200平成19  16 火曜日

修繕費 年6000万円/市クリーンセンター
老朽化進み 年々かさむ

 宮古島市クリーンセンター(ごみ処理施設)の焼却炉の修繕費は、年間で五千万−六千万円かかっていることが十五日までに分かった。同市福祉部環境保全課は、来年度予算にも例年とほぼ同額の約六千万円の修繕費を要求している。稼働後三十年経過した同施設の老朽化が、数字の上でも明らかになった。

 クリーンセンターは、一九七七年に竣工した。処理能力は二つの炉が一日十六時間稼働し、計六十dのごみを処理していたが、炉の老朽化に伴い、現在では二十四時間フル稼働しても一日当たり五十四dの処理能力に落ち込んでいる。
 同課では、新年度の予算要求で、同施設の修繕個所約二十項目を挙げている。有害物質を取り除いた煙を外へ出す「誘引送風機」など、早急に修繕しなければならない個所も数個所あり、「一つの個所を修繕すると、今度は別の個所の修繕が必要となってくる。まさに、綱渡り的な状況で炉を動かしている」(同課)。
 同市では、新ごみ処理施設の候補地として現在の施設の西隣を挙げている。仮に住民の合意形成が図られ、建設地を決定しても着工は環境影響調査(アセスメント)を行った後の二年後になる。
 さらには、施設が完成・稼働するまでを三年と計画しており、早くてもあと五年間は現在の施設で処理していかなければならない。
 稼働が一年遅れるごとに、同市は年間五千万円から六千万円を修繕費として負担しなければならないのが現状だ。
 同市は、こういった負担を軽減するため、今年度から同施設の管理委託費を随意契約から入札制度に改めるなど、修繕費の捻出に知恵を絞っている。
 焼却炉が万一ストップすると、ごみは行き場を失うことから同課では「もしそうなった場合は、沖縄本島への移送処理も選択肢の一つとして考えなければならないだろう」と最悪の場合も想定している。
 宮古島市は、新ごみ処理施設建設で、現施設の西隣を候補地として挙げている。伊志嶺亮市長は「唯一無二」の候補地として地域住民の理解を得るため住民説明会を開催。今月十八、十九の両日には、沖縄本島で先進地視察を予定している。
 しかし、一部地域住民らからは「住宅地にふさわしくない」などと環境問題を懸念し、反対の姿勢を示していることから、同候補地の合意形成には難航も予想されている。
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分蜜糖1300dを初出荷/宮古製糖
初荷式で輸送安全を祈願


初出荷される分蜜糖が船倉に流し込まれた=15日、平良港

 二〇〇六−〇七年産サトウキビの製糖操業を開始している宮古製糖(新里光男社長)は十五日、工場で作った分蜜糖の初出荷を行った。同日午後、平良港で初荷式が開かれ、関係者が航海や運搬の安全を祈願した。宮古製糖は初日、城辺工場の八百dと伊良部工場の五百dを初出荷。分蜜糖は横浜へ向けて輸送され、砂糖に精製される。
 平良港で行われた初荷式には宮古製糖の新里社長をはじめ輸送関係の代表らが出席。塩や酒でコンベアなどを清め、船倉に流し込まれる分蜜糖の安全輸送を祈願した。
 新里社長は「昨年は台風や干ばつもあり、若干の減産もあったが、昨年並みの高品質は確保できるだろう。農家が苦労して育てたキビを大切に、約三カ月の長丁場となる操業で責任を持って操業に励みたい」とあいさつ。
 主催者を代表して琉球海運の山城博美専務は「輝き甘い香りのする分蜜糖は生産農家の汗の結晶や、宮糖の技術と努力の成果。大切な分蜜糖を大事に安全に運ぶことを約束する」と話した。
 十四日までの原料搬入量は▽伊良部五千二百d▽城辺六千六百六十一d。城辺工場における平均甘蔗糖度は一五・一度。最高は一七・九度。基準糖度帯(一三・一−一四・三度)は一八・三一%で、基準超は七八・四二%、基準以下は二・五%。農家手取り額はd当たり二万一千二百九十九円となり、生産量は八万八千五百二十九dを見込んでいる。今期商品歩留は一二・七四%の見込み。
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ぽかぽか陽気続く/イワサキクサゼミ鳴く


「ジィー」と鳴くイワサキクサゼミ=15日、西平安名崎

 イワサキクサゼミ(セミ科)が、ぽかぽか陽気に誘われ鳴き出している。十五日、平良地区の西平安名崎付近の草むらで、お尻を上げ「ジィージィー」と甲高く鳴く雄のイワサキクサゼミが確認された。
 この日の最高気温は二二・八度(午後三時四十七分)を観測。雲の流れによって日差しが強まると、辺り一帯に鳴き声を響かせていた。
 イワサキクサゼミは、国内最小のセミで体長一五_。本来は四−七月にかけて成虫となり、サトウキビやススキなどの葉にしがみつくようにして鳴く。
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リンズィさん グランプリ/みゃ〜くハーリー大会写真コン


グランプリを受賞したリンズィさんの作品

 昨年十一月十二日に開催された「第一回みゃ〜くハーリー大会」の模様を収めた写真のコンテストで、ウェブデザイナーのスチュアート・リンズィさん(31)=下地=の作品がグランプリに、学校長の佐久本茂美さん(59)=平良=の作品が準グランプリに、それぞれ選ばれた。
 リンズィさんの作品は美しい海を力強く進む船とこぎ手たちの表情がとらえられた爽快な作品。佐久本さんは船から男性が降りる瞬間をとらえた。
 十五日、宮古島市役所平良庁舎で表彰式があり、二人に表彰状と賞品が贈られた。
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スキー楽しかった/思い出いっぱいに帰島
城辺・板倉児童交流団


初めてのスキーを体験する城辺地区の子どもたち=13日、妙高スキーパーク

 宮古島市城辺地区と新潟県上越市板倉区の児童交流事業(主催・宮古島市教育委員会)で、板倉区を訪問していた城辺地区四小学校の児童ら十二人が十五日、思い出を胸に帰島した。宮古空港で解散式が行われ、児童らはスキーの初体験など楽しかった出来事をさっそく父母らに報告した。
 城辺地区と板倉区の児童交流は今年で十三年目。板倉区の中村十作が人頭税廃止運動の指導者として住民の先頭に立ち、悪税を廃止に導いたことが縁となり、旧城辺町時代に児童交流が事業化された。夏休みには板倉の子どもたちが宮古でホームステイし、南国の夏を満喫。冬には、宮古の子どもたちが板倉を訪ね、北国の自然や文化を体験している。
 今回は、城辺地区の児童ら十二人が十一日に宮古を出発。旧跡巡りやスキーなどを楽しんだ。
 解散式で児童代表の垣花斉志君(城辺小六年)は「小学校生活で最高の思い出ができた。本当にありがとうございました」と、父母をはじめ関係者に謝辞を述べた。
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新年会、敬老会で親睦/在沖保良郷友会
新会長に下地富森さん就任


下地富森会長

 【那覇支局】在沖保良郷友会(下地明芳会長)の二〇〇六年度定期総会と新年会、敬老会が十四日、那覇市内のホテルで行われた。総会では役員改選が行われ、新会長には下地富森さんの就任が決定したほか、〇六年度の事業、会計報告なども承認された。
 新会長に就任した下地さんは、「これからも郷友会活性化のために頑張りたい」と意気込みを示した。
 総会後に行われた新年会と敬老会では、今回を最後に会長を退く下地明芳会長が、「こうして毎年、新年会と敬老会を開催し、たくさんの郷友が集まってくれることをうれしく思う。これからも保良郷友会がますます発展するためには皆さん会員の協力が必要。みんなで力を合わせて盛り上げてほしい」とあいさつした。
 そのほか舞台では、郷友たちが趣向を凝らした余興を披露したほか、最後はクイチャーで郷友会活動の活性化とふるさと宮古の発展を願った。
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