2006年(平成18年) 10月10日 火曜日
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発祥の地で28組熱唱
/なりやまあやぐ大会
グランプリに川満七重さん
/幻想的な演出に酔う
民謡「なりやまあやぐ」を後世に継承しようと、「なりやまあやぐ大会─ぶどぅり とぅゆまし 肝心(ツムグクル)─」(主催・同実行委員会)が八日、同曲発祥の地と伝えられる宮古島市城辺友利のイムギャーマリンガーデンで開催された。二十八個人・団体が出演し、海上に浮かび上がったステージで自慢ののどを披露。審査の結果、川満七重さん(30)=平良=がグランプリを受賞した。三線教室などの関連行事も催され、イムギャーの海辺は終日「なりやまあやぐ」の旋律が響いた。
写真説明=幻想的な雰囲気でlツ人・団体が「なりやまあやぐ」を歌った(上)=8日、城辺友利のイムギャーマリンガーデン 写真説明=グランプリの「なりやまあやぐ大賞」を受賞した川満七重さん(下) |
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秋の使者 サシバ乱舞/3000羽余が飛来
秋の使者、サシバの渡りが「寒露」に当たる八日、本格化した。宮古島市伊良部では約三千二百羽が飛来。雲から抜け出た大群は高度を下げながら旋回し、ゆっくり飛行しながら「タカ柱」ショーを繰り広げ、壮観な乱舞で秋空を彩った。 サシバは中国北東部や朝鮮半島、本州の一部などで繁殖し、秋は越冬地の東南アジアへ移動する。南下途中、宮古諸島に立ち寄る。 宮古野鳥の会(岡徹会長)では、この日から二週間の予定で、サシバの飛来カウントを開始。宮古島市伊良部総合支所屋上と同市平良久松地区の夕日が丘の定点地点で、それぞれ午後零時―同六時までカウントした。伊良部地区では約三千二百羽、久松地区二百羽余りを数えた。サシバの大群は、一泊した九日早朝、東南アジアへ向け旅立った。サシバの渡りは今月二十日ごろまでにピークを迎え、宮古はさわやかな秋真っ盛りとなる。 サシバは、タカ科の仲間で中型。雌雄ほぼ同じ色。のどは白く、中央の黒褐色縦線一本と胸から腹にかけて茶褐色の横斑が帯状に見えるのが特徴。全長が雄四七a、雌が五一a。翼を広げると一〇五a―一一五aの大きさ。 写真説明=青空や夕日をバックに乱舞していたサシバの大群=8日、宮古島市伊良部 (撮影・伊良波彌) |
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サシバ密猟撲滅へ/野鳥の会らが合同パトロール
伊良部
サシバ密猟防止合同パトロール(主催・宮古野鳥の会、県、宮古島市、宮古島警察署)が八日午後、同市伊良部で行われた。同会の会員ら十五人が参加。パトカーを先導に広報車などが伊良部島一円でパレードを実施し、サシバの保護とサシバ密猟撲滅を訴えた。 伊良部総合支所前で出発式が行われた。
県自然保護課の上原隆廣課長は「サシバは渡り鳥条約で国際保護鳥に指定されている。サシバの捕獲は禁止されているが、密猟がほとんど無くならない」とサシバ保護のパトロール強化を訴えた。
伊良部総合支所経済課の垣花恵課長は、サシバの生態などを説明した上で「今月はサシバ保護月間。サシバを保護し、サシバの明るい未来をつくり上げましょう」と呼び掛けた。
宮古野鳥の会の岡徹会長は「サシバを『サシバ観光』に有効活用できないものか」などと述べ、サシバを見た時の感動をアピールした。
宮古島警察署伊良部交番所の村田稔所長は、サシバ密猟の撲滅に向け、パトロールの強化を実施する決意を新たにした。
この後、参加者らは車両で合同パトロールを実施。地域住民にサシバ保護などを訴えた。
サシバは「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」で捕獲が禁止されており、違反した場合は、一年以下の懲役または百万円以下の罰金に処せられる。 |
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金賞は濱川さん(久松小4年)
/宮古地区理科作品展
宮古上布を苧麻栽培から研究
第三回宮古地区理科作品展入賞者表彰式(主催・宮古地区理科教育研究会)が八日、宮古島市中央公民館で開かれた。出展作品八十点の中から、創造性や思考力、表現力に優れた七点が入選。作成者に同研究会の普天間裕会長から表彰状が手渡された。金賞には濱川愛子さん(久松小四年)の「宮古上布の研究―赤ブーと青ブーを育てその違いを知る―」が選ばれた。
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宮高、八商工に敗れる/県高校野球秋季大会
30年ぶり九州大会出場逃す
【那覇支局】第五十六回県高校野球秋季大会(主催・県高野連など)の第十一日は八日、準決勝二試合が北谷公園野球場で行われ、勝ち進んだ宮古高校は夏の甲子園に出場した強豪・八重山商工高校と対戦し2―9の八回コールドで敗れ、一九七六年以来三十年ぶりの九州大会出場を逃した。この試合、中盤まで2―2の白熱した展開となったが、宮高は七回に1点勝ち越され、さらに八回には一挙6点を奪われて敗れた。
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