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 投資的経費に当たる補助事業の予算は、前年度に比べて八億八千九百二十一万円増の九十四億三千二百五十九万円を計上した。事業内容を見てみる。
 数ある補助事業の中で、前年度より三億円上回る予算を付けたのがむらづくり交付金事業だ。同事業は各地区ごとに複数あり、全体の補助事業経費は五億二千六百二十一万円となっている。
 同事業は、名称の通りむらづくりを促進するもので、ほ場の整備や農道、集落道、農村公園、集会所などを総合的に整備する。
 四億四百万円を投入するのが平良地区の美しいむらづくり総合整備事業。平良狩俣地区での健康ふれあいランド建設を中心に、旧平良市一円において導入する。この事業の総事業費は二十億円余に及ぶ。二〇〇二年度からの事業で〇九年度までに執行する。
 エコタウンを推進するための「バイオマス環づくり交付金」事業も導入。これは実証モデル事業と位置付けられており、市内の酒造会社で泡盛の酒かすを活用してバイオエネルギーを発生させ、酒瓶などの洗浄、殺菌に活用していく。事業費は四億四百二十一万四千円を計上、補助率は国が二分の一、酒造会社が二分の一となる。
 そのほか、廃棄物処理施設整備事業や植物園・体験工芸村整備事業なども導入。補助事業を有効活用し、島の活性化を図る。
 〇七年度、補助事業費が伸びた要因には市町村合併の影響もあるとみられる。合併したのは〇五年十月。年度半ばの合併で慌ただしい時期が続き、各課とも補助事業の採択に向けた動きが鈍化。このため、〇六年度の事業採択率が下がったことが背景にある。
 〇七年度採択に向けては各課の動きも加速。これに伴い事業費が増加した。
(山下誠)