200平成18  115 日曜日

農業産出額 宮古は135億円/05年総合事務局まとめ
北部、南部に次いで県内3位

 沖縄総合事務局農林水産部は四日までに、二〇〇五年県内の農業産出額をまとめた。宮古は百三十五億円で、北部、南部に次いで県内三位。産出額の内訳はサトウキビが県内最高の五十八億円、肉用牛が三十四億円、葉タバコは二十億円だった。県全体の農業産出額は九百五億円で、前年に比べ五億円(〇・六%)増加している。

 農業産出額とは、農家が稲作をはじめ、サトウキビなどの耕種、野菜栽培や養蚕、畜産などの農業生産によって得られた農畜産物と、その農畜産物を原料として作られた加工農産物を販売して得た利益額のこと。産出額そのものは、当該年における品目別生産数量に、品目別農家の庭先販売価格を乗じて求める。
 県内の農業産出額を部門別に見ると、耕種部門は五百十二億円で前年比三億円の減少だが、畜産部門が三百九十三億円と前年より八億円増加したこともあり、全体額は前年より増加した。
 宮古の農業産出額を部門別に見ると、耕種の工芸農作物に当たるサトウキビは五十八億円で県内トップ。葉タバコの二十億円も他地区を大きく引き離している。ただ花卉類はゼロで県内最低、野菜関係も十三億円と他地区(北部三十二億円、南部五十三億円)に比べて伸び悩んでいる。
 畜産部門では肉用牛が三十四億円で県内トップの産出額だが、そのほかの乳用牛や豚、鶏などにおける産出額はほとんどなく、畜産部門小計では県内最低の額となる三十六億円。北部は百十七億円、南部は百十四億円の産出額であるため、宮古地区においては肉用牛以外の伸びが課題として浮かび上がっている。
 今回の調査は、農業生産の実態を価値量的な面から把握し、農政の企画推進における基礎資料の提供を目的に実施。県全体農業産出額について沖縄総合事務局農林水産部が解説しており、サトウキビや葉タバコを含む工芸農作物は前年に比べ六億円減少したとし「これは葉タバコの買い入れ数量が減少したため」としている。七億円増加した肉用牛については「生産量は減少したものの、価格が上昇している」などと分析した。
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久松(男子) 狩俣(女子)3連覇/全宮古中学駅伝
男女とも1区から独走


3連覇のゴールテープを切る久松のアンカー・与那覇真一=4日、宮古島市陸上競技場

3連覇を喜ぶ狩俣のアンカー・前里知春=4日、宮古島市陸上競技場
 第三十六回男子・第二十三回女子全宮古中学校駅伝競走大会(主催・宮古中学校体育連盟)が四日、宮古島市陸上競技場を発着点とする男子六区間二十`、女子五区間十二`のコースで行われ、男子は久松が、女子は狩俣が、いずれも他を引き離す走りで、三連覇を飾った。(o面に関連)
 男子の久松、女子の狩俣とも一区で抜け出すと、最終区間までリードを守り切る安定したレース運び。久松は大会記録にy秒及ばなかったものの1時間k分秒の好記録、狩俣は燈ェ黒bで大会タイ記録をマークした。
 沿道は父母や教職員、各地域の住民らで盛り上がり、各学校の代表選手らの精いっぱいの走りを後押ししていた。
 

久松男子 重圧乗り越え「達成感」


男子で3連覇を達成した久松の選手ら=4日、宮古島市陸上競技場

 一区から六区までの独走は、レースプラン通りだった。新崎慶監督は「重圧にも押しつぶされることはないだろうと、選手たちの力を信じていた」。苦しい練習に耐え、目標を達成した教え子を、手放しで褒めたたえた。「狙ってはいたが三連覇という数字は難しいもの。昨年、一昨年と、築いてきた連覇をつないでくれたことがうれしい。選手たちは本当に良くやった」。
 新崎監督と共に選手たちを見守った与那嶺正和コーチも、会心の勝利に喜色満面。「プレッシャーはあったと思うが、乗り越えてくれた」と語る。
 チームを引っ張ってきた主将の糸数はゴール後、すでに次の目標となる県大会に目を向けた。「また県大会に向けさらに厳しい練習を積み重ね、他のチームに通用できるよう頑張りたい」。昨年十六位から上位への躍進を誓った。
(砂川拓也)
 

狩俣女子 前評判通りの実力発揮


女子で三年連続優勝を飾った狩俣のメンバー=4日、宮古島市陸上競技場

 「優勝は絶対に守ろうと思った」−。選手たちは手に、「3連覇」「優勝」と書いて走った。汗で少しにじんだ文字が、精いっぱいのレースを物語っていた。
 前評判通りの快走を見せた。第一走者の伊良部愛梨は「何度も止まろうと思ったぐらいきつかったが、まずはリードしないといけないと思った」と、必死の走りでたすきを後の走者に託した。その後は狩俣の独走。アンカーで主将の前里知春は、右手の指を三本、高くかざしてゴールした。
 笑顔の裏にも、「プレッシャーがあった」と前里。一年生のころから三年連続、駅伝メンバーとして走ってきた。「このメンバーで優勝したかった。優勝できて良かった」と、有終の美に、ほっとした様子だった。
 濱川泰成監督は「一区が良いスタートだった。各選手が自分のペースでしっかり走ってくれた」と、現段階での出来を評価しながらも、まだ満足はしていない。「県大会ではもっと攻めていかないと」と上を目指す。
 伊良部は「もっと練習しないと足りない」。前里は「県大会での優勝を目指してきた。一人ひとりが力を出し切れば、優勝できると思う」。はっきりと目標を口にした。    (砂川拓也)
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昔ながらの遊具作り挑戦/下地小PTA
親子で熱中 伝統継承/世代を超えて触れ合う


各コーナーで参加者それぞれの遊具が作られた=4日、下地小学校
 「親子昔の遊具作り」(主催・下地小学校PTA文化部)が四日、宮古島市立下地小学校で行われた。同校の児童と父母ら約六十人が参加。元同校長の垣花信弘さんから作業手順を習いながら、竹とんぼやこま、宮古だこ作りに挑戦した。父母らも子ども時代に戻ったように児童たちと遊具で遊び、世代を超えて触れ合った。

 この遊具作りは、児童と父母、地域の人々が一堂に会し、郷土の昔の遊具を作りながら交流を深めるとともに、文化の継承を図ることが狙い。
 はじめに友利勝人PTA会長が「地域の伝統である昔遊びを子どもたちに伝えながら、親子で楽しく作りましょう」とあいさつした。
 設置された手作りコーナーは▽風車▽竹とんぼ▽こま▽ぎっちょう▽お手玉▽竹馬▽宮古だこ▽空き缶ぽっくり▽水・紙鉄砲▽虫かご−などさまざま。児童らは初めて触れる遊具に新鮮さを、父母らは伝統のある遊具に懐かしさを感じながら、思い思いに遊具を作った。
 男の子の人気の集まった竹とんぼコーナーでは、かまやのこぎりで竹を削ることに挑戦。児童らは慣れない手つきながらも、父母らに教わりながら丁寧に竹とんぼを仕上げていった。
 川満千陽さん(六年)は「昔の遊具を作ったことがなかったので、とても楽しかった。お手玉はやってみて難しかった」と笑顔を見せた。
 遊具作りが終わると、児童らは自分のお気に入りの遊具を手に握りしめていた。指導を務めた垣花さんは「自分で作ったものは宝物のようにかわいくなるもの。大事にしてくださいね」と呼び掛けた。
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子どもたちの力作一堂に/市民文化祭 児童・生徒展示部門
市中央公民館できょうまで


子どもたちの力作がずらりと展示されている=4日、宮古島市中央公民館
 第一回宮古島市民総合文化祭「児童・生徒の部」展示部門が、市中央公民館で開催されている。きょう五日まで。書道、美術、文芸、自由研究の各部門で、子どもたちの力作が一堂に展示されている。
 展示部門では、入賞作品のみならず、ほぼすべての出品作品を展示。感性豊かな作品がずらりと並べられ、訪れた大人たちも感心した様子で観賞していた。作品数は、書道が約三百九十点、美術が約二百八十点、自由研究が約四百九十点、文芸作品が約二千四百二十点。
 会場に訪れた根間裕太君(南小五年)と下地哲士君(同六年)は「大きくはっきりと描いている絵画からは、作者の言いたいことが伝わってくる。たくさんの絵を見比べると、色の使い方などが参考になる」と話した。
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全国大会頑張って/上野青年会にユニホーム
パラダイスプラン


パラダイスプランの仲間好美さん(前列中央)、西里社長(同左)が、砂川主将(同右)にユニホームを手渡した=4日、パラダイスプラン

 第五十五回全国青年大会バレーボール競技に県代表として出場する上野地区青年会チームに対し、パラダイスプラン(西里長治社長)は四日同社で、大会で着用するユニホームを寄贈した。西里社長は「県代表ということで、地元の期待が掛かっているが、勝ち負けよりも思い切ったプレーをして楽しんでほしい。良いニュースを待っています」とエールを送った。
 濃紺のユニホームには背中に「OKINAWA MIYAKOJIMA」の文字と宮古島の絵が入っている。砂川晃也主将は「皆さんの期待に応え、胸を張って帰ってこられるよう、選手一同精いっぱい頑張りたい」と決意を述べ、寄贈に感謝した。左袖には同社の看板商品「雪塩」のロゴも入っており、選手らは「しっかり雪塩のPRもします」と笑顔を見せた。
 上野地区青年会は八月に開催された第五十二回沖縄青年大会(主催・県青年団協議会)の男子バレーボール競技で十七年ぶりに優勝し、全国大会への出場権を獲得。全国青年大会は今月十一、十二の両日、東京都内の各地で開催され、バレーボール競技をはじめとするスポーツから、さまざまな展示・発表まで、多彩な催しが展開される。
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元プロ選手が直接指導/さわやか野球教室
藤本さん 反復練習の大切さ伝える


子どもたちに手取り足取り指導する藤本さん=3日、下地球場
 スポーツ選手ふれあい指導事業「下地さわやか野球教室」(主催・日本体育協会、下地総合スポーツクラブ)が三日、下地球場で開かれた。元プロ野球選手の藤本博史さんが、参加した下地地区の小・中学生ら約五十人に直接指導した。藤本さんは捕る、投げる、打つの基本を指導し「何度も練習するからうまくなる。最初からうまい人はいない」と反復練習の大事さを伝えた。
 この教室は文部科学省の委嘱事業。トップアスリートの豊かな経験と卓越した技術を基に、子どもたちに実技指導し体力向上につなげることが目的。
 藤本さんは捕球の姿勢や投球での踏み込み方、バットのグリップの握り方など手取り足取り指導。「(右打者は)左手の中指、薬指、小指でしっかり握ること」などとアドバイスを送っていた。藤本さんは「宮古の子どもたちは元気で明るい子が多い。野球を楽しんでやっている印象を受けた。選手としてのレベルも高い」と評価し、「宮古から甲子園出場を目指して頑張って」とエールを送った。
 参加した砂川直之君(下地小三年)は「守備の姿勢や投球、捕球を教えてもらった。とてもうれしかった。僕もプロ野球選手になりたい」と満面の笑みを見せた。
 藤本さんは福岡ダイエーホークス(当時)やオリックス・ブルーウェーブ(同)に在籍。長打力を武器に活躍した。
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