200平成19  214 水曜日

池間大橋 きょう開通15周年
観光、医療面が発展/過疎化は止められず

「夢の大橋」として形容された池間大橋。開通15周年を迎えた=12日、池間島
「夢の大橋」として形容された池間大橋。開通15周年を迎えた=12日、池間島
 
観光産業が発展し、関連施設なども増えた=12日、池間島
観光産業が発展し、関連施設なども増えた=12日、池間島

 きょう十四日で池間大橋は開通十五周年を迎える。「夢の大橋」として池間島住民らの悲願だった同大橋。開通前に比べ、観光産業の発展や医療面の利便性が向上するなど地域の振興につながったが、過疎化の歯止めにはならず、今後の課題となっている。池間自治会(本村正美会長)は十五周年を記念して同日午後六時から祝賀会を開催する。十八日にはウオーキング大会が予定されている。

 池間島と宮古島を結ぶ池間大橋は構想二十九年を経て、一九八一年に着工。十一年の歳月をかけて九二年に開通した。全長千四百二十五b、総事業費は九十九億円。
 大橋の開通まで住民らは離島苦を味わわされた。台風で船の欠航が続いたときには主食の米が尽きるなど食糧不足となった。また、急病人が出た場合には「台風が過ぎるのを一心に祈った」という。
 開通後、観光産業は栄えた。ダイビング店は現在九店、ホテル・ペンションも昨年二件オープンするなど発展は現在も著しい。橋のたもとの土産店は週末になれば、ツアーのバスやレンタカー、タクシーで駐車場はいっぱいになる。
 「夢の懸け橋」「二十一世紀へつなぐ大橋」などと形容された。完成は池間島住民らに大きな喜びを与えた。しかし、一方で過疎化に歯止めは掛からなかった。十五年前は三百八十戸、九百五十人いた人口は現在、三百戸、七百五十人に減少している。
 同自治会の本村会長は「人口は減ったが豊かな自然は残っている。島にある湿原や鍾乳洞、キャンプ場などを観光地として島の発展に生かしたい」と述べた。
 池間島で土産店などを営む勝連寿雄さんは「池間大橋がなければ孤島。商売もできなかった。大橋のおかげでみんなが生活できる。サトウキビも車で運搬できる。本当に便利になった。大橋はとてもありがたい」としみじみ話す。
 ある男性は「開通して交通の便が良くなった。医療面での恩恵は以前とは比較にならないほど大きい」と橋の効果を語る。
 芦川剛志(つよし)さん(42)香世子さん(30)は、一九九九年四月に宮古で知り合い、二○○三年に結婚した。剛志さんは東京都出身、香世子さんは山梨県出身。
 夫妻は「池間島の美しい海に引かれて永住を決意した。住民からお世話になっており、その人情や風土は子育てに良い」と口をそろえて語る。
 剛志さんの仕事は自営業で、家族を養うために日々奮闘する。「池間島で暮らすと、もう都会には住めない」と笑った。 池間自治会は、十五周年記念行事として多彩な行事を予定している。十四日午後二時からグラウンドゴルフ大会をユニムイ広場で、同六時から祝賀会を池間公民館で、同七−九時までは池間大橋イルミネーション点灯が、同大橋中央部でそれぞれ行われる。また、十八日午後一時三十分からウオーキング大会が池間小・中学校をスタート地点に開催される。
top.gif (811 バイト)

「本塁打555号、実現して」/欽ちゃんが清原内野手を激励
オリックスキャンプ

萩本さんにバットをプレゼントする清原内野手(左)=13日、宮古島市民球場の室内練習場
萩本さんにバットをプレゼントする清原内野手(左)=13日、宮古島市民球場の室内練習場
 

清原内野手(左)の練習を見詰める萩本さん(右)
清原内野手(左)の練習を見詰める萩本さん(右)

 野球クラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の監督を務める人気お笑いタレント、「欽ちゃん」こと萩本欽一さんが十三日、オリックス・バファローズの春季キャンプが行われている宮古島市民球場を訪れ、親交の深い清原和博内野手を激励した。清原内野手から達成への決意を込めた「555号ホームラン」と記されたサインバットをプレゼントされ「555号はたった一つだけまじめな顔で言った言葉。実現してくれる人。今年の清原は面白そうだ」と活躍に期待した。

 この日も清原内野手は室内練習場で別メニューを行った。黙々とティーバッティングに汗を流す清原内野手の練習に熱い視線を送った。
 練習場に訪れた萩本さんは「ひざの具合はどうか」などと質問。清原内野手は「練習している今も痛い」と答えていた。二人とも終始笑顔が絶えず、再会を喜んでいた。
 萩本さんは「555号、必ず打つと鋭いまなざしを見せた。『今年しかないぞ』と言ってあげたい。少しぐらい痛くても試合に出てほしい。花はそこにいないと寂しい」とエールを送った。
 清原内野手の通算本塁打は現在、525本。プロ野球歴代記録5位。目標とする555本まで残り30本となっている。
 萩本さんは昨年も清原内野手を激励するため、宮古島に訪れていた。
top.gif (811 バイト)

学校安全優良で表彰/鏡原小
運転手への一礼など徹底

学校安全優良校として表彰状を受け取った砂川校長(右)と上田教頭=13日、鏡原小学校校長室
学校安全優良校として表彰状を受け取った砂川校長(右)と上田教頭=13日、鏡原小学校校長室

 第六回県健康教育研究大会が今月九日、読谷村文化センターで行われ、宮古島市立鏡原小学校(砂川和子校長)が学校安全優良校として表彰を受けた。砂川校長は「安全があってこそ楽しい学校づくりができる。父母や地域の皆さんの協力が大きな評価につながった」と喜んだ。
 同大会は、学校の保健・安全・給食の在り方やその諸課題において研究協議を行い、生涯を通じて健康で豊かな心を持ちたくましく生きる子どもの育成に資することが目的。同賞は県内で六校が受賞している。
 鏡原小学校の交通安全活動は▽校内の安全な過ごし方やマナーなどの自己点検▽横断歩道で止まってくれた運転手に一礼▽親子あいさつ運動▽PTA地域安全パトロール−などで、地域と連携した取り組みを進めていた。
 上田正弘教頭は「学校安全を継続することを念頭に子どもたちに声掛けしている。学校で一丸となって取り組めたことは誇れること」と話した。
 また、同校は十日に行われた宮古島地区交通安全協会創立五十周年記念式典で、同協会の育成発展に貢献したとして感謝状を受けた。
top.gif (811 バイト)

資格、将来に生かす/宮工高
危険物取扱者などに10人合格

国家試験などに合格した電気情報科の生徒たち=13日、宮古工業高校校長室
国家試験などに合格した電気情報科の生徒たち=13日、宮古工業高校校長室

 県立宮古工業高校(兼島信雄校長)電気情報科から危険物取扱者試験乙種全類に六人、第一種電気工事士、P検(パソコン検定)準二級にそれぞれ二人の生徒が合格した。P検に合格した下地雅君(三年)は「自分の将来の力になればと思い受験した。資格を生かして、情報化社会に通ずる社会人になりたい」と喜んだ。
 同校では受験や社会に生かせる資格取得を推進している。受験を希望する生徒には放課後などを利用しながら、資格取得を応援してきた。六人が合格した危険物取扱者試験はガソリンや灯油など、消防法で指定された危険物を取り扱うことができる資格を得るための国家試験。この資格は「甲」「乙」「丙」の三種類あり、それぞれ取り扱うことのできる危険物の種類が異なる。同校の合格者は乙種を受験した。
 同試験に合格した恩河力男君(三年)は「勉強してよかった。将来に生かしていきたい」と話した。兼島校長は「三年生を中心として一、二年生も資格を取得しており、良き伝統を受け継ぎ頑張っていることをうれしく思う」と激励した。
 合格者は次の通り。(敬称略)
 【危険物取扱者乙種全類】▽平野貴史(二年)▽恩河力男▽村山強平▽狩俣佑樹▽友利勇太▽川満広哉(以上、三年)
 【第一種電気工事士】▽桃原侃宥(一年)▽平良真也(二年)
 【P検・準二級】▽下地雅▽友利勇太(以上、三年)
top.gif (811 バイト)

「次の目標は九州制覇」/優勝の佐良浜男子が凱旋
OTV杯中学バレー

OTV杯中学校バレーボール大会で優勝し凱旋帰島した佐良浜中バレー部のメンバーら=13日、宮古空港
OTV杯中学校バレーボール大会で優勝し凱旋帰島した佐良浜中バレー部のメンバーら=13日、宮古空港

 

 

 

 

 

 

 OTV杯第二十四回 九州中学校バレーボール選抜優勝大会で優勝し、九州大会へ出場する佐良浜中学校男子のメンバーが十三日、優勝旗を手に凱旋(がいせん)帰島した。宮古空港には、学校関係者や父母らが横断幕で出迎え。「優勝おめでとう」と選手たちに声を掛け、県制覇をたたえた。
 仲間智監督は「選手たちは持てる力を発揮して、伸び伸びとプレーした。課題もあるが、一つ一つクリアして総合力アップを図り、九州大会では頑張りたい」と大会の報告と今後の抱負を語った。
 久高雄彦主将は「優勝を目指してチーム一丸で戦った。次の目標は九州制覇です」と力強く話した。
 譜久原繁治父母会会長は「日ごろの練習成果を十分に発揮してくれた。先輩たちに負けないよう頑張って」、平敷善盛校長は「やればできるということをしっかりと証明してくれた。九州大会に向け精神力やマナーも身に付けて、県代表としてふさわしいチームに育ってほしい」とそれぞれエールを送った。
 佐良浜中は、予選リーグを勝ち進み、決勝リーグでは三戦全勝で優勝。同大会の優勝は二年連続五度目。三月二十七日から大分県で開催される九州大会へ県代表として出場する
 選手は次の通り。
 ▽譜久原繁和▽佐久本大輔▽仲宗根一真▽湧川翔丈▽仲間寿▽垣花光司(以上、一年)▽下里修平▽上地翔▽久高雄彦(以上、二年)▽善平大樹(一年)
top.gif (811 バイト)

漂着場所、広がる/廃油ボール
池間漁協婦人部が除去へ

プラスチック製の浮き玉に絡んだ廃油ボール=13日、池間島のカギンミ海岸プラスチック製の浮き玉に絡んだ廃油ボール=13日、池間島のカギンミ海岸
プラスチック製の浮き玉に絡んだ廃油ボール=13日、池間島のカギンミ海岸
 宮古島市平良の池間島海岸に漂着している黒色の廃油ボールは、北側のカギンミ海岸のほかに東側のミシバイ海岸、オハマ海岸にも少量が漂着してるのが十三日、確認された。池間漁業協同組合婦人部では十五日、廃油ボールの除去作業を実施する方針。
 廃油ボールが多く見られるカギンミ海岸では十三日、新たに漂着した廃油ボールは見られなかった。前日までに漂着した廃油ボールが岩盤に粘り着くものも見られた。
 廃油ボールは船の燃料に使われる重油。液状の重油は海面を浮遊している間に固まっていく。船が重油を垂れ流したのかは、まだ分かっていない。
 同婦人部は、きょう十四日予定していた廃油ボールの除去作業を十五日に延期した。十四日は十五年前の一九九二年二月十四日に池間大橋が開通した記念日のため、グラウンドゴルフ大会を開催する。
top.gif (811 バイト)