200平成19  222 木曜日

条例を議会提案/家庭ごみ有料化
自己搬入、し尿手数料も

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十一日、宮古島市議会三月定例会に、家庭ごみを有料とする「市廃棄物の減量化の推進および適正処理に関する条例」を提出する方針を固めた。可決を受け、同条例は二〇〇七年十月一日より施行される。条例案では燃やせるごみや粗大ごみ、市民自らが市の処理施設にごみを搬入する際の料金などを明文化した。し尿や浄化槽汚泥処理にかかる手数料も新たに提案する。同条例はごみの減量化が大きな目的だが、新たな市民負担を伴う条例だけに、市民の反応が注目される。

 条例案によると有料化はごみ袋に手数料を科す内容。市の指定するごみ袋一枚につき大袋(四十五g)三十円、中袋(三十g)二十円、小袋(二十g)十五円となる。粗大ごみは一個または一束で十`以上の大サイズが二百円、十`未満の小サイズが百円となる。資源ごみについては手数料を徴収しない。
 市民自ら市のクリーンセンターへ搬入する際にも条例を適用。自ら搬入した場合は五`当たり二十円の手数料となり、自己搬入が困難で、市民の申し込みにより市の職員が収集して搬入するごみは五`当たり三十円となる。五`未満のごみは五`とみなされる。
 これまで無料だったし尿および浄化槽汚泥処理も有料化する。搬入する車一台当たりに処理手数料を科し、一・八`g車は六百円、二・七`g車は九百円、三・一`g車は千円を徴収する。
 市は同条例案を市議会三月定例会に提出。可決されれば今年十月一日より施行される。市は減量化および廃棄物の適正処理を訴え、市民の理解を得たい考え。
 同条例案ほか、三月定例会に挙げられる新規の条例は「市庁舎等建設基金条例」がある。この条例は道路拡幅工事に伴い取り壊される東大原センター(旧教育事務所)の補償費を積み立てるという条例。約八千四百万円の補償費を見込むが、使途については〇七年度に検討する方針だ。  
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次期支庁長に長浜氏/県人事
昨年3月まで次長務める

長浜政治氏
長浜政治氏

 【那覇支局】二〇〇七年度の遠隔地人事の調整をしている県は二十一日までに、県宮古支庁の支庁長に企画部地域・離島課参事兼課長の長浜政治氏(58)を昇任させ登用する方針を固めた。正式な遠隔地人事の内示は三月一日に行われる予定。
 長浜氏は、昨年三月まで宮古支庁の次長を務めていた。現在の兼城克夫支庁長は三月末で定年退職となる。
 県では、現在進めている行政改革の中で組織の見直しを行っており、宮古と八重山の両支庁の支庁長(部長級)配置は今後廃止となる公算が大きく、来年度に見直しが実施されると支庁長職は二〇〇九年度から無くなることとなる。
 長濱氏は、一九四八(昭和二十三)年七月四日生まれで、宮古島市平良出身。琉球大学法文学法政学科卒業。七三年に県土木部土木総務課を皮切りに、農林水産部漁政課団体金融係長、土木建築部土木総務課主幹、総務部知事公室平和推進課課長補佐、文化環境部消防防災課副参事などを経て、二〇〇三年に県宮古支庁総務・観光振興課長となった。
 〇五年四月に宮古支庁次長に就任し、〇六年四月から本庁に戻り、現在は県企画部地域・離島課参事兼課長。
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平一小改築請負など可決/市議会 島尻に新たな埋立地

 宮古島市議会(友利恵一議長)の臨時会が二十一日開かれ、宮古島市立平良第一小学校校舎改築工事請負契約など七件を可決した。平良島尻の公有水面埋め立てで、新たに生じた土地の確認についても認めた。
 この日は▽二〇〇六年度一般会計補正予算▽老人保健特別会計補正予算▽新たに生じた土地の確認▽字区域の変更▽平良第一小学校校舎改築工事請負契約(建築一工区−三工区まで)−などを審議し、いずれも全会一致で可決した。
 平良島尻の公有水面埋め立ての地積は一万五百四十八平方b。アスファルト舗装も施し、駐車スペースも設けた。
 平良第一小学校校舎改築工事請負契約では、建築一工区を共和産業、共和測建、新里土木特定建設工事共同企業体(特定JV)が請け負う。
 二工区は大米建設、沖満土建、立真工業特定JV、三工区は大米建設、南西建設、千代田開発特定JVとの請負契約になる。
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八重干瀬で集客増を/宮古観光協会
周遊観光促進委員会が発足

 やびじ周遊観光促進委員会が二十一日、発足した。市内のホテルで第一回委員会が開かれ、宮古観光協会の藤村明憲会長から委員らに委嘱状が手渡された。委員長には同協会の池間隆守副会長を選任した。八重干瀬への観光需要が年々増加傾向にあり周遊型の観光など多様な観光コースの造成を図る。今後月二回の会議を開き、モニターツアーなどを実施して周遊型の八重干瀬ツアーの開催を目指す。
 周遊型は、上陸しないためサンゴなど環境への影響が少ないことと、ツアーの回数を増やせることが利点という。
 四−九月の期間の満ち引きが大きい大潮の前後に開催する見込み。五十−百五十人規模が参加できるよう作業を進める。
 委員会では今後▽ガイドマニュアルの作成▽実施方法および安全対策▽ガイド養成・確保および資料編集▽パンフレットなど印刷物の作製▽参加ツアー団体の受け入れ−などについて意見を交わす。
 同協会によると、大型ツアーはサニツ(旧暦三月三日)の前後に行われる上陸ツアーのみで、周遊型は行われていないという。環境への影響から周遊型を求める声も挙がっていた。
 委員は次の皆さん。(敬称略)
 【委員長】▽池間隆守(宮古観光協会副会長)【委員】▽上里盛軒(宮古島市観光商工課主幹)▽川平三秀(はやて海運社長)▽前泊恵一(宮古フェリー)▽豊見山忠朗(宮古協栄バス専務)▽砂川能樹(八千代バス専務)▽島袋竜之進(宮古島旅倶楽部)▽下地慶(フラッグシップ)
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鳥インフル想定で机上訓練/宮古家保衛生所
行政・JAが作業マニュアル確認

関係者が集まり、鳥インフルエンザの発生を想定して机上で訓練した=21日、宮古家畜保健衛生所
関係者が集まり、鳥インフルエンザの発生を想定して机上で訓練した=21日、宮古家畜保健衛生所

 宮古家畜保健衛生所は二十一日、高病原性鳥インフルエンザの発生を想定した机上訓練を同所で行った。市内の養鶏場で百二十羽のニワトリが死んだと想定し、スライドを使って作業マニュアルを確認、行政やJAなどの関係機関がそれぞれの役割や連絡体制をチェックした。死んだニワトリなどの汚染物の処理については今後検討を深める。この訓練は、鳥インフルエンザ発生時の防疫手順を確認し、関係者の危機管理体制を確立することが狙い。
 同衛生所によると、宮古地区で、三百羽以上のニワトリを養う農場は計五戸。このうち一戸は二万九千羽を飼養しており、地区飼養総数三万二千羽の九割を占める大規模農場で、同農場を含む二カ所についてはすでに消毒を終了している。残りの三戸も二十六日までの期間に消石灰消毒する予定。宮古地区でこれまでに、ウイルスに感染したニワトリは見つかっていない。宮古では、三百羽未満の小規模農家も含め計四十一戸がニワトリを飼養している。
 汚染物の処理方法については、既存の焼却施設では規模的に対応できないため埋却方法が提示されたが、候補地は定まっていない。今後、地下水への影響を考慮して場所を選定するとともに、環境の事前調査、埋却後の汚染度調査の体制確立が検討された。
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バイクコースを変更/トライ大会
狩俣線復路をバタラズ農道に

バイクコースが一部変更 四月二十二日に開催される第二十三回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)の専門委員会が二十一日、同市役所平良庁舎で開かれ、バイクコースが一部変更となることが決まった。
 往復対面通行となっていた県道230号線(通称・狩俣線)の危険度を軽減するため。新コースは、池間島を折り返してきた狩俣駐在前の三十七`付近を左折し、宮古南静園へと抜ける、島尻マングローブ遊歩道前のバタラズ農道がコースとなる。バイクの距離百五十五`は変わらない。
 昨年の第二十二回大会までは、狩俣線から一周道路の北海岸線へと向かうコースだったが、狩俣線をバイクで往復するために、危険性が高かった。実行委員会ではこの変更により、バイクが往復する区間が短くなり、安全性が高まるとしている。
 狩俣・島尻地域でのコース変更により、短くなった距離は、熱帯植物園前からランへのトランジット地点となる宮古島市陸上競技場へ向かうコースを一部変更することで対応。全体の距離に変更はない。
 この日の専門委員会ではこのほか、昨年大会で脱落者の多かったスイムの千七百b地点を、今年も制限時間五十分の第一関門とすることを確認。昨年大会では同地点で、ショートカットする選手が多数出たため、今大会では厳密に違反者をチェックできるよう、スタッフの配置を水泳部で再確認することも決めた。冒頭あいさつした同大会実行委員長の下地学助役は「大会まであと六十日と迫った。大会の安全確保に向けては、各専門部の取り組みが大事。選手に喜んでいただき、地域全体に感動を与えられるものにしよう」と述べ、各専門部の協力を願った。
 今大会は四月二十二日午前七時三十分、下地地区の前浜ビーチをスタート。スイム三`、バイク百五十五`、ラン四十二・一九五`の計二百・一九五`で競われ、制限時間十四時間以内に、ゴールの宮古島市陸上競技場を目指す。出場選手は、すべての都道府県と十一カ国・地域から。県外が千二百二十六人、宮古を除く沖縄県が百十三人。
 宮古が八十五人、外国が七十六人の計千五百人。
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