開会中の宮古島市議会（友利恵一議長）九月定例会は十四日、一般質問を行った。合併から十五年後に職員数を六百人に削減する定数管理計画について、下地学助役は「五年間前倒しして十年間で六百人、十五年までに四百五十人に削減しなければ類似市町村の状況に近づけないと県から助言を受けた」と述べ、厳しい見直しが求められていることを明らかにした。与那嶺誓雄氏への答弁。一般質問は二十日まで。
　下地助役らは八月二十一日に県と意見交換した中で▽十年後、十五年後の財政の健全化計画と定数管理計画の策定▽市税および国民健康保険税の徴収率向上▽特別会計の赤字解消について―など助言を受けたことを報告した。
　宮古島市は市税の徴収率が県内で最も低く、徴収率を上げるための対策と取り組みの強化を図ることが必要と県から指摘された。国民健康保険税については二〇〇五年度の徴税率は八七・四％だったため、国が定めている目標値九二％を下回り交付金が削減され、約六千万円がカットされたという。
　下地助役は「市としては徴税率をアップするために納税課の設置などを検討し、行革推進委員会や行革本部でも対応について話し合っている。職員の適正配置、組織の強化を図る取り組みを行う」と方針を示した。
　また、下地明氏は今後の児童・生徒数の減少による小・中学校の統廃合について質問。長浜幸男教育部長は「年内に検討委員会を立ち上げる。統廃合は避けては通れない」となど述べた。
　一般質問には与那嶺氏、下地氏のほか、佐久本洋介、砂川明寛、嘉手納学、平良隆の各氏も登壇。それぞれ市政をただした。
　写真説明・一般質問では６氏が登壇し市政をただした＝１４日、宮古島市議会議場

　宮古福祉保健所は十四日、きょう十五日の「老人の日」を前に宮古管内の高齢者状況を発表した。宮古地区の高齢者人口（六十五歳以上）は一万二千五百四十三人。総人口に占める割合（高齢化率）は前年度比〇・三�]増の二二・〇三％。百歳以上の長寿者は十五人となっている。県では「みんなで築こう　活力ある長寿社会」を標語に「老人週間」（九月十五─二十一日）の期間を中心にキャンペーンを展開する。
　宮古島市の高齢化率（今年三月末現在）を地区別に見ると、宮古島市城辺地区が三三・四八％で最高。次いで伊良部地区二八・八三％、下地地区二七・七〇％、上野地区二三・〇六％、平良地区一七・六六％の順。同市合計は二一・九七％。多良間村は二四・三八％で、両市村とも「超高齢社会」となっている。
　在宅寝たきり老人の割合は、上野地区が三・〇九％（二十三人）で、最高。多良間村は〇・五八％（二人）で最も低い。
　一人暮らし老人の割合は二二・四四％（千三百九十三人）で平良地区が最も高く、上野地区が一七・四七％（百三十人）で最も低くなっている。
　今年度の新百歳はすべて女性で十一人。十四日時点で百歳以上の長寿者は男性三人、女性十二人の計十五人。
　人口の高齢化が進む中、高齢者の社会参加、介護予防のほか、高齢者を支える社会の仕組みづくりが求められている。
　「老人の日」「老人週間」は、老人福祉法の改正により、二〇〇二年に設定された。「老人の福祉について関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促す」趣旨がある。十八日には、「国民の祝日」の一つである「敬老の日」も控えている。

　日本郵政公社が郵便事業の収益改善に向けて打ち出した郵便局の収集・配達（集配）業務再編計画に伴い、伊良部郵便局の集配業務が十一日から宮古郵便局に移管されている。宮古郵便局を出発した配達車二台がフェリーで伊良部島に渡り集配業務を実施。伊良部郵便局は窓口業務のみとなっている。宮古郵便局の米村幸雄局長は「利用者のサービス低下にならないよう努力している」と述べた。
　再編計画は、現在全国に四千六百九十六ある集配局を見直すもの。千八十八局は集配・区分両方を行う統括センター、二千五百六十局は配達だけの配達センター、残る千四十八局は窓口業務だけの無集配局に再編する。約千人分の業務を減らし、二〇〇九年度に年間約百億円のコスト削減を目指すことが目的。
　郵便物の集配・区分業務の廃止は十一日から沖縄など十一県内の百四十九局で実施され、業務と担当職員は近隣の局に移管・集約された。
　これまでの伊良部地区の集配業務は午前と午後の一日二度、高速船で郵便物を伊良部郵便局へ運搬。午後に運ぶ郵便物は翌日配達されていた。
　十一日からは、宮古郵便局から配達車を二便に分けてフェリーで運び、集配業務を行っている。米村局長は「地区によっては一日早く届くなどサービス向上になっている部分もある」と語る。
　公社は、来年三月末までに再編計画に沿って残り約九百の局も無集配局にする方針。宮古関係では多良間郵便局も含まれている。
　写真説明・伊良部地区の集配を行うためフェリーに乗り込む配達車＝１４日、平良港のフェリー乗り場

　全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会に県代表として出場する狩俣小学校ジュニアゴルフクラブの選手たちが十三日、開催地の福島県へ向け出発した。宮古空港で行われた出発式では伊良部竜也君（五年）が「優勝を目指して頑張りたい」と意気込みを述べた。大会は十七日に開催される。出発式ではパラダイスプランからユニホーム十一着の贈呈も行われた。
　同大会には伊良部君、根間誠君（六年）、平良航大君（四年）の三選手が出場する。三人一組の団体戦で行われるスナッグクラスに出場し、全国の強豪八チームと腕を競い合う。
　同クラブは今年五月に開催された県予選大会で団体優勝を勝ち取り、決勝大会出場の切符を手に入れた。また平良君は同予選大会で個人優勝も果たし、今大会の活躍が期待される。
　大会には同クラブのメンバーらも同行し、応援団として選手たちを勇気づける。
　國仲義隆総監督は「百パーセントの力が出し切れれば、優勝も夢ではない。コンディションを整え、全国制覇できるよう頑張りたい」と話した。
　出発式にはパラダイスプランの仲間好美さんも駆け付け、選手たちにユニホームを贈呈。狩俣地区にはパラダイスプランの雪塩製塩所があることから、地域を挙げて応援しようとクラブチーム十一人分のユニホームをプレゼントした。仲間さんは「練習の成果を出し切って頑張ってください」と選手たちを激励した。
　写真説明・狩俣ジュニアゴルフクラブのメンバーら（後列）と平良功父母会長（前列左）にユニホームを手渡す仲間さん（前列右）＝１４日、宮古空港

　宮古地区歯科医警察協力会と宮古島警察署の連絡協議会が十二日夜、宮古島署で開かれた。身元確認作業など、歯科医として協力できる活動内容を協議し、今後も歯科医警察協力会と警察が連携して取り組むことを確認した。
　この連絡協議会は県歯科医警察協力会の各地区歯科医警察協力会と各警察署との連絡協議会の設置に関する覚書に基づいて設置されている。
　協力会は、法歯学の研さんを諮るとともに、県警察の諸活動に対し歯科医学的協力を行うことが目的。この目的を達成するために▽法歯学知識の研究、普及および高揚▽大規模事件、事故および災害による多数死体の検視並びに身元確認活動の協力▽検視および身元確認の捜査活動に関する協力―などを展開する。
　十二日夜の連絡協議会では松原歯科医院を表彰し、日ごろの活動をたたえた。その上で、宮古島署の岸本亮市長と協力会の大城智会長があいさつし互いのさらなる連携強化を呼び掛けた。
　この後、宮古島地区管内の概況説明や宮古島署の刑事課から身元確認状況などの説明があり、質疑応答も含めて協力会のメンバーが知識を深めていた。
　会議終了後は懇親会が開かれ、協力会のメンバーと警察署職員が交流を深めながら今後の連携のあり方などについても語り合った。
　写真説明・身元確認状況などの情報を共有し連携を深めた連絡協議会＝１２日、宮古島署

　今年の夏休み中の不良行為少年の補導件数は百三十八件で、前年の百三十四件に続きほぼ横ばい状態であることが宮古島警察署のまとめで分かった。大半を占めるのは深夜はいかいや飲酒、喫煙など。特に中学生の飲酒による補導が増加したことから同署は「未成年に酒を販売したり飲ませたりすると県条例違反になり検挙される。大人は模範を示すべき」と未成年の飲酒に対する注意を呼び掛けている。
　罪種別に見ると、深夜はいかいが八十三件（前年八十九件）と最多。飲酒三十七件（同二十八件）、喫煙十四件（同十五件）などと続き、三項目で百三十四件と全体の九七％と大半を占める。
　特に中学生の補導件数は昨年同時期の二十三件に比べ、四十三件と約二倍近く増加。中でも飲酒による補導は十四件（前年二件）と大幅に増えた。飲酒による補導を学職別に見ると、昨年は高校生と無職少年がそれぞれ二八・六％と半数以上を占めていたが、今年は中学生が全体の三七・八％を占めた。
　同署の比嘉文雄副署長は「店で酒を販売するときは身分証を確認するなど、店側も徹底した対策をとってほしい。県条例などに違反した場合、捜査し検挙していく」と強い構えだ。