200平成19  322 木曜日

嘱託費、委託料の一部を減額/市議会総務財政委
  一般会計厳しく精査/姉妹都市締結は継続審議

07年度一般会計予算案など審議した市議会総務財政委=21日、宮古島市役所平良庁舎
07年度一般会計予算案など審議した市議会総務財政委=21日、宮古島市役所平良庁舎

 宮古島市議会の総務財政委員会(前川尚誼委員長)は二十一日、委員会を開いて当局提出の二〇〇七年度一般会計予算案を審議した。嘱託員報酬や委託料に絡む支出を厳しく精査、この日は計五百万円を減額修正して予備費に回す委員会方針を決定した。嘱託員報酬や委託料については「さらに見直す必要がある」との方針で一致。当局の説明を受けた上で、市の職員で対応できる業務を見極めながら減額措置を講じていく。台湾基隆市との姉妹都市締結は「慎重審議が必要」との意見が多く継続審議とした。

 減額修正としたのは嘱託員報酬と委託料、平和の日事業の予算。嘱託員報酬は複数あるが、この日は二百十六万円を減額修正とした。ほかの嘱託員報酬についても見直しを進める方針だ。
 委託料は法定外目的税導入事業に係るアドバイザーへの委託料二百四十七万六千円を減額。市は「法定外目的税は仕組みを理解して導入しなければならない。そのためにはアドバイザーを委託して進める方が効率的だと考える」として理解を求めたが、委員らは他の自治体の導入事例などを取り寄せれば「市の職員でも対応できる」として減額修正を決めた。
 同委は、別の委託料についても見直す方針で、当局に委託料に関する資料の提出を求めている。
 平和に関する講演や写真展などを予定する「平和の日」事業で計上した三十一万円も減額。事業計画の具体性を求め、現段階では予備費に回すことを決めた。
 台湾基隆市と経済、教育、文化など各分野で相互交流を図る姉妹都市締結に関しては「慎重審議が必要」として継続審議とした。ただ、基隆市議会が同案について議決しているため、「閉会中もなお慎重審議が必要」との見解で一致した。
 同委は、引き続き〇七年度一般会計予算案の審議を続けるが「見直すところはしっかりと見直さなければならない」としており、嘱託員報酬、委託料ともに、さらに厳しく審議する方針だ。
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家族で潮干狩り/最高気温22.7度
  宮古島地方 ぽかぽか陽気

家族連れなどが潮干狩りを楽しむ姿が見られた=21日、大浦湾
家族連れなどが潮干狩りを楽しむ姿が見られた=21日、大浦湾

 晴天の青空が広がった二十一日、宮古各地の磯では潮干狩りを楽しむ家族連れでにぎわった。
 この日は午前から晴天のぽかぽか陽気で、最高気温は午後二時三十分ごろの二二・七度(平良)。絶好の潮干狩り日和となった。
 「春分の日」で休日ということもあり、宮古島市平良の大浦湾では、子どもたちが家族と潮干狩りを楽しむ姿が見られた。干潮時刻を過ぎた午後三時ごろには、持参したバケツをモズクや貝、アーサでいっぱいにして「きょうの夕食にしようね」と喜んでいた。
 家族でタコやモズクを取ったという添石太寿君(宮古高校二年)は「たくさん取れてよかった。きょうの夕飯が楽しみ」と笑顔を見せていた。
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農家負担1頭1万3500円/死亡牛処理
  
市が輸送費など試算

 二〇〇七年度に宮古島市が導入する家畜廃棄物処理一時保管(死亡牛処理)事業で、死亡牛一頭当たりの農家負担が一万三千五百円になることが市の試算で分かった。同事業は死亡した牛の不法投棄を防止するために導入、冷凍コンテナに死亡牛を保管し、沖縄本島の焼却施設へ海上輸送する計画だ。ただ、原則農家負担とはいえ、この処理費用は農家の畜産経営に直接響く。市は農家補助の観点から、畜産関係機関と負担減を視野に入れて協議する方針。

 この事業で、市は冷凍コンテナ二台、フォークリフト一台を購入する予定だ。コンテナ二台を交互に使用し、沖縄本島の焼却施設へ運搬。維持管理や設置場所については未定で、新年度早々にめどを付ける。
 処理費用については市が試算。コンテナを海上輸送する費用は一回約二十万円、一台のコンテナには約四十頭の死亡牛を積み込めるが、年間七百−八百頭が死亡することを踏まえると、年間のコンテナ輸送回数は約二十回になる。この海上輸送費に焼却処理費や運搬費などを加えると死亡牛一頭当たりの処理費用は一万三千五百円程度になる見込み。市経済部は「農協や共済とも相談しながら、農家の負担減を考えていきたい」としており、畜産関係機関・団体と協議する方針だ。
 死亡牛の不法投棄は昨年相次いで発覚。専用の処理施設がないため、多くの農家がやむを得ず地中に埋めるなどして処理している。この行為は廃棄物の処理および清掃に関する法律に抵触することから、市が処理方法を検討してきた。死亡牛処理費用は、開会中の宮古島市議会三月定例会一般質問における市経済部の説明などで分かった。
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歌声伸び伸びと/みやこ少年少女合唱団が演奏会

52人の団員が伸び伸びと歌声を披露し、聴衆を魅了した=21日、マティダ市民劇場
52人の団員が伸び伸びと歌声を披露し、聴衆を魅了した=21日、マティダ市民劇場

 第二十九回定期演奏会(主催・みやこ少年少女合唱団)が二十一日、マティダ市民劇場で開かれた。小学校三年生から中学校三年生まで五十二人の団員がハーモニーを奏で、駆け付けた聴衆を魅了した。
 一年間の活動成果を披露しようと開催された定期演奏会は、三部構成で行われた。
 第一部は「響け歌声」と題して、宮古島市歌「黎明の空に」でオープニングを飾った。
 また、宮古島市平良出身の作曲家である故金井喜久子さんの曲を使用し、合唱曲集を披露。紺色のワンピース姿の団員たちが振り付けを交えながら伸び伸びと歌い、会場の拍手を浴びていた。
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やまなし文学賞で佳作/もりおみずきさんの「湧水」

もりおみずきさん
もりおみずきさん

 宮古島市平良に住む、もりおみずきさん(本名友利昭子)の小説「湧水」が、第十五回やまなし文学賞(主催・同実行委員会)の佳作に選ばれ、このほど山梨県立文学館で表彰式が行われた。
 同賞は樋口一葉の生誕百二十周年を記念し、一九九二年に創設された国内ではレベルの高い賞。今回の小説部門には国内四十都道府県と海外二カ国から二百六十九編の応募があり、この中から文学賞一編と同賞佳作二編の計三編が入賞した。選考委員は、作家の三浦哲郎、坂上弘、津島佑子の三氏が務めた。
 「湧水」は、元ハンセン病患者に父の面影を求めるストーリーで、療養所の人たちと普通に接する宮古島の人々の姿などを描いた。作品には島の人たちの心の底にある、「地下の真水」のような優しさをたたえてほしいとの思いを込めたという。
 「これからも宮古島や沖縄の人たちの普通の暮らしの中にある、貴石のような優しさや喜びを書いていきたい」と抱負を語る。
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ハイビスカス180本を植樹/札幌学院大野球部
「きれいな花咲かせて」

ハイビスカスを植樹する部員ら=21日、宮古島市民球場室内練習場前
ハイビスカスを植樹する部員ら=21日、宮古島市民球場室内練習場前

 宮古島市民球場でキャンプを行った札幌学院大学硬式野球部は二十一日、同球場室内練習場前にハイビスカスの苗百八十本を植樹した。同市が実施する地域貢献・交流による体験滞在交流促進事業の一環。
 キャンプを打ち上げた部員ら三十八人は、高さ四十aほどのハイビスカスの苗一本一本を丁寧に植え付けた。
 会話を弾ませながら「来年にはきれいな花を咲かせて」と願いを込めた。
 同部は札幌六大学リーグに所属。宮古島キャンプは五年目。十四日から一週間、同球場でキャンプを実施した。
 佐藤博昭監督は「天気は良くなかったが日程をこなすことはできた。リーグで優勝して宮古島に恩返しがしたい」と述べた。
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