200平成19   火曜日

各官公庁で07年度業務開始/宮古島市
  危機感強調 行革に決意/新年度訓示で市長

07年度業務をスタートさせた宮古島市。定期人事異動の辞令を交付する伊志嶺市長=2日、宮古島市役所平良庁舎
07年度業務をスタートさせた宮古島市。定期人事異動の辞令を交付する伊志嶺市長=2日、宮古島市役所平良庁舎

 宮古島市など各官公庁で二日、二〇〇七年度の業務がスタートした。宮古島市の伊志嶺亮市長は厳しい財政状況を指摘し、「職員一人ひとりが危機感を持って行政改革を実行するように」と訓示、財政再建に向け全職員の意識改革を求めた。市は今年度、街づくりの指針となる市総合計画を策定する。市民と行政の協働による新しい街づくりを進めるとし、合言葉は「市民と行政で育てる宮古力」とした。

 宮古島市は午前八時三十分から〇七年度定期人事異動の職員に対して辞令を交付。伊志嶺市長は「宮古島市の職員はどこでも仕事ができるというオールマイティーを目指してほしい。常に市民の目線を感じ、市民のためになる行政運営を心掛けるように」と職員らを激励した。
 この後、伊志嶺市長は午後一時に庁内放送で訓示した。普通会計と特別会計を合わせた赤字額が、標準財政規模の三二・七%で県内自治体最悪の財政状況であることを報告。その上で「このような状況を打開するために行財政改革推進本部を立ち上げて行政改革プランを策定した」と述べ、同プランに沿って着実に行政改革を実行するよう求めた。
 また、平良下崎の市有地の土地売買契約における行政手続きをめぐって市議会から関係法令の違法性を指摘されたことを重視。全職員に関係法令の順守を呼び掛けるとともに、「各部署で積極的な職場研修に努めるように」とした。
 市総合計画の策定に当たり、今年度の合言葉を「市民と行政で育てる宮古力」とした。「行政と市民が力を合わせ、共に市政を築いていく」という姿勢を各職場で生かすよう指示した。
 さらに、「今年度は合併効果が目に見える、成果のある年にしたい。皆さんは行政のプロフェッショナル。特にプロ意識を持って業務に当たり、市民から信頼される市役所づくりに努めてほしい」と期待を込めた。
 この日は、宮古島市のほか、国、県の行政機関も一斉に〇七年度の業務を開始した。
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長浜支庁長が就任/県宮古支庁 72人に辞令交付

長浜支庁長から職員に辞令が手渡された=2日、県宮古支庁
長浜支庁長から職員に辞令が手渡された=2日、県宮古支庁

 県宮古支庁で二日、二〇〇七年度辞令交付式が行われた。今回の異動対象は七十二人に辞令が交付された。新支庁長に就任した長浜政治支庁長は「宮古のために今後、ますます頑張ってもらいたい。活躍を期待する」と訓示した。
 辞令交付式には課長級の四人が出席。県商工振興課に異動する石川春寿総務・観光振興課副参事らが、長浜支庁長から辞令を受け取った。
 長浜支庁長は異動で宮古を離れる職員に対し「皆さんは二年間、宮古のために働いてくれた。新しいセクションでも宮古のことを忘れずにいてください。宮古の応援団になってほしい」と呼び掛けた。
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改正自治法で「助役」廃止/宮古島市
下地学氏「副市長」に

下地学副市長
下地学副市長

 宮古島市の下地学助役は、改正地方自治法に伴って一日から「副市長」となった。
 改正地方自治法は、助役を副市長とし、収入役を会計管理者に改めることを義務付けた(いずれも四月一日付)。
 副市長は、これまでの助役の職務に加えて普通地方公共団体の長の命を受けて、政策および企画をつかさどることが可能となる。そのほか「普通地方公共団体の長の権限に属する事務の一部で委任を受け、その事務を執行すること」が新たな規定となり、権限の一部が拡大する。
 会計管理者は、譜久村基嗣氏が務める。
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早くも初鳴きミヤコニイニイ

「シィー、シィー」と鳴いていたミヤコニイニイ=2日、伊良部(撮影・伊良波彌)
「シィー、シィー」と鳴いていたミヤコニイニイ=2日、伊良部(撮影・伊良波彌)

 宮古島に初夏を告げる宮古固有種のセミ、ミヤコニイニイが二日、伊良部の佐良浜地区で鳴き始めた。暖冬のせいか約一月も早い初鳴き。同地区の白鳥崎のモクマオウ林では、ミヤコニイニイが集団で合唱。樹木にしがみつきながら体を震わせ「シィー、シィーシィ」の鳴き声を響かせている。
 体の色は樹皮の色のような保護色。天敵に分からないように身の安全を守る色だ。体長二−三a。
 宮古島地方気象台によると、この日の最高気温は二五・四度(午前十時五十四分)で、平年の四月中旬並みの気温だった。
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宮古総合実業高 08年度開校を強調/翔南、宮農の統廃合で見解
    仲村新教育長 「地元の理解得られた」

 【那覇支局】二日に新教育長に就任した仲村守和教育長は、県教育庁が進める高校再編に伴う翔南高校と宮古農林高校の両校統合について「地元の理解は得られていると考えている」と同日に行われた会見で述べ、両校を統合して二〇〇八年度に「県立宮古総合実業高校(仮称)」を開校する考えを示した。

 県教育庁は、両校を統合し▽生物生産科▽環境工学科▽生活福祉科▽海洋科学科▽食品科学科▽商業科−の各学科を設置する「県立宮古総合実業高校(仮称)」を開校する予定となっている。
 両校の統合について、仲村教育長は「現在は両校の教科の調整などを実施しており、今後取りまとめていく」と述べた。
 この統合については、「宮古地区の高等学校編成整備の在り方を研究する会」(洲鎌善充会長)が先月、同会が研究討議した宮古地区における高等学校編成整備計画(案)の提言書を教育庁に提出している。
 提言書では、生徒数減少に伴い宮古工業高校の学級数を〇九年度にも現行の三学級から二学級に減らすとの教育庁検討案に対し「学校活性にかかわる重要な問題」とし、両校の統合に限らず、宮古地区の高校教育全体の課題として道筋を付ける必要性を強調。
 さらに、職業高校を二校設置し、農業・水産・福祉学科の一校と、工業・商業学科の一校で計九学級を設置するよう求め、宮古高校についても進学校としての役割強化を目的に、将来的には学級数を六学級まで減らし普通科の一部を学科改編して国際的な人材育成を目指すことなどを提言していた。
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高校総体推進室を設置/宮古島市 2010年沖縄開催へ向け

引っ越し作業を行う職員=2日、宮古島市総合体育館
引っ越し作業を行う職員=2日、宮古島市総合体育館

 二〇一〇年沖縄開催の全国高校総体で、男子バレーボール競技の主会場となっている宮古島市は一日、高校総体推進室を市総合体育館二階に設置した。二人の職員を配置。市民スポーツ課の垣花徳亮主幹が同室長に就任した。垣花室長は「調査や関係機関との連携し、県や九州大会を経て、万全を期して本番に臨みたい」と述べた。
 今後、これまでに開催した県の資料集め、県や県バレーボール協会、高体連などと連絡・調整など連携を強化する。今年度は宿泊能力の規模や移動手段の調査、佐賀大会の視察などを行う。一〇年までには七人体制になる見込み。
 大会には五十六校が出場し、監督選手人数は八百四十人、応援来島者二千八百人、役員百五十六人の約四千人が訪れる。
 一〇年の本大会を前に、〇八年は県高校総体、〇九年は九州高校総体のバレーボール競技がそれぞれ行われる予定。
 大会の会場は市総合体育館、上野体育館、宮古高校体育館、翔南高校体育館、宮古農林高校体育館の七カ所。練習会場として宮古工業高校などが十カ所も使用する。
 業務が始まる二日、職員らは市総合体育館一階にある市民スポーツ課から二階の推進室へ引っ越し作業に追われていた。
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