200平成19  2 金曜日

宮古島市 3野菜で拠点産地認定/ゴーヤー・トウガン・カボチャ
県戦略品目でブランド化へ/一挙に3品目認定も初めて

一挙に野菜3品目が拠点産地に認定された宮古島市の伊志嶺市長(左)に国吉部長から認定証が交付された=8日、県庁
一挙に野菜3品目が拠点産地に認定された宮古島市の伊志嶺市長(左)に国吉部長から認定証が交付された=8日、県庁

 【那覇支局】県農林水産部(国吉秀治部長)は八日、宮古島市を「ゴーヤー」「トウガン」「カボチャ」三品目の拠点産地に認定した。宮古地区では市町村合併前に旧下地町がトウガンの拠点産地となっていたが、宮古島市としての認定は今回が初めて。県が一挙に三品目に交付するのも初。県は今後、ブランド確立を目指し、栽培指導やハウス導入などを優先的に支援する。認定証の交付式は伊志嶺亮市長ら関係者が出席し、同日県庁で行われた。

 認定証を交付した国吉部長は「拠点産地の認定については第二次県農林水産振興計画に基づき沖縄ブランドの確立という施策の大きな柱として進められ、今回は宮古島市の努力で一挙に三品目が認定を受けることになってうれしく思う。また、市場側からはこれまでに認定されているそれぞれの品目について生産供給体制をもっとしっかりしてほしいとの要望もある。『定時、定量、定品質』の確立で沖縄ブランドが花開く。県としても関係機関一体となって市場から信頼されるよう取り組んでいきたい」と述べた。
 認定証を受け取った伊志嶺市長は「一挙に三品目を認定してもらい、うれしく思う。宮古島市は人口の四分の一が農業従事者であり、農業の充実は圏域経済に大きな影響を及ぼす。これまでもJAなどの指導で生産する野菜の品質向上に努力してきたが知名度という点で課題があった。今回この産地認定を受けて私たちが目指すブランド化に大きな一歩が踏み出せた。これからは関係機関と連携し高品質野菜生産とブランド化に取り組みたい」と認定に感謝した。
 今回認定された三品目の概要は、ゴーヤーが二〇〇五年度の作付面積が十f、対象農家数が九十七戸で生産量が二百五十五d、十e当たりの収量は二・五五dとなっている。二〇一〇年度の目標は作付面積が十一fで生産量は四百四十d、十e当たり収量は四dを計画している。
 また、県全体の生産ランキングで宮古島市は〇五年産で第六位となっている。
 トウガンは、〇五年度の作付面積が十二・一f、対象農家数が百十八戸で生産量は九百十四d、十e当たり収量は七・五五d。二〇一〇年度の目標は作付面積十二・五f、生産量千二百五十d、十e当たり収量は十dとなっている。〇五年産の県内ランキングで宮古島市は二位となっている。
 カボチャは、〇五年度の作付面積が八十七・九f、対象農家数が二百二十五戸で生産量は六百七十七d、十e当たり収量は七・七d。二〇一〇年度の目標は、作付面積が百一f、生産量が千十d、十e当たり収量が一dとなっている。〇五年産の県内ランキングは宮古島市が一位。
 拠点産地認定の要件は▽生産出荷組織の設置▽生産者、生産者団体、市町村等により構成される産地協議会設置▽安定生産・安定出荷体制を確立するための具体的な共同の取り組み方針が明確−の三項目で、その理念は「組織力を持ち『定時・定量・定品質』の出荷原則に基づき一定の生産物を安定的に出荷し、消費者や市場から信頼されうる産地である」こととなっている。
 今回の認定で、県内の認定状況は、全体が四十九産地、園芸関係は四十一産地でそのうち野菜関係は二十一産地となっている。
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知事に圏域振興策を要望/市保守系議員団
砂川、池間両県議も要請

宮古島市保守系議員団と保守系県議が仲井真知事を表敬訪問し、圏域の活性化策に理解と協力を求めた=8日、県庁
宮古島市保守系議員団と保守系県議が仲井真知事を表敬訪問し、圏域の活性化策に理解と協力を求めた=8日、県庁

 【那覇支局】宮古島市保守系議員団(池間雅昭会長)十一人と砂川佳一、池間淳の両県議は八日、県庁に仲井真弘多知事を訪ね宮古島市の活性化に向け、県立宮古病院への脳神経外科医配置、同病院の早期新築移転、地上デジタル放送事業早期実現など九項目の事業推進について理解を求めた。
 要望書を受け取った仲井真知事は「今の話の中ですぐに手がつけられるもの、来年度予算の中にささやかだが手を打ったものなどいくつかある。要求されているのはある意味で当然の内容であり一生懸命頑張りたい。宮古病院についてはかなり古くなっているのでなるべく早めに手が打てるように考えたい」と述べた。
 池間会長は「宮古島市が誕生して一年余が経過したが停滞気味の新市行政に市民も夢が描けないでいる。その中で宮古関連の事業が新年度で新規計上されるなど仲井真知事誕生の成果として喜んでいる。宮古島市の市民は働く場所があれば住み良い街と思っている。雇用問題の解決が緊急の課題であり、市の活性化のためにも協力してほしい」と訴えた。
 今回の要望事項は▽宮古病院への脳神経外科医の早急な配置▽宮古病院の新築移転早期実現▽第一次産業と観光産業振興による雇用の安定確保▽全島電線地中化の強力推進▽国営地下ダム事業(二期)の強力推進▽地上デジタル放送事業早期実現▽下地島残地および下地島空港の有効活用▽サトウキビ新価格制度における仮払い制度導入▽県立宮古広域公園の早期整備−の九項目。
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          オリックス キャンプ        
コリンズ監督「デリシャス!」/食べて疲れ癒やして
多良間島産黒糖108`贈呈/県スポーツコンベンション振興協

兼城支庁長(右)から贈呈された黒糖を食べるコリンズ監督(左)=8日、宮古島市民球場
兼城支庁長(右)から贈呈された黒糖を食べるコリンズ監督(左)=8日、宮古島市民球場

 「デリシャス!」−。宮古島市民球場で春季キャンプを行っているオリックス・バファローズに八日、県スポーツコンベンション振興協議会(会長・仲井真弘多知事)から、多良間島特産の黒糖百八`が贈呈された。受け取ったテリー・コリンズ監督は早速ほお張ると「すごくおいしい。宮古はスイートな(優しい)島だね」と、お気に入りだった。
 贈呈式は同日、同球場であり、県宮古支庁の兼城克夫支庁長が、仲井真知事に代わって、コリンズ監督に手渡した。黒糖は本年度産の出来たてで、六`入り十八箱。
 コリンズ監督は、「黒糖を食べて、(練習の)準備ができたよ。さあ行こうか!」と、パワーをもらった様子。「毎日、サトウキビ畑の中、球場を往復している。このサトウキビ、この黒糖のように、宮古島も人々もすごくスイートで優しいね」とほほ笑んだ。
 兼城支庁長は「素晴らしい天気に恵まれ、予定通りの練習ができていると思う。このキャンプの成果を踏まえ、チャンピオンフラッグを取られることを期待している。黒糖を食べて毎日の疲れをいやし、キャンプ後半の仕上げに頑張ってほしい」と激励した。
 地元からのおいしいプレゼントに、コリンズ監督の舌も滑らか。キャンプ休日となった五日には、島内のドライブを楽しんだことを明かし、「池間大橋から見る景色が素晴らしかった。本当に美しい」と、宮古島を絶賛していた。
 きょう九日には、宮古島市の伊志嶺亮市長が同球場を訪問し、宮古牛やクルマエビなどの特産品を贈呈する予定。
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法改正で基本方針見直し/保健医療協
宮古の医療計画など報告

保健医療計画について説明があった=8日、宮古福祉保健所
保健医療計画について説明があった=8日、宮古福祉保健所

 二〇〇六年度宮古地区保健医療協議会(主催・宮古福祉保健所)が八日、同所で開かれた。宮古地区医療計画の現在における進ちょく状況が報告されたほか、〇八年から施行される医療法改正に伴う基本方針の見直しやスケジュールなどが説明された。
 同会は、保健医療需要などの地域特性に対応した保健医療体制の確立や、県民の健康を保持増進を目的に設置。会は医療関係者をはじめ行政機関、医療受診者など十一人で構成され、地域医療について会員の意見を把握する。構成員の任期は〇九年二月までの二年。
 会では、▽人口構成および人口動態▽医療資源▽地域医療連携および健康危機管理対策▽地方計画の推進▽難病対策−などが議事で挙げられた。このうち県保健医療計画の見直しでは、保健医療計画策定作業のスケジュールを説明。新しい医療計画のポイントとして、▽医療情報の提供による適切な医療選択支援▽医療機能の分化・連携の推進による切れ目のない医療の提供▽在宅医療の充実による患者の生活の質の向上▽住民・患者に分かりやすい指標と数値目標設定−などが示された。
 冒頭、同所の上原真理子所長は「〇八年度から医療制度の構造改革という大きな節目を迎える。地域の実情を把握し、対応策を整えていかなければならない。現在における地区計画の進ちょく状況を説明し、計画を見直していきたい」とあいさつした。
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平良信彰君(北中3年)が特選/「おかねの作文」表彰式
くりましゅんすけ君(北小1年)は秀作

中学校の部で特選に輝いた平良君(右)と小学校低学年の部で秀作表彰を受けたくりま君=8日、県庁
中学校の部で特選に輝いた平良君(右)と小学校低学年の部で秀作表彰を受けたくりま君=8日、県庁

 【那覇支局】第三十一回「おかねの作文」表彰式(主催・県金融広報委員会)が八日、県庁で行われ、中学校の部で特選に輝いた宮古島市立北中学校三年の平良信彰君に同委員会の副委員長・伊佐嘉一郎県文化環境部長から賞状が手渡された。また、小学校低学年の部の秀作に輝いた同市立北小学校一年のくりましゅんすけ君も表彰を受けた。
 賞状を受け取った平良君は「特選の表彰を受けてとてもうれしい。高校生になってもお金の大切さを認識して頑張りたい」と笑顔で受賞を喜んだ。
 あいさつでは、同委員会会長の仲井真弘多知事に代わり伊佐副会長が「子どものころからお金や物の大切さ、勤労の尊さを学ぶことは大切。皆さんも正しい金銭感覚や健全な生活習慣を身に付けてほしい」と述べた。
 平良君の作文の題は「母の言葉」。作品の中では、部活のバスケットボールでの遠征費やホームステイなどの費用を両親が黙って出してくれていることが当たり前に思っていた中で、県内の強豪校の生徒たちが遠征費や部費の足しになるように空き缶回収などを行っていることを知ったことで考えが変わり、母親に「子どもの挑戦したいと思う気持ちは決してお金では買えない。だから親としてできる限りのことをしたい」との話を聞いて、さらにお金の使い方にも気を使うようになったことなどが気持ちのこもった文章で表現されていることなどが高く評価された。
 また、くりま君の作品は「おかねってたいせつ」で、小遣いを貯金して自転車を買った時のうれしさや、無駄遣いせずに貯金することの大切さが表現力豊かな文章で書かれている。
 「おかねの作文」募集は、金銭教育の一環として、次代を担う小・中学生の「もの」やお金を大切にする心を養い、健全な金銭観、貯蓄観を身に付けることを目的に県金融広報委員会が主催し、県と県教育委員会が共催で実施している。
 今回の募集では、小学校が十三校から四十七作品、中学校が十三校から百七十六作品の応募があった。
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シーズンに備え整備/大学野球キャンプ
城辺・下地の両野球場

整備工事が終了した球場で練習に励むホンダ女子ソフトボール部=8日、下地野球場
整備工事が終了した球場で練習に励むホンダ女子ソフトボール部=8日、下地野球場
 大学野球などのキャンプシーズンを迎え、城辺および下地の両野球場の整備工事がこのほど終了した。市民球場の屋内練習場の人工芝整備工事に伴い撤去された土を利用。内野と外野の境目にあった段差をなくすなど社会人レベルでも対応できるよう整備している。整備費は百六十万円。管理する宮古島市都市計画課では「整備はキャンプのためだけではない。小・中野球部など市民にも利用してもらいたい」と呼び掛けた。
 城辺野球場は、バックネットの補修、塩害で壊れたフェンスを撤去した。ブルペンも増設し、雨天に備えて屋根も整備した。
 下地野球場は、土の入れ替えのほか、防護柵も設置された。
 現在、城辺野球場では社会人の日本通運野球部が、下地野球場ではホンダ女子ソフトボール部がそれぞれ十八日までキャンプを実施する。
 日通野球部の神長英一監督は「ブルペンも要望通り。土の入れ替えも行われ、社会人のレベルに対応した状態になり、大変感謝している。最高のキャンプが送れている」と笑顔で語った。
 今後、城辺野球場には東京経済大学や関西国際大学など、下地球場には平成国際大学や京都大学などがそれぞれキャンプを実施する予定。
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