古波蔵容疑者が３日間、隠れていたとされる墓地＝１３日夜９時すぎ、平良字下里

　古波蔵容疑者は十三日午後四時三十七分ごろ、平良字下里にある墓地付近から出てくるところを捜索中の捜査員が発見した。捜査員が呼び止めたところ立ち止まらず、三百�bほど走ったところ力尽き、任意同行に応じて同日午後六時二十三分に署内で通常逮捕した。事件発生から約三日間、飲まず食わずで墓地内に隠れていたという。
　捜査本部が設置された宮古島署は同日午後八時、記者会見を開き、事件概要および捜査状況、古波蔵容疑者の供述を説明。県警本部刑事部捜査一課の波平明参事官兼一課長が応えた。
　古波蔵容疑者の供述によると、殺傷した男性二人と面識はなく、事件当日初めて会ったという。事件が発生する約一時間ほど前、古波蔵容疑者が自転車に乗って友人宅へ向かう途中コンビニ前を通り、男性二人から言いがかりをつけられたという。それに腹が立ち、男性らを脅すつもりで自宅に戻って包丁を取って現場に戻り、包丁をちらつかせて言いがかりをつけ、男性らも言い返してきたので切り付けたと供述。この時の会話の具体的な内容は現在のところ、分かっていない。
　発見当時、古波蔵容疑者の所持金はゼロ。たばことライターのみを所持。事件後一度も自宅には戻っておらず、服装は犯行時のままだった。逃走時に使用されたと思われる赤っぽい折り畳み式の自転車は、発生現場から約五百�b先道路脇の草むらで見つかった。犯行に使われたとみられる刃物は、古波蔵容疑者の自宅付近の溝で見つかっているが、犯行に使用された凶器かどうかはまだ特定されていない。
　古波蔵容疑者は犯行の前日、酒を飲んでいたという。
　その後の調べでは亡くなった忠政豊さん(21)は胸一カ所を刃物で一刺しされ、腕や足に若干の傷があったことが分かっている。
　宮古島署は古波蔵容疑者の取り調べを進めるとともに、重傷を負った男性の回復を待ち、近いうちに事情聴取を行うという。
　重傷を負った男性の供述によると、十一日午前四時三十分ごろ、被害に遭った男性二人がコンビニ前に置いてあるいすに座ってカップラーメンを食べていたところ、自転車に乗った古波蔵容疑者が二人に近づき「おれを知っているか」などと声を掛けた。男性二人が「知らない」と答えたところ、古波蔵容疑者は「死なすよ」と突然言いがかりをつけ、男性を殴った上で、持っていた出刃包丁などのようなもので胸などを刺し、さらに忠政さんの胸などを刺した。
　心臓付近に達するほど刺された忠政さんは搬送先の病院で心臓損傷により死亡、もう一人の男性は腹部を刺され重傷を負った。
　宮古島署は十一日、殺人・同未遂事件の捜査本部を設置。捜査本部長を宮古島署の岸本亮署長とし、県警本部捜査一課の署員十数名を含む計七十一人体制で捜査に当たっていた。

フェスティバルの概要を発表する下地暁さん（左から３人目）ら実行委員会のメンバーと出演する大城君（同４人目）＝１３日、平良のＲＢＣサテライトスタジオ

　「第五回クイチャーフェスティバル２００６　−揃（する）いどぅ美（かぎ）さ−」（主催・同フェスティバル実行委員会、宮古毎日新聞社）が十一月五日、平良のカママ嶺公園多目的広場で開催される。伝統の部、創作の部に過去最多の二十七団体、総勢千三百人が出演。今回は、沖縄本島からも初めて「那覇太鼓」が参加する。同実行委員会が十三日、ＲＢＣサテライトスタジオで記者会見し、多くの観覧を呼び掛けた。
　同フェスティバルは、「温故知新」「大切なものは身近な所にある」をコンセプトに二〇〇二年から開催。今年で五回の節目を迎える。
　今回は、伝統の部に「西原クイチャー保存会」など十三団体、創作の部に「新羅」など十四団体が競演。全国エイサーコンテストで最高賞を受賞した創作エイサー団体「那覇太鼓」が沖縄本島から初参加するほか、障害者と健常者が一緒になって踊る「ズミッ　あだんばな」も初出場する。
　また、歌手で沖縄盲学校高等部一年の大城友弥君や民謡歌手の国吉源次さん、長間たかおさんらが花を添える。
　実行委員の下地暁委員長は「心と体を一体にしてそろって踊ることで、喜びにつながる。今回は五回目の節目。宮古全体でクイチャーを盛り上げていきたい」と成功へ向け抱負を語った。
　事務局長の粟國和伸さんは「伝統の部に若年層の参加が増えている。地域の高齢者とのコミュニケーションができている証し」とフェスティバル開催の意義を強調していた。
　クイチャーフェスティバルは午後三時三十分開演。

緊急アピールで、自衛隊配備・新基地建設計画の破棄を要求した市民団体などの代表ら＝１３日、宮古教育会

　今月四日に県紙が「宮古島に陸上自衛隊の新基地を建設」などと報道したことを受け、宮古島市の市民・労組九団体は十三日午後、宮古教育会館で、「宮古島への自衛隊配備と新基地建設に反対する緊急アピール」を行った。団体の代表らは、政府・防衛庁の動きを糾弾し、自衛隊配備や新基地建設計画を破棄していくことを強く要求した。
　緊急アピールで、「下地島空港の軍事利用に反対する郡民の会」の星野勉代表は「報道によると、政府の中期防衛力整備計画（二○○五−○九年度で明記された陸上自衛隊第一混成団（那覇、約二千人）の旅団化（三千−四千人）の一環として、○九年度をめどに、宮古島に新たに二百人規模の部隊を配備し、新たな基地建設をも検討しているとのことである」と説明。
　その上で「私たちの子や孫たちに大きな禍根を残さないためにも、宮古圏域のいかなる施設を軍事目的のためには絶対に使用させない。ましてや新基地の建設など、到底受け入れるものではない」などと抗議した。

洲鎌さんに感謝状の伝達を行った伊志嶺市長＝１３日、市長室

　宮古上布保持団体の振興発展と会員の指導に尽力したとして同団体前代表の洲鎌ツルさん(76)＝宮古島市下地＝に全国重要無形文化財保持団体協議会から感謝状が贈られた。洲鎌さんは「身に余る光栄。今後も勉強し、まい進していきたい」と喜びと抱負を語った。
　感謝状は五日に石川県輪島市で行われた同協議会の大会で贈呈されたが、洲鎌さんは出席できなかったため、十三日に伊志嶺亮宮古島市長が伝達した。
　伊志嶺市長は「宮古上布の振興に貢献してきたことが認められたと思う。今後も、後進の指導に当たってほしい」と祝福。久貝勝盛教育長は「宮古上布が世界の隅々まで浸透するよう、体を大事にして頑張ってほしい」と話した。
　洲鎌さんは、宮古上布保持団体の代表を二〇〇二年度から〇五年度まで務めた。〇五年には宮古上布の製作技術を高度に体得したとしたことが認められ「第一回ものづくり日本大賞」の内閣総理大臣賞を受賞している。

　第四回宮古毎日新聞社杯軟式野球大会・第十五回全宮古軟式野球選手権大会（主催・宮古毎日新聞社、宮古野球連盟）はきょう十四日、宮古島市営球場で開幕する。大会には九十八チームがエントリー。「宮古一」を目指して十二月まで熱戦を展開する。
　今大会はＡ、Ｂ、Ｃ、壮年、実年の枠を取り払ったトーナメント方式で争われる。優勝候補は、大会三連覇を目指すファミリー与那覇。今年の當間杯軟式野球ではＢ級と成年級の二部門を制するなど、投打のバランスが取れている。
　昨年準優勝の西辺Ｄ、同４強のＩＰＭ、クロシマベーカリーなどが王座奪還を狙う。また、今年の春季、夏季、秋季、それぞれの大会の優勝チームなども上位を目指す。
　試合開始は午後一時三十分。

会員らが集い大会出場選手をねぎらった。前列中央は日本チーム１位の砂川さん＝１３日、健康の広場

　　宮古羽衣会（山崎光見会長）は、今月七日に台湾・高雄市で開催された第七回会長杯台・日グラウンドゴルフ親善交流大会（主催・中華民國グラウンドゴルフ協会）に出場し、同会メンバーの砂川泰常さんが参加者三百五十二人中二十位、日本出場者からは一位の好成績を収めた。十三日、同会の会員らが宮古島市平良の「健康の広場」に集い、出場報告・祝賀会を行った。

　同大会の日本からの出場チームは宮古羽衣会のみ。砂川さんのほか、下地幸子さん、下地盛長さん、山里景福さん、下地博子さん、山崎光見さん、下地トヨさんの計七人が参加した。山崎さんは「熱烈な歓迎ぶりに大変感激した。言葉の壁はあったが、交流を深めることができて有意義な大会だった」と振り返った。
　二回のホールインワンを出し、トータル五十七打のスコアで好成績を残した砂川さんは「最初は緊張していたがだんだん慣れて楽しくプレーできた。台湾の皆さんの気持ちが温かく、良い記念になった」と話していた。