある。
 常に人の出入りが多い大型スーパーに設置されたごみ箱には、人の目が「監視役」となっているせいか、家庭ごみの持ち込みは少ないという。交通の便の良い立地、人が少ない深夜まで営業していることなどから、コンビニのごみ箱に家庭ごみが持ち込まれているようだ。
 宮古島市は今後、家庭ごみの有料化を進める方針だが、関係者らは「今後、持ち込まれるごみが増えるのでは」と不安を口にする。ある店員は「まずは大人がマナーを守らないといけない。ごみを出さない努力も必要では」と話した。
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「たまQちゃん」はいかが/きょうからキャンペーン
  あたらす市場で8日まで/野菜・果樹生産出荷連絡協

きょうからのキャンペーンで無料配布されるタマネギの「たまQちゃん」
きょうからのキャンペーンで無料配布されるタマネギの「たまQちゃん」

 肉質の軟らかさと甘みが定評のタマネギ「たまQちゃん」の消費を拡大しようと、宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会がきょう七日から、たまQちゃんのキャンペーンを「あたらす市場」で開催する。八日まで。期間中はたまQちゃんの無料配布や試食会などが行われる。
 たまQちゃんは、城辺地区の農家が中心となり、一九九八年度から栽培を開始した。当初は十人が計五十eで栽培してきたが、今では宮古全域に拡大。現在では、三十人が計三百eで生産している。
 出荷量も年々増加。九八年当初は約五dだったが、現在では四十d以上を出荷し、主に沖縄本島内で販売されている。
 同協議会では、このたまQちゃんのさらなる消費拡大と特産化を図るために、今回のキャンペーンを企画した。
 七日は午前九時三十分からセレモニーを開いた後、午前十時から正午まで、たまQちゃんの無料配布(一人一個)ほかタマネギ料理のレシピ配布、スライスしたたまQちゃんの試食会場も設置する。
 八日は午前十一時から正午、午後四時から午後五時までと二回に分けて開催。午前十一時にはたまQちゃんの特製スープが振る舞われる。
 また、あたらす市場で千五百円以上の買い物をした人にはたまQちゃんの「袋詰め放題」に参加ができるという特典も付ける。
 同協議会では、期間中の多くの来場を呼び掛けている。
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入学児童にマスコット/交通安全に願い込め
母親らが手作り

交通安全母の会平一学区が交通安全お守りマスコットを贈呈した=6日、平良第一小学校
交通安全母の会平一学区が交通安全お守りマスコットを贈呈した=6日、平良第一小学校

交通安全母の会平一学区
 宮古地区交通安全母の会平一学区(砂川雅子会長)が六日、平良第一小学校(儀間裕芳校長)を訪ね、太鼓をかたどった交通安全のお守りマスコットを贈呈した。砂川会長は「子どもたちに無事に通学してもらいたくて心を込めて作った。ぜひ使ってほしい」などと話し、合わせて百四十個のお守りを託した。
 同会平一学区は、毎年お守りを贈呈しているが今年から新一年生だけでなく同幼稚園の園児も対象にした。マスコットには、古来から邪気を払うという意味がある「太鼓」をデザインしたという。中には厄よけのために塩を入れた。
 砂川会長は「太鼓は邪気を追い出すという意味がある」と話してお守りを贈呈。これに儀間校長は「学校は学習する場所ですが、その前提として安全がある。これが一番大事なことと考えています。小さなマスコットですが、子どもたちにはたくさんの喜びを与えてくれるお守り」と感謝した。

上野学区婦人会
善平教頭(左から2人目)と与那覇教諭(右)にマスコットを贈呈する砂川さん(左)と渡真利さん(右から2人目)=6日、上野小学校
善平教頭(左から2人目)と与那覇教諭(右)にマスコットを贈呈する砂川さん(左)と渡真利さん(右から2人目)=6日、上野小学校

 上野学区婦人会(下里あや子会長)は六日、上野幼稚園と同小学校(下里隆校長)に新しく入園・入学する子どもたちの交通安全を願って「交通安全お守りマスコット」をプレゼントした。
 太鼓をかたどったマスコットは、ペットボトルのふたを組み合わせた手作りで、中には、厄よけの塩を入れる心の込めよう。同婦人会の役員で作成したという。
 この日は、同婦人会の砂川恵子副会長と渡真利幸子さんが同校を訪れ、「子どもたちが、交通事故に遭わず、元気に登下校するよう心を込めて作りました。ランドセルに付けてもらえばうれしい」と手渡した。
 受け取った善平範己教頭と与那覇邦子教諭は、「ペットボトルのふたを再利用するなど、主婦ならではアイデアで感心している。新入学児童たちへの素晴らしいプレゼントになる」と喜んだ。
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過去最高2万4000人が利用/自然の家06年度
主催事業、設備が充実

 県立宮古少年自然の家(友利孝徳所長)の二〇〇六年度延べ利用者数は過去十八年間で最高の二万四千三十九人だったことが同所のまとめで分かった。〇六年度は前年度に比べ、主催事業や施設設備の充実化などで、利用者が約六千人も増加。一九八〇年の開所以来、延べ利用者数が累計で五十万人を達成した。友利所長は「市民の皆さんの協力もあり、年齢を超えた幅広い利用があった成果。今後も『生きた施設』として、健全育成に活用してほしい」と語っている。

 開所二十六年目となった〇六年度はサイクリング用の自転車四十台すべてを新調。スナッグゴルフセットの寄贈などもあり、野外活動を目的とした利用が増えた。また、ファミリーキャンプやオープンデー(施設開放日)、海浜・自然の観察会など各種主催事業に趣向を凝らし、利用しやすい雰囲気づくりなども、利用者増につながった。
 今年度は五月五日の親子ファミリーキャンプを皮切りに、野外活動少年団や親子星座観察会、海浜活動など二十種類以上の事業を予定している。また、「学校や家庭では得難い自然体験、生活体験を通して、自然を愛護する心、自主性・協調性、他人を思いやる心を養い、心豊かでたくましい青少年の育成を図る」ことを掲げ、生涯学習の場としての機能充実も図っていく方針だ。
 主任専門職員の下地盛純さんは「さまざまな事業を通して子どもたちの心の教育を進めたい。県民すべてが楽しめる学習の場として活用してもらえるよう職員一同頑張ります」と話した。
 友利所長は「自然の家はただ遊ぶという施設ではない。運営方針に従って、施設の役割を強調しながら今後の新しい取り組みなどを模索していきたい」と述べた。
 五月五、六日に行われる親子ファミリーキャンプでは、参加者を募集している。募集定員は親子二十組。問い合わせは自然の家、宮国(電話72・8883)まで。

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