200平成19  27 土曜日

パート浴室に女性刺殺体平良西里
宮古島署 殺人事件で捜査

  二十六日午後二時三分ごろ、宮古島市平良字西里のアパート三階の部屋で、この部屋に住む無職、前泊美智子さん(48)が浴室で死亡しているのを、訪ねてきた知人の女性が見つけた。背中に刺されたと見られる傷があることから、宮古島署は殺人事件と断定し、同日午後十時、同署内に女性殺人事件特別捜査本部を設置した。凶器は見つかっていない。
 調べによると、前泊さんは一人暮らし。見つかったときは風呂場でうつぶせの状態。シャワーの水は出し放しで、衣服は着ていなかった。
 部屋の玄関ドアは鍵がかかっており、訪ねてきた知人はシャワーの水の音が聞こえたため、ベランダから部屋に入り、前泊さんを見つけたという。
 宮古島署は、喜久山盛仁刑事部長を特別捜査本部長とする八十二人体制で捜査を続けている。遺体を解剖して詳しい死因を調べる方針。
 現場は商店や住宅が軒を連ね、人通りも多い場所。一階は貸店舗で二、三階が住宅になっている。
 同日午後九時ごろからは、捜査員が約二十人で現場周辺の道路を重点的に捜査を始めた。近くのアパートや駐車場などにも捜査を拡大している。
 近くのアパートの階段では血痕のようなものも発見され、捜査本部は事件と関連があるかについても調べを進めている。
 近くに住む二十代男性は「最近も殺人事件があったばかりで驚いている。安心して暮らせるようになりたい」と表情をこわばらせた。
 また、ある女性は「今まで近所で事件がなかっただけに、びっくりしている」と話した。
 管内では昨年十月にコンビニエンスストア駐車場で殺傷事件が発生しており、住民らは不安を隠せない。

写真=現場検証を行う捜査員=26日午後5時40分ごろ、平良字西里


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編成作業 めど立たず/宮古島市l年度当初予算案
行革断行も財源不足補えず

 二〇〇七年度当初予算案の編成作業を進めている宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十六日午前、臨時庁議で同予算案を審議した。市民も交えて策定した集中改革プランを断行し市単独の負担金・補助金の一律一〇%減、職員の特殊勤務手当の廃止を決めた。〇六年度同様に伊志嶺市長ら特別職の給与や管理職手当も削減した。ただ、これらの措置を講じても二十六日現在で約七億八千万円の財源が不足したままで、歳出入における帳尻合わせのめどは立っていないのが現状だ。財政課は、二十九日の一次内示に向けてさらに厳しい査定を実施する。
 特別職の給与は市長が年額一〇%、助役(四月から副市長)と教育長が同五%の減額。これにより百七十七万円の歳出を抑制する。管理職手当は五〇%の減額。通常支給なら年間七千万円の支出だが、約三千五百万円にまで抑えた。
 また、一般職の時間外手当(残業代)は年二千六百万円に設定。仮に年収六百万円の職員なら年間で約三万円の残業代しか出ない試算になる。それ以外の残業については代休処理を求める。
 そのほか、集中改革プランで定められた徴税手当(差し押さえや滞納整理等など特殊勤務手当も廃止した。これにより約千二百八十万円の歳出抑制となる。
 市単独の負担金・補助金は軒並み一〇%減(前年度比)。集中改革プランによって断行される補助金カットだが、財政難にあえぐ各種団体は苦しい運営を強いられる。
 これらの歳出抑制措置により、〇七年度当初予算案の帳尻合わせをしている財政課だが、依然として七億八千万円もの財源が不足。財政当局にはさらに厳しい編成作業が求められそうだ。 
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テッポウユリ早くも開花/東平安名崎
 

   宮古島市城辺の東平安名崎で、テッポウユリ(ユリ科)が、早くも純白の花を咲かせ始めた。平年よりひと月も早い開花。白い花二輪が香りを漂わせる中、本土から訪れた観光客の中には、心行くまで観察する人もいた。
 テッポウユリは、屋久島以南の琉球列島に自生する多年生草本。草丈は五十―八十aほどに成長する。花は長いラッパ形の筒状。
 宮古島地方気象台による平年のテッポウユリの開花確認は、三月二十八日。宮古でのテッポウユリの見ごろは、四月下旬―五月のゴールデンウイークまで。
 同気象台によると、この日の最高気温は二二・三度(午後二時五十五分)で、三月中旬並みの気温。青空の下、テッポウユリは海風に揺れていた。

写真=咲き誇るテッポウユリ=26日、城辺の東平安名崎(撮影・伊良波彌)

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雨天続き稼働率上がらずハーベスター
総搬入のs%程度で推移

 宮古製糖城辺工場と沖縄製糖宮古工場の二〇〇六―〇七年産サトウキビの収穫で、ハーベスターによる機械刈りが雨続きで例年より稼働率が低下している。今後、好天候が続けば上昇するとして、各製糖工場とも「天候が回復すれば利用は増える」としている。農家の高齢化や後継者不足を補う収穫体系として、今後も機械台数の増加が続きそうだ。
 晴天となった二十六日、各地でハーベスターがフル稼働していた。
 宮糖は二十六日現在で原料二万五千九百六十三dを搬入し、このうち一三・八九%に当たる三千六百八dが機械刈りによる搬入。農務課では「雨が続き稼働が悪い。予定より遅れている。ハーベスターを待っている農家も多い。申し込みは昨年並みかそれ以上になると予想している」と述べた。
 一方、沖糖は同日現在で二万九千四百七dを搬入、このうち一八・六三%に当たる五千四百八十dが機械刈りによる搬入となっている。農務課では「雨の影響でハーベスターの稼働は全体的にはよくないが小型はよく出ている。現在の稼働率は一八%だが、二〇%まで伸びるのでは」と話した。
 平均の糖度は宮糖が一四・九〇度、沖糖は一五・〇一度といずれも基準糖度帯(一三・一―一四・三度)を上回った。
 今年からハーベスターを利用したという下地地区川満の男性は「高齢化するとキビ苅りの作業は大変。農業も機械化の時代。今後もハーベスターは増える」と話した。

写真=晴天の下、稼働するハーベスター=26日、下地地区与那覇
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安全意識の高揚図る建設現場パトロール
年度末の慌ただしさ向け

  建設業労働災害防止協会県支部宮古分会(松川勝弘分会長)は二十六日、二〇〇六年度建設現場年度末パトロールを行った。同分会と宮古労働基準監督署(並里智浩署長)の安全指導員らが市内の建設、改築中の現場九カ所を訪問。安全な工事をするために不備はないか現地視察を実施し、労働災害防止に向け意識を高めた。
 同パトロールは、年度末に工期間合わせなどによって安全に対する意識が希薄になるため、各現場で安全性について確認し合い、意識高揚を図ることが狙い。
 はじめに宮古建設会館前でパトロール出発式が行われ、松川分会長が「安全な職場をつくるため、身の回りから指導をお願いします」とあいさつ。並里署長は「今年一年、宮古の建設業が安全に終えられるよう、日ごろから各現場で指導の徹底を」と呼び掛けた。
 パイナガマビーチ向かいに建設中のホテルサザンコースト宮古島の現場で、指導員らは概要説明を受けた後、作業内容や人員の数を確認。建物の最上階まで上がり、転落事故などが起こり得る足場を重点的に点検した。指導に当たった安全管理士の青木義政さんは「掃除、片付け、整頓がきちんとされており感心した。外部の階段は二段の手すりを設置した方がよいだろう」などと講評した。
 このほか、伊良部大橋や県立養護学校など全九カ所の指導が行われた。
 

写真=現場指導を通して安全に対する意識高揚を図った=26日、建設中のホテルサザンコースト宮古島top.gif (811 バイト)

清原の来島決定オリックス
キャンプ1軍メンバーを発表

 プロ野球パシフィック・リーグのオリックス・バファローズは二十六日、宮古島春季キャンプで来島する一軍メンバー四十三人を発表した。昨年キャンプを沸かせた清原和博内野手をはじめ、ベテランの北川博敏内野手、村松有人外野手らがメンバー入り。選手らは今月三十一日に来島、宮古島市民球場で二月一日から十八日までキャンプを行い、テリー・コリンズ新監督の下、新たなスタートを切る。
 歓迎セレモニーは昨年同様、宮古空港のエプロンで開催する。時間は午後二時五分から。飛行機をバックに選手らを熱烈に歓迎する。
 チームには昨年加入した清原内野手は健在だが、生え抜き選手の谷佳知外野手を巨人に放出、中村紀洋内野手も退団するなど様変わりしている。
 宮古島オリックス協力会(中尾英筰会長)は来島に合わせて、球場や商店街も選手名が記されたのぼりを掲げてムードを高める。
 一軍メンバーは次の通り。(敬称略)
 【投手】デイビー、川越、吉田修、岸田、加藤大、平野佳、山口、金子、山本、吉井、ユウキ、小松、セラフィニ、カーター、高木、本柳、鴨志田、萩原、光原、中山
 【捕手】的山、日高、辻、前田
 【内野手】森山、阿部真、清原、水口、平野恵、大引、北川、後藤、ラロッカ、塩崎、筧
 【外野手】村松、アレン、下山、大西、坂口、相川、岡田、由田慎

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