200平成19  312 月曜日

作業中の工員死亡/宮古製糖多良間工場で事故
  コンベヤーに引き込まれる/11日未明

作業員の死亡事故が発生した=11日、宮古製糖多良間工場
作業員の死亡事故が発生した=11日、宮古製糖多良間工場

 【多良間】十一日未明、多良間村の宮古製糖多良間工場で作業していた臨時職員の池間和則さん(55)=宮古島市伊良部字池間添=が工場内のベルトコンベヤーに右腕を引き込まれ、死亡する事故が発生した。宮古島署は、遺体に外傷がほとんど見られないことから、池間さんの死因は、引き込まれた際に何らかの形で首や胸が圧迫されたことによる窒息死の可能性が高いとみている。きょう十二日、同署内で司法解剖を行い、死因を特定する。

 別の作業員が午前三時四十分ごろ、池間さんの右腕が挟まれ、宙づりの状態でいるのを発見し、警察に通報した。駆け付けた村内の多良間診療所の医師によって、まもなく死亡が確認された。
 事故があったベルトコンベヤーは、下りの傾斜になっている。池間さんはベルトとベルトを裏側から支えるローターの間に右腕を挟まれ、床面から約一bの高さに宙づりになっていた。発見時、ベルトコンベヤーは作動していたという。
 現場は機械の作動音などで人の話し声や携帯電話の着信音もほとんど聞こえない。また、照明の数も少なく、体がベルトの陰に隠れていたことから、作業員らの死角に入っていた。
 調べによると同工場では、作業員が落ちたキビを掃除するためにベルトの裏側に入ることはあるが、ベルトに触れることは危険なため禁止していたという。
 ベルトコンベヤーには始点と終点に作業員が配置され、池間さんもその一人。作業に当たる二人と休憩を取る一人の三人体制で作業を進めていた。
 池間さんの事故当日の勤務時間は、午後八時から翌午前八時まで。池間さんが事故発生前、最後に確認されたのは勤務中の午後十一時四十五分。作業場を交代する翌午前一時を過ぎても姿が見られず、作業員らで手分けして探したという。
 宮古製糖の新里光男社長は事故について「調査して把握してからコメントしたい」としている。同工場は事故発生当日、全機械の作業をストップ。村内のキビ農家に対し、原料員を通して「二、三日はキビを刈り取らないように」と呼び掛けた。
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思い出胸に学びや巣立つ/14中学で卒業式

在校生に祝福された学びやに別れを告げる卒業生たち=11日、北中学校
在校生に祝福された学びやに別れを告げる卒業生たち=11日、北中学校

 宮古地区の中学校のうち十四校で十一日、卒業式が行われ、卒業生たちは恩師や在校生に見送られて母校を巣立った。あす十三日には四校で卒業式が予定されている。
 二〇〇六年度の宮古地区中学卒業生は、前年度より六人少ない計七百四十三人。この日の卒業式では、各校長が卒業生一人ひとりに卒業証書を授与。最後の校長あいさつを述べ、門出を祝った。
 このうち北中学校では、与那覇正博校長が「『もう一人の自分』をしっかりと育てて、これからの生活に取り組み、社会を生き抜いてほしい」とあいさつした。卒業生を代表して狩俣あずささん、仲間いよりさん、下地敏春君がそれぞれ後輩、教諭、家族に向けて感謝の言葉を述べ、今後の飛躍を誓った。
 式典終了後、在校生や父母が紙吹雪でつくった花道≠卒業生らが一歩一歩踏み締めて歩き、慣れ親しんだ校舎を後にした。
 あすは、来間、城辺、多良間、大神の四中学校で卒業式が行われる。
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自然素材にさまざまな遊び=^少年自然の家まつり
  親子連れで大勢参加/活動通し自主性高める

火起こし体験に夢中の子どもたち=11日、宮古少年自然の家
火起こし体験に夢中の子どもたち=11日、宮古少年自然の家

 二〇〇六年度第二十四回宮古少年自然の家まつりが十一日、同施設内で開催された。大勢の親子連れが来場し、クラフト作りやバルーンアート作りに挑戦。火起こし体験や黒糖作り、サッカー大会も行われるなど会場は終始にぎやかな雰囲気に包まれた。子どもたちは自然の中から生み出された活動を通じ、自然の大切さを体感。自然の素材を使って作品を創り出す自主性も高めた。

 この祭りは自然の家の事業や活動を広く地域に紹介することが狙い。青少年教育施設として、これらの事業(活動)を子どもたちに体験させながら子どもたちの健全育成を図ることも目的の一つとして開催している。
 祭りは体験活動を柱に実施。クラフト作りや火起こし体験、バルーンアート、黒糖作りなど各コーナーを設け、子どもたちが自由に立ち寄れるよう心掛けた。
 祭り開会時間の午前九時から施設内は大にぎわいだった。この日は休日とあって親子連れの姿が目立ち、各コーナーで親子水入らずで共同作業に取り組む風景が見られた。
 野外で盛り上がりを見せたのがキッズサッカーフェスティバル。小学校三年生以下の選手で構成されたチームが参加して熱戦を繰り広げた。祭りとはいえ子どもたちは真剣勝負を展開。父母らの応援もヒートアップするなど、会場は終始盛り上がりを見せていた。
 火起こし体験も人気コーナーの一つで、子どもたちが昔の火起こしを実体験。火起こし器を懸命に回転させながら取り組んでいた。
 バルーンコーナーには子どもたちの長蛇の列ができた。クラウンジョージさんがバルーンを使って次々と作品を作り上げる姿に子どもたちは興味津々。作品の出来栄えに感嘆の声を上げていた。
 水ロケット製作コーナーもあり、子どもたちがペットボトルを使ってオリジナルのロケットを製作。仲間とともに飛ばして遊んでいた。
 クラフト作りに参加していた善平綾さん(平良第一小二年)は「お母さんと一緒に作れて、とても楽しかった。(クラフトは)家に飾ります」と笑顔で話した。バルーンアートに夢中だった知念伸弥君(同小三年)は「すごかった。あんな風船がこんな形になるなんてびっくりした。また来年も参加したい」と話していた。
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宮里、亀川、石垣が決勝Lへ/本社主催 第29期宮古本因坊戦
  18日 平良本因坊に挑む

32人が参加し熱戦を展開したリーグ入り予選=11日、こすみ囲碁教室
32人が参加し熱戦を展開したリーグ入り予選=11日、こすみ囲碁教室

 囲碁の第二十九期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)のリーグ入り予選が十一日、平良の同囲碁教室で行われた。三十二人の有段者が参加しトーナメント戦の結果、宮里光雄6段、亀川実6段、石垣信秀6段の三人が十八日の決勝リーグに勝ち進んだ。

宮里光雄6段
宮里光雄6段
 

亀川実6段
亀川実6段
 

石垣信秀6段
石垣信秀6段
 

 開会式では宮古毎日新聞社の松原清吉編集局顧問、池村浩明・日本棋院平良支部長、池間博美・名誉宮古本因坊の三人があいさつし、「伝統の大会にふさわしい、素晴らしい碁を打ってください」と、激励した。
 対局は三組に分かれ、白番が六目半のハンディをもらう互先で行われた。
 A組の決勝に勝ち上がったのは、石垣6段と下地恒輝6段の二人。両者ともに一歩も引かぬ戦いは、最後に黒番の石垣6段が大石を取り勝負を決めた。石垣6段は初出場で、初のリーグ入り。「どの対局も厳しい内容だったが、何とか勝てた。来週は、優勝を狙って頑張りたい」と、初タイトル獲得に意欲を見せた。
 B組の決勝は、宮里6段と知念一将6段の対戦となった。重量級同士の対戦は、白番の宮里6段の中押勝ち。宮里6段のリーグ入りは二年ぶり、通算十三回目。「チャンスはなかなか来ないので、来週は精いっぱい頑張りたい」と抱負を語った。
 C組は亀川6段と野原常彰6段の対戦。序盤から戦いの連続となった対局は、白番の亀川6段が中央の要石を取り、押し切った。亀川6段は四年ぶり通算六回目のリーグ入り。「久しぶりのリーグ入りはうれしい。少ないチャンスなので、今回は何とか頑張りたい」と、意気込みを話した。
 十八日の決勝リーグは、平良博彦現本因坊と、今回勝ち残った三人の計四人で行われ、第二十九期宮古本因坊を決める。
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南ファイターズが優勝/春季学童野球
  低学年は東少年ヤンキース

高学年の部を制した南ファイターズ=11日、沖縄電力球場
高学年の部を制した南ファイターズ=11日、沖縄電力球場
 
低学年の部で優勝した東少年ヤンキース=11日、宮古島市営球場
低学年の部で優勝した東少年ヤンキース=11日、宮古島市営球場
 

 第九十七回春季学童軟式野球宮古地区大会(主催・宮古野球連盟)が十一日、宮古島市営と沖縄電力の両球場で高学年と低学年の決勝まで行われた。熱戦の結果、高学年の部では南ファイターズが、低学年の部では東少年ヤンキースが優勝した。南ファイターズは今月二十四日から読谷村で行われる県大会に地区代表として出場する。
 高学年決勝は南ファイターズと平一が対戦した。南は二回に先制点を挙げると、小刻みに追加点を奪いリードを広げた。投げては狩俣と瀬戸が完封リレーを演じた。
 南の上地樹主将は「県大会では一試合一試合を大事に戦いたい。目標は優勝」と抱負。下地孝司コーチは「うちは投打のバランスがとれたチーム。あとは守備力。上位進出を目指したい」と述べた。
 低学年は東と南ファイターズが顔を合わせた。東は三回に1点差まで詰め寄られたが、四回に狩俣の本塁打で加点。2点差で逃げ切った。
 結果は次の通り。
 ▼高学年(電力球場)
 【準決勝】
南ファイターズ
 0000011|2
 0000000|0
下地
(南)仲間−下地佳
(下)花城−来間

鏡原
 1000000|1
 000030×|3
平一
(鏡)久貝、宮国−下地
(平)瀬戸−国吉

 【決勝】
平一
 0000000|0
 031010×|5
南ファイターズ
(平)狩俣、瀬戸−国吉
(南)仲間−下地佳
▽二塁打=上地(平)、真栄里(南)

 ▼個人賞▽殊勲賞=仲間敦喜(南ファイターズ)▽敢闘賞=狩俣裕介(平一)▽打撃賞=真栄里麻輝(南ファイターズ)7割5分
 
 ▼低学年(市営球場)
 【準決勝】
東少年ヤンキース
 620|8
 000|0
下地
※三回コールド
(東)松川竜−松川千
(下)与那覇−下地駿

南ファイターズ
 4201|7
 2003|5
鏡原
※四回タイムコールド
(南)砂川翔、池間、上地樹−下地秀
(鏡)友利、下地−下地、知念
▽三塁打=知念、友利(鏡)
▽二塁打=砂川翔(南)

 【決勝】
東少年ヤンキース
 24010|7
 00500|5
南ファイターズ
(東)狩俣、平良−松川千
(南)砂川、下地−下地、砂川
▽本塁打=狩俣(東)

 ▼個人賞▽殊勲賞=狩俣紹也(東少年ヤンキース)▽敢闘賞=下地秀一郎(南ファイターズ)▽打撃賞=松川千紘(東少年ヤンキース)6割

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販売コーナーにぎわう/みやこ学園まつり
  
悪天候でも多くの来場者

草花の販売コーナーは人気を集めた=11日、みやこ学園
草花の販売コーナーは人気を集めた=11日、みやこ学園

 知的障害者通所授産施設みやこ学園(伊志嶺博司施設長)は十一日、同所で第五回みやこ学園まつりを開催した。利用者の家族や地域住民らが来場し、利用者が製造・生産した花やパンなどを買い求めた。展示コーナーでは活動報告も掲示され、関心を集めていた。
 このまつりは、同学園について地域住民に広く周知すると同時に、活動成果を披露しようと開催されている。
 利用者はそれぞれの班に分かれ、草花の苗や菓子パン、ビーズ製品、軽食などを販売した。小雨がぱらつき強風が吹き付ける悪天候だったが、買い求める客で大いににぎわった。
 展示コーナーでは日ごろの活動を写真で紹介。園芸班がプランター設置などの委託業務を行う現場や年間行事などの写真が並べられ、家族らが目を細めて見詰めていた。
 オープニングセレモニーで伊志嶺施設長は「利用者らが一生懸命育てた花などを販売している。年に一回の祭り。利用者の日ごろの活動を見てください」とあいさつ。
 利用者自治会の安田光成会長は「いろいろ展示しています。楽しんでください」と呼び掛けた。
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