200平成19  2 月曜日

下地、初優勝飾る/県中学選抜軟式野球
石垣第二に3−2/延長9回粘り勝ち
来月、県代表で九州大会へ

優勝旗を先頭に、堂々と行進する下地ナイン=4日、南風原町の黄金の森球場
優勝旗を先頭に、堂々と行進する下地ナイン=4日、南風原町の黄金の森球場

 【那覇支局】第四回県中学生選抜軟式野球大会(主催・県野球連盟)は大会最終日の四日、南風原町の黄金の森公園野球場で決勝を行い、宮古地区代表の下地が八重山地区代表の石垣第二を、延長戦の末3−2で破り、初優勝を飾った。下地は県代表として、三月二十四、二十五の両日、宮崎県で開催される九州大会に出場する。

 今大会には、那覇、中頭、島尻、国頭、宮古、八重山の各地区代表六校と、大会本部推薦の二校の計八校が出場。
 下地は大会第一日の三日、一回戦で石垣(八重山)を2−1で下して勝ち進んだ。準決勝は具志頭(島尻)を相手に、無死満塁から始まる特別ルールの延長にもつれこみ、八回表に5点を先取されるも、その裏に6点を奪い返してサヨナラ勝ち。決勝へ駒を進めた。
 四日の決勝は石垣第二との先島勢対決。下地は先発の上地泰史が好投。五回には二枚看板の洲鎌大地に継投し、延長九回まで相手打線を2点に抑えた。味方打線は0−0で迎えた延長九回表に3点を先制。その裏、石垣第二に2点を返されるも逃げ切った。
 与那覇正典監督は「決勝は7回まで0点に抑えれば、負けることはないと、ミーティングで話していた。結果が出せて良かった。最終回に2点を取られたが、洲鎌が攻めの気持ちで投げてくれた」と話した。
 接戦の続いた大会を振り返り、友利太羅主将は「決勝戦も初回からピンチが続いたが、みんなで気持ちを一つにして守れたのが勝ちにつながったと思う」と胸を張った。
 会場には野球部父母会(芳山弘澄会長)の父母ら二十人が応援に駆け付け、「攻守奮迅」の横断幕を掲げる中、大声援を送り、選手らのプレーを後押しした。
 結果は次の通り。
 【決勝】
下地
000000003|3
000000002|2
石垣第二
 ※延長九回特別ルール
(下)上地、洲鎌−洲鎌、上地
(石)花城−宮良
▽二塁打=高橋(石)
 

Bトモミ(中1)の場合
「いじめリーダーのポジションは必ず存在する」

 トモミ=仮名、宮古島の中学校一年生(当時)=は、自他共に認める「明るさが取り柄の女の子」。竹を割ったようなさっぱりした性格で、友人関係もスムーズにいっていた。
 クラスの中でもう一人、明るくて目立つ存在だった女の子とは仲も良く、充実した学校生活を送っていた。
 そんな日常にじわじわと変化が表れたのは、二学期に入ってからだった。会話の中で、彼女の返事が素っ気なくなった。トモミが誰かとおしゃべりをしていると、不意に彼女が現れ、トモミの話し相手を「行こう」と連れ去る。最初は「あれ?何だか変だな…」と首をかしげる程度。まさか、自分がいじめのターゲットになろうとは想像もしていなかった。
会話を弾ませる女子生徒たち(写真と本文は関係ありません)
会話を弾ませる女子生徒たち(写真と本文は関係ありません)

 ◇孤立ではない
 ある清掃時間、明るい調子でトモミに話し掛けてきた彼女は、清掃場所のトイレで態度が一変、きつい口調で清掃を命令した。トモミはほかの人があっけに取られる中、一人で清掃することに。
 普段通りに接していたかと思えば、無視したり、他の人に悪口をささやいたり。「私のこと無視してる?」と本題を切り出しても「別に」と素っ気ない。「何だか振り回されるなぁ」と思っていたころ、気が付けば彼女はクラスの女子のリーダーとなり、彼女の無言の指示に従って、女子全員がトモミと口をきかなくなっていた。
 しかし、彼女が教室に不在のときには、クラスの女の子たちがトモミを嫌がることはなかった。いつも通りに接していて、彼女が現れるとクモの子を散らすようにトモミのそばから離れていく。そんな様子から、トモミは明快さを持って認識していた。「私は彼女からいじめられている。でもクラス全員からではない。クラスの女子たちは、心から彼女に同調しているわけではないのだ」と。
 そんなある日、トモミの机に、一通の手紙が置いてあった。クラスの女子全員が、トモミの「悪いところ」を書き連ねたものだった。中には「(トモミとは)そんなに親しい間柄でないので書くことがない」「分からない」などの意見もあって、クラスの女の子たちが積極的に書いた訳ではないことが見て取れた。それでも、さすがにトモミもこれにはこたえた。「一体、どういうつもりなのか」
 ◇先生のタイプ
 「自分でも自覚がないまま、性格が悪くなっているのかな」と悩み、ある日担任教諭に相談した。「先生、私の性格の問題点はどこですか」「クラスメートに無視される理由は何だと思いますか」。先生は「性格に問題はない」と認めてくれたが「無視されているなんて、気のせいじゃないか?」と反応は鈍く、解決には至らなかった。
 その後、先生に相談することはなかった。トモミは「もうどうにもならないくらいつらい訳ではなかったから。彼女が教室にいないときはとりあえず平穏でしょ」と前置きし「先生は、どちらかというと友達の延長みたいな、話していて楽しいタイプ。先生に暗い相談をして暗い時間を増やすよりも、いつものように楽しい会話をしていた方が得だと思って」と続ける。
 「でも学校の先生には、友達感覚で接することのできない、筋の通った厳しさのある人もいる。担任がもしそういう先生だったら、頼っていたかもしれないけどね」
 ◇大人は知るべき
 運動部に属していたトモミは、好きなスポーツと気の合う部員に恵まれてストレスを発散した。
 それでも、帰宅して一人になると、彼女に対する怒りが沸々とわいてきて、穴が開くほど壁を殴った。「彼女がいるから私は一人なんだ」と。
 そんな出来事が過去になり「どん底まで落ちたわけじゃない」と心の整理がついた今だからこそ「いじめで苦しんでいる人に『頑張って』なんて気安く言えない」「教室の中にいじめリーダーのポジションは必ず存在するから、いじめは簡単になくならない」というのが正直な気持ちだ。裏を返せば『誰か気付いて』と心の中で助けを求めている人がいるということ。「そういう人を救うために、大人は学校のこと、いじめのことを知った方がいい」と考えている。
 いじめの空気に流されて、大勢の子どもたちが教室に漂っている。標的になった子どもは、一日の大半を過ごす学校の中で傷ついている。子どもたちが浮かべる笑顔は本物だろうか。
        おわり
(砂川智江)
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糖度高く、品質良好/伊良部 多良間
操業開始から1カ月

 宮古製糖の伊良部工場と多良間工場が操業を開始してから一カ月が経過した。両工場ともに搬入量は前年並みだが、品質面は良好。伊良部工場の平均糖度は一三・八七度で多良間工場は一四・八度となっておりいずれも基準糖度帯(一三・一度−一四・三度)をクリアしている。両工場の今期操業は、三月下旬まで続く予定。
 伊良部工場には三日現在で一万六千百十八dのサトウキビが運び込まれている。同工場農務課によると搬入量は「前年並み」。糖度の内訳は、基準糖度帯内が四〇・〇七%、糖度以上が三六・〇三%、基準以下が二三・九〇%となっている。トン当たりの農家手取り額は二万二百三十二円。
 同工場に搬入されるサトウキビは当初、病害虫被害が目立ち、一時は二四%のキビが被害を受けていた。ただ、二月に入ると被害が一〇%台に落ち着いている。農務課では「思っていたより悪くない」としている。
 一方、多良間工場には三日までに六千七百七十三dの原料が搬入されている。伊良部と同様に前年並みの搬入量だ。糖度の内訳は、基準糖度帯内が二四・一%、基準以上が七二・七%、基準以下が三・一%。トン当たりの農家手取り額は二万九百八十五円となっている。
 同工場は「品質は予想以上に良い結果だ。このところの冷え込みで糖度は上がるだろうし、期待できる」と、明るい見通しを示した。
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平良さんのトウガン県知事賞/花と食のフェス・野菜品評会
宮古産の野菜が好成績/池間さんのカボチャは議長賞

野菜品評会でトウガンが県知事賞に輝き賞状を手にする平良みふねさん=4日、那覇市・奥武山公園内
野菜品評会でトウガンが県知事賞に輝き賞状を手にする平良みふねさん=4日、那覇市・奥武山公園内

 【那覇支局】「てぃだサンサン 食べたらがんじゅう 沖縄産!」をキャッチフレーズに、県内農水産物を一堂に集めた「おきなわ花と食のフェスティバル2007」(主催・県、同フェスティバル推進本部)の各品評会の表彰式が四日、那覇市の奥武山公園内の特設ステージで行われ、野菜品評会の部で宮古島市上野の平良恵俊・みふねさん夫妻が栽培したトウガンが金賞の中でも上位の県知事賞を受賞した。また、上野の池間徳夫さんのカボチャは県議会議長賞(金賞)に輝いた。

 表彰式は、花きや野菜、果樹品評会およびフラワーデザインコンテストで優秀な成績を上げた生産農家らをたたえるとともに、県内園芸作物の品質向上と生産振興を図ることや消費拡大を図ることを目的に実施された。
 野菜品評会ではそのほか、銀賞に宮国須美子さん(ゴーヤー)、川満幸一さん(カボチャ)、下地秀信さん(トウガン)、島尻秀樹さん(同)が、銅賞には野崎幸子さん(メロン)、小禄ヨシ子さん(ゴーヤー)、下里幸男さん(トウガン)、謝花健さん(カボチャ)がそれぞれ選ばれた。
 このフェスティバルは、二○○五年まで「農林水産フェア」として開催していたが、昨年から「おきなわ花と食のフェスティバル」に名称を変更した。
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「緑の街角賞」審査始まる/ふるさと推進協グリーン部会
合併で宮古全域対象に

審査員らは構図やセンスなど10項目を評価、審査した=4日、伊良部
審査員らは構図やセンスなど10項目を評価、審査した=4日、伊良部

 宮古島市心豊かなふるさとづくり推進協議会グリーン部会(友利吉博部会長)は四日、伊良部島内を巡り「緑の街角賞」の選定審査会を実施した。友利部会長は「大変レベルが高く、センスが光る素晴らしい庭が多い。受賞する庭も出てくるだろう」と高く評価した。宮古島市が誕生して第一回の選定審査会。
 「緑の街角賞」は、旧平良市民運動実践協議会グリーン部会が主催となって旧平良市内を対象に審査が行われていたが、宮古島市発足に伴い、宮古島市心豊かなふるさとづくり推進協議会グリーン部会と名称を変更。対象を市内全域と広めた。同賞は一九八三年に創設し、これまでに二百五十余の個人・公共施設などが受賞するなど二十年余の歴史を持つ。
 審査会初日となった同日、島内六カ所を回り、一次審査を実施。審査員は部会員ら約十人が務め、▽全体の構図▽樹木の量▽周辺の景観との調和−など十項目を五点満点で評価した。審査員らは選定地において思わず「素晴らしい」とうなるなど、伊良部地区のレベルの高さを絶賛。友利部会長は「庭取りのセンス、緑の量、規模など言うことない庭が多い」と満足そうな笑顔を見せた。
 今月十一日には、下地、上野、城辺、平良の計四地区での一次審査を予定。三月四日に、一次審査を通過した五地区の本審査を行い、即日、各賞を決定し記者会見を開くという。
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与那嶺恭平が区間賞/沖縄一周市郡対抗駅伝大会
前回より時間短縮も総合8位/宮古島市

 第三十回沖縄一周市郡対抗駅伝競走大会の最終日は四日、国頭村役場前をスタートし、奥武山陸上競技場をゴールとする十二区間一二九・九`で行われた。前日八位の宮古島市は最終日も順位を上げることができず八位のままゴール。前年度大会からの時間短縮を競う躍進順では浦添市に次いで二位だった。第十区を走った与那嶺恭平が区間賞を獲得した。
 大会は三日に開幕。奥武山陸上競技場をスタートし糸満市、南城市など本島南部を回って東海岸を北上、国頭村役場前をゴールとする十六区間一六五・五`で出場チームが健脚を競った。宮古島市チームは、一時三位まで浮上したが、その後失速。最終的に八位で初日を終えた。
 最終日となった四日は国頭村役場前をスタートした後、本部半島を回り本島西海岸を南下、奥武山陸上競技場をゴールに競われたが、宮古島市は力及ばず八位に終わっている。ただ、前回大会の十一位より順位を三つ上げている。
 宮古陸上競技協会の本村邦彦理事長は「四位から八位内だと思っていたのだが、目標の一番下の順位となった。みんながそれぞれの力を発揮できていれば、五位は十分に狙えたはず。しかし前回より総合タイムで二十六分も短縮したことは大きい。来年も五位入賞を目指す」と話した。
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サンライスポーツが連覇/全宮古職域ハンドボール大会
7チームで熱戦展開 準Vはキノコ生産組合

各試合で熱戦が繰り広げられた=4日、上野総合体育館
各試合で熱戦が繰り広げられた=4日、上野総合体育館
 二〇〇六年度全宮古職域ハンドボール大会(主催・宮古ハンドボール協会)が四日、宮古島市上野総合体育館で行われた。七チームが出場して熱戦を繰り広げ、サンライスポーツと宮古島キノコ生産組合が決勝で対決。前後半ともに接戦をものにしたサンライスポーツが25−22で宮古島キノコ生産組合を下し、昨年に続いて優勝した。
 試合結果は次の通り。
 【一回戦】▽宮古島マリンウェアーショップ34(17−12、17−10)22協進開発▽国盛建設32(14−6、18−8)14スラムチョップ▽宮古キノコ生産組合35(20−3、15−6)9アルファー産業
 【準決勝】▽サンライスポーツ29(11−15、18−13)28宮古島マリンウェアーショップ▽宮古島キノコ生産組合25(11−13、14−10)23国盛建設
 【決勝】サンライスポーツ25(13−12、12−10)22宮古島キノコ生産組合
 【優勝】▽サンライスポーツ【準優勝】▽宮古島キノコ生産組合
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