200平成18  928 木曜日

飲酒運転の撲滅を/宮古島署、交安協
パレードで強くアピール/91事業所にのぼりも掲揚


のぼり掲揚などのキャンペーンを実施し、飲酒運転撲滅を誓った関係者ら=27日、OTSレンタカー宮古営業所

 「ストップ ザ 飲酒運転」のぼり旗掲揚キャンペーン(主催・宮古島警察署、宮古島地区交通安全協会)が二十七日午後、宮古島市内で開催された。全国的に社会問題化している飲酒運転を防止しようと、事業所の代表らが市内をパレードし、飲酒運転の撲滅と交通安全を呼び掛けた。セレモニーでは交通関係機関・団体の代表らがあいさつし、宮古地区でも問題化している飲酒運転の撲滅を訴え。地域社会全体へ交通安全思想を普及させるよう関係者に協力を求めた。

 飲酒運転は全国的に問題化しており、県内では伊平屋村で起きた教職員らによる飲酒運転死亡事故など、全国で公務員絡みの飲酒運転事故が頻発している。これを受けて稲嶺恵一知事は「飲酒運転撲滅に向けての緊急アピール」を発表。十一月には飲酒運転撲滅緊急県民大会の開催を決定するなど、多発傾向にある飲酒運転問題に警笛を鳴らしている。
 これらの現状を背景に宮古地区でもキャンペーンを実施。後を絶たない飲酒運転に対し交通安全意識を地域社会の隅々まで普及、浸透させ、飲酒運転の撲滅を図ることを狙いに開催した。
 キャンペーンは午後四時から市内レンタカー店でスタート。はじめにセレモニーが行われ、宮古島警察署の岸本亮署長が「利用客に『飲酒運転は犯罪である』と呼び掛け、積極的に飲酒運転の撲滅を図っていただきたい」と話した。
 続いて、宮古島地区交通安全協会の黒島正夫会長は「飲酒運転がなくなれば交通事故の半分はなくなる。皆さんで盛り上げて飲酒運転の撲滅を徹底していこう」などと呼び掛けた。OTSレンタカー宮古営業所の我那覇泰司所長は「レンタカー業者としても、お客様への呼び掛けはもちろん、社員を通し、交通安全を呼び掛けていきます」とあいさつし、安全な街づくりを誓った。
 この後、宮古島署の署員や宮古島地区交通安全協会員、地域住民らが飲酒運転の防止と交通安全を呼び掛けるのぼりを掲揚。パレードで飲酒運転の撲滅を市民にアピールしながら、給油所や居酒屋にも同様ののぼりを掲揚した。同のぼりは二十五日現在、市内の▽タクシー▽建設業▽ホテル▽居酒屋▽商店街―など九十一事業所に二百八十四本が掲揚されている。 
 (深沢千絵子)
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児童の感性伸び伸び/私のアイデア貯金箱
県審査へ12作品選出/きょうから宮古郵便局で展示


審査会には個性豊かな作品がずらりと並んだ=27日、宮古郵便局

 第三十二回「私のアイデア貯金箱」(主催・日本郵政公社)の宮古地域審査会が二十七日、宮古郵便局で行われ、宮古地区代表で沖縄地方審査会に出品される十二作品、郵便貯金振興会賞六作品が決まった。応募作品は、シーサーやパーントゥなど郷土色豊かなものや自然の素材を生かしたものなど、児童らの感性が伸び伸びと発揮された力作ぞろい。きょう二十八日から三十日までの三日間、同局で展示される。

 同コンクールは、貯金箱の作製を通じて、貯蓄への関心を促すとともに、児童の創造力の育成が目的。今年は、宮古地区の十九小学校で二千二百二十九点の応募があった。このうち、各校の予備審査を通過した二百二十点が宮古地域審査会のテーブルに並び、小・中・高学年各四点ずつ計十二点の宮古代表作品を選んだ。また、郵便貯金振興会賞の六点も選ばれた。
 審査員は、みやこ焼窯元の佐渡山正光さん、宮古高校教諭の本村博之さん、宮古郵便局長の米村幸雄さんの三人が務め▽新しく楽しいアイデアが生かされている▽美しく使いやすい▽一辺の長さが二十五a以内─の基準で審査。各作品の特徴を調べながら、添付されているアピール文に目を通すなどして一つ一つの作品を丁寧に審査した。
 米村局長は「郷土文化の特色を生かした作品や、宮古島の原色の自然の中で育った子どもたちの色使いに感銘を覚えた。沖縄地方審査でも良い成績を残すことを期待している」と講評した。
 結果は次の通り。(敬称略)
 【沖縄地方審査会出品作品】▽小川剛(北小二年)「ちょ金こばんざめくん」▽池田理玖(南小一年)「たのシーサーちょきんばこ」▽よなはゆみか(東小一年)「シーサーちょきんばこ」▽くがいこころ(伊良部小二年)「貝がらカメ」▽砂川翔哉(北小三年)「貯金で動く観覧車」▽伊良部鳳大(たかひろ)(平良第一小三年)「三味線シーサーの貯金箱」▽奥濱眞聖(まさきよ)(東小三年)「パーントゥの住む家」▽仲間清美(久松小四年)「『赤がわらの家』の貯金箱」▽伊良部愛理(平良第一小五年)「カーラ屋貯金箱」▽砂川旺広(あきひろ)(南小六年)「地球儀型貯金箱」▽池田球児(東小六年)「シーサー貯金箱」▽真栄城樹(久松小五年)「ヤシガニの貯金箱」
 【郵便貯金振興会賞】▽伊良部里佳(平良第一小二年)「パーントゥちょ金箱」▽安田楠月(なつき)(久松小一年)「がまぐちくん」▽砂辺一行(北小四年)「宮古馬」▽砂川真里奈(東小三年)「ぐるぐるちょきんばこ」▽砂川幸一郎(平良第一小五年)「やしの実の貯金箱」▽嵩里優花(久松小六年)「シーソー貯金箱」
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大物マグロ揚がる/回遊シーズン、漁港活気/伊良部


大物マグロを手に喜ぶ伊地さん=27日、伊良部の佐良浜漁港

 大物キハダマグロが宮古近海で回遊するシーズンを迎え、宮古島市伊良部の佐良浜漁港では、大物マグロが次々と水揚げされ活気づいている。冬場に向けて脂が乗り、上質肉は消費者に人気を呼んでいる。
 佐良浜地区で、キハダマグロ漁を行う小型漁船は、好天時には午前二時ごろに出港。宮古近海の浮魚礁(パヤオ)周辺でマグロ操業を展開。同漁港には、午後三時までに戻ってくる。
 二十七日午後、盛秋丸(四・九五d、伊地博喜船長)は、一匹で三〇`の大物マグロなどを水揚げして帰港した。
 伊地船長は「今夏は台風などの影響で、水揚げ量は減少。これから大物マグロの大漁で、漁獲高をアップしたい」と語った。
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消防職員が酒気帯び運転/市、分限審査委員会を設置
免停期間中も業務に従事

 宮古島市消防署空港出張所に配属されている下地忠志消防士長(44)が今年三月、酒気帯び運転で検挙され、同四月二十日から免許停止処分を受けているにもかかわらず公用車を含む普通車の運転を続け、九月十四日に無免許運転で検挙されていることが二十七日までに分かった。市は十九日に下地消防士長の処分を審査する分限審査委員会(委員長・下地学助役)を設置。二十七日の第二回委員会では、下地消防士長が無免許であることを隠す虚偽の報告を行っていたことも判明した。下地消防士長は現在、自宅謹慎中。
 分限審査委は来月中にも下地消防士長の処分を決定するが、社会問題化している飲酒運転が判明した上に、公務員としての姿勢、勤務態度なども踏まえて厳しい処分を下す方針だ。
 分限審査委の下地委員長の説明によると、下地消防士長は今年三月九日深夜、酒気帯び運転で検挙され、これまでのシートベルト装着義務違反などで累積した違反点数と合わせて免許停止処分を受けている。
 行政処分により四月二十日から無免許となった下地消防士長だが、この事実を直属の上司にも報告せず、日常業務を続けた。業務日誌などから公用車を運転した事実も判明しているという。
 さらに、無免許であるにもかかわらず、それを隠すような報告をしていたことも分かった。
 分限委は今後、下地消防士長の弁明も含めて審査を継続する方針だ。下地委員長は「今回のことは公務員としてあってはならないこと。指導監督する上司の監督不行届も確かにあるが、いずれにしても厳重に指導、注意する」と強調。公務員である上に、消防職という特殊勤務にある職員の不祥事については「厳しく対処する」と述べた。
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福里君(宮工2年)/消防設備士に合格
県内高校生で唯一の快挙


乙種第四類消防設備士に合格した福里君=26日、宮芝スクール

 県立宮古工業高校電気情報科二年の福里尚也君がこのほど、乙種第四類消防設備士に合格した。県内の合格者は二十一人、合格率一八%で高校生の合格は福里君のみ。福里君は二十六日、資格取得専門塾の宮芝スクールでの報告会で「合格できてうれしい。県内の高校生では一人だけと聞いてびっくりした」と喜びを語った。
 同資格は乙種に一類から七類まであり、その中でも四類が最難関で利用価値も高いという。自動火災報知設備やガス漏れ火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備の点検整備が可能になる。
 四月から同塾に通い濱元誠喜塾長の指導を受けた福里君。約一カ月前から同資格取得を目指し塾と自宅での試験勉強に打ち込んだという。
 福里君は「勉強はきつかった。試験では特に実技が難しく、合格する自信はなかった。初めて資格が取れてうれしい」と語り、「就きたい職業は未定だが将来につなげていきたい。今後の目標は第一種電気工事士」と抱負を話した。
 指導した濱元塾長は「とてもまじめな生徒。地道な努力でつかんだ資格だ」と努力をたたえた。
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県少年の主張大会/浜川さん(平良中3年)が特別賞
各地区代表12人が熱弁


浜川和音さん

 【那覇支局】第二十八回県少年の主張大会(主催・県青少年育成県民会議)が二十七日、名護市の名護市民会館で行われた。県内各地区の代表十二人がそれぞれの主張と思いを発表し、宮古地区代表の浜川和音さん(平良中三年)が特別賞に輝いた。浜川さんの演題は「ケイタイを通して―情報化社会の中で―」で、浜川さんは情報化が進んでいく現代社会の中で、言葉の省略化など正しい日本語が失われつつあることを指摘し、心と心の会話が重要であることを表現力豊かに発表した。
 今大会には、県内各地区の大会で選ばれた代表十二人が自分自身の体験を通して感じた環境問題や平和、家族などについての考えや意見を発表した。
 特別賞に輝いた浜川さんは、携帯電話の普及など情報社会によって、大切な気持ちや心の通った会話が薄れつつある状況を指摘し、「メールにより会話そのものが奪われコミュニケーションの大切さを見失わないか。相手の表情を見て気持ちを察し理解し合うことが大切である」と主張した。
 同大会は、人格を形成する上で重要な時期にある中学生が、日常生活を通して日ごろ考えていることを広く社会に訴えることにより、同世代の少年の意識向上と青少年の健全育成に対する県民の理解と協力を深めることを目的に開催している。
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