200平成18  913 水曜日

飲酒運転処分/宮古島市も見直しへ
発覚 即懲戒免職を視野

 【那覇支局】相次ぐ公務員の飲酒運転による死亡事故を受け、宮古島市(伊志嶺亮市長)も職員の飲酒運転が発覚した場合における処分基準を早急に見直すことが十二日までに本紙の取材で分かった。同市では「全国的に多発している公務員の飲酒運転による死亡事故等などを考慮して、宮古島市としても早急に今の指針を厳しく見直したい。飲酒運転が発覚した場合の即、『免職』を含め、厳しい内容にしたい」との見解を示した。

 現在、宮古島市の「懲戒処分に関する指針」では、「飲酒運転で人身事故を伴うもの」で死亡事故や重篤な傷害を負わせた場合が「免職」。さらに人に傷害を負わせ事故後の救護を怠る等の措置義務違反などの条件で免職となっている。
 しかし、酒気帯び運転のみでは停職または減給、戒告指針として示されている。
 今後の懲戒処分規定の見直しでは、飲酒運転だけでも発覚すれば即、免職との指針になる見込みで、市では職員に対して公務員としての自覚を呼び掛けていく予定だ。
 公務員の飲酒運転に関する問題は、先月二十五日に伊平屋村で発生した教職員の飲酒運転による死亡事故発生を受け、仲宗根用英教育長が飲酒運転発覚は「免職」との方針を示し、今後行われる県教育委員会の会合で懲戒処分基準の見直しを行う予定となっている。
 こうした社会情勢を受け、宮古島市でも職員の懲戒処分に関する指針をさらに厳しい内容に見直すこととなり、飲酒運転が発覚した段階で即「免職」となる見通しだ。
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アカハラダカ/秋の渡り本格化

 アカハラダカが十二日午前、宮古島市上野の上空で百羽余りが乱舞し、越冬地の東南アジアへ向かって飛翔した。朝日を浴びながら、下面がキラキラ輝き好天の空を彩っていた。アカハラダカの渡りで野鳥の「秋の渡り」が本格化した。
 前夜から飛来したアカハラダカは、松林などで一泊。この日の午前七時すぎ、アカハラダカの一羽が上空に姿を見せた。別の場所から次々とアカハラダカが舞い上がり、「タカ柱」をつくりなが南方方面へ移動した。
◆◆ことば◆◆
 アカハラダカ タカ科に属する小型のタカで体長三○a。日本では旅鳥。成鳥の胸が赤っぽいことから名前の由来となった。幼鳥の体下面は白く、のどから腹までに褐色の縦斑があるのが特徴。中国北東部や朝鮮半島などで繁殖し、中国南東部、東南アジアで越冬する。
 写真説明・朝日を浴びながら南方へ向かったアカハラダカ=12日、宮古島市上野(撮影・伊良波彌)ztop.gif (811 バイト)

「目に見える形になった」 内閣府沖縄振興局 就任後初の来島
原田局長が伊良部大橋視察

 内閣府沖縄振興局の原田正司局長が十二日、来島し伊良部大橋建設地などを視察した。原田局長は「いよいよ見える形になった。地元の関係者も喜んでいると思う。われわれもしっかりと予算を確保したい」と述べた。
 原田局長は七月二十八日に内閣府沖縄振興局長に就任後、初の来島。各地の現状把握とあいさつ周りのため来島した。
 視察では、県宮古支庁土木建築課の前泊勇栄課長がパネルを使い事業内容や整備効果を説明した。原田局長は「工事はどのくらい進んでいるか」「今年中に橋脚は見えるようになるか」などと質問しながら、現在行われている仮桟橋工事の様子を見詰めていた。
 この日は、沖縄製糖宮古工場内にあるバイオエタノール生産施設や地下ダム資料館も視察。また、宮古島市役所平良庁舎に伊志嶺亮市長を表敬訪問した。同日夕に宮古を離れ石垣市へ向かった。
 伊良部大橋は宮古島と伊良部島を結ぶ事業延長六千五百b(本橋部三千五百四十b、海中道路部六百b、取付橋梁(きょうりょう)百七十b、取付道路二千百九十b)の離島大橋。総事業費は三百二十億円。二〇〇六年三月十八日に着工。
 写真説明・伊良部架橋の工事概要について説明を受ける原田局長(右)=12日、平良字久松
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全日本高校・大学生書道展/宮高 砂川さん(2年)が書道展大賞
赤嶺さんら3人が書道展賞/学校賞も受賞


受賞を喜ぶ(前列左から)垣花さん、砂川さん、赤嶺さん、宮国さん。(後列左から)指導に当たった池田さん、仲間校長、顧問の稲嶺千秋教諭=12日、県立宮古高校校長室

 第十一回全日本高校・大学生書道展(主催・日本書芸院など)がこのほど、大阪市中央区で行われ、県立宮古高校(仲間博之校長)の砂川倫瑠(みちる)さん(二年)が最高賞の書道展大賞に輝いた。大賞に準ずる賞である書道展賞には赤嶺夏希さん(三年)、宮国咲恵さん(二年)、垣花友夏里さん(一年)の三人が選ばれ、また、優秀な成績を収めた生徒が多かった学校に贈られる学校賞も合わせて受賞した。十二日、同校で受賞報告が行われ、大賞を受賞した砂川さんは「一文字一文字をきれいに見せるよう字のリズムを大事に書いた。受賞はうれしい」と喜んだ。
 作品は、縦二三四a、幅五四aの紙に、行草体で漢詩五十七文字を書いて出品した。
 砂川さんは昨年の優良賞を上回る大賞受賞に対して「まさか自分が大賞に選ばれるとは思ってなかったので、すごくうれしかった。来年は今年以上に真剣に取り組み、もっと自分の納得のいく字を書けるようにしたい」と意気込みを新たにした。
 宮国さんは「墨の入るところとない部分のリズムに気を付けて書いた。夜遅い時間まで頑張って書いて良かったなと思った」と笑顔。赤嶺さんは「去年はあまり良い字を書けていなかったので、字のかすれに気を付けて書いた。去年より時間をかけて書いたので自信はあった」、垣花さんは「柔らかな字を書けるよう心を込めて書いた。来年に向けてもっと練習し、大賞をとりたいと思う」とそれぞれ受賞の喜びを話した。
 仲間校長は「生徒たちの受賞報告を聞くと、書道そのものを自分の生活の一部にしている様子が見え、大変うれしくなる。今後ともますます精進してほしい」と激励。
 同校で書道を指導する非常勤講師の池田幸子さんは「文武両道を兼ね備えて頑張ってほしい」と期待を寄せた。
 出品点数は一万二千二百二十七点。全国各地の高校生や大学生から出品された作品のうち▽書道展大賞=五十一点▽書道展賞=三百三十五点▽優秀賞=九百四十五点▽準優秀賞=二千百九十三点▽優良賞=八千七百三点─が選ばれ、宮古高校は書道部員らの作品十四点を出品した。八月二十七日には大阪国際交流センターで授賞式が行われ、優秀賞以上の作品は大阪市立美術館において八月二十二─二十七日まで作品展示された。
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密輸拳銃?を所持/宮古島市漁業の男 共犯で逮捕
県警など

 【那覇支局】浦添署と県警本部は先月十日、宮古島市平良の漁業仲間榮次被告(55)を銃刀法違反の容疑で逮捕、起訴し現在、拳銃の入手ルートなどについて捜査していることが十二日までに分かった。
 仲間被告の逮捕は、七月十二日に浦添市で銃刀法違反の容疑で逮捕された那覇市の無職佐久本正美被告(59)が、所持していたブラジル製の三八口径回転式拳銃(一丁)を仲間被告からの預かりものであることを供述したことから、宮古島署に仲間被告を任意同行して調べた結果、拳銃や実弾を預けたことを仲間被告も認め、先月十日に通常逮捕している。
 七月に逮捕、起訴されている佐久本被告は、拳銃のほか実弾四十七発を隠し持っていた。
 拳銃の入手ルートについては、十一年前に城辺の漁業の男らが摘発されたマグロ漁船を使った大規模な拳銃密輸事件で、日本国内に持ち込まれたうちの一丁である可能性もあり現在、警察庁で製造番号などについて照会している。
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学校の敷地内全面禁煙に/宮古農林高校
保護者らに協力呼び掛け

 県立宮古農林高校(下地盛雄校長)は九月一日から「敷地内全面禁煙」を始めた。教職員や来訪者に禁煙を求め、受動喫煙防止および喫煙防止教育を徹底し生徒の健康を守ることが目的。下地校長は「生徒を指導する教職員が襟を正すことで指導の充実が図れる」と効果を語った。
 学校敷地内禁煙は▽学校は喫煙防止教育が行われている教育機関である▽受動喫煙による健康被害から子どもを守る▽教職員が喫煙しないという望ましいモデルを生徒たちに示す▽喫煙する教職員の健康リスクを減らす―などを図るために実施。
 受動喫煙を防止する「健康増進法」は二〇〇三年五月施行。全国の学校、医療機関、航空機、駅の構内など公共性を有する施設で禁煙化が進められている。
 県教育委員会は同法の趣旨を踏まえ、各学校の敷地内全面禁煙を目標に受動喫煙防止対策などの徹底を指導している。
 同校は職員が喫煙しないという望ましいモデルを示そうと校舎や体育館、グラウンドなどを含めた敷地内全面禁煙を決め九月一日からスタートした。今月七日には正門前と管理棟前の二カ所に看板を設置。八日には保護者らに文書を配布し、協力を求めている。
 下地校長は「学校から家庭、地域に生徒の喫煙防止が広まってほしい」と期待した。
 敷地内全面禁煙は宮古地区では小・中・高を合わせて五校目。
 写真説明・学校を訪れる保護者や教育関係者に敷地内全面禁煙をPRする看板=12日、宮古農林高校
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