200平成19  225 日曜日

4社・団体が赤字運営/市外郭団体05年度決算
行革断行へ 売却も検討

外郭団体の2005年度決算状況 宮古島市(伊志嶺亮市長)はこのほど、市の外郭団体の二〇〇五年度決算状況をまとめた。九団体のうち四社・団体が赤字運営で、いずれも累積赤字は横ばいか、増額を続けている。市は行革推進本部および行革推進委員会(市民委)の中で団体の民間売却などを検討、出資金や補助金の見直しも含め行革を断行する方針だ。ただ、外郭には第三セクターなど民間出資を受けて運営を続ける団体もあり、行革断行に向けては紆余(うよ)曲折も予想される。

 赤字団体の中でも、特に運営が悪化しているのが伊良部のパブリックゴルフ場だ。旧伊良部町が補助事業を導入して建設したが、開業初年度から赤字を計上。〇五年度決算では四千五十万五千円の赤字を出し、累積赤字額は一億五百六十一万七千円となっている。
 厳しい運営を強いられているのは利用者の減少が主な要因で、〇二年度は約一万二千人が利用したが、〇五年度の利用者は約六千人にまで落ち込んでいる。現状については市自らが「市は赤字団体であるにもかかわらず赤字のゴルフ場を運営している」などと分析。改善に向けて早急な手だてが必要との見解をまとめている。市内部では下地島残地の有効利用と併せて民間売却も検討、市民構成の行革推進委員会での議論が注目される。
 宮古島マリンターミナル(市が株式発行総数の二四・五%を所有する第三セクター)の運営も厳しい。平良港にあるターミナル施設のテナントや研修室、会議室および宿泊施設の賃貸・管理を行うが累積赤字額が増え続けている。
 〇五年度決算では、収入三億一千三百九十三万三千円に対し支出は三億五千三十三万四千円で、単年度は三千六百四十万一千円の赤字。累積は十一億三千二百八十五万八千円に膨らんだ。債務超過額は三億六千二百万円。赤字運営の主な要因は、宿泊部門に入居する企業の家賃未払いなど。市は会社の自助努力による再建に期待するが、先行きは不透明な情勢だ。
 宮古島で唯一の食肉処理場を運営する宮古食肉センターの〇五年度決算を見ると、単年度収入は三千三百五十九万三千円で支出は三千三百十九万円を計上し、四十万三千円の黒字となった。ただ、累積赤字額は依然として五千四百三十六万三千円と膨大だ。食肉処理数が年々減少していることが赤字運営の要因。市は〇五、〇六年度ともに千二百万円の補助金を支出、今後も同額程度の支出が見込まれるなど、財政圧迫を懸念する。ただ、「家畜が存在する限り公益性・公共性の施設として存続させなければならない」としており、関係機関と連携を図りながら運営改善に取り組む方針だ。
 累積赤字を抱えながらも運営が上向いているのがコーラル・ベジタブル社。伊志嶺市長が代表取締役会長を務める。〇五年度決算では五百八十七万八千円の黒字。累積赤字を四千三百二十万円まで圧縮している。
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28チームが健脚競う/全宮古小学駅伝
選手の力走に沿道沸く

沿道の声援を受け力走する選手ら=24日、平良字東仲宗根
沿道の声援を受け力走する選手ら=24日、平良字東仲宗根

 第二十五回全宮古小学校駅伝競走大会(主催・宮古地区小学校体育連盟)が二十四日、宮古島市陸上競技場を発着点とする男女計十区間、一三・八`で行われた。参加二十校二十八チームが健脚を競い、平良第一Aが50分06秒の記録で二連覇を果たした。沿道には大勢の父母や学校関係者らが駆け付け、選手らに声援を送った。
 暖かな天気に恵まれた選手らは、男子一・五八`、女子一・一八`のコースを力走、日ごろの練習の成果を発揮した。

平一Aが2連覇達成/全宮古小学駅伝
退職する校長に優勝プレゼント/胴上げで喜び分かち合う

下地校長を胴上げする選手ら=24日、宮古島市陸上競技場
下地校長を胴上げする選手ら=24日、宮古島市陸上競技場

 第二十五回全宮古小学校駅伝競走大会(主催・宮古地区小学校体育連盟)が二十四日、宮古島市陸上競技場を発着点とする男女計十区間、一三・八`で行われた。参加二十校二十八チームが健脚を競った。平良第一Aが50分06秒の記録で二連覇を達成し、今年三月で定年退職する下地邦雄校長に最高の思い出をプレゼントした。二位は下地Aが50分17秒、三位は砂川Aが51分08秒だった。

 個人の部一位は男子が5分10秒で走った平一Aの新城幸佑、女子は4分02秒で走った砂川Aの上里星奈だった。前回大会の記録を大幅に更新したチームに贈られる躍進賞は、5分05秒縮めた西城が受賞した。
 優勝した平一Aは一区で八位と出遅れたが、男子個人の部一位の新城幸佑ら高い総合力で連覇を果たした。アンカー長浜真之介が下地Aとのデッドヒートを制した。
 選手らは応援に駆け付けた父母らに礼を述べた上で優勝を報告後、下地校長に優勝旗とメダルを手渡した。最後は選手らで下地校長を胴上げし、喜びを分かち合った。
 下地校長は、「この上ない喜びでいっぱい。アンカーがトップで帰って来たときには、涙があふれた。駅伝二連覇を宝物にしたい。思い出をありがとう」と選手らに感謝した。
 レースは平一Aと砂川A、下地Aの三チームが好レースを繰り広げた。中盤までは区間ごとに順位が入れ替わる激しい展開に。下地Aは三区から安定した走りを見せたが、最終区でかわされ、涙をのんだ。
 コースは競技場周辺を周回し、男子は一・五八`、女子は一・一八`の距離で争われた。
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行政側の条件提示は検討/防波堤工事阻止問題
奥原組合長(伊良部漁協)が見解示す

インタビューに応じた伊良部漁協の奥原組合長=24日、伊良部の佐良浜漁港
インタビューに応じた伊良部漁協の奥原組合長=24日、伊良部の佐良浜漁港

 伊良部漁業協同組合(奥原隆治組合長)が今月二十一日から、平良港下崎防波堤工事の資材を運ぶバージ(台船)の係留阻止行動を続けている問題で、奥原組合長は二十四日、宮古毎日新聞社のインタビューに応じた。
 奥原組合長は、阻止行動について「二十年余前の伊良部漁協の通常総会で、行政側は『工事は十年程度』と説明したことから、防波堤工事に伴う漁業補償金は妥結した。しかし、二十年以上たっても工事を行っている。行政が約束を破っているから、阻止行動に出た。毎日阻止行動を続ける」と語った。
 今後の行政に対する姿勢については「漁業権が設定されている防波堤工事は、一九八七年の通常総会で認めた。当然工事延期がある場合も総会で諮らなければならない。これから行政側が総会で諮りたいとの申し出があった時、行政側の条件内容によっては、理事会や総会に諮ることを検討する」と述べた。
 防波堤工事が延びている影響について、奥原組合長は「防波堤沖合側はタコ漁場だった。漁師一人の潜り漁で、一日当たり約七十`の水揚げがあった。今では十`にも満たない」と話す。
 阻止行動を実行していることに関しては「理事会で二回諮った。理事会では阻止行動は認めている」と語った。
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多種類の製品ずらり/市中央公民館
「矯正展」即売きょうまで

大勢の市民が訪れにぎわっていた会場=24日、市中央公民館
大勢の市民が訪れにぎわっていた会場=24日、市中央公民館

 矯正施設の業務内容を紹介し、併せて全国の施設において被収容者が製作した刑務所作業製品を一堂に集めて展示販売する特別企画「宮古島地区矯正展」(主催・沖縄刑務所)が二十四日、二日間の日程で宮古島市中央公民館で始まった。会場には紳士革靴や女性靴など多種類の製品がずらりと並ぶ。大勢の買い物客らが訪れにぎわっていた。
 同展は、社会を明るくする運動の一環。
 会場には、女性用のバッグ、男性用のベルト、竹製花器、整理箱、整理だんすなどが展示、即売されていた。
 六十代の男性は「革靴を買ったが、市価より安い」と喜んでいた。
 二十代の男性は「木製の犬小屋を買った。思ったより安い値段。掘り出し物だ」と話し、友人二人で持ち帰った。
 会場の一角には、新たな法の下、受刑者に対して作業、改善指導・教科指導などの矯正処遇を通じ、改善更生の意欲の喚起・社会生活に適応する能力の育成を図っているパネルなどを展示。来場者らはパネル前で足を止め、理解を深めていた。
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海のマナー守って/平良海保
ウオークで海難防止と海洋保全訴え

歩きながら海難防止や海洋環境保全を訴えた平良海上保安署の職員ら=24日、池間大橋
歩きながら海難防止や海洋環境保全を訴えた平良海上保安署の職員ら=24日、池間大橋

 平良海上保安署(上鵜瀬啓二署長)は二十四日、本格的な海洋レジャーを迎えるに当たり、海でのマナーやルールをウオーキングを通して市民にアピールした。緊急時の連絡体制としての「一一八番」の利用も呼び掛け。海難防止と海洋環境保全の啓発も行った。
 天気にも恵まれたこの日のウオーキングには、上鵜瀬署長ら職員約三十人が参加。池間大橋から平良海上保安署までの約十六`を歩きながらドライバーや観光客らに「宮古島の美しい海を守りながら、事件、事故のない海洋レジャーを楽しもう」と訴えた。
 出発前には、観光客らでにぎわう池間大橋展望台で、海難防止と海洋環境保全啓発運動のチラシを配布した。
 上鵜瀬署長は、今回のウオーキング開催の意義を強調しながら「それぞれの体調に合わせて、ゴールを目指し頑張ろう」と呼び掛けた。
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「グルクン釣ったよ」/観光客らが沖釣り体験
宮古島市主催

釣り体験を楽しんだ定さん(中央)と孫ら=24日、平良の荷川取漁港
釣り体験を楽しんだ定さん(中央)と孫ら=24日、平良の荷川取漁港
 宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十四日、沖釣り体験を実施した。地元の親子連れらと観光客合わせて二十八人が参加。美しい青い海でグルクン(和名タカサゴ)釣りなどを満喫した。
 二○○六年度地域貢献・交流による体験滞在交流促進事業の一環。参加者らは後日、体験感想をアンケート用紙に書いて提出する。市は、アンケート結果を踏まえ、今後の同事業に生かしていく。
 参加者らは、漁船四隻に分乗。同日午後一時すぎ、平良の荷川取漁港を出港した。監視船一隻が同行。釣り体験を案内した各漁船は、同日午後四時すぎに戻ってきた。
 平良に住む松山友保さん(36)は、母の松山定さん(60)、息子の大海(ひろみ)君(10)、娘の美月さん(八つ)の四人で参加した。定さんは埼玉県から観光で来島し、長期滞在中。
 大海君は「グルクンを十八匹釣った。初体験だったけど、とても楽しかったです」と感想を話した。美月さんは「船酔いを乗り越え、グルクンを六匹釣りました」と振り返った。
 沖釣り体験の後は、宮古島漁業協同組合で懇親会が開かれ、参加者らは宮古民謡ショーを楽しんだ。
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