200平成19   日曜日

きょうから4月/市民生活こう変わる
  ごみ分別方法変更/市立学校敷地内が禁煙に

 きょうから四月。官公庁では、二〇〇七年度がスタートする。宮古島市民の暮らしに直接かかわることとしては、生活ごみの分別方法が変更になり、これまでよりごみの資源化や減量化への徹底が求められる。受動喫煙による健康被害から子どもたちを守るため、宮古島市立の全学校の敷地内を全面禁煙とし、喫煙防止教育の一層の推進を図る。那覇−下地島を結ぶ「エアードルフィン」が就航。伊良部住民の離島苦の解消につながると期待されている。

◇家庭ごみの分別方法が変更
 宮古島市の家庭ごみの分別方法が二日から変わる。これまで「燃やせるごみ」として収集していた木の枝葉や草を資源ごみとして分別し、堆肥化するほか、園芸用ビニールなども燃やさず再利用する。
 また、従来まで破砕し最終処分場で処理していた「その他の瓶」(酒瓶やビール瓶除く)もリサイクルを図る。燃やせるごみを減らし、焼却施設の負担を軽くすることや、ごみの再利用を徹底させるのが目的。
 平良地区と旧郡部で公平さを欠いていた収集回数も見直し、統一を図る。
 燃やせるごみは従来通り週三回だが、資源ごみの収集日を隔週ではなく週一回曜日を決めて収集することで、「出し忘れ」などを防ぐ。
 宮古島市は来年度から、地域におけるごみの適正な分別を指導し、市民に環境意識の普及啓発を図る「クリーン相談員」を配置することも検討。今年十月から予定されているごみ有料化とも連動し、ごみに対するマナーやルールの順守を徹底させていく方針だ。
◇市立学校敷地内が全面禁煙
 宮古島市教育委員会は、教育効果への影響や児童、生徒および教職員の健康保持の面などを考慮し、一日から小・中学校敷地内での全面禁煙を実施する。
 二〇〇三年五月に施行された「健康増進法」では、施設管理者にも受動喫煙(副流煙)を防止するための必要な措置に努めることが求められている。
 教育委員会では、この増進法を背景に、子どもたちの喫煙は薬物乱用の入り口となる可能性があることから「大人が喫煙しないという望ましいモデルを子どもたちに示すことが重要」と協力を呼び掛けている。
◇那覇−下地島線が運航
 エアードルフィン(本社那覇市、半田貞治郎社長)は一日から那覇−下地島線を運航させる。一日一往復で、運賃は一万五千円(片道)となる。十二歳以下の子どもは千円割引。同社では、年間六千人の利用客数を見込んでいる。
 同便は、正午前後に離発着を行う不定期の乗り合い便。航空券などの販売業務を同社が担当し、運航を北海道の航空会社「エアトランセ」が行う。
 使用機材は米国製「Beech1900D」で、販売客席数は十六席。
 予約時に出発時刻を確認して利用するシステムで、予約先はエアードルフィン予約センター(電話098・858・3363)。
 今後、宮古本島と伊良部島に一店舗ずつ代理店を置く。県民以外の運賃は片道一万八千円に設定される。
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今期生産 減産見通し/モズク
  水温高く、網に藻発生

収穫した養殖モズクを陸揚げする生産者ら=31日、平良の狩俣漁港
収穫した養殖モズクを陸揚げする生産者ら=31日、平良の狩俣漁港

 二○○六−○七年産の養殖太モズクの収穫が終盤を迎えている。宮古島漁業協同組合は、今期産太モズクの目標生産量を五百十一dに設定。しかし、暖冬の影響で水温が高く、養殖モズク網に藻類が多く発生している要因などから減産になる見通し。
 養殖モズク生産者にとっては、厳しい漁家経営になりそうだ。当初の五月収穫終了は、四月に前倒しされる予定。
 今期産の養殖太モズクは一月から、作柄の良い品質で推移。しかし、例年に比べて海水温が高いことなどから、収穫量は落ち込んだという。
 同漁協が取り扱うキロ単価は百二十円を推移。安定した価格は、養殖モズク生産者らを安堵(あんど)させたが、減産が見込まれる中、生産者らの表情はいまひとつさえない。
 平良狩俣地区の養殖モズク生産者の一人は「今期産のモズクは、前期産より少なくなる。養殖モズク網に藻が多く発生し、モズクの成育を阻害している」と語った。
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建立実行委が発足/市民の手で「憲法九条の碑」を

結成総会を開き、憲法九条の碑建立実行委員会が発足した=31日、宮古島市中央公民館
結成総会を開き、憲法九条の碑建立実行委員会が発足した=31日、宮古島市中央公民館

 憲法九条の碑建立実行委員会が三十一日、発足した。宮古島市中央公民館で結成総会が開かれ、経過報告や事業費予算などについて審議した。憲法九条を深く認識し平和を希求することが目的。建立費百万円などすべての費用を寄付により集める。実行委員長には仲宗根將二さんが選ばれた。
 昨年七月に結成された憲法九条を守る運動を展開する「みやこ九条の会」のメンバーらが中心となり準備を進めた。今年は日本国憲法施行六十周年に当たる。
 事業費は碑建立費が百万円、竣工式代が二十万円、事務局費が二十万円、雑費が十万円の計百五十万円を見込んでいる。建立する場所および時期は現在は未定。
 憲法九条の碑は、宮古島市が二〇〇六年度予算に計上したが、市議会の総務財政委員会で「公費で建てることはよくない」として建立を求める請願書を不採択とし、建立されなかった。
 結成総会では、約二十人の市民らが参加。憲法九条の重要性や平和に対する意見をそれぞれ述べた。
 同実行委員会によると、九条の碑は那覇市、読谷村、石垣市、西原町、南風原町に建立されているという。
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宮古の海に魅せられて/奥村加奈子さん(29)神奈川県出身
 
 狩俣でモズク養殖と追い込み漁/今秋には地元男性と結婚予定

新鮮なモズクのそばで語る奥村加奈子さん=31日、平良の狩俣漁港
新鮮なモズクのそばで語る奥村加奈子さん=31日、平良の狩俣漁港

 宮古島市平良の狩俣地区で、養殖モズクと追い込み漁で奮闘する女性が話題となっている。神奈川県出身の奥村加奈子さん(29)がその人だ。奥村さんは「体力が続く限り、狩俣の漁師たちと一緒に頑張りたい」と意欲を示す。宮古で追い込み漁で働く女性は奥村さんが初めて。
 海が大好きという奥村さんは、東京水産大学卒(現東京海洋大学)。二年前、宮古の海に魅了されて移住を決断し、狩俣地区の借家に引っ越した。仕事は冬は養殖モズク、夏は追い込み漁。いずれも素潜りのため、重労働の仕事だ。
 奥村さんは持ち前の根性と忍耐力でハードな仕事をこなす。「追い込み漁が好きです」と笑顔で話す。
 追い込み漁は、平良池間島北方に広がるサンゴ礁群、八重干瀬で展開する。黒いウエットスーツをまとい、漁師たちに混じって魚類を袋網に追い込む。漁師たちを驚かせたのは、素潜りで水深十五bまで潜った時だった。
 奥村さんを雇い入れた船主は「潜水力はすごい。素潜り漁の熟練者より潜り、一生懸命働く。漁師の世界では紅一点、狩俣の誇り」と語った。息の合った追い込み漁で、一日で約五百`の魚類を水揚げした時もあった。
 二年前に狩俣出身の男性と知り合い、今秋以降に結婚式を挙げる。奥村さんは「結婚式の日取りはまだ決まっていない。狩俣で永住したい」と語り「狩俣の住民は人情が厚くいい人ばかり。みんな優しい」と評価した。
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地域を挙げて祝福/下地シズ江さんら3人
    福山自治会

福山自治会から祝福を受けた(奥左から)下地さん、砂川栄さん、砂川寛裕さん=31日、レストランクール新館
福山自治会から祝福を受けた(奥左から)下地さん、砂川栄さん、砂川寛裕さん=31日、レストランクール新館

 県老人の意見発表会で最優秀賞だった下地シズ江さんらをたたえる福山自治会(平良繁男会長)の合同祝賀会が三十一日、市内のレストランで開かれた。
 祝福を受けたのは下地シズ江さん、県社会教育功労賞を受賞した砂川栄さん、全国環境保全型農業推進コンクールで優秀賞の砂川寛裕さん。三人は同自治会の住民。
 祝賀会には、福山地区住民や関係者らが大勢詰め掛け、余興を披露したり、花束を贈るなどして受賞者を祝福した。平良自治会長は「福山自治会で皆様方が活躍していることは誇り。これからもそれぞれの分野での活躍を期待しています」と祝辞を贈った。
 祝福を受けた下地さんは「出場してよかったと実感している。きょうは踊りを踊って楽しみたい」、砂川栄さんは「激励していただきうれしい。皆さんに礼を言いたい」、砂川寛裕さんは「自治会の皆さんのおかげで頂けた賞。これからも皆さんの協力を得ながら、仕事に従事したい」と喜びを表していた。
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兄弟そろって合格/危険物取扱試験
宮國喜貴、祐也君

(左から)喜貴君、母の美恵子さん、祐也君=31日、平良の宮芝スクール
(左から)喜貴君、母の美恵子さん、祐也君=31日、平良の宮芝スクール

 危険物取扱者国家試験の合格者発表がこのほどあり、宮古から丙種危険物取扱者試験に久松中の宮國喜貴君と上地良弥君の二人が合格した。乙種四類危険物取扱者試験に宮國祐也君(宮高)、前泊謙二郎君=今春同校卒業=、伊志嶺沙裕美さん(宮工)、新城光治さん(一般)、渡真利いつ子さん(同)の五人が合格した。
 三十一日午前、合格者らが通う資格取得の塾「宮芝スクール」(濱元誠喜塾長)で報告会があり、宮國祐也君、喜貴君の兄弟が出席した。
 祐也君は「三回目の挑戦で合格できてうれしい」と喜びを語った。
 祐也君は、二級ボイラー技師資格と第二種電気工事士資格は既に取得している。次は筆記試験は合格している第一種電気工事士の技能試験に挑戦するという。
 喜貴君は「試験は難しかった。初めての挑戦で合格できてうれしい」と語った。
 兄弟の母、美恵子さんは「兄弟そろって合格できたので、とてもうれしい」と笑顔で話した。
 濱元塾長は「資格取得に挑戦することは、脳の活性化になる。活性化することで大きな目標が広がっていく」と話す。
 危険物取扱者国家試験の内容は法令・物理化学、性質など。三科目とも六十%以上の点数を取らなければ合格できない。
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イソヒヨドリが巣作り/新居はダンプ?

せっせと巣作りに励むイソヒヨドリ=城辺字比嘉
せっせと巣作りに励むイソヒヨドリ=城辺字比嘉

  城辺字比嘉の男性が所有するダンプカーにイソヒヨドリ(ヒタキ科)のつがいがせっせとわらを運び、巣を作っている。
 イソヒヨドリの新居≠ヘダンプカーの砂よけ部分。わらをくちばしにくわえ、ダンプカーを行ったり来たりと、子育てを前に巣作りに大忙しだ。
 このダンプカーはキビ搬送用で来年の製糖操業まで使用しないという。男性は「ダンプカーは来年まで使わないから、ひなが飛び立つまで触らずに見守っていたい」と笑みを浮かべる一方、「六月に車検があるからどうしようか」とちょっぴり困惑気味。
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