200平成19  213 火曜日

佐良浜男子が県制覇/OTV杯中学バレー
2年連続、九州大会出場へ

OTV杯中学校バレー選抜優勝大会で2年連続優勝を果たした佐良浜中男子のメンバーら=12日、那覇市民体育館
OTV杯中学校バレー選抜優勝大会で2年連続優勝を果たした佐良浜中男子のメンバーら=12日、那覇市民体育館

 【那覇支局】OTV杯第二十四回九州中学校バレーボール選抜優勝大会(主催・県バレーボール協会など)は大会最終日の十二日、那覇市民体育館で男女の決勝リーグを行い、宮古から出場の佐良浜男子が三戦全勝で優勝した。同大会での優勝は二年連続五度目。佐良浜は三月二十七日から大分県で開催される九州大会に、県第一代表として出場する。
 久高雄彦(ゆうげん)主将は「この大会ではまだ二連覇がなかったので、それができたことがうれしい」と笑顔を見せた。
 佐良浜は十一日、三回戦で与勝をセットカウント2−0で下すと、準々決勝では伊良部との宮古勢対決を2−0で制し、決勝リーグ進出を決めた。同日の同リーグ第一試合で、西原東を2−1で破り、先勝していた。
 大会最終日となった十二日は、同リーグ第二試合、古蔵に2−0で快勝。優勝決定戦となった伊豆味との最終戦は第二セットで追い付かれたものの、シーソーゲームにもつれこんだ第三セットで競り勝ち、優勝を決めた。
 女子の佐良浜は四回戦で敗退した。
 十一日、十二日の宮古勢の結果は次の通り。
【三回戦】
▽佐良浜2(25−11、25−12)0与勝▽伊良部2(25−9、25−16)0寄宮
【準々決勝】
▽佐良浜2(25−20、25−21)0伊良部

【決勝リーグ】
佐良浜2 25−16 1西原東
          16−25 
        5−22
佐良浜2 25−14 0古蔵
       25−11
佐良浜2 25−17 1伊豆味
            23−25
       25−23

練習を信じ 気持ち一つに/佐良浜 新ユニホームで誇らしげ

優勝決定戦・佐良浜−伊豆味、相手ブロックをかわしてスパイクを放つ善平K=12日、那覇市民体育館
優勝決定戦・佐良浜−伊豆味、相手ブロックをかわしてスパイクを放つ善平K=12日、那覇市民体育館

 一月の中学新人大会を制した伊豆味に競り勝った佐良浜。同大会では4強入りを阻まれた因縁の相手で、「悔しい気持ちを忘れず練習してきた。リベンジしたかった」(久高雄彦主将)と、全員の気持ちが一つになっていた。
 第一セットこそ佐良浜ペースで進んだものの、第二セットは一進一退。サーブカットがセッターに入らず、得意のコンビネーションを繰り出せないまま並ばれる。
 第三セットを前に仲間智監督は「練習量も内容も、どこにも負けていない。三年生に相手をしてもらった練習を思い出せ」と檄(げき)。コートの六人は「練習通りに落ち着いていこう」と声を掛け合って、ボールに集中した。
 最後まで両者とも譲らない展開が続いたが、終盤は久高と一年生の善平大樹の両エースで振り切った。「思い切ってコースに打ち分けられた」と、笑顔を見せた善平。「次は九州大会もある。もっと上のレベルを目指したい」と誓う。
 今大会では初めての連覇に、仲間監督は「喜びがこみ上げてきた」。ユニホームの上着を、黄色主体に新調。「一月の大会で自信を失いかけた部分があった。選手たちがデザインして心機一転、気持ちを切り替えた。今回の優勝が大きな自信になったのでは」。真新しいユニホームに身を包んだ選手たちが、誇らしげに輝きを放った。    (砂川拓也)
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800人が「仰木ロード」歩く
元監督の功績たたえ オリックスの活躍も願う

うえのドイツ文化村をスタートし、ゴールを目指す参加者ら=11日、上野
うえのドイツ文化村をスタートし、ゴールを目指す参加者ら=11日、上野

 オリックス・ブルーウェーブとオリックス・バファローズで通算九年間、監督を務めた故仰木彬さん=享年(70)=の功績をたたえようと、「スポーツアイランド宮古島(みゃーくずま)で『仰木ロード』を歩こう!!  ワイドー オリックス・バファローズ」(主催・同実行委員会)が十一日、開催された。宮古島キャンプに訪れた仰木さんが、歩いて通ったという上野から宮古島市民球場までの十二・一五`など三コースに約八百人(主催者発表)が参加。市民らが一歩一歩踏みしめながら歩いて仰木さんをしのびながら、球団の躍進を願った。
 小学生や幼稚園以下の子どもの参加に配慮し、うえのドイツ文化村からの十二・一五`の第一コースだけでなく、JAおきなわ宮古地区本部前から出発する三・六`の第二コース、宮古島市陸上競技場前からスタートする一`の第三コースが設定された。参加者らが思い思いのペースでゴールを目指した。ゴール地点では牛そばとぜんざいが振る舞われ、参加者らが舌鼓を打っていた。
 仰木さんの大ファンだという伊藤勝さん(25)=東京都=は、オリックスのユニホーム姿で十二`を歩き切った。「インターネットで知って駆け付けた。(亡くなった年の)二〇〇五年のキャンプで歩いていた姿を思い浮かべながら歩いた」と感激しきり。「来年以降もぜひ続けてほしい。(仰木さんが指導した)パンチ佐藤さんや金村義明さんを呼んで盛り上げてほしい」と提案した。
 砂川中バスケットボール部として参加した宮国大樹君(一年)は「疲れたけどみんなと歩けて楽しかった。毎日歩いていたという仰木監督はすごい人」と感想を話した。少年野球、南ファイターズの津嘉山勇輝君(六年)は「また来年も参加したい。選手たちには一生懸命頑張ってほしい」とエールを送った。
 スタート地点となったうえのドイツ文化村での開会式で実行委員長の伊志嶺亮宮古島市長は、「キャンプが始まって今年で十五年。その中でも仰木さんは日本シリーズ優勝まで果たした。その功績は大きい。宮古を愛し、野球を愛した仰木さんをしのび、宮古のスポーツが発展するよう、頑張って歩こう」とあいさつ。宮古観光協会の藤村明憲会長は「励まし合いながら、ゴールを目指そう」と呼び掛けた。
 参加者を代表して、宮古野球連盟の川満時英会長が「この道のりを完歩し、オリックス球団の発展を祈ります」と高らかに宣誓した。
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上野野原でサティパロウ/集落練り歩き厄払い
国指定重要無形民俗文化財/子どもたちが「ホーイ、ホイ」

女性と子どもたちが集落内を練り歩き、厄を払った=12日、上野字野原
女性と子どもたちが集落内を練り歩き、厄を払った=12日、上野字野原

 国指定重要無形民俗文化財「野原のパーントゥ」が旧暦十二月最後の丑(うし)の日に当たる十二日、宮古島市上野字野原で行われた。これは「サティパロウ(里払い)」と称され、集落の悪霊や悪疫を追い払う伝統行事。女性と子どもたちが「ホーイ、ホイ」と声を上げながら集落内を練り歩き、厄を払った。

 サティパロウは、参加者らが夕暮れ時のウプ御嶽に向かって合掌し、集落の幸せと豊穣を祈願した後、始まった。女性たちはセンニングサとクロツグを頭と腰に巻き、ヤブニッケイの小枝を手に歩くのが習わし。子どものうち男児一人は、パーントゥの面で顔を覆い、他の子どもたちはホラ貝と太鼓の音を響かせながら歩く。
 一行は、掛け声を上げて集落内を行進。十字路では女性たちがパーントゥを中心に円を描き、「ウルウルウル」と叫びながら、小枝を振る伝統の動作をしていた。また、新築した家の周囲を回り、厄よけした。
 パーントゥ役は、昨年に引き続き上野小学校五年生の砂川拓弥君が務め、一行の先頭に立って集落内を練り歩いた。砂川君は「野原に住む皆さんの健康と幸せを願います。もっと子どもが増えてくれるといいな」と笑顔を見せた。
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フルート五重奏で金賞/平良中アンサンブル部が射止める
九州コンテスト

フルート五重奏で金賞を受賞した平良中アンサンブル部のメンバー=11日、宮古空港
フルート五重奏で金賞を受賞した平良中アンサンブル部のメンバー=11日、宮古空港

 第三十二回九州アンサンブルコンテストが十日、熊本県荒尾市で開かれ、フルート五重奏で出場した宮古島市立平良中学校アンサンブル部が金賞を受賞した。部員らは十一日、帰島し、宮古空港で出迎えた関係者らに受賞を報告。根間千明部長は「金賞は厳しいと思っていたのでびっくりした」と喜んだ。宮古から同賞を受賞するのは初めて。
 同コンテスト中学校の部には三十七校が出場。県内からは五校が出場し、平良と沖縄市立美里中学校が金賞を受賞。得点により、美里が全国大会に出場する。
 空港では父母や学校関係者らが訪れ、祝福の花束を贈呈。根間部長は「皆さんの応援のおかげで受賞することができた」と礼を述べ、「来年も金賞が取れるようにたくさん練習して頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。
 下地健作顧問は「全員伸び伸びと演奏していて良かった。練習した成果が出ていた」と激励した。
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レベル高い演奏披露/第1回市民総合文化祭 全宮古吹奏楽祭
功労者や優秀活動者も表彰/11団体310人が出演

11団体310人が日ごろの練習の成果を披露した=11日、マティダ市民劇場
11団体310人が日ごろの練習の成果を披露した=11日、マティダ市民劇場

 第一回宮古島市民総合文化祭の一環で第二十回全宮古吹奏楽祭(主催・宮古島市、同市教育委員会、同市文化協会)が十一日、マティダ市民劇場で行われた。幼稚園から高校まで十一団体、計三百十人が出演。日ごろの練習で培ったレベルの高い演奏を披露し、観客を魅了した。また、二十年の節目を記念して、功労者や優秀活動者らを表彰した。
 プログラムは花園幼稚園児四十四人による「栄光の架橋」「ライディーン」で幕開け。体でリズムを取りながら力強く演奏する園児らに、観客らは「かわいい」と手をたたいて声援を送った。
 その後、▽北小▽久松小▽平一小▽南小▽東小▽平良中▽友利憲昭さん▽金管合奏団「響」▽宮古農林高校▽宮古高校−の順で演奏。それぞれを会場いっぱいに響くメロディーを奏でていた。
 主催者を代表して市教育委員会の久貝勝盛教育長(代読)は「音楽は演奏する側と鑑賞する側が瞬時に感動を共有できる文化。日常活動の成果を寄せ合い、教育力の豊かさを実証してほしい」とあいさつした。
 被表彰者は次の通り。(敬称略)
 【功労者】▽佐渡山力▽上里光男▽下地博子▽洌鎌律子▽島袋正彦▽伊良波篤徳
 【優秀活動者】▽前泊友美(東小)▽平良真樹(同)▽渡久山海理(久松小)▽桃原梓(同)▽長濱偉舞(平良第一小)▽小川萌(同)▽池間夏生(南小)▽加島未奈子(同)▽与那覇成美(平良中)▽清水風子(同)▽下地愛華(北中)▽新里英絵(同)▽下地彩音(宮高)
 【優秀演奏者・アンサンブル部門】▽平良中フルート五重奏(池間優花、塩川愛美、砂川琴絵、根間千明、屋嘉比萌)▽同中トロンボーン四重奏(安里飛翔、川平笑里、下地瑞姫、田仲翔子)▽北中木管七重奏(石垣篤美、国吉夏実、下地愛華、下地静香、砂川愛香、新里英絵、友利晴香)▽宮古高校サクソフォン四重奏(石垣沙織、瑞慶覧公子、砂川知美、平良緑)【同・ソロ部門と伴奏者】▽砂川絵理香、前里静香、伊良波まこ(平良中)▽友利晴香、下地愛華、松川倫子(北中)▽下地綾乃、池村歌奈子、前川沙弥香、砂川絵美、上里治加、徳村萌(宮高)
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伊良部男子が準優勝/春高バレー県予選
西原に力負け セットカウント0−3
女子 翔南、伊良部は3回戦敗退

部員6人で準優勝となった伊良部男子の選手ら=12日、那覇市民体育館
部員6人で準優勝となった伊良部男子の選手ら=12日、那覇市民体育館
 第三十八回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会(通称・春の高校バレー)沖縄地区予選大会(主催・県バレーボール協会など)は大会最終日の十二日、那覇市民体育館で男女の準決勝と決勝を行った。宮古から出場した伊良部男子は決勝に進出したものの、西原にセットカウント0−3で力負けし、準優勝となった。

 伊良部は十一日に、三回戦で那覇国際、準々決勝で名護を破り、準決勝に進出。十二日の準決勝・那覇戦では、第一セットを先取されたが第二、第三セットを奪って逆転勝ちした。決勝は、高さ、パワー、選手層といずれも上回る西原に、部員六人の伊良部が必死に食らいついたものの、及ばなかった。
 宮古勢ではこのほか、女子の翔南、伊良部とも三回戦で敗れ、ベスト8入りはならなかった。
 宮古勢の十一日、十二日の結果は次の通り。
 ▼男子
 【三回戦】▽伊良部2(25−7、25−10)0那覇国際
 【準々決勝】▽伊良部2(23−25、25−15、25−14)1名護
 【準決勝】▽伊良部2(17−25、25−23、25−23)1那覇
 【決勝】▽西原3(25−17、25−19、25−22)0伊良部
 ▼女子
 【三回戦】▽小禄2(25−8、25−19)0翔南▽前原2(25−16、22−25、25−20)1伊良部

部員6人の結束光る/伊良部男子、大健闘の準V

伊良部−那覇、懸命にブロックする上地H、長間B=12日、那覇市民体育館
伊良部−那覇、懸命にブロックする上地H、長間B=12日、那覇市民体育館

 バレーボールの試合に出られるギリギリ、部員六人の伊良部男子。大健闘といえる準優勝だった。昨年九月の秋季大会を最後に三年生が引退し、現在は二年生四人と一年生二人。人数が足りずに地区大会に出られないこともあった。上地誠次郎主将は「一試合ごとに、みんなが真剣に取り組んだ。少ない人数だからこそ結束が深まった」と話した。
 部員六人の中でも、一年生と二年生の二人は高校からバレーを始めたという。二年の長間槙一郎は、バスケットボールから転向した。「負けたのは悔しいが、初めてこんな雰囲気の中で試合ができてうれしかった。バレーをしてよかった」とすがすがしい。
 体調を崩さないようにと、風邪を引いてもいないのにマスクをしたりと、細心の注意を払ってたどり着いた春高バレー県予選の決勝だった。
 城間亮監督は「一試合一試合と、一点一点が勉強になったと思う。経験者の三人がうまく引っ張っていたことも大きい」と、多かった収穫を挙げた。
 それでも準優勝の結果に満足しているわけではない。「課題がたくさんあるのにここまで来られたということは、きちんとやればもっと上を狙える」と城間監督。
 上地は「六人でここまでできて喜びたいところだが、もっとやれたという気持ちはある」と複雑な心境をのぞかせた。「今大会で得た自信を持ちつつ、四月の平安杯、六月のインターハイ県予選に向かって日々の練習を積み重ねたい」と前を向いた。        (砂川拓也)
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