「緑の街角賞」受賞宅紹介(下)
工夫凝らし愛情込め  

 緑に包まれた庭園ずらり


 美しい庭造りで街の美化に貢献した人を表彰する「緑の街角賞」(主催・市心豊かなふるさとづくり推進協議会グリーン部会)。市町村合併に伴い、平良市から宮古島市に引き継がれて第一回を迎えた。個性豊かに街を彩る各受賞者の庭園を講評とともに紹介する。(講評はグリーン部会)


 

謝花 政広さん
謝花 政広さん


植栽努力賞
謝花 政広さん(伊良部字長浜)

  癒しのある美しい庭を造りたいと思う家族の願望が表現されている庭です。
 まず正面から入りますと生け垣のアプローチが眼前に広がります。ハイビスカスを中心とした生垣は、きちんと剪定された奥行き10b程のボリュームある緑の壁が続き人目を引いています。その生垣を後にして主庭に足を踏み入れますと多種多様の樹木が所狭しと植栽されていて緑多き庭園がつくり出されています。
 琉球マツ、ガジュマル、イヌマキ、ブーゲンビリア、アレカヤシ、ハマシタン等ボリュームある木々が配置され、一本一本が玉造りに剪定されて見る人に上品な美しい景観を与えています。
 芝面は広くはないが、きちんと刈り込まれ、清潔感あふれる庭には、樹木・芝生・花々がバランスよく配置されており、日々のきめ細かな手入れと家族の協力・努力が見られるやさしい美しい庭です。(亀浜)


花いっぱい賞
仲里 京子さん(下地字洲鎌)
 仲里さん宅は下地中学校の東隣で住宅、車庫、庭と調和のとれた住宅環境の中にあります。
 庭園は草花類を中心にインパチェンス、ベゴニア、ゼラニウム、マリーゴールド、日々草を中心に道路添や門から玄関までの植込床、鉢プランター等を利用して、配色や種類にも気をつけて小綺麗な庭を演出しています。
 また、庭園木は主要ポイントに琉球マツ、イヌマキ、クロキを植え、生垣は小葉ガジュマルで周辺をカバーしています。
 通学路になっている道路側のブロック塀の側面には、ラティスを設置しハンキングバスケットにインパチェンスを植え、塀上のプランターにはベゴニアを植え、無機質なブロック塀全体が花で覆われて華やかなになっています。
 ゼラニウムを道路沿いのわずかなスペースに植栽して周辺の環境美化がなされており、児童生徒や通行する人に好印象を与えています。(宜保)


 

 


 

川満 敏雄さん
川満 敏雄さん


美化アイデア賞
川満 敏雄さん(伊良部字池間添)
 川満さん宅は佐良浜地区特有の丘陵地形にあります。
 狭い庭でありながら、それを全く感じせないようなアイディアを上手に盛り込んだ庭になっています。
 限られたスペースに琉球マツ、イヌマキ、ガシュマル、アレカヤシ、ソテツ、ベンジャミンなどの樹種の特徴を考えて配稙しコンバクトに剪定されています。さらに、岩や石灯籠をバランスよく配置して、岩にはシダ類、イシギク、オオタニワタリなどを付着させ緑を増やし庭全体に変化をつけています。
 道路側の塀には、ブーゲンビリアを這わせてブロック塀の硬さを和らげています。開花時期には、景観は格別な美しさになると思われます。
 川満さんが年月を重ねて手入れして造り上げた庭は、狭い場所での庭造りのお手本となる庭になっています。(立津)


植栽美化賞
我如古 俊雄さん(上野字新里)

 新里集落のほぼ中央付近にウーニヌシュウ(御船の親)旧上野村指定の史跡文化財があります。その西隣に位置する我如古さん宅は、5本のフクギが目印になっています。
 門を入って左側には巨石を配し、中心に緑の水平面がポイントになっています。実生の苗から育てたマツやマッコウのほか、ソテツ、イヌマキ、ヤシ、ブーゲンビレア等が配植されています。
 雑草のない芝生は、日々のこまめな手入れで清潔な感じがする。アプローチには巨石をサンショウで包み込んだものやオオタニワタリやハマシタン等、四季折々の花が咲いています。
 住宅の東側は先祖から大事にしてきたフクギやガジュマル、クロキ等がある。特にガジュマルは、これまで大木だったのを思い切って低木にし、すっきりまとめてある。樹木の特性を生かした組み合わせに独創性があり、花も樹木もすっきりしたすがすがしい感じで見映えある庭作りをしてます。(垣花)


 

我如古 俊雄さん
我如古 俊雄さん