200平成18  1016 月曜日

宮古体育大会/久松学区が総合優勝
27年ぶりの学区対抗で頂点/2位は平一、3位には東

 第三十三回宮古体育大会(主催・宮古島市体育協会)は十五日、宮古島市陸上競技場で陸上競技を行い、八月にバスケットボール競技で開幕した全日程を終了した。同日、同競技場で閉会式があり、二十七年ぶりに学区対抗で開催された今大会は、総合で久松学区が初優勝を飾った。総合二位は平一学区、同三位は東学区。久松学区体育協会の上地善久会長は「あらゆる競技にエントリーしようと、選手集めから大会まで、綿密にやってきた結果が出た。選手たちはあきらめずに頑張ってくれた」と喜んだ。


27年ぶりに学区対抗で行われた宮古体育大会で優勝した久松学区の選手ら=15日、宮古島市陸上競技場

 二十七年ぶりに学区対抗で開催された同大会について、市体協の安谷屋豪一会長は「学区対抗による体育大会は競技人口、底辺の拡大が大きな狙いであり、その部分はある程度達成できた」と振り返った。
 総合優勝を果たした久松学区は、軟式野球、剣道、柔道以外の十一競技に出場を果たし、得点を重ねた。中でも、サッカー競技で優勝。水泳とバスケットボールでは女子が優勝するなど、女子の活躍も目立った。各競技で三位入賞が多く、安定した戦いを見せたことが総合優勝につながった。同学区体協の上地会長は、久松小学校百周年に花を添える優勝に「体協が再発足して五年目で、まさか総合優勝できるとは夢にも思わなかった。地域の皆さんにも喜んでもらえたと思う」と感想を述べた。
 市体協によると、今大会には十八学区から三千人余りの選手・役員が参加した。安谷屋会長は「二十七年ぶりの学区対抗での開催を成功で終えることができた。各競技のエントリー状況を見ると、従来にない参加があった」と話した。今後については、「各競技団体や選手個々人の取り組み、努力が課題になる。来年は県民体育大会が先島で開催されるので、良い選手をどう強化し、結束力を高めるか。体協と各競技団体で意思疎通を図りながら頑張っていきたい」と述べた。   (砂川拓也)
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西辺学区が連覇/全宮古陸上競技大会


一般男子400bで優勝しガッツポーズする前泊拓己(西辺)=15日、宮古島市陸上競技場

 第六十一回全宮古陸上競技大会(主催・宮古島市体育協会、沖縄陸上競技協会)が十四、十五の両日、宮古島市陸上競技場で開催された。さわやかな秋空の下、トラックとフィールドの各競技に十八学区から、延べ六百人余りの代表選手らが出場。熱戦を繰り広げた結果、西辺学区が西城学区を二点差で下し、二連覇を果たした。
 西辺体育協会の与那覇周作会長は「今大会は有力選手のけがなどで苦戦したので、優勝と聞いて安心した。西辺は若者からお年寄りまでスポーツに関心を示し、一体となれるところが強み」と喜んだ。一般男子百b・二百bを制し、総合優勝に貢献した高良塁選手は「連覇を守れて良かった。みんなの応援で百二十パーセントの力が出せた」と話した。
 大会長を務めた狩俣寛次宮古島市陸上競技協会長は「学区対抗にしたことで新人発掘や底辺拡大の面で成果が表れつつある」と強調。一方で、「選手が審判員も兼ねているので、審判員が足りない。審判員の養成と数の確保が必要」と課題も挙げた。
 大会には十八学区が出場し、各学区のテントからは代表選手を応援する声援や太鼓の音が鳴り響いていた。
 競技に先立って行われた開会式でスポーツ功労賞で平良一男さん(東学区)、県民体育大会五十代百b1位の城間義隆さんと同一万b1位の仲間正彦さんが優秀選手賞として表彰された。
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表情豊かに民話発表/市民総合文化祭/児童・生徒の部が開幕
狩俣賀奈子さんが最高賞


開会式でテープカットを行う(左から)友利恵一宮古島市議会議長、伊志嶺市長、川田彩乃さん、久貝教育長、友利吉博市文化協会長=15日、マティダ市民劇場

 「創造する市民の文化」をテーマに開催する第一回(二〇〇六年度)宮古島市民総合文化祭(主催・市、市教育委員会、市文化協会)の「児童・生徒の部」が十五日開幕し、マティダ市民劇場で開会式が行われた。伊志嶺亮市長ら主催者代表がテープカットを行い、各部門の文化発表に期待した。同日は同劇場で「郷土の民話大会」が開かれ、十二人の児童が方言で民話を発表。鏡原小五年の狩俣賀奈子さんが最高賞に当たる市長賞に輝いた。
市長賞に輝いた狩俣賀奈子さん=15日、マティダ市民劇場

 開会式で伊志嶺市長は「子どもたちが地域文化に認識を深め、新しい文化を創造し、次世代の文化の担い手として成長することはこの上ない喜び」とあいさつ。久貝勝盛教育長は「宮古島市文化協会を中心とする市の文化活動は県内外から高く評価されており大変誇りに感じている」と述べた。
 「郷土の民話大会」は、民話を正しく継承し、郷土を理解することが目的。この日は、小学校十二校の代表児童が登壇し、話の内容に合わせて身ぶり手ぶりを交え、表情豊かに民話を発表した。表彰式は来月三日に行われる。発表後、花城千枝子審査委員長は「各地域の特徴的な方言が飛び出し、子どもたちにそれを教えた祖父母や父母ら家族の熱意が伝わってきた。方言を自分の言葉にするためには日々使うことが大事。思ったことを自分の言葉(方言)で言えるようになってほしい」と講評した。
 同文化祭「児童・生徒の部」の展示部門は、十一月三日から五日までの三日間、市中央公民館で行われる。発表部門の「高校生の主張大会」は十月三十日、音楽祭は十一月五日、表彰式は同三日にそれぞれマティダ市民劇場で行われる。
 「郷土の民話大会」の審査結果は次の通り。(敬称略)
 ▽市長賞=狩俣賀奈子(鏡原小五年)「牛のひづめ・馬のひづめ」▽教育長賞=上地樹(南小五年)「南京虫とノミとシラミの魚捕り」▽優秀賞=与那嶺優希子(伊良部小四年)「水乞い青ばと」▽同=新里千佳(佐良浜小五年)「大歳の客」▽優良賞=池間優花(北小一年)「うずらのゆがたい」▽同=川田彩乃(久松小四年)「金の鳥」
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池間島で交流深める/国際融合文化学会
能を堪能、クイチャーで歓喜


クイチャーで交流を深めた参加者ら=15日、池間島離島振興総合センター

 池間島特別公演「英語能・ハムレット」(主催・英語能シェイクスピア研究会、NPO法人いけま福祉支援センター)が十五日、池間島離島振興総合センターで開かれた。併せて池間住民と国際融合文化学会(上田邦義会長)の交流会が行われた。住民らは能の世界を堪能し、交流会のクイチャーでは、全員が歓喜にあふれた。
 能公演では、仕舞「高砂」・「羽衣」、英語能ハムレットが短縮版で演じられた。大勢の住民らは大きな拍手を送り、初めて見る能の世界に浸っていた。
 交流会のクイチャーでは、池間老人クラブの女性たちが着物を身にまとい、大きな輪で踊った。「ヒヤサッサイ」の掛け声を合わせて伸び伸びと披露。同学会の会員や市民らは、途中から輪に入り、女性たちの踊りをまねながら楽しそうに踊った。
 交流会に先立って、上田会長が「二十一世紀に生きる」と題して講話した。その中で、上田会長は「私は、美しい心で、美しい言葉で、美しく行動する人生を送りたい」などと人生の生き方を述べた。
 同支援センターの前泊博美代表は「池間島には世界一のクイチャーアーグ(歌)とクイチャーがあると自負する。それを交流会で融合させた」と語った。
 また支援センターの女性たちが、伝統の郷土料理を参加者全員に振る舞い喜ばせた。
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「ピックイー」夕空に鳴き声/親子でサシバ観察会/久松


双眼鏡をのぞきこみサシバを探す参加者ら=15日、平良字久松の夕陽が丘

 サシバ観察会(主催・宮古野鳥の会)が十五日、宮古島市平良字久松の夕陽が丘で開かれた。双眼鏡やカメラを手にした親子連れや野鳥愛好家、会員など約五十人が参加。「ピックイー」と鳴き声を秋の夕空に響かせて、雄大に舞うサシバの姿を眺めていた。
 サシバはタカ科の鳥でカラス大の大きさ。国外では中国東北部などで繁殖するが、日本には夏鳥として飛来し本州の岩手、秋田から九州まで繁殖する。
 宮古諸島には繁殖後、東南アジアなどで越冬のため南下するサシバが羽を休めに寄る。主に伊良部、下地島への飛来が多く確認されている。国内で繁殖したサシバは愛知県の伊良湖岬などから南下を始め、九州の佐多岬を経て沖縄本島に渡り宮古諸島に飛来する。
 午後四時から始まった観察会では、空を舞うサシバの姿を見掛けるたび、子どもや大人たちは「いたいた」「かっこいい」などと歓声を上げ、感動していた様子だった。
 参加した垣花理穂さん(12)はサシバを見て「サシバ飛び 我が身を見せて 自慢する」と一句詠んだ。「羽を堂々と広げて見せて、雄大に空を飛ぶサシバは、飛べない私たちにその姿を自慢しているように見えた。生まれて初めて見たけど、とてもかっこよかった」と笑顔で話した。
 同会によると、観察会が開かれた二時間で確認されたサシバは八羽。今月十日までで、伊良部と久松でのカウントを合わせて約七千羽のサシバの入りを確認しているという。
 カウントや観察会は二十一日まで続けられ、同会では一般市民の参加を呼び掛けている。
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後輩に役立てて/西城中27期生が母校に寄付


金一封の贈呈を行った西城中♀生=15日、西城中学校グラウンド

 母校の後輩たちのために役立ててもらおうと、西城中二十七期卒卒業三十周年記念会(平良広幸会長)は十五日、宮古島市立西城中学校グラウンドで金一封の贈呈を行った。この日のために沖縄本島や本土から帰省した同期生らを含めた卒業生ら大勢が参加し、昔話に花を咲かせながら和やかな雰囲気の中、贈呈が行われた。
 この贈呈は、西城中学校を卒業した同中二十七期生の卒業三十周年を記念して行われたもの。
 平良会長は「郷土を飾る人材がもっとたくさん誕生しますようにと思いを込め、私たちが育った学校の後輩たちに夢を託したい」とあいさつした。
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