200平成18  1125 土曜日

連携強化で問題解決へ/福祉保健ネット発足
宮古島市/委員長に下地助役 横断的に各課情報共有


市民の福祉ニーズに組織連携で対応する行政ネットワークが発足した=24日、宮古島市役所城辺庁舎

 多様化する福祉ニーズに総合的に対応する「宮古島市福祉保健行政ネットワーク協議会」が二十四日、発足した。市福祉保健部内七課長のほか、関係機関六カ所で構成。委員長に下地学助役を選んだ。福祉保健分野における情報共有と業務連携を強化し、各事案で迅速かつ適切な対応を目指す。運営には、下部組織の協議部会を設置するほか各課に事務局を置く市民団体も網羅し、円滑できめ細やかなサービス提供を推進する。

 同協議会は、一事案の問題解決を図るために複数の課の担当業務が関連し合うケースが多いことや、地方分権や法改正などに伴う事務作業の多様化で、情報を一元化し総合的対応を図る必要性を基に設置。この日は、委員らが市役所城辺庁舎に集まり、要領を承認するとともに、各課(機関)の担当業務、連携の必要性などについて確認した。今後、児童虐待、精神障害者の地域生活課題、生活保護世帯、一人暮らし老人の支援態勢などもろもろの課題について各方面からのアプローチを組み合わせ、より質の高い福祉サービスの提供を目指す。会議では、「市民」「積極」「未来」「人材」の四つの志向を協議会の核とし、前例にとらわれない先進的施策を展開するとともに、市民の目線での業務点検を怠らないことなどを確認した。
 副委員長の池村直記福祉保健部長は「さまざまなニーズがある中で、これまで関係機関との連携が整理できていない課題があった。今後、複数の業務を関連させて各事案に対応することで、これまで手の届きにくかったすき間の部分にもスムーズに対応していける」とネットワークの意義を強調した。
 同協議会では、柔軟な対応を図るとともに必要に応じ行政施策について市長への提言も行う。協議部会は、各課の課長補佐職員で構成し、本協議会の円滑な運営を図る。
 協議会委員は次の通り。(委員は役職をもって当てる)
 ▽委員長=宮古島市助役▽副委員長=市福祉保健部長▽委員=市生活福祉課長、同健康増進課長、同介護長寿課長、同国民健康保険課長、同障がい福祉課長、同児童家庭課長、同環境保全課長、同消防本部消防長、県宮古福祉保健所長、宮古病院地域連携室長、宮古島警察署生活安全課長、同市社会福祉協議会事務局長、市民生児童委員協議会長
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全国3連覇を掲げ凱旋/宮工高
エコデンレース・ワイパーモーター部門
「4連覇目指し、後輩につなげたい」


凱旋し、横断幕を手に笑顔を見せる宮工高の生徒ら=24日、宮古空港

 高校生が自作の電気自動車で走行距離を競う「’06エコデンレース」全国大会が二十三日、大阪府吹田市で行われ、ワイパーモーター部門に県代表として出場した県立宮古工業高校の「Bassi Line(バッシライン)2006」が三年連続で優勝した。二十四日夜、参加したメンバーらが凱旋し、駆け付けた関係者や保護者に優勝を報告。「四連覇を目指して後輩につなげたい」と喜び、大きな拍手に包まれた。
 全国から七チームが出場し、一周三百十二bのコースを四十分間走行し、周回数を競った。その結果、全国二連覇の実力を発揮し三十三周をマークするなど、二位に十四周の大差をつけて優勝に輝いた。
 同校教諭で監督の玉城厚司さんは「プレッシャーをはねのけ、三連覇できた。やるべき仕事を分担したおかげでスムーズにすすみ、トラブルも解消できた。これも支えてくれた皆さんのおかげ」と感謝。
 キャプテンでピット係を務めた根間達也君(三年)は「来年も連覇目指して頑張りたい。応援をお願いします」とあいさつ。ドライバーの佐久田和也君(同)は「マシントラブルもあったが、何とか自分たちの力で克服できた。練習の力を十二分に発揮できたと思う」と感想を話した。競技記録員の新里大地君(同)は「先輩たちが達成した二連覇を引き継いだとき、本当にできるのかとプレッシャーがあった。しかし、練習するうちに不安が自信に変わった。後輩たちも頑張って四連覇を達成してほしい」と語った。
 同じく全国大会に出場した同校の「マクガン」は三十位の結果を収め、出場した上里和也君(二年)、恩川拓実君(同)に対しても関係者らは温かな激励を送っていた。
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「愛情の反対語は無関心」/福岡政行さん(立命館大白鴎大教授)が講演
ITコントロール協議会
いじめ「子どものサイン見抜け」/教育、政治、外交と幅広く


福岡政行さん

 IT(情報技術)を活用して事業成果を収めた経営者らが集うITコントロール協議会(玉生弘昌会長)主催の講演会が二十四日夜、宮古島市内のホテルで開催され、白鴎大学教授、立命館大学客員教授の福岡政行さん(政治学)が「激動の2007年、時代の潮目を読む」と題して語った。テレビでも活躍する福岡さんは政治、外交、教育と、幅広く持論を展開。中でもいじめ問題について「親が、子どもがいじめられているというサインを見抜くことのは当たり前のこと。また子どもたちに全力で向かっていく教師が必要」と語気を強めた。

福岡さんの話に聞き入る来場者ら=24日、ホテルアトールエメラルド宮古島

 マザー・テレサの言葉を引用し、「愛情の反対語は無関心」と説明した上で、「学生に聞いても九割は一家だんらんがない、とのことだった。このようなことがいじめにもつながっていくのではないかと感じる」と強調。家族関係の希薄さが、いじめ問題や親子が被害者・加害者となる犯罪など、さまざまな問題につながっているのではと投げ掛けた。
 政局についても触れ、安倍晋三首相の支持率が就任当初の六八−七〇%から、一〇]下がったことを、「ご祝儀相場から平熱に戻ったと見るのか、一カ月後に上がるか下がるかがポイントになる。支持率が下がっているのには、求心力が下がっているようにも思う」と指摘。その上で、「安倍政権は短命に終わるのではという印象も持っている。内閣支持率が来年五月に四〇%そこそこまで下がったとき、延命工作として(衆参の)ダブル選挙を打ってくる可能性もある」と、大胆な予測も示した。
 このほか、都市部と地方で日本の二極分化が進んでいることをはじめ、北朝鮮問題、イラク問題など、政治家の生の声も交えながら、独自の視点で解説を加えた。
 福岡さんに先立ち、玉生会長は「ITについて、ぜひアンテナを高くして、難しいことを超越し、新しいことを獲得していってほしい」と呼び掛け。
 沖縄本島で経営コンサルティングを手掛けるPAS経営研究所所長の下地栄さん=平良出身=も講話し、「持続的発展をもたらす三大トライアングルは観光と自然環境、健康。宮古から輩出された人材は県の経済界や官庁の枢要なポストについており、人的ネットの活用も大事」と述べた。
 会場には同協議会の会員のほか、宮古の経済関係者ら、合わせて約百二十人が訪れ、福岡さんらの話に耳を傾けた。講演会に引き続き、懇親会もあり、互いの親睦を深めていた。
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生産者会員を募集/あたらす市場 希望者に説明会


あたらす市場の生産者会員希望者に対する説明会が開かれた=24日、JAおきなわ宮古地区本部

 ファーマーズマーケットみやこ「あたらす市場」(立津ひさの店長)は二十四日、JAおきなわ宮古地区本部で、生産者会員募集に伴う説明会を開いた。出席者に要領を説明し、「地場野菜の活用拡大に積極的な参加を」と呼び掛けた。詳しい問い合わせは、同市場(電話72・2972)まで。
 同市場は、朝取りの新鮮さ、作り手の顔が見える安心感、産地直売の安さが特徴。来月二十三日のオープン一周年までに、生産者登録数を現在の二百六十五人から三百人まで増員することを目標としている。
 説明した宮古地区営農センターの米田隆己さんは「一周年を控え、今後ますます地場野菜に力を入れていきたい」と話した。
 同市場の営業時間は午前九時から午後七時まで。入荷開始時間は午前八時三十分から。手数料率は農産物が一五%、加工品は二〇%。販売価格については、生産者が独自に決定し、陳列まで行うシステム。生産者は随時募集している。
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17年の旧交温めプレー/宮古、新見羽衣会交流GG


宮古と新見羽衣会の会員らはグラウンドゴルフを通して楽しいひとときを過ごした=24日、カママ嶺公園「ばっしらいんコース」

 きょう二十五日に行われる第十九回サントピア「南部忠平杯」グラウンド・ゴルフ宮古島大会を前に、二十四日、カママ嶺公園ばっしらいんコースで、宮古羽衣会(山崎光見会長)と新見羽衣会(中田寿則会長)=岡山県=の交流グラウンド・ゴルフ大会が開かれた。参加した会員らは、旧交を温めながらさわやかな汗を流していた。
 交流大会は、同宮古島大会に参加するメンバー同士がグラウンドゴルフを通して友好を一層深めることを目的として開催。また、両羽衣会はサントピア大会をきっかけに、十七年の交流が続いているという。
 山崎会長は「大会を通して互いの交流を一層深めたい。宮古島大会で新見の皆さんには、練習成果を存分に発揮し、良いスコアを出せるよう頑張ってほしい」と激励。
 中田会長は「二十六人が参加しますが、目標を五人入賞として頑張りたいと思う」と話した。
 夜は懇親会が開かれ、ひざを交えて親睦を深めた。
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輪になってクイチャー/宮古高校/米国教師ら宮古文化を堪能


参加者全員で輪になってクイチャーを踊り、宮古の文化を堪能した=24日、宮古高校体育館
 県立宮古高校(仲間博之校長)は二十四日、「米国教育者招聘(しょうへい)事業」で来島しているアメリカの教師らを招き、西原地域の住民らと高校生とで交流会を開いた。西原に伝わるミャークヅツクイチャーを参加者全員で輪になって踊り、宮古の文化を通して交流を深めた。
 同事業は日米教育委員会が運営する「日本フルブライトメモリアル基金(JFMF)」が毎年行っている。宮古地区が事業対象になるのは初めて。
 ミャークヅツクイチャーの指導に当たったのは西原コーラス ユリの会(本村キミ子会長)の皆さん。宮古上布に身を包んだ三十五人が手ほどきし、あでやかな舞を披露。最高年齢九十歳の会員も優雅に踊り、参加したアメリカの教師らも感心した様子で輪の中に加わっていた。
 本村会長は「宮古の文化を世界に発信できたら、おばあたちもうれしいさあ」とにっこり。
 参加したマシュー・ヒューアーさんは「宮古は初めてですが、とても素晴らしい島。人も温かく、踊りも素晴らしかった。とっても楽しかった」と喜んだ。リサ・ワルドスティンさんは「素晴らしかった。家族を大切にする宮古の人々にとても感動している。授業見学も勉強になりました」と笑顔を見せた。
 仲間校長は「宮古の音楽と時間をみんなで共有できてとてもうれしい」と目を細めた。
 また、授業参観なども行われ、学校教育の現状視察も実施された。
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