200平成19  323 金曜日

宮古は15年連続下落/県内公示地価
  下落幅はわずかに縮小/商業5.3%、住宅地0.9%

 【那覇支局】県土地対策課は二十二日、二〇〇七年公示地価を発表した。それによると、宮古地区は商業地(平良の二地点)で五・六%下落となり、前年の七・三%より下落幅は縮小したが下落幅は県内で二番目に大きかった。住宅地は〇・九%下落で下落幅は県内で四番目に小さかった。また、標準地別の商業地、住宅地とも下落率で宮古が一位となっている。県全体では、県内景況が回復している中で、地価は十五年連続で下落となったが下落幅は三年連続で縮小となった。

 住宅地は平良の二カ所が下落し、平良字東仲宗根と城辺、下地、上野は変動がなく、全体では〇・九%の下落で前年の一・四%、一昨年の二・〇%下落よりも下落幅は縮小となった。
 宮古地区の最高価格は、商業地の平良字西里羽立三九一番(ジブラルタル生命)の一平方b当たり七万六千九百円で、前年より四千円下落し、下落率は四・九%となっている。
 また、平良字下里西里六一番(スナックえびす)は、下落率が六・三%となり、標準地別で同地は県内で最も下落率が高く古い飲食店街の衰退が影響しているとみられる。
 住宅地では、最高値の平良字西里前比屋二七三番(旧伊志嶺医院東方)の一平方b四万七千八百円で、こちらも前年より二千七百円下落し、下落率は五・三%。これは前年に引き続き県内の住宅標準地で最も大きく、場所的に道路条件の悪いところの下落傾向が続いているとみられている。
 宮古の住宅地区の標準値は平良が三、城辺、下地、上野の各二の計九地点。ここ数年は、住宅の郊外化などが進んでいることも要因となり、平良の標準値で下落傾向が続いていたが今回は東仲宗根ソデ山八七一番一一(三万二千三百円)で前年と同値となっている。
 そのほかの地域は、変動はなく安定している。城辺は字福里が九千二百二十円、字比嘉が五千七百円。下地は字上地が八千六百四十円、字与那覇が八千二百四十円。上野は字野原が四千七百十円、字宮国が五千五百円と安定的に推移している。
 県全体では、住宅地が十二年連続で下落。その理由として県では「依然として不動産市況の低迷が続いていることが考えられるが、回復する県内外の景況を背景に閑静な別荘地域や大型商業施設等が集積する新興住宅地域において地価が上昇する地域が現れている」と分析した。
 商業地については、商業用不動産需要の減退に加え、郊外型大型店舗の進出等による既成商業地域の空洞化が進んでいることから、十六年連続で下落。これについて県は「下落は続いているが堅調な回復を続ける県内景況を反映してホテル用地、商業地需要が高まりつつあり、一部で地価が上昇する地点も現れている」と説明した。
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市長 理事を辞任へ 随意契約のNPO法人
  
市議会一般質問

7人が登壇し市政全般をただした市議会一般質問=22日、宮古島市議会
7人が登壇し市政全般をただした市議会一般質問=22日、宮古島市議会

 開会中の宮古島市議会(友利恵一議長)三月定例会は二十二日、一般質問三日目を行った。七氏が登壇し市政をただした。狩俣地区で進められている健康ふれあいランド構想や伝統工芸村、課の統廃合など行財政改革について質疑が集中した。健康ふれあいランド構想で、宮古島市が東京都のNPO法人と随意契約を結んでいる件で、同NPO法人の理事を務めていることを指摘された伊志嶺亮市長は「今議会終了後に理事を辞任したい」と述べた。池間健栄氏への答弁。

 この日の一般質問には池間氏のほか、山里雅彦、新里聡、與那嶺誓雄、富永元順、上里樹、真栄城徳彦の各氏が登壇した。
 伝統工芸村の将来構想や採算性について宮国泰男経済部長は「織物組合を移転する考えは当初からあった。織物だけでは集客効果がない。植物園の再建も含めて伝統工芸村構想が出てきた。六月には条例制定を提案する。宮古の観光資源として十分に生かしていける」と期待感を示した。真栄城氏への答弁。
 環境保全条例の制定について上地廣敏福祉保健部長は「合併後の業務量の増大などで準備が遅れている。新年度で関係部署でプロジェクトチームを持つ」と述べ、制定に向け具体的な取り組みを進めていく考えを示した。上里氏への答弁。
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小・中115人が異動/管内教職員
  県立学校(高校・養護)は138人

 宮古教育事務所(新崎治所長)は二十三日付で、二〇〇七年度学校教職員定期人事異動を発表した。宮古地区では小・中学校の全職員四百六十一人のうち百十五人が異動し、異動率は二八・八%。退職者数は十九人、新規採用は十一人で、〇七年度の本務数は今年度より十八人少ない四百四十三人となる。異動教職員に対する辞令交付式は四月二日、同事務所で行われる。
 管理職への昇任者は、校長昇任が小学校二人、中学校三人。教頭昇任が小学校五人、中学校二人となっている。
 小学校では校長二十一人のうち定年、勧奨退職がそれぞれ一人ずつで、六人が異動。教頭は二十人中、八人が異動。教諭は百八十一人のうち五人が退職、四十二人が異動する。
 中学校は校長十七人のうち一人が定年退職し、八人が異動。教頭は十七人のうち一人が定年退職で六人が異動。教諭は百三十九人中五人が退職し、三十二人が異動する。
 小・中合わせた養護教諭は三十二人のうち、退職二人、異動八人。事務職員は二十七人中、退職二人、異動四人。学校栄養職は七人のうち退職、異動がそれぞれ一人ずつ。
 辞令交付式の日程は、退職教職員が今月三十日、異動管理職と教職員、新規採用者が四月二日、臨任・非常勤講師などが同三日となっている。
 県立学校(高校・特殊教育諸学校)の人事異動は百三十八人。このうち校長の退職はなく、四人が異動、四人が昇任。教頭は五人が異動、二人が昇任。
    異動名簿>>>   
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さあ次は中学へ/15小学校で卒業式

暖かな春の日差しを浴びて母校を巣立つ卒業生たち=23日、西城小学校
暖かな春の日差しを浴びて母校を巣立つ卒業生たち=23日、西城小学校

 宮古地区の十五の小学校で二十二日、卒業式が行われ、計五百九十六人が学びやを巣立った。卒業式では、厳かな雰囲気の中、各校長が卒業生一人ひとりに卒業証書を授与。式辞では、学校行事や学習、体験、部活動など、さまざまな活動を通して心身共に成長した六年生をたたえ、中学校でも努力を重ねるよう激励した。
 このうち、西城小学校では二十七人(男子十一人、女子十六人)が卒業の門出を迎えた。下里隆校長は「『自分にはできる』という強い心を持って努力すれば何事も成し遂げられる」と式辞を述べた。六年間一度も休まず元気に登校した佐久田結衣さんが表彰したほか、環境美化賞の花城裕健君と石垣勇樹君、「すなかぎくがに賞」の荷川取奈緒さんをたたえ表彰した。
 この日は、在校児童も正装して登校。別れの歌やメッセージを先輩たちに贈り「花道」をつくって送り出した。

その他の小学校卒業式風景>>>

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キビ収穫後 頻繁に消防出動/消防署
「無届け火入れやめて」

 無届け火入れはやめて−。毎年、サトウキビ収穫期が終わったこの時期、無届け火入れによる延焼被害や消防車の出動回数が多発する傾向にある。このため宮古島市消防本部消防署では、延焼被害の防止や火災の状況把握のため、規模の大きさにかかわらず届け出を行うよう農家に呼び掛けている。

 今年一月から三月二十二日現在までの消防車の出動回数は、同署と上野出張所を合わせて三十件を超える。そのほとんどが無届けによる火入れが原因だった。今月十四日には市内で六件の無届け火入れが相次いで発生。同二十二日にも市内で無届け火入れが発生し、警察署や消防車が駆け付けるなどの騒ぎがあった。いずれのケースも被害の拡大などはなく、厳重注意の指導を行ったという。
 地域別では城辺地区が最も多く、高齢者による火入れが目立つ。過去には高齢者が無届けで火入れをし、延焼を防止しようと一人で消火活動をして焼死した事例があった。
 火入れの際は消防署に対し「火災とまぎらわしい煙または火災を発生する恐れのある行為の届出書」を提出する必要がある。燃やす場所や対象、目的、時間を明記して申請。当日、風向きや天候条件などを確認し、状況によっては延期を求める場合もある。
 同署警備課の狩俣敏夫課長は「届け出があれば火災警報発令や天候状況などを見て判断でき、延焼防止や対応策に努めることができる。必ず届け出をしてほしい」と強調した。
 同署の仲間源栄署長は「消防署に出向いての届け出が難しい高齢者には、電話でもいいから届け出をしてほしい。無届け火入れがあった場合は、今後とも厳重に注意指導していくが、まずは事前に届け出を」と呼び掛けた。
 火入れの届け出や相談などの問い合わせは宮古島市消防本部消防署(電話72・4358)まで。
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パイプラインが完成/沖電第2発電所
  コスト低減へ 平良港から2.6`

竣工式で玉串奉奠(ほうてん)を行う石嶺副社長=22日、沖縄電力宮古第2発電所
竣工式で玉串奉奠(ほうてん)を行う石嶺副社長=22日、沖縄電力宮古第2発電所

 沖縄電力宮古第二発電所の燃料パイプライン設置工事竣工(しゅんこう)式が二十二日、同発電所構内で行われ、関係者らがパイプラインの完成を祝った。長さは平良港のりゅうせき燃料受け入れ設備から宮古第二発電所までの約二・六`。陸路で行っていた燃料輸送が、港から発電所まで直接送油できることで同社は、コスト低減を見込む。公道に埋設した二`にわたる規模のパイプラインは初めてだという。

敷設された燃料パイプライン
敷設された燃料パイプライン

 同社は恒常的に赤字を計上する離島の高コスト構造を課題の一つとしている。これまでは一台十五`gのタンクローリー十五−二十台分(二百二十五−三百`g)のピストン輸送を行っていたが、パイプラインの導入により毎時六十五`g、七時間の稼動で一日に四百五十五`gの石油を送油でき、輸送コストの低減、効率化が図られる。
 工事は昨年七月に始まり今年二月まで行われた。現在は四月中の稼働を目指し、調整作業を行っている。
 竣工式で石嶺伝一郎副社長(離島カンパニー社長)は「無事故、無災害で竣工となり、関係者に感謝したい。今後、りゅうせきの協力を得ながら、引き続き電力の安定供給に努力していきたい」とあいさつ。
 県宮古支庁の兼城克夫支庁長は「パイプライン輸送によって、より安全で円滑な輸送体制を確立され、島民が今まで以上に安心して生活できる体制が整えられた」と祝辞を述べ、工事完了を喜んだ。
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小中高で15人卒業/宮古養護学校

15人が笑顔で卒業した=22日、宮古養護学校
15人が笑顔で卒業した=22日、宮古養護学校

 宮古養護学校(玉元江美子校長)は二十二日、同校体育館で卒業式を開いた。小学部三人、中学部六人、高等部六人の計十五人が晴れの門出を迎え、在校生や父母らから祝福を受けた。
 大きな拍手で迎えられた卒業生たちは、ちょっぴり恥ずかしそうな表情を見せながらも堂々と入場。名前を呼ばれると「はい」と大きな声を上げ、玉元校長から卒業証書を受け取った。
 三年間一度も休まずに登校した生徒に贈られる「三年間皆出席賞」の仲宗根静香さん(高等部)をたたえ賞状が授与された。
 また、これまでの学業の成果と今後の活躍に期待して、高等部の卒業生六人全員に「チャレンジ賞」が贈られた。
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