200平成19  24 水曜日

06年入域観光客39万6619人/目標の40万人届かず
宿泊稼働率は初の70%台/観光収入は205億6100万円

 二〇〇六年の宮古地区の入域観光客数が二十三日、県宮古支庁総務・観光振興課(下地洋一課長)から発表された。過去最高となった前年に比べ二千六百七十九人(〇・七%)減の三十九万六千六百十九人で、目標の四十万人には及ばなかった。主要宿泊施設の稼働率は七一・四%で前年を二・六ポイント上回り、統計開始以来初めて七〇%を突破した。観光収入は二百五億六千百万円だった。

 下地課長や宮古観光協会の藤村明憲会長らが同日、同支庁で記者会見を開いて発表した。同課は▽同年からの観光統計手法の変更▽台湾クルーズ船の運航休止▽台風接近に伴う航空便欠航−などを減少の要因とする一方、▽那覇−本土間の新規路線開設▽沖縄人気の継続による沖縄観光全体の好調維持▽官民挙げての誘客キャンペーン▽スポーツキャンプや修学旅行の増加−などの明るい材料も示した。全体としては前年並みの水準となった。
 藤村会長は「何とか三十九万六千人という数字を確保できた。この数字を踏まえ、今後どのように努力すればさらに伸びるのか課題も出てくるだろう」と述べた。
 観光関連消費額は〇五年統計まで使っていた一人当たり平均消費額六万四千八百円(一九九八年度調査)に代わって、〇四年度調査の五万千八百四十二円を適用。観光収入は前年比で四十四億七千万円の大幅な減少となった。
 入域観光客数を期間別に見ると上半期(一−六月)は、前年同期比一万八千二百七十六人(九・五%)増の二十一万九十人。▽修学旅行(二千四百人)▽ロックフェスティバル(六千人)▽農協観光ツアー(四千人)−などの集客が要因で、上半期としては初めての二十万人台を突破し、過去最高となった。
 下半期(七−十二月)は、前年同期比二万九百五十五人(一〇・一%)減の十八万六千五百二十九人。修学旅行や沖縄観光全体の伸びが継続しているなどの好材料がある半面、台風接近による航空便欠航や台湾クルーズ船の運航休止などの影響が大きかった。
 月別では、三月が最も多く四万三千一人(前年同月比二九・六%増)で、以下一月、二月と続いた。最も少ないのは十二月で二万七千五百六十人だったが、前年同月比では一〇%伸びている。最も減少幅が大きかったのは八月で前年同月比で二七・四%減の三万五千百八十四人となった。
 宮古管内七カ所の主要宿泊施設の稼働率の月別では、八月が九五・九%で最高。次いで三月の八六・五%、七月の八三・六%。最も低いのは十二月の五〇・四%だった。
top.gif (811 バイト)

認定農業者263事業体/宮古島市
年々増加、担い手育成着々

 宮古島市における認定農業者は個人・法人を含めて二百六十三事業体(昨年十二月末現在)で、農業の担い手育成が求められる中、年々増加していることが同市経済部農政課のまとめで分かった。認定農業者は、二〇〇七年度から導入予定の「新たな経営安定対策(国から直接支払)」を受けられる対象者にもなっており、サトウキビの安定的生産の確保を図るためにも重要な役割を担っている。同市では、今年度中に認定者三百事業体を目標に掲げている。
 認定農業者は、個人や法人を含めて農業に意欲ある人が認定の対象となる。
 宮古では一九九五年度から制度を導入。当初は周知が行き届かず伸び悩んだが、導入後四年目に百五十二事業体になった。その後も年々増加し、〇二年度二百事業体を突破した。
 地区別に見ると▽平良六十三事業体▽城辺九十一事業体▽下地四十八事業体▽伊良部二十一事業体▽上野四十事業体−となっている。
 認定農業者のここ数年の傾向としては、個人だけでなく家族で経営協定を結び、夫婦などで共同経営を目指す農家が増えているという。
 こういった夫婦間の共同経営について市農政課では「男女共同参画の関連で、女性も一緒に農業をしていこうという意識向上の表れではないか」と話している。同課では今後、パンフレット作製や研修会、講演会などを開催し、認定農業者制度をPRしながら地域の担い手の育成を図っていくほか、農用地の効率的・総合的利用にも結び付けていく考えだ。
 認定農業者は、〇七年度から導入される予定の「経営安定対策」の対象にもなっていることから「宮古の基幹作物であるキビの安定的生産にも、認定農業者の役割は大きくなってくる」(同課)と話している。
top.gif (811 バイト)

企業発展・地域活性化に尽力/31企業87人を表彰
商工会議所会員大会
安里繁信氏
(シンバネットワーク代表)の講演会も


中尾会頭(左)から永年勤続優良従業員に表彰状と記念品が贈られた=23日、ホテル共和

 宮古島商工会議所(中尾英筰会頭)の第三十二回会員大会・永年勤続優良従業員表彰式が二十三日夜、宮古島市内のホテルで開かれた。三十一企業から合わせて八十七人が中尾会頭から表彰を受けた。受賞者を代表して三和自動車学校の友利一夫さんが「身に余る光栄。今の気持ちを忘れることなく、労使協調のもと職務に精励し、快適な職場づくりに努め、企業発展と地域活性化のために力を尽くしたい」と喜びを語った。


安里繁信氏

 表彰式では、法人企業の部、個人事業の部としてそれぞれ、▽五年以上十年未満表彰▽十年以上二十年未満表彰▽二十年以上三十年未満表彰▽三十年以上特別表彰−の各部門で、優良従業員が表彰された。
 三和自動車学校で勤続三十九年三カ月の友利さんは、「受賞者だけの力ではなく、経営者や同僚職員の温かい支援があったから、仕事が忙しくつらい時期には家族の支えたあったからこそ頑張れた」と感謝を込めた。
 表彰式に先立ち、企業グループ、シンバネットワークの代表として活躍する安里繁信氏が「この時代を生きる」と題して講演。「国益イコール地方益という時代から、それが結び付かない時代になっている。地域の経済の担い手だけでなく、政治の担い手も、『特段の配慮』だけでなく、地域の考え方をメッセージとして投げていかないといけない」と強調。「子供たちが生まれて良かったという地域をつくるために、守るべき家族というコミュニティーをはじめ、親せき、会社、宮古島市と、自分の足元を愛することから始めていけば、おのずとこの輪は広がっていくと思う」と、出席者らの活躍に期待を込めた。
 主催者あいさつで中尾英筰会頭は「優良従業員として表彰を受けた皆さんには、今後も高い志を持って自己研さんに努め、自らを変革し、社業のいっそうの発展のため、地域社会の一員として、宮古圏域振興に尽力していただきたい」と激励。会員企業に対しては、「変革の激しい時代だからこそ、チャレンジ精神が生かせる絶好の機会だととらえ、新たな視点と柔軟な発想力を生かした経営戦力を掲げてほしい」と呼び掛けた。
 表彰式では宮古島市の伊志嶺亮市長、県宮古支庁の兼城克夫支庁長らが来賓にあいさつに立ち、表彰を受けた優良従業員らを祝福。祝賀会も開かれ、受賞者らが喜びを分かち合った。
 
永年勤続優良従業員表彰者

 【三十年以上特別表彰】▽友利一夫(有限会社三和自動車学校39年3カ月)▽下地勝雄(有限会社三和自動車学校38年6カ月)▽荷川取盛次(宮古製糖株式会社36年2カ月)▽安田喜光(沖縄製糖株式会社33年pカ月)▽嘉数雄三(株式会社宮古生コン31年5カ月)▽渡真利勝雄(日進電気土木株式会社31年5カ月)▽古謝現次(株式会社宮古生コン31年5カ月)▽八塚誠治(ジブラルタ生命保険株式会社沖縄宮古支社30年9カ月)▽伊良部節子(三陽技建年5カ月)▽伊志嶺博次(森商会30年1カ月)
 【二十年以上三十年未満(法人企業の部)】▽松原正人(株式会社宮古生コン29年5カ月)▽徳村政治(宮古港運株式会社28年5カ月)▽前泊立子(株式会社宮古毎日新聞社28年)▽仲宗根一枝(宮古港運株式会社24年5カ月)▽下地久雄(有限会社宮通企画23年2カ月)▽有馬健二(ジブラルタ生命保険株式会社沖縄宮古支社22年2カ月)▽下地勲(株式会社宮古毎日新聞社22年1カ月)▽塩川昇(宮古港運株式会社21年8カ月)▽洲鎌光子(合資会社丸一タクシー21年6カ月)▽本村国夫(共和産業株式会社21年4カ月)▽砂川昌之(宮古テレビ株式会社20年pカ月)▽久貝和広(株式会社大米建設20年pカ月)▽佐和田英喜(株式会社大米建設20年9カ月)▽砂川怡一(合資会社丸一タクシー20年4カ月)▽下地一雄(宮古テレビ株式会社20年2カ月)▽渡口逸雄(株式会社大米建設20年2カ月)▽伊舎堂春枝(株式会社宮古毎日新聞社20年)▽仲宗根和代(菊之露酒造株式会社20年)▽下地秀(菊之露酒造株式会社20年)▽前里紀美子(菊之露酒造株式会社20年)▽与座キミ子(菊之露酒造株式会社20年)▽与儀忠文(菊之露酒造株式会社20年)▽川田敏雄(菊之露酒造株式会社20年)▽山内豊彦(菊之露酒造株式会社20年)
 【二十年以上三十年未満表彰(個人企業の部)】▽上地美千代(国際美容室20年)
 【十年以上二十年未満表彰(法人企業の部)】▽平良和也(株式会社宮古島東急リゾート18年9カ月)▽垣花功盛(有限会社垣花建設18年8カ月)▽山内哲朗(株式会社宮古島東急リゾート18年7カ月)▽平良盛光(株式会社宮古島東急リゾート17年pカ月)▽辺土名清志(株式会社宮古島東急リゾート17年oカ月)▽上地正弘(共和産業株式会社17年4カ月)▽豊見山政子(住友生命保険相互会社宮古支部17年)▽根間満(株式会社大米建設16年8カ月)▽宮国美津江(株式会社宮古毎日新聞社15年)▽天願愛子(株式会社宮古毎日新聞社15年)▽西里喜美子(有限会社日建電気産業14年8カ月)▽新里法史(有限会社五宝建設14年)▽当山繁光(有限会社宮通企画r年8カ月)▽保良正(合資会社丸一タクシー13年5カ月)▽渡久山吉彦(株式会社とみや商会12年pカ月)▽桜井正(株式会社とみや商会12年oカ月)▽平良利恵子(有限会社日建電気産業12年8カ月)▽洌鎌英樹(宮古製糖株式会社12年7カ月)▽山里直人(宮古製糖株式会社12年2カ月)▽田仲正延(有限会社垣花建設11年9カ月)▽山里和吉(株式会社とみや商会11年7カ月)▽仲間正博(有限会社吉田産業11年4カ月)▽西里正也(有限会社吉田産業11年4カ月)▽与那覇和枝(有限会社吉田産業11年1カ月)▽當真義一(有限会社五宝建設11年)▽仲里浩(有限会社垣花建設10年pカ月)▽池田宏美(有限会社あさひ10年8カ月)▽下地安宏(有限会社あさひ10年6カ月)▽平良幸枝(ジブラルタ生命保険株式会社沖縄宮古支社10年5カ月)▽与那嶺順郎(株式会社とみや商会10年3カ月)
 【十年以上二十年未満表彰(個人企業の部)】▽砂川ツル(割烹寿司磯亭14年9カ月)▽仲宗根重光(シンワ自動車工業11年oカ月)
 【五年以上十年未満表彰(法人企業の部)】▽前泊勝秀(有限会社日建電気産業8年8カ月)▽兼島寛(有限会社日建電気産業8年8カ月)▽砂川恵徹(有限会社のむら6年8カ月)▽下地保寛(株式会社大米建設6年)▽山里孝子(住友生命保険相互会社宮古支部6年)▽長嶺高行(宮古港運株式会社6年)▽亀山三枝(有限会社介護センター5年8カ月)▽新里明子(有限会社のむら5年8カ月)▽砂川好子(有限会社介護センター5年7カ月)▽友利美智子(有限会社介護センター5年7カ月)▽與那覇誠(株式会社大米建設5年7カ月)▽根間宏子(有限会社介護センター5年6カ月)▽池田和子(有限会社介護センター5年6カ月)▽花城克子(住友生命保険相互会社宮古支部5年6カ月)▽宮國美鈴(株式会社大米建設5年5カ月)▽砂川一美(住友生命保険相互会社宮古支部5年4カ月)▽嵩里政広(有限会社千代田開発5年4カ月)▽川満裕(株式会社大米建設5年2カ月)▽砂川隆也(宮古製糖株式会社5年2カ月)
 【五年以上十年未満表彰(個人企業の部)】▽前里直輝(近代PR8年1カ月)

top.gif (811 バイト)

仮払金使途「説明できる」/池間漁協前組合長
返済は拒否、逆に報酬請求へ

 池間漁業協同組合の仮払金約六百万円が表面化し前組合長の責任が問われている問題で、当事者となる前組合長が二十三日午前、本紙の取材に応じ「仮払金の使途は全部説明できる。その用意はできている」と述べ、個人的な流用は一切ないとの見解を示した。
 組合の返済命令に従わない意向も表明。「私は約十年間にわたり組合長を務めてきたが組合長報酬は一切受け取っていない。返済ではない。報酬を求めていきたい」と語った。
 前組合長は、同漁協が指摘する仮払金約六百万円について「そんなに使用した覚えはない」などと反論。仮払金を理事会にも諮らず、独断で支出したことには「公金である以上、理事会に報告するべき責任があった」と支出に至る経緯で一部自らの非を認めたが、「会計には報告していた」と強調。さらには「(仮払金を)個人的に使ったことは一度もない。組合のために使用した」などと訴え、個人的な流用を完全否定した。
 仮払金の使途については「しっかりと支出の証明はできる。組合と話し合いたい」と述べ、同漁協の組合員が納得できるような報告を行う意向を表明。ただ、「私は約十年間も組合長を務め、組合の仕事でかかった経費は自分で出してきた。このような活動もすべては組合のためだ。組合長としての報酬も受け取ったことはない」と話し、組合が決めた仮払金の返済命令は拒否し、組合長としての報酬を組合に請求する考えを示した。
 前組合長が返済命令を拒否する姿勢を示したことで、同漁協内で波紋が広がることは必至。仮払金の使途をすべて説明できるとした前組合長の説明が、問題解決の鍵を握りそうだ。
top.gif (811 バイト)

宮高がダブル金賞/県吹奏楽ソロコン
フルートの前川、下地さん


金賞を受賞した下地さん(左から2人目)と前川さん(右)=23日、宮古高校

 第三十二回県吹奏楽ソロコンテスト(主催・県吹奏楽連盟)が二十一日、読谷村の鳳ホールで行われ、宮古地区代表で出場し、フルートを演奏した前川沙弥香さん(宮古高校二年)と下地綾乃さん(同)がそれぞれ金賞に輝いた。同校のダブル金賞は二年ぶり。
 二人は、昨年十二月八日にマティダ市民劇場で行われた宮古地区大会で、宮古地区吹奏楽連盟からの推薦を受けて県大会に出場。県大会では五十一人の高校生が出場し、このうち十五人が金賞を受賞した。技術力や表現力が評価されたという。
 今回の受賞に前川さんは「審査委員や聴衆にしっかり音を届けることを意識して演奏した。楽しむことをモットーに発表したので、その気持ちが伝わったと思う」と笑顔を見せた。
 下地さんは「体調が悪かったが、良い結果を出せて満足している。次は、合奏で県代表に選ばれるよう頑張りたい」と次の目標を語った。仲間博之校長は「今後もさらに精進しさらなる上達を目指して」と激励した。
top.gif (811 バイト)

日本の伝統文化楽しむ/西辺中 校内百人一首大会


真剣な表情ながらも百人一首を楽しむ生徒たち=22日、西辺中学校体育館

 宮古島市立西辺中学校(平良勝也校長、生徒数四十九人)は二十二日、同校で校内百人一首大会を開いた。生徒たちは古典的な遊びを通して和歌の世界に触れ、日本の伝統文化を理解した。
 恒例行事となった同大会は、国語の時間を利用して和歌に親しみ古典文学の学習に役立てることが目的。
 個人戦のうち全校生徒を対象に三回戦が行われ、生徒たちは真剣なまなざしでかるた取りに挑戦した。読み手の一声でお手つきし苦笑いする生徒や、すばやく札を取る生徒など盛り上がりを見せた。また、各学年で勝ち上がった勝者に「学校名人」「学年名人」の称号が与えられた。
 学校名人として優勝を飾った牧野剛士君(三年)は「一生懸命覚えたかいがあった」と笑顔。学年名人に輝いた濱川命君(一年)は「これをきっかけにいろいろな古典に触れたい」、仲間美登梨さん(二年)は「優勝はできなかったけど、学年名人になれてよかった」とそれぞれ感想を述べた。
top.gif (811 バイト)