200平成18  1030 月曜日

秋風の中 走り満喫/東平安名崎タートルマラソン
「おそいあなた」1939人完走/それぞれのペースで快走


手を取り合ってゴールを目指すファミリーコースの参加者ら=29日、東平安名崎
 「おそいあなたが主役です!」をテーマに、第三十回東平安名崎タートルマラソン大会(主催・宮古島市教育委員会など)が二十九日、平良と城辺を結ぶ県道エ号線を中心とする四つのコースで開催された。今大会には千九百四十八人が参加。時折雨もぱらつく不安定な天候ながら、参加者はそれぞれのペースで走りを楽しみ、ゴールの東平安名崎を目指した。完走者は千九百三十九人、完走率は九九・五四%だった。

 大会は宮古島市陸上競技場からスタートするAコース(二二・五`)、宮古島市城辺陸上競技場からスタートするBコース(十`)、福嶺中学校グラウンドからスタートのCコース(七`)と、東平安名崎入口から出発するDコース(二`)で開催。Aコースに四百五十七人、Bコースに三百四十七人、Cコースに五百二十六人、ファミリーコースのDには二百六十八組六百十八人の家族連れが参加した。
 各コースとも午前九時三十分、一斉にスタート。Aコースでは、自己記録を目指して黙々と走る人、タイムは気にせずにゆっくりとしたペースで走る人などさまざま。B、Cコースは、グループでの参加が多く、仲間と談笑しながらゴールを目指した。ファミリーで参加するDコースは、終始和気あいあいとした雰囲気で、東平安名崎の景色を眺めながら、ゆったりと歩を進めていた。
 この日は強い風と時折降る雨で、ベストコンディションとはいえない状態ながらも、参加者は趣向を凝らした格好をしたり、グループでそろいのシャツを着て走ったり、ごみを拾いながら走ったりと、楽しみ方もさまざま。ゴール地点の東平安名崎灯台下では、完走者全員に完走メダルと完走証書が贈られ、家族や仲間同士の笑顔が広がっていた。
 東平安名崎タートルマラソンは、一九七八年に第一回大会が開催されてから今年で三十回目の節目を迎えた。競技会とは異なり、マイペースで走ることができる大会とあって、市民の間で秋の風物詩として定着している。
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それぞれの思い込め笑顔で完走/世界一きれいな場所に
Dコース2時間かけてごみ拾い/竹井さんとその仲間20人


コース上のごみを拾い集めた竹井さんら= 29日、東平安名崎
 強い秋風が吹く中、第三十回東平安名崎タートルマラソン大会が行われた。参加団体は部活仲間や夫婦、親子、職場、友人同士らさまざま。思い思いのペースでゴールを目指した。東平安名崎には、完走者や参加者らを陰で支えたボランティア、応援者の笑顔でいっぱいだった。

 Dコース(二`)に出場した、うむやすみゃあす・ん診療所の院長竹井太さんと友人、同診療所職員ら二十人余りは、コース上のごみを拾い集めながら、ゴールの東平安名崎を目指した。仲間の約半数は、東京都や神奈川県から、今大会で清掃活動をするために来島。「宮古島が世界一きれいな場所になりますように」と願いを込め、ごみ袋約十五袋分のごみを拾った。
 竹井さんらが同大会でごみ拾いをするのは三回目。はじめは「見えるごみは拾おうね」とコースに目立つごみを中心に拾っていた。今回は二`を約二時間かけてゴール。手に持ったごみ袋は空き缶や弁当のパックなどのごみでいっぱいになった。
 竹井さんは「毎年、清掃しながら大会に参加してくれる人が増えてうれしい。島の人たちも一緒に参加できるようなチームになれれば」と話した。
 神奈川県から参加した佐川裕子さん(47)は「三回目の参加だが、年々ごみが少なくなっているように感じる。毎年やっている効果が表れてきたのかも」と笑顔を浮かべた。
 メンバーの中には八十歳以上の人も車いすで参加。参加者らは「誰とでも分け隔てなく交流でき楽しかった。最後にメダルがもらえたのも思い出になった」と笑顔を見せていた。
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小禄君(池間中3年)が農水大臣賞
全国豊かな海づくり大会写真コン


小禄裕樹君

 二十九日に佐賀県で開催された「第二十六回全国豊かな海づくり大会」写真コンクールの中学生の部で、宮古島市立池間中学校三年の小禄裕樹君の作品「魚(ぎょ)人の正体は?」が銀賞の農林水産大臣賞に選ばれた。賞状と副賞は後日、同校を通じて本人に伝達される。

 同日、受賞を知った小禄君は「何となく応募したが、農林水産大臣賞に選ばれて、びっくりした」と驚いた様子で語り、初応募での銀賞受賞を喜んでいた。
 同校は、今年七月に池間島のカギンミと呼ばれる海岸の海域で追い込み漁を実施した。小禄君は、大人の男性が網から外した大きな魚を持ち上げ顔を隠した瞬間、「今がチャンス」と判断。家から持ってきたカメラを向けシャッターを切った。
 小禄君は「写真を撮ったのは一枚だけ。その一枚を応募した」と振り返った。
 同大会は、魚や貝などの水産資源を保護し増やすことと、海の自然環境を守ることの大切さを、みんなで考える目的で開催されている。
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交流喜び、再会誓う/関東宮古ふるさとまつり
クイチャーで盛り上がる


参加者全員でクイチャーを踊って宮古島の発展と再会を祈願した=29日、東京都千代田区ホテルグランドパレス
 【東京都千代田区で具志堅千恵子】第三十三回関東宮古ふるさとまつり(主催・宮古市村会、関東宮古郷友連合会)が二十九日、東京都千代田区内のホテルで開催された。関東在住の宮古出身者らが一堂に集まり、互いの近況報告を行ったほか故郷に思いをはせて語り合い、郷友と宮古のきずなを一層強いものにした。
 会場は旧友たちの「ごぶさたしてました」「お元気でしたか」と、再会を懐かしむ声や笑顔でにぎわった。多数の宮古出身者らが会場の至る所で泡盛を酌み交わし、固い握手を交わして旧交を温める姿が目立った。
 同連合会の宮国弘栄会長は「先祖の代から緑豊かで安心して暮らせる島を引き継いできた。これからも子や孫に住み良い安全な島を継承していこう」とあいさつ。
 宮古島市の下地学助役は「郷友の皆さんに誇れる宮古島づくりにまい進していきたい」と述べた。
 クイチャーパラダイスによる下地川満の棒踊りや上野、伊良部など各郷友会による趣向を凝らした余興などが繰り広げられ、まつりは盛大に盛り上がった。また、友好都市としてつながりのある世田谷区の熊本哲之区長(代読・山田真貴子助役)や県人会の仲田清佑会長が来賓祝辞を述べた。
 城辺新城出身の福里正行さん(51)は「人間的な付き合いが希薄な東京で、生きていくための活力源としてふるさとまつりがある。毎年参加を心待ちにしている」と笑顔。
 伊良部池間添出身の上地文彦さん(39)は「先輩方や久しぶりに会う旧友たちと交流ができとてもうれしい。子々孫々まで続けて宮古の素晴らしさを伝えていけたら幸い」と話した。
 フィナーレには、参加者全員で心を一つにしてエイサーメドレーやクイチャーを踊り、宮古島の発展と再会を祈願して幕を閉じた。
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相原、蔣野プロが講演/宮古ゴルフ連盟


講演に耳を傾ける参加者ら=29日、ホテルアトールエメラルド宮古島

 宮古ゴルフ連盟(上地安増会長)は二十九日、相原弘治プロと蔣野(こもの)利昭プロを講師に招き、市内のホテルでジュニア育成に携わる指導者を対象にした特別講演会を開いた。両氏は、「ゴルフを通して、あいさつや感謝の気持ちを表す『自己表現』の教育を」と声をそろえた。


相原弘治プロ


蔣野利昭プロ

 講演で相原さんは、「ゴルフが他の球技と違うのは、一つの球をめぐる攻防戦ではなく互いが良い結果に収めようという精神」と理念を話した。
 また、プレーヤー自身に審判員の要素が求められるとして、心身を律することのできる選手を育てるよう呼び掛け。「自己表現」や「自己管理」「独立心」の養成を強調した。
 また、年齢に応じた指導段階で、小学生にはゴルフの楽しさを教え、中学生にはさらなる向上を目指す内発的動機を与え、高校生には応用的な技術を指導しながら対人関係や食生活にも配慮が求められるとした。
 蔣野さんは「大事なのはティーチングとコーチングを継続すること」とし、指導者の役割の重要性を強調した。
 この日は、指導者らを対象に、技術的な講習もあった。
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RYUKYU民族の祭典/下地暁さん、荷川取クイチャー保存会出演
宮古の芸能を発信


クイチャーで締めくくったRYUKYU民族の祭典=28日、奥武山陸上競技場
 「第三回RYUKYU民族の祭典」(主催・同実行委員会)が二十八、二十九の両日、那覇市の奥武山陸上競技場で開催された。宮古からはアイランダーアーティストの下地暁さんと荷川取クイチャー保存会が出演。両日共にステージのトリを務め、出演者総勢でクイチャーを踊り、宮古の伝統芸能を島外へ発信した。
 この祭典は、初日が「全国芸能喝采−文化の響−」、二日目が「琉球からの響−黒潮の宴−」と銘打って開催。全国の代表的な民俗芸能の団体や、外国ミュージシャンらを含めた総勢三千人が出演。宮古からは今回初めて参加した。
 下地さんは、オリジナル曲の「プカラサ」などで会場全体を包み込む歌声を披露。最後は出演者全員が所狭しと入り乱れてクイチャーを舞い、圧巻のファイナルを飾った。下地さんは「島外の皆さんのクイチャーに対する関心は大いに高まっている。この時期に、みんなでクイチャーを踊れたことは意義深く、うれしい限り」と話した。
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