200平成18  12 火曜日

市水道局/配水管敷設工事に着手
佐良浜地区の漏水対策に本腰

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は四日までに、水道配水管の老朽化に伴い大量の水が漏水している同市伊良部の佐良浜地区で、新しい配水管を敷設する工事を本格的に着手した。配水管の総延長は六千八百四十bで、総事業費は約一億六千六百万円。工事は来年二月上旬に完了する予定で、水道水の安定供給と有収率向上が期待されている。

 この工事は、上水道施設整備事業で実施。配水管の長さは、ビニール管直径五十_が二千二十七b、鋳鉄管直径百_が約三千九十五b、同直径百五十_が九百三十七b、同直径二百_が七百八十b。新配水管が敷設され次第、旧配水管は併行して撤去されていく。工期は今年十月二日−来年二月九日までの約四カ月間。
 合併前の旧伊良部町時代、県と同町監査委員は、漏水問題を指摘し、早急な改善策を求めていた。しかし、町側は財政難の事情から、改善策を先送りにしていた。
 昨年十月の合併以降、同市水道局は漏水問題を重視。調査した結果、各世帯に送水されている一日当たりの水量は二千八百六十dで、これに対し一日当たりの漏水は千三百四十dに上っていることが分かった。
 一方、昨年十月から今年一月末までに累計した、供給している水が実際に収益金となった比率を示す有収率は、北区の佐良浜地区が五八・八%と低く、国仲部落や佐和田部落などの南区が八○・九%。
 水道局側では、工期中、一部の車道では通行止めになる場合もあるとして、住民らに理解と協力を求めている。
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人権の光≠ニもる/週間にちなみ点灯式
市・人権啓発ネットなど


人権啓発を呼び掛けるイルミネーションボードが点灯された=4日、宮古島市役所平良庁舎前

 人権週間(十二月四−十日)にちなみ、人権啓発イルミネーションの点灯式(主催・宮古島市、宮古地区人権啓発活動地域ネットワーク協議会)が四日、宮古島市役所平良庁舎前で行われ、伊志嶺亮市長らの手によって「人権の光」がともされた。二十日まで点灯される。
 点灯式で伊志嶺市長は「宮古がもっと、人に優しい島となるよう、人権啓発を強力に行いたい」と意気込みを示した。那覇地方法務局宮古島支局の渡邉寛二支局長は「毎日のように悲惨な事件が報道される中、人権啓発週間を機に、いま一度人権について考えてほしい」と呼び掛け。二人でスイッチを押し、イルミネーションを点灯させた。
 人権イメージキャラクターの「人KENまもる君」「人KENあゆみちゃん」が描かれたボードには、同週間のスローガン「育てよう 一人一人の 人権意識−思いやりの心・かけがえのない命を大切に−」も記され、人権擁護を訴えるものとなっている。
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4人合わせて356歳/島の人たち「あやかりたい」
佐良浜で話題の4姉妹


(右から)二女カマドさん、三女武子さん、四女フミさん、五女ツネさん=伊良部の佐良浜地区

 宮古島市伊良部の佐良浜地区で健康長寿な仲良し四姉妹が話題となっている。四姉妹の年齢を合わせると三百五十六歳で平均年齢は八十九歳。地域住民らは「伊良部の誇りで名誉。これからも健康で長生きしてほしい」と激励し、四姉妹と握手を交わし健康長寿にあやかっている。

 話題の姉妹は、二女佐久田カマドさん(98)=一九○八(明治四十一)年一月二十八日生まれ=、三女伊地武子さん(90)=一九一五(大正四)年十二月十六日生まれ=、四女川満フミさん(89)=一九一七年(同六)年五月十日生まれ=、五女荷川取ツネさん(79)=一九二七(昭和二)年十一月十日生まれ=の四人。旧姓は川満。 
 長生きの秘訣について、カマドさんは「毎朝チーズを食べながらお茶を飲むことと、徳洲会伊良部島診療所で友達と会話すること」、武子さんは「ご飯と魚が大好きなこと」、フミさんは「孫嫁がおいしい野菜・魚料理を作ってくれるから」、ツネさんは「子どもたちが親切に世話をしてくれるから」と笑顔で話した。
 四人ともかくしゃくとし、元気印の長寿だ。生まれも育ちも佐良浜地区。「毎日、姉妹同士で話すのが楽しい。地域の皆さんから『あなたたち姉妹は、元気だからうらやましい』と言われる時は、とてもうれしい」と語った。
 隣り近所に住む四人は、子供や孫、ひ孫について語る時は笑顔を絶やさない。カマドさんは子ども六人、孫二十一人、ひ孫三十四人。武子さんは子ども七人、孫八人、ひ孫十八人。フミさんは子ども三人、孫十二人、ひ孫十四人。ツネさんは子ども六人、孫二十人、ひ孫八人。
 四人は八人きょうだい(男性二人、女性六人)。男性二人と長女は故人となった。末っ子の六女(77)は那覇市に住む。
 武子さんは、今月十六日に満九十一歳の誕生日を迎える。姉と妹は「盛大に祝うから」と武子さんに思いやりの声を掛ける。
 カマドさんは、来年数えで百歳を迎えることから、四姉妹の家族らは百寿の祝いを計画している。
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舞台にくぎ付け/「ジョン万次郎の夢」公演
劇団四季


臨場感あふれる舞台ストーリーを展開した劇団四季ファミリーミュージカル「ジョン万次郎の夢」=3日、マティダ市民劇場

 劇団四季ファミリーミュージカル「ジョン万次郎の夢」(主催・劇団四季宮古公演実行委員会など)が三、四の両日、マティダ市民劇場で公演され、多数の観客が訪れて国内トップ劇団の舞台を楽しんだ。
 同作品は、鎖国政策の江戸時代末期、土佐の漁村に実在した中浜万次郎の半生に基づいたミュージカル。沖で遭難した際にアメリカの捕鯨船に救出されたことから、同国へ渡り、日本の開国を夢見た主人公と、周囲の人々との交流を描いている。
 三日夜に一般公演が開催され、会場満員の親子連れらが来場した。四日の児童生徒向け公演では、多くの子どもたちが観賞し、臨場感たっぷりの舞台セットの中で繰り広げられる歌や芝居にくぎ付け。笑いを誘うユーモアを交えつつ、勇気ある主人公、ジョン万次郎(中浜万次郎)の生き方を通して異文化交流や国交、人と人とのつながりの大切さなどを描いたストーリーに、会場一体となって引き込まれた。
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功労賞受賞を報告/与那覇さん、スマフツ研究会
県文化協会賞


伊志嶺市長(中央)に受賞報告を行った与那覇さん(左から2人目)と宮里さん(同4人目)=4日、宮古島市役所平良庁舎

 二〇〇六年度県文化協会賞功労賞を受賞した与那覇冴子さん(49)=宮古島市平良=と団体賞の城辺スマフツ研究会(宮里久男会長)は四日、市役所平良庁舎に伊志嶺亮市長を訪ね、受賞報告を行った。授賞式は十一月二十九日に名護市のネオパークオキナワで行われた。
 与那覇さんは、観光バスガイドとして宮古島の歴史や地理、文化を島内外の人々に広く紹介する傍ら、地域の文化活動にも積極的に取り組む姿勢が評価された。報告の席で与那覇さんは「島を愛し、誇りに思う気持ちは誰にも負けない。これからもたくさんの人に宮古の魅力を伝えたい」と、今後さらなる活動の充実を誓った。
 城辺スマフツ研究会は、旧城辺町の方言を八年間かけて調査し、五千語の言葉を載せた「城辺町スマフツ(島言葉)辞典」上巻を発刊。現在は下巻の発行に向けて準備作業を進めている。宮里会長は「活動が評価され会員一同喜んでいる。受賞を励みに今後も頑張りたい」と決意を新たにした。伊志嶺市長は「与那覇さんは、宮古の地域文化に関する豊富な知識を基にガイドの仕事をしており多くの人に喜ばれている。城辺スマフツ研究会の皆さんは、長年の活動が表彰につながった。今後も地域の模範として活躍してほしい」とそれぞれに祝意を述べた。
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お話の世界楽しむ/市民総合文化祭
こどもシアター復活


フィンガーアクションで幕を開けたこどもシアター=3日、加治道農村総合管理センター

 第一回宮古島市民総合文化祭(主催・市、市教育委員会、市文化協会)の「こどもシアター」が三日、加治道農村総合管理センターで行われ、多数の親子連れが参加してお話の世界を楽しんだ。
 「こどもシアター」は、五市町村合併を機に市文化協会児童文化部会(奥平久乃部会長)が、地域で活動する児童向け文化グループに協力を呼び掛け、旧平良市時代の市民文化祭を合わせて十二年ぶりに復活した。
 この日は「砂川小根っこの会」「おはなしの会たまてばこ」「人形劇団んまだいしょう」「北小PTAおはなしクラブももたろう」「城辺ボランティアの会おはなしサークルおっぱい」の五団体のメンバーが参加。人形劇や劇などで訪れた子どもたちを楽しませた。
 同協会の友利吉博会長は「今回の催しを通して、子どもたちに明るい夢をプレゼントしたい」とあいさつを述べた。
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