200平成18  1026 木曜日

宮古島市 来年度予算編成/歳出を徹底見直し
改革へ市民の声反映/臨時庁議で方針決定

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十五日の臨時庁議で、二〇〇七年度予算編成方針を決定した。今月二日に策定された市集中改革プランを予算に反映させることを確認。市民の声を取り入れた改革を着実に実行し、自主財源の確保に努めながら歳出全般を徹底的に見直す方針だ。各課で「経費の節減・合理化」「事務事業の徹底見直し」を実践し、「最小の経費で最大の効果」を発揮していく方針だ。

 編成方針では、各財政指標を示しながら「本市は市町村合併後においても厳しい状況にある」と分析。全八会計のうち五会計が赤字決算であることや、地方債残高が三百六十一億円に上っていることなどを財政圧迫の最大理由としている。
 これを踏まえ、〇七年度の予算編成は歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、実質的に〇六年度の水準以下にする目標を設定。職員一人ひとりの行財政改革に対する意識を高めながら、財政の健全運営を実施していく。
 編成の基本的な考え方では、自立的・経済的発展に向け、産業振興をはじめ環境、雇用問題、人材育成など重要な課題に取り組むと明記。財政状況を勘案しながらより効果的な施策、事業の展開を図る。実施に当たっては新市建設計画「新しい島づくり計画」を基本姿勢とする。
 市民の声を取り入れた市集中改革プランを予算に反映させていくことは大きな柱。事務事業の再編、整理、廃止、統合に加え、経常経費の抑制や民間委託の推進を実施していく。各課には、同改革プランに沿う予算要求を命じ、目標値や実施年度の把握に努めるよう徹底する方針だ。
 市の普通会計における〇五年度決算額は単年度収支、実質収支ともに三千五百万円の黒字を計上した。ただ、特別会計の赤字額は五十億円以上に及ぶなど財政は危機的な状況にある。財政の弾力性を示す経常収支比率は九九・一%、公債費負担比率も安全ゾーン超えの二〇・五%を示すなど徹底した財政改革なしに好転は望めないというのが市の本音だ。行財政改革を強く意識した新たな予算編成方針を示し、これを実施することで依存型財政から脱却を図る。
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下地島空港を使用/米軍
来月2日、ヘリなど9機

 在沖米海兵隊外交政策部は二十五日午前十一時すぎ、県などに対し、米軍普天間飛行場所属KC130空中給油機一機とCH46中型輸送ヘリの計九機が給油の目的で、十一月二日午後二時から同五時三十分まで、宮古島市伊良部の下地島にある県管理の下地島空港を使用すると通知した。県の花城順孝知事公室長は、海兵隊に対し自粛を要請した。
 空中給油機など九機は今月十一日、フィリピンでの米比合同訓練に向かう途中、同空港を使用した。帰還する際にも使用する旨を県に伝えていた。
 空中給油機が使用する時間帯、労組・市民団体は、フェンス越しに抗議集会を開く予定。
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先嶋建設、宮糖を表彰/ラジオ体操優良団体で
郵政公社など


ラジオ体操普及への貢献が評価され表彰された先嶋建設の黒島社長(左)と宮古製糖の新里社長=25日、日本郵政公社沖縄支社
 【那覇支局】二〇〇六年度ラジオ体操優良団体等の表彰式が二十五日、日本郵政公社沖縄支社で行われ、宮古島市の先嶋建設(黒島正夫社長)と宮古製糖(新里光男社長)が県表彰(団体表彰)に輝いた。
 賞状を受け取った黒島社長は「ラジオ体操は体も気持ちも引き締まり、仕事に取り組む良いスタートになる」と受賞を喜んだ。また、新里社長は「健康増進はもとより、ラジオ体操は職場の事故防止にも役立っている」と、今後もラジオ体操の実践に意気込みを示した。
 先嶋建設は、事務所および各現場において、毎朝始業・作業間にラジオ体操を実施。宮古製糖は、一九七一年の創業以来、毎朝始業前に三つの各工場においてラジオ体操を実施していることなどが高く評価された。
 この表彰は、日本郵政公社沖縄支社(仲本薫支社長)、NHK沖縄放送局(熊谷雅宣局長)、沖縄ラジオ体操連盟(玉城忠会長)が地域において、長年にわたりラジオ体操を実践し、健康増進ならびにラジオ体操の普及に貢献した団体、個人を毎年表彰している。
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宮古島市/酒酔い運転は「免職」
処分内容を厳罰化

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十五日、職員の飲酒運転に関する懲戒処分内容を見直し、酒酔い運転は「免職」処分にすることを決定した。これまで酒酔い運転は「免職、停職または減給」だったが、消防職員の酒気帯び運転および無免許運転という不祥事をきっかけに、処分内容から「停職または減給」を省き厳罰化した。酒気帯び運転で傷害を負わせたり、救護を怠るなどの措置義務違反をした場合も免職処分とする方針だ。

 今回見直した部分は交通事故・交通法規違反関係。酒酔い運転は免職としたほか、「酒気帯び運転で人を死亡させ、または重篤な傷害を負わせた場合」は免職、または停職としていた部分を「酒気帯び運転で人を死亡させた場合」は免職処分を科すことに改めた。
 市の消防職員が酒気帯び運転で検挙され、無免許になったにもかかわらず公用車を運転していた不祥事を背景に、酒気帯び運転や無免許で運転をした場合は「免職または停職」とする懲戒処分新設案も市内部で最終調整に入っている。
 今回の見直しは、結果として全国各地で社会問題化している飲酒運転による重大事故などを受けて進められたが、消防職員の不祥事が見直しを加速させた。この消防職員は懲戒免職処分を受けており、市は今後も飲酒運転に関しては強い姿勢で対処する方針だ。
 交通事故・交通法規違反関係で、飲酒運転以外で人身事故を起こした職員については、現行通りとした。人を死亡させるか重篤な傷害を負わせた場合は「免職、停職、または減給」、人を死亡させるか、重篤な傷害を負わせ、かつ救護など措置義務違反をした場合「免職または停職」という処分内容となっている。
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西原産廃訴訟が結審/来年3月14日に判決
那覇地裁

 二〇〇一年十一月の宮古島市西原の産業廃棄物最終処分場火災で健康被害などを受けたとして、大浦地区の住民が処理業者と監督責任を持つ県を相手取り、約六千万円の損害賠償を求めている訴訟の最終弁論が二十五日午後、那覇地方裁判所で開かれた。原告、被告双方が最終準備書面を提出し結審した。判決は来年三月十四日に下る。
 準備書面で原告側は処理業者について、埋め立て処分を行う際、廃棄物層と覆土層を交互に形成する埋め立方法のサンドイッチ方式を「一切やっていない」などと違法操業を指摘。火災の発生要因については「何らかの火種があったことは事実。本件処分場のように大量の可燃物を山積している中に火種を残存させておくこと自体、重大な過失」とした。
 県の責任は、「(処理業者の)違法行為に対し関連するすべての廃棄物処理業の許可の取り消しなどの措置を取るべき義務がある」と監督責任を持つ県の対応を批判。その上で「当義務を尽くしていれば、そもそも本件火災の発生事態があり得なかった」などとし「乱脈な管理」と疑問視している。
 損害の範囲は▽火災による一時避難、火災発生時の煙害などに関する精神的・肉体的苦痛に対する慰謝料▽本件火災で農作業・火事などにおいて支障が生じたことによる損害−などとした。
 これに対し、被告の県は原告側が「火災から訴訟を提起するまで、一年半もの期間がありながら損害について十分な理論的検討も、また、それを裏付ける資料の収集準備もしないまま本件の提訴に至っているものと評しても過言ではない」と反論し、「損害について、これを認めるに足りる的確な証拠を原告らが提出していない以上、まず、その点で請求を棄却しても問題となることはないものと思量する」と棄却を求めている。処理業者も損害賠償の不当性を指摘。「原告らは当初二日間の避難等による慰謝料として、一人当たり十万円を主張するがそもそも大浦地区住民のうち、避難したのはその一部にすぎず、大部分の住民は自宅にとどまっていた」と反論した。
 そのほかの損害についても「認められない」などと主張し、県と同様、原告の訴えは受け入れられないとの見解を示した。
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浜川さん最優秀賞/JA青年の主張
県代表で九州大会へ


最優秀賞に輝いた浜川淳士郎さん(中央)と関係者ら=25日、JAおきなわ宮古地区事業本部
 第十六回JA県青壮年大会(主催・JAおきなわ青壮年部、後援・県農業協同組合)が二十四、二十五の両日、那覇市内のホテルで開かれた。JA青年の主張発表で、JAおなわ宮古地区青壮年部伊良部支部の浜川淳士郎さん(23)=伊良部字佐和田=が「大きな夢」と題して熱弁を振るい、見事最優秀賞に輝いた。浜川さんは、十二月七日に長崎県で開催予定の九州大会へ県代表として出場する。宮古代表の最優秀賞は三年連続受賞。
 同大会は、県下JA青壮年部の活動体験交流と討議を通して、自らの営農と生活を守り、地域農業振興を図るために盟友各自の研さんを深め、JA青壮年部組織活動を強化、発展させることを目的に開催された。
 JA青年の主張発表では、浜川さんの最優秀賞のほかに、城辺支部の奥平広吉さん(50)が「わたしの職業は、農業です」と題して発表し優秀賞を受賞。
 またJA組織活動の実績発表で、多良間支部の大見謝正勝さん(48)が、青壮年部活動の継続的実践−オレ達がやらずして、誰がやる!−」と題して発表し優秀賞に選ばれた。
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