200平成18  1012 木曜日

街中で男性2人殺傷/平良コンビニ店前で殺人・同未遂事件

 十一日午前四時三十一分、平良字下里のコンビニエンスストアの店前で「腹を刺された男性が助けを求めている」とコンビニの従業員から一一〇番通報があった。刺されたのは職業不詳の忠政(ただまさ)豊さん(21)=岡山県勝央町=と弁当屋店員の男性=平良=の二人。二人は相次ぎ胸など刺され病院に運ばれたが、忠政さんは同日午後零時四十三分、搬送先の病院で死亡した。店員の男性は胸など刺されて重傷だが、命に別条はない。刺した男は現場から自転車に乗って逃走。宮古島署が行方を追っているが、午後十一時現在、男は捕まっていない。
 男は年齢が三十─四十歳くらいとみられ身長は約一七〇aぐらい、がっちりとした体形。髪の毛は伸びた状態だったという。
 宮古島署は同日、殺人・同未遂事件の捜査本部を設置。捜査本部長を宮古島署の岸本亮署長におき、県警本部捜査一課の署員十数名を含む計七十一人態勢で捜査に当たる。
 調べによると、同日午前四時三十分ごろ、男性二人がコンビニ前に置いてあるいすに座ってカップラーメンを食べていたところ、自転車に乗った男が二人に近づき「おれを覚えているか」などと声を掛けた。男性二人が「知らない」と答えたところ、男は「死なすよ」と突然言いがかりをつけ、男性を殴った上で、持っていた出刃包丁などのようなもので胸などを刺し、さらに忠政さんの胸などを刺した。男は自転車に乗って宮古農林高校方面へ逃走したとみられている。その後の足取りはつかめていない。刺された男性は男のことを「知らない」と話しているという。
 忠政さんは二週間前に岡山県から宮古島に転居してきたという。


写真説明・事件のあったコンビニ前。男性1人が死亡、1人が重傷を負った=11日午前8時ごろ、平良字下里のコンビニエンスストアtop.gif (811 バイト)

米軍機が下地島空港使用/ヘリなど9機、給油目的

 在沖米海兵隊は十一日午前、フィリピンでの合同演習に参加するため、KC130空中給油機一機とCH46型輸送ヘリ八機の計九機を宮古島市伊良部の下地島空港(県管理)に着陸させた。空中給油機はごう音を響かせながら約四時間使用。午前中に計画されていた民間航空機二機のパイロット訓練は中止された。市民団体や労組団体などは、軍事利用の恒常化につながるとして強く抗議した。
 県は軍事利用を認めないとする「屋良覚書」などを踏まえた上で、米軍嘉手納基地に同空港使用の自粛を要請したが、米軍嘉手納基地は要請を押し切る形で着陸させた。
 米軍機が同空港を初めて使用したのは一九八二年で、今回の九機を含めるとこれまでに合計三百三十二機が飛来している。
 この日午前八時すぎ、空中空輸機が着陸。同九時すぎ、第一陣のヘリ四機が相次いで着陸した。ごう音が響く中、滑走路に降り立った軍服姿の米兵が、空中給油機のホースを使ってヘリ四機に給油。第二陣のヘリ四機の飛来は大幅に遅れた。
 米軍が県に提出した下地島空港使用届出は、十一日午前八時三十分―同十時三十分まで。しかし、ヘリ四機の着陸が遅れることから、県に正午すぎまでの更新使用届出を緊急提出した。
 第二陣のヘリ四機は、午前十一すぎに着陸。給油を受けて、フィリピンへ向かった。空中給油機は午後零時十四分に離陸し、嘉手納基地へ戻った。
 米軍が民間空港を使用する根拠となっている日米地位協定五条は、日本国内の空港や港湾の出入権を与え、使用目的にも限定はない。米軍が「公の目的」で使用する場合は、同空港を管理する県側にも使用申請を拒否する権限はない。

写真説明・空中給油機のホースを使ってヘリに給油する米兵ら=11日、宮古島市伊良部の下地島空港

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宮古の産業まつり/来月18、19日に開催
郷土料理フェアなど多彩に

 二〇〇六年度第二十九回「宮古の産業まつり」(主催・同実行委員会)が十一月十八、十九の両日、うえのドイツ文化村で開催される。十一日、県宮古支庁で実行委員会が開かれ、実施要綱と予算案が承認された。テーマは「つながろう、みんなで。生み出そう、新たな島おこし!」。宮古牛や「たらまピンダ」の試食コーナー、バイオエタノール関連の展示、宮古の織物展と織物のファッションショー、Tシャツデザインコンテスト、郷土料理フェアなど、多彩な催しが実施される。
 実行委員会の冒頭、会長の中尾英筰宮古島商工会議所会頭は「四年前からは行政主導から民間主導に代わり順調に推移していると思うが、関係団体の協力が不可欠」と述べ、関係機関の協力を呼び掛けた。
 まつりは、宮古圏域の景気の維持・拡大を図るため、新産業創出への研究開発や地域特性を生かした新たな産業に取り組む企業などを紹介し、伝統工芸・地場産業の育成・振興を目指して、圏域の新たな魅力を創出するのが狙い。うえのドイツ文化村内の博愛パレス館、博愛記念館前常設ステージ、キンダーハウス前と運河前の広場を使い、さまざまなコーナーが設置される。農林漁業、商工観光業の経営改善、技術発展・継承で、模範となる実績を挙げた人に対する表彰も行われる。
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迷鳥 レンカク飛来/渡り鳥条約の保護鳥/上野・貯水池

 迷鳥のレンカク(レンカク科)一羽が九日、宮古島市上野の貯水池で確認された。冬羽成鳥。日ソ渡鳥条約と日中渡鳥協定で保護されている。
 雌雄とも同色。足が大きいため、水草の上を歩く。冬羽は体の茶褐色が目立ち、尾が短い。夏羽は尾が長く、首の後ろが金色。夏羽は、愛鳥家のあこがれの姿。全長は冬羽が三一a、夏羽が五五a。
 貯水池にいたレンカクは、忙しく餌をついばんでいた。
 台湾、東南アジアからインドにかけて分布。宮古に飛来する個体数は少ない。本土での飛来は極めてまれ。

写真説明=忙しく餌をついばんでいたレンカク=9日、上野地区(撮影・伊良波彌)

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「地域の安全は地域で」/安全運動地区大会
    安心の街づくり訴え/800人が街頭パレード

 安心して暮らせる地域づくりを目指す二〇〇六年全国地域安全運動宮古島地区大会(主催・宮古島警察署、宮古島地区防犯協会)が十一日、カママ嶺公園多目的広場で開催された。市内の小中高校生や地域住民ら百十団体、約八百人が参加。「地域の安全は地域で守る」を合言葉に、安全で安心な街づくりの実現の宣言決議や街頭パレードなどを行った。
 同日、早朝に発生した殺人および同未遂事件を受けて、宮古島署の岸本亮署長はあいさつで「犯人の早期逮捕を目指し、全力を挙げて捜査活動を続けている」と話し、地域住民へ情報提供などの協力を求めた。
 同運動は「みんなで つくろう 安心の街」をメーンスローガンに二十日まで行われる。期間中は▽毎朝のあいさつ運動(小中高校生対象)▽サシバ密猟防止対策活動▽自転車防犯診断▽広報啓発活動の推進―などを推進。安全な街づくりと青少年の健全育成を促していく。
 宮古島地区防犯協会の前川尚誼会長は「宮古島署管内では飲酒で補導される少年の割合が最も高く、少年に飲酒させない取り組み強化活動も重要」と現状を指摘した。
 大会の中で、全国地域安全運動・暴力追放運動用標語の部の県内入選者の表彰伝達式も行われ、渡真利浩也君(久松中三年)の「近所の目 あなたの家の 防犯カメラ」など四点が表彰された。
 小中高校生による意見発表も行われ、地域や大人たちに呼び掛けるように堂々と述べていた。
 大会後、参加者らは全員でパレードに出発。「自転車・バイクの盗難注意」や「飲酒運転撲滅」などのプラカードを掲げながら、市内三通りを練り歩いた。
 被表彰者は次の通り。
 【全国地域安全運動用標語県内入選者(中・高校生の部)】▽渡真利浩也(久松中三年)「近所の目 あなたの家の 防犯カメラ」▽池間祥子(西辺中二年)「好奇心 知らずにはまる 落とし穴」▽西原愛(佐良浜中二年)「ちょっと待て 振り込む前に 確認を」  【全国暴力追放運動用標語県内入選者(中・高校生の部)】▽山里莉奈(久松中一年)「団結で 追放しよう 暴力団」

写真説明・安心な街づくりを呼び掛けるプラカードを掲げながら、市内を練り歩いた=11日、平良字下里の西交番前

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