200平成18  1226 火曜日

粗大、枝葉は「電話1本」/来年度ごみ搬出、利便性向上へ
資源ごみ分別化も推進/宮古島市

 宮古島市環境保全課は二〇〇七年度から、市民のごみ搬出における利便性向上を目的に、収集方法を変更する方針だ。粗大ごみの巡回収集を廃止し、同課に連絡すれば収集していくという体制を整える。新しく生の剪定枝葉の収集も開始。さらに市町村合併後、不均等が指摘されていた一般ごみの収集方法(曜日ごとの収集)も均一化の方向で調整を進めている。これまで粉砕し、埋め立て処分してきたビンの処理方法も変更。島内で処分せず、処理業者に輸送して資源のリサイクルを図る。資源ごみの分別収集も推進する方針。

 粗大ごみは、これまで収集する日が決められていたが、来年四月からは環境保全課に電話を入れれば収集される。収集する側にとっても効率的な収集が可能になる。さらに生の剪定枝葉の収集も初めて実施される。剪定枝葉の処理については、一部市民から「生の枝葉の処理に困っている」などの問い合わせがあった。新年度からは、このような声にも応えられる。
 資源リサイクルの推進も大きな柱だ。これまで粉砕し、埋め立てられてきたビンの処理。新年度からは、日本容器包装リサイクル協会を通して処理業者に輸送、適切に処理する。処理経費は発生するが、ビンの埋め立てがなくなると、最終処分場に掛かる負担が軽減されるほか、環境行政の推進が図れる。
 資源ごみ分別化は、環境行政を推進する上で必須の取り組み。市がこのほど、ごみとして回収した発泡スチロールなどを再利用するために導入した中間処理機械をフル活用。この機械は食品用トレーなどを破砕・溶融してブロック状にする機械で、ごみのリサイクルのほか燃やすごみが少なくなることが利点だ。新年度からは白トレーだけでなく、色付きトレーや電化製品の包装などでクッション材として使用される発泡スチロールなども、燃やせるごみではなく資源ごみとして収集する。
 これら収集方法の変更については、いずれも新年度四月一日から実施する方針。
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18万個のきらめき/イルミネーションフェス開幕
うえのドイツ文化村/大みそかはカウントダウンコンサート


クジラやイルカのモニュメントは子どもたちに大人気=24日、うえのドイツ文化村

 第八回うえのドイツ文化村イルミネーションフェスト2006が二十四日、開幕した。来年一月一日まで。オープニングステージイベントでは地元ダンスチームや太鼓団が華やかなステージを披露。夜の暗闇を彩る十八万個の電球が点灯し、クリスマスムードを盛り上げた。期間中はカウントダウンコンサートなどの催しが行われる。
 点灯時間は午後六時−同九時三十分。十二月三十一日は午後六時−翌一月一日午前一時。
 オープニングセレモニーでは伊志嶺亮宮古島市長、友利恵一同市議会議長ら六人の関係者らが点灯のスイッチを押した。点灯と同時に、会場はきらめくイルミネーションに包まれ、歓声が沸いた。
 今回のイルミネーションの特徴は、魚やクジラ、イルカなどの海洋生物を光で創作したモニュメント。川の上に取り付けられているため、イルミネーションが水面に反射し、幻想的な「光の水族館」が浮き上がっている。また、各学校や団体などの力作も並ぶ。来場者らは個性豊かな作品の数々に足を止めて見入っていた。
 大みそかの三十一日午後三時からは、カウントダウンコンサートを開催する。翌一月一日午前零時三十分まで。宮古出身でメジャーデビューした「ガルフ」など島外で活躍する地元出身者のバンドが共演。新年をにぎやかに迎える。
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便乗値上げなどチェック/正月を前に物価パトロール
県宮古支庁など


正月を控えて実施された物価パトロール=25日、タウンプラザかねひで宮古店

 県宮古支庁、宮古島市と消費者団体などによる二〇〇六年度年末物価パトロールが二十五日、市内二カ所のスーパーで行われた。十一人の参加者が、▽便乗値上げや不当値上げがないか▽不当表示はないか▽需給状況についての聞き取り調査−などをチェック。品ぞろえや価格などを細かく見て回った県宮古支庁の兼城克夫支庁長は、「年末年始の準備はできている。正月前ということでの特別の単価もないようだ」と話した。
 パトロールは、年末年始を控え、生鮮食品をはじめとする生活必需物資に対する需要が大幅に増大することが見込まれることから、物資の供給、価格の安定を図るため、毎年実施されている。
 調査したのは、豚肉、マグロなどの精肉・鮮魚の五品目七銘柄、ゴボウや田イモなど生鮮野菜の六品目八銘柄、紅白かまぼこや切りもち、昆布など加工食品の六品目七銘柄の計十七品目二十二銘柄。いずれも特に正月によく使われる食材などが対象となっている。
 パトロールには兼城支庁長をはじめ同支庁総務・観光振興課と県民生活センター宮古分室の職員、宮古島市から観光商工課の職員、消費者団体として宮古島婦人連合会の下地正子会長らと、一般消費生活推進員が参加した。店舗の責任者から説明を受けながら、こまめにメモを取るなどして、値上げや商品の表示などをくまなく調べた。
 県が今月七−十二日に県全体で実施した、年末年始用品の小売価格動向調査によると、宮古島市の小売価格の変化は、豚肉の県産Bロースや県産三枚肉、鶏卵、白菜、大根、乾燥シイタケ、昆布、食用油が値下がり。一方、田イモやゴボウ、温州ミカンが大幅な値上がりとなっている。
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市民の意識高揚図る/交通安全フェスト
多彩なイベントで啓もう


子どもたちもエイサーでフェストを盛り上げた=24日、うえのドイツ文化村

 「第二回宮古島市交通安全フェスト'06」(主催・宮古島市、同市交通安全推進協議会)が二十四日、うえのドイツ文化村で開催された。消防車、救急車などの乗車体験や飲酒運転模擬体験などが各ブースで実施され、市民の交通安全に対する意識の高揚を図った。メーンステージでは地域のバンドによるライブのほか、クリスマスにちなみサンタクロースも登場。盛りだくさんのイベントで来場者らに交通安全を広くPRした。
 県内の交通遺児の奨学・育成金の造成を目的にチャリティー募金も実施。多くの来場者からの善意が集められた。
 子どもたちに大人気だったパトカーや白バイ、消防車、救急車などの乗車体験コーナーでは、制服を着用した小さな消防士・警察官たちが次から次へと写真撮影。署員らも笑顔で撮影に応じ、子どもたちは大喜びだった。また、電気自動車やバイオディーゼル車など環境対応型車両やカスタムカー・バイクの展示、夜行反射材付き商品の紹介も行われた。
 メーンステージでは、バイク事故を想定した救急現場の実演が行われたほか、地元中高生バンドのライブも開催された。
 伊志嶺亮宮古島市長は同市交通安全推進協議会の取り組みとして、「飲酒運転の撲滅をはじめとした交通安全対策を各関係機関・団体と連携を図りながら強力に進めていきたい」とあいさつを述べた。宮古島地区交通安全協会の黒島正夫会長は「宮古島の皆さんの飲酒運転に対する認識は確実に向上している。これからも声を掛け合って徹底してほしい」と呼び掛けた。同イベントは、市民の交通安全に対する意識の高揚と交通ルールの順守・正しい交通マナーを習慣付けることにより、交通事故を未然に防止することが目的。
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平良中がダブル金/北中は木管七重奏で金
県アンサンブルコン


ダブル金賞の喜びをかみしめる平良中吹奏楽部の皆さん=24日、宮古空港

笑顔を見せる北中吹奏楽部の皆さん=24日、宮古空港

 第三十一回県吹奏楽アンサンブルコンテスト・第三十二回九州アンサンブルコンテスト県予選(主催・県吹奏楽連盟、朝日新聞社)がこのほど、うるま市民芸術劇場響ホールで行われ、宮古地区代表として出場した宮古島市立平良中学校吹奏楽部のフルート五重奏とトロンボーン四重奏がそれぞれ金賞を受賞した。フルート五重奏は、来年二月に開催される九州大会に県代表として派遣される。
 同じく宮古代表として出場した市立北中学校吹奏楽部は、木管七重奏が金賞に輝き、金管八重奏は銀賞を受賞した。
 生徒らは二十四日、帰島し、宮古空港で帰りを待っていた父母らから温かい祝福を受けた。
 平良中吹奏楽部の川平笑里部長(二年)は「本番ではうまく演奏できた。正直、金賞を取れると思っていなかったのですごくうれしかった。厳しい練習のおかげで得られた結果だと思う」と笑顔を見せた。
 引率した下地健作顧問は「練習通り、本番では安定した演奏ができた。子どもたちが頑張れたのも父母らの理解のおかげです」と感謝した。
 北中吹奏楽部の友利晴香部長(二年)は「みんなで楽しんで吹こうと言っていた。とても良い演奏ができ、力を発揮できたと思う」と大会を振り返った。
 同部の下地秀樹顧問は「賞は生徒の自主的な練習の成果。自ら積極的に取り組んだ成果が良い結果につながった」とたたえた。
 同大会には、県内の中学校から九十四団体が参加し、十六団体が金賞に輝いた。

宮高はサクソフォン四重奏で金賞


前列が金賞を受賞したサクソフォン四重奏、後列が銀賞を受賞した金管八重奏=25日、宮古高校

 一方、高校の部に参加した県立宮古高校吹奏楽部のサクソフォン四重奏が金賞、金管八重奏が銀賞を受賞した。生徒らは二十五日、仲間博之校長に喜びの報告を行った。
 サクソフォン四重奏の平良緑さん(二年)は「曲のイメージに合わせて楽しみながら演奏しようと、みんなで気持ちを高めた。本番では緊張せず演奏できた。来年は県代表に選ばれたい」と笑顔で話した。
 仲間校長は「日ごろの努力が素晴らしい成果を生んだ。今年の経験を武器に来年は九州大会、全国大会へ行けるよう技術を磨いてほしい」と活躍をたたえた。
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小学生が国家試験に合格/宮里君(南小6年)宮古初の快挙
丙種危険物取扱


丙種危険物取扱者国家試験に合格した宮里君=25日、宮芝スクール

 宮芝スクール(濱元誠喜塾長)で学ぶ宮里康広君(南小六年)が、ガソリンなどの取り扱いができる丙種危険物取扱者国家試験に合格した。宮古地区から同試験に合格した小学生は宮里君が初めて。今回の試験は県内から百八十三人が受験し合格者は八十六人、このうち小学生の合格者は宮里君一人だった。
 宮里君は父親の保さんや濱元塾長ら周囲の勧めで、今年の十一月中旬からスクールに通うようになった。
 受験科目は危険物取り扱いに関する法令、物理化学、性質の三教科。一日に九十分、約二十日間勉強したという。特に物理化学は高校生レベルの難しい内容。最初は理解するのに苦労したが、持ち前の忍耐力で乗り越えた。難しい漢字は隣の席の人が教えるなど、周囲も宮里君を応援した。
 試験は十二月十日に行われ、同二十二日に合格者が発表された。
 宮里君は「うれしかった」と感想。「これからも挑戦を続けたい」と張り切っている。来年三月には一つ上のレベルの乙種第四類を受験する。
 「資格は社会で役に立つ」と思い勧めを受け入れた宮里君。「将来は資格の生かせる電力会社に勤めたい」と目標もしっかりしている。
 父親の保さんは「まさか合格するとは思わなかった。教科書を少し見たが自分はお手上げだった」と苦笑いする。
 濱元塾長は「おめでとう。次の乙種四類も頑張ってほしい。資格取得は達成感や勉強する喜び、挑戦する心を養う。学力の向上にもつながる」と、宮里君を祝福した。
 濱元塾長は今年三月に宮古工業高校を定年退職。四月から宮芝スクールの運営に本格的に取り組み、多くの資格試験合格者を出している。
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