200平成18  1022 日曜日

伊良部大橋の整備推進を/高市沖縄相との会談で知事要望


高市早苗沖縄担当相

 就任後初めて沖縄県入りした高市早苗沖縄・北方担当相は二十一日午後、那覇市内のホテルで稲嶺恵一知事と会談し、県からの要望を聞いた。稲嶺知事は、伊良部大橋の整備推進ついて「平成二十四年度の供用開始を目標にしている。今後とも着実な整備事業を進めていくため、毎年度の所要の事業費の確保が重要と考えており、国の支援をお願いしたい」と要望した。

 稲嶺知事は「伊良部島は、海峡により宮古島と隔絶されているため、荒天などにより定期船がたびたび欠航し、通勤・通学に支障を来すばかりでなく、救急患者の搬送、農水産物の出荷などでさまざまな不利不便を強いられている」と実情を説明。
 その上で「このような離島の隔絶性を解消し、一体化した宮古圏域を形成するためには、宮古島と伊良部島を架橋により結ぶことが重要である」と述べた。
 さらに伊良部大橋の効果予想について「交通の随時性・安全性を確保するほか、物流の効率化および人的交流の増加を促進して、宮古圏域を活性化するものと期待されている」と語り「平成十七年度に橋梁実施設計などを実施し、平成十八年度には仮桟橋工事などに着手したところである」と述べた。 
 稲嶺知事は米軍普天間飛行場の移設問題に関しキャンプ・シュワブ(名護市)陸上部に「暫定ヘリポート」を建設する県案の検討や、名護市など県北部の市町村に十年間で一千億円を投入する北部振興策の継続などを改めて要請した。その上で「(沖縄で)一番大きな問題は基地問題。地下に潜ったマグマのようなもので、一つ穴が開くと大きな爆発を起こす」と配慮を求めた。
 高市担当相は二期八年県政を担い十二月に退任する稲嶺知事をねぎらい、「軌道に乗りかけた事業は継続性を大事にした上で確実に予算の確保に尽くす」と語った。
 高市担当相はこの日の午前、県市長会副会長の伊志嶺亮宮古島市長ら県内市町村四団体の代表らとも会談した。伊志嶺市長らは日米間で返還合意された施設の早期返還などを要望した。
top.gif (811 バイト)

砂川(女子)16年ぶりV/小学校陸上競技大会
男子は南、6年ぶり


6年女子走り高跳びで優勝した徳久の跳躍=21日、宮古島市陸上競技場
 第十七回宮古小学校陸上競技大会(主催・宮古地区小学校体育連盟)が二十一日、宮古島市陸上競技場で行われた。宮古地区の小学校二十二校の代表選手がトラック、フィールドの各種目で熱戦を繰り広げた。学校対抗では、男子総合で南が六年ぶり八度目で優勝。女子総合は砂川が十六年ぶり二度目の優勝を飾った。
 大会では六年四百bで上里愛花(南)が67秒2、五年百bでは砂川千春(同)が14秒1でそれぞれ宮古記録を樹立するなど女子の活躍が目立った。
 この日の最高気温は二九・〇度(午後零時九分)。夏を思わせるような強い日差しが競技場を照り付けた。
 六年走り高跳びでは徳久順子(砂川)が背面跳びが禁止になってから最高記録となる1b30の記録で優勝。会場を沸かせた。
top.gif (811 バイト)

光の村養護学校・卒業旅行/トライに挑戦
3日間で完走目指す


トップでゴールした林君。泳ぎ切った喜びを万歳で表現した=21日、与那覇前浜ビーチ
 高知県と埼玉県にある光の村養護学校(西谷英雄理事長)高等部三年の生徒十五人が二十一日、恒例となっている「宮古島トライアスロン」をスタートさせた。初日は下地地区の前浜ビーチでスイムを行った。十五人中十二人が三`を泳ぎ切った。三人も目標の距離を達成し、完走に向け好スタートを切った。きょう二十二日はバイクに、あす二十三日にランに挑戦する。

 同校のトライアスロンは十七回目。今回は土佐自然学園から十三人、秩父自然学園から二人が参加。卒業旅行で来島し、トライアスロン宮古島大会と同じスイム(三`)、バイク(一五五`)、ラン(四二・一九五`)を一日一種目、挑戦する。
 入念な準備体操の後、生徒らは一斉にスタート。片道百bの直線を何度も往復し三`を泳いだ。生徒らとともに来島した父母らも「頑張れ」「もう少し」と大きな声で応援。生徒たちを後押しした。
 トップでゴールした林宜史君は「気持ち良く泳げた。宮古の海はきれいだった」と笑顔。母の和さんは「小さいころから泳ぎは得意だった。完泳してくれてうれしい。感動した」と息子の頑張りに涙を流した。
top.gif (811 バイト)

求人説明会に60人/本土企業12社参加
本社主催


約60人が参加し、担当者と面接しながら就職に対する疑問や質問をぶつけていた=21日、ホテルアトールエメラルド宮古島
 宮古毎日新聞社が主催する第二回求人合同説明会が二十一日、市内のホテルで開かれ、約六十人が訪れ面接を受けた。求職者らは「職を探す者としてとても便利」と喜びを見せた一方、求人側は「なかなか求職者のニーズに応えることができていない。職を提供する側として今後の課題ともいえるだろう」と話した。
 同説明会には、人材派遣会社など十二社が参加。前回と比べさらに幅広い職種を紹介でき、参加人数も増加した。また、会場の一角には履歴書作成コーナーや顔写真撮影コーナーを設けるなど、求職者がすぐに面接を受けられるようなサポートも充実させていた。
 参加した人たちはそれぞれ気になる企業のブースに足を運び、仕事内容や雇用条件などの説明を受けた。面接官の話を聞いて納得した求職者がその場で履歴書を提出し、就職に向けて話が進むなどの展開もあった。
 平良に住む四十代の男性は「いろいろな企業の話を一度に聞けるので、とても便利だと思う。県外就職に対して身近に考えることができるようになった。興味を持つ分野があったので、面接官の話を参考に今後どうしようかと考えてみたい」と話した。
 十代の女性は「担当者の話は分かりやすく、また親身になって相談に乗ってくれたためとても良い収穫があった。雇う側の見方や給与体系など分からない部分を知ることができ、知識が増えた説明会になったと思う。きょう聞いたことは親と相談したいし、またこのような説明会を設けて、私たちに就職のチャンスを与えてほしい」と要望した。
 企業の担当者は「宮古の人は島内での就職希望者が多いが、需要と供給が追い付いていない状態。仕方なく県外へ出て行く人が多いとみえる。島内と島外という最初の希望がマッチしない状況の中、どれだけ求職者の希望に沿えるのかが企業側の努力。ニーズに応えられるよう、五十代も就職できるといった年齢層の幅を広げるなどしていきたい」と述べた。
top.gif (811 バイト)

子育て支援で認識深める/宮古保育士会保育大会


研究発表や講演で保育士の仕事について認識を深めた保育大会=21日、宮古島市中央公民館

 宮古保育士会(垣花美恵子会長)の第二十七回宮古保育士会保育大会が二十一日、宮古島市中央公民館で開かれ、会員による研究発表や沖縄女子短期大学助教授の平田美紀さんを招いての講演などで、保育の実践や子育て支援のあり方について認識を深めた。宮古島市立北保育所(豊見山和子所長)の研究発表では、子どもの排せつの自立に向けたトイレトレーニングについて、「保育所だけでなく家庭が一緒になって取り組まなければならない」と、保育士と父母が連携して子どもと向き合う重要性を強調した。
 同保育所は一歳半−二歳ごろを目安に、排せつの自立(トイレトレーニング)を進めている。成果として、▽子どもの発達段階に応じた意識的なかかわりがスムーズな自立につながる▽トイレにキャラクターの飾りを付けるなどの環境づくりが喜んでトイレに行くきっかけとなる▽保護者と信頼関係を築き、子どもの小さな変化を伝え合って、保育士が共有・共感できる−などを挙げた。
 一方で、「排せつの自立は時期がくれば自然にできるものと思っている保護者も少なくなく、トイレトレーニングの意味が理解されていないのでは、という問題点も見えた」とも指摘した。
 沖縄女子短期大学助教授の平田美紀さんは、「新時代を迎えた保育所保育を考える−今、『保育の原点』に立ち返ろう−」と題して講演。▽子どもから出発する▽乳幼児にふさわしい生活をつくる▽遊びを通した総合的な指導をする▽一人ひとりの発達特性に応じ、個と集団を生かした指導をする−など保育の基本的な視点から、計画・記録の必要性を説明した。
top.gif (811 バイト)

幼木周辺の下草を刈る/保良地区
グリーンネットが保育活動


参加者らは下草刈りなどで防風林の良好な保育環境を図った=21日、城辺の保良地区

 美ぎ島グリーンネット(会長・伊志嶺亮宮古島市長)の第七回活動(保育活動)が二十一日午後、同市城辺の保良地区で行われた。会員、地域住民ら百人余がボランティアで参加し、テリハボク幼木周辺の下草刈りや枯れた幼木に替わる苗木を補植。幼木がすくすく育つよう保育環境の向上を図った。保育活動は今回で二回目。
 昨年十一月二十六日に、防風林や美しい景観形成などの目的で、テリハボク苗木を植え付けた。全長二千百b、幅六bに植え付けられた苗木は三千四百十三本。
 その後、苗木は順調に成長。しかし、苗木の成長を妨げる下草が増え、また台風の影響で、一部の苗木が枯れた。
 この日は、下草刈りや苗木に施肥するなどして良好な保育環境に改善した。補植では、約三百五十本を植え付けた。
 参加者らは日差しが強い中、汗を流しながらてきぱきと作業をこなしていた。 
top.gif (811 バイト)