ぺん遊ぺん楽


「英会話講座超初級編」

仲原 かおる(なかはら かおる)


<2005年01/08掲載>
 「どうすれば英語が上達しますか?」という質問をよく受ける。アメリカの大学を卒業し、現地で就職もしていた私。帰国後はTV局で海外取材をし、現在は二カ国語ニュースのコーディネートや映像翻訳をしている。取材で通訳として外国人にインタビューをすることもあるので、外から見ると英語ペラペラに見えるのだろう。最近では、本格的に同時通訳や放送通訳の勉強もはじめたので、私自身「どうしたらもっと英語力を向上できるか?」常に自問自答している。将来的に宮古で英語の塾を開きたいと考えている。自分が試行錯誤して進んできた、そして今でも歩み続けている「英語の達人への茨(いばら)の道」を後輩たちには、少しでも楽に進んで欲しい。それによって余力を持ち、私よりもっと先へ進んで欲しい。

 人それぞれ現時点での英語力も、持って生まれた言語能力も違うし、この方法が絶対正しいという事はなく、全ての人に合うとも思わないが、それでも何かしらの参考になればと思う。日本語も極めようと思えば底が無いように、英語の海も広く深いので、今回は「超基本」に焦点を絞る。今回の内容が好評であれば、中・上級編・留学編など、皆さんからの質問に答えます。

 単語、単語、単語。まず単語ありき。
 中高生の皆さんは、とにかく英語の教科書に出ている単語を全部覚えて下さい。しかも、例文ごと。超初級の段階では、他の本に手を広げるより、教科書を覚える方が、学校のテスト対策にもなるから一石二鳥。また、例文を数多く覚える事で、基本的な文法やコロケーションという自然な英文になる単語の組み合わせも自然に身につきます。

 社会人の皆さんは、CD付の「海外買い物これでOK」みたいな本の単語を例文ごと覚えて下さい。「これはペンです」と覚えるより「そのシャネルのバック下さい」を覚える方が「サー海外で買いまくるぞー!」とやる気が出るかもしれません。

 次に、教科書や本についているカセットやCDに合わせて例文を音読して下さい。それによって、音が体感でき、ヒヤリング力、単語力、文法力、文章の中での各単語の発音や、息継ぎの仕方、リズム、抑揚などが自然に身につきます。英単語は文章の中に組み込まれた時、リエゾンといって、前後の単語に影響されて発音のされ方が変わる事があります。さらに、リズムの強弱によって、一部の単語は小さな破裂音としてしか発音されなかったり、逆に強調されたりして聞こえます。それが、文章として聞いた時、イメージしていたカタカナ英単語と発音が違うため、単語はたくさん知ってるはずなのに、聞き取れない等の原因の1つです。

 CDのお手本に合わせて、文章を音読する勉強法は、「オーディオブック・ブレークスルー」としてアメリカの小学校などでも、生徒たちの国語力を上げるために実践されているそうです。日本でも「声に出して読みたい日本語」など、音読の効果が大きく取り上げられました。既に録音されているネイティブの発音を真似るように一緒に読むというのは、音読を一歩進めた形と言えるでしょう。

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 (宮古ペンクラブ会員・TV番組制作会社勤務)

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