200平成18  911 月曜日

05年度市特別会計/赤字総額は54億9千万円
港湾事業が最多32億8700万円
合併で変則的会計年度に

 宮古島市の二○○五年度特別会計の国民健康保険事業などの実質収支総額は五十四億九千四百九十四万円の赤字であることが十日までに、明らかになった。この総額は介護保険の黒字額千四百四万円を差し引いたもの。○五年度決算は、合併初年度として年度途中から業務が執行されたため、変則的会計年度となり、今年度の決算からは赤字幅が縮小するものと予想されている。
 ○五年度の特別決算書は、開会中の九月定例会に上程されており、可決される見通し。
 特別会計別の実質収支額赤字は、港湾事業が最も多く三十二億八千七百一万円。次いで公共下水道事業九億七千六百六十四万円、国民健康保険事業が十一億九千七百十二万円、老人保健が四千八百二十万円。
 同市監査委員は、港湾事業について「○五年度収入未済額は千八百二十万円あり、主なものは使用料・手数料が千三百五万円、財産収入が五百十二万円などとなっており、担当職員は未済額徴収に法的手段も含めて徹底した徴収体制で早急に取り組んでもらいたい」と強く指摘する。
 収入未済額は、介護保険で四千九十二万円、公共下水道事業で八百七十五万円もあり、監査委員は徹底した徴収強化を求めている。
(伊良波彌)
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運動会シーズン幕開け/伝統芸能など披露
天気回復、笑顔広がる/幼・小・中7校で開催

 宮古島市内の七つの幼・小・中学校で十日、運動会が開かれ、シーズンが幕開けした。児童、生徒たちが運動場いっぱいに躍動。詰め掛けた大勢の父母たちに「成長の証し」を披露した。心配された天気も回復。秋晴れの下で、子どもたちの笑顔が広がった。

獅子舞など伝統芸能を披露し、地域色豊かな運動会を繰り広げた砂川中学校運動会=10日、砂川小学校グラウンド

 宮古島市立砂川中学校(仲宗根直子校長)では、「輝かせ 笑顔と友情の輪」をスローガンに七十一人の全校生徒が、獅子舞やクイチャーなど、地元に古くから伝わる伝統芸能を披露。地域色豊かな運動会を繰り広げた。
 同校は校舎改築工事中のため、砂川小学校グラウンドでの開催となった。
 この日は前日の雨の影響で、グラウンドがぬかるんでいたが、PTAらによる早朝からの積極的なグラウンド整備が行われ、スムーズにプログラムが進められた。午前は曇っていたが、昼になると太陽がまぶしいほど照り付け、絶好の運動会日和となった。
 同校の目玉種目は午前の部に行われた「友利の獅子舞」「砂川クイチャー」「上区の獅子舞」。
 地区ごとの生徒たちが地域の人々から伝統芸能を習い、地域の特色を生かした芸能を披露。先輩たちからじかに教わっているため、迫力ある獅子舞や踊りで観客らを圧倒した。
 午後の部では全校生徒による「フォークダンス」や「学級対抗リレー」「借り物・障害物競走」などが行われ、会場を大いに沸かせた。
 フィナーレは会場にいるすべての人で「クイチャー」を踊り、盛大に幕を閉じた。
 仲宗根校長は、「地域の方々にもたくさん協力を頂いてつくり上げた運動会。お年寄りたちもたくさん会場に足を運んでくださり、とてもうれしいです」と笑みを浮かべた。
 宮古地区の運動会は、十月初旬まで土、日曜日などを利用して行われる。

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「病気を正しく理解して」/精神(こころ)のボランティア講座
高石さん講話

 二〇〇六年度精神(こころ)のボランティア講座(主催・精神障がい者家族会「わかば」、こころのボランティア支援事業運営推進委員会)が十日、城辺社会福祉センターで行われた。講師にノーブルクリニックやんばる所長の高石利博さんを招き、「心の病の理解のために」と題して講話。高石さんは「無理解による偏見や差別が問題であり、病気を正しく理解することと治療法が確立することで恐れも偏見も少なくなる。必要なことは、病気に対して地域が変わり、家族や当事者が変わっていくこと。病気やその人自身を知らないから怖いと感じるのであって、相手を知れば怖くない」と呼び掛けた。


講師の高石利博さん

 長年、医師として精神病関係に携わっている高石さんは心の病について「特徴のある個性」と説明。障がいのある人を排他するのでなく、個性的な人として考えようと訴え「誰もが個性的に生きることを認め合える社会にすることがノーマライゼーション。理解を深めて偏見と差別をなくし、当事者が自己や他者、社会に目覚めるかかわりを持とう」と話した。
 冒頭、主催者を代表して家族会「わかば」の橋本よし子会長は「四月から(障害者)自立支援法も施行され、当事者たちも一緒に社会を勉強し頑張っている。今回の講座で精神障がいについて理解してもらい、より自分の気持ちを高めてほしい」とあいさつした。
 この講座は、精神障がい者に対する理解を深め、在宅精神障がい者の社会参加促進を図るとともに、「自助・共助・公助」の理念を考え、互いに支え合い地域に根差したボランティア体制をつくることが目的。家族会をはじめ、福祉施設職員、社協職員、ボランティア活動団体などを対象に開かれた。同日の開催を皮切りに、今後は各地区で実施されるという。
 写真説明 上・参加者は心の病について理解を深めていた=110日、城辺社会福祉センター
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宮古で車座トーク/俳優の大地康雄さん
農業への熱い思い語る、サイン会も実施
映画「恋するトマト」PR


大地さん(手前)が多くの参加者を前に映画に込めた農業について語った=10日、JA農産物直売所あたらす市ピロティ


農業への熱い思いを話す大地さん

 映画「恋するトマト」の上映を記念し主演俳優、大地康雄さんを囲んでの車座トークが十日、JA農産物直売所あたらす市ピロティで開かれた。農業関係者ら約百二十人の市民が参加。大地さんが映画に込めた農業への熱い思いに耳を傾け、農業について共に考えた。
 この車座トークは、映画に関連して地元食料への関心を促すと同時に、農業者と消費者が共に食料事情について考えるきっかけをつくることが目的。
 大地さんは映画を製作する苦労やきっかけ、農家の嫁不足、後継者不足が引き起こす食糧自給の崩壊などがテーマであることを説明。「農家の切なる願いを映画に込めた」と語った。
 また、父親が伊良部、母親が城辺地区長間の出身であることを紹介し「終戦後、栄養失調だった母を救ったのが農業だった。農業がなければ自分は生まれてこなかった」と述べた。
 会場にはござが敷かれ、大地さんと参加者らが同じ目線で語り合った。トーク終了後にはサイン会も開かれた。
 同映画で大地さんは企画、脚本、製作総指揮、主演の四役を務めた。「トマトを作ることが男の愛の告白。トマトと愛が赤く実るかが見どころ。笑って泣いて感動してほしい」と映画館への来場を呼び掛けた。
 同映画が上映されているシネマパニック宮古島では同日、舞台あいさつも行われた。
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視覚障害者が卓球で交流/サウンドテーブルテニス大会

  第二回サウンドテーブルテニス大会(主催・宮古島市社会福祉協議会平良支所)が十日、同市平良老人福祉センターで開催された。視覚障害者十二人が参加。ボランティアたちとの交流を深めながら心地良い汗を流した。
 同競技は、視覚障害者が卓球を楽しめるように改良したもの。
 ボールの中に鈴を入れ「ジャラジャラ」と音が出るように工夫されており、ボールは卓球台の上を転がしてプレーする。
 参加者たちは、サーブの時は「いきまーす」と大きな声で合図。ラリーが二、三回続くと観戦していたボランティアたちから歓声が上がった。
 参加した新里幹子さん(71)は「まだ経験が浅いので上手ではないけれど、これから練習してうまくなります」と笑顔で話した。
 男子の部優勝は友利盛雄さん、女子の部優勝は荷川取ハルさん、努力賞は新里幹子さんだった。
 写真説明・サウンドテーブルテニスを楽しむ参加者ら=10日、宮古島市平良老人福祉センター
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知念6段が優勝/ケーブルTV選抜囲碁選手権地区予選
宮古代表でブロック大会へ


知念一将6段

 第五回全国ケーブルテレビ局選抜囲碁選手権大会の宮古地区予選(主催・宮古テレビ、囲碁・将棋チャンネル)が十日、宮古島市内のこすみ囲碁教室で開催された。代表選抜戦に十二人が出場し対局した結果、知念一将6段が優勝した。知念6段は十一月五日に開催されるブロック大会に地区代表として出場する。

 十一人が参加したハンデ戦B組(四−五段)では豊見山徹4段、十七人が参加した同C組(三段以下)では前里成人2段がそれぞれ優勝した。
 同大会は「囲碁・将棋チャンネル」を放送する全国のケーブル局が参加する大会で、宮古での開催は昨年に続き二度目。各予選を勝ち抜いた地区代表者はインターネットによる対局でブロック戦に挑む。全国大会は十一月二十六日、東京都の市ヶ谷にある日本棋院で開催される。
 結果は次の通り。
 【宮古地区予選】▽優勝=知念一将6段▽準優勝=池間博美6段▽三位=松原信勝6段
 【ハンデ戦B組】▽優勝=豊見山徹4段▽準優勝=立津朝栄5段▽三位=奥平寿男5段
 【ハンデ戦C組】▽優勝=前里成人2段▽準優勝=大野雄一郎初段▽三位=新里恵正1級
 写真説明・宮古地区予選とハンデ戦に計諮lが出場した大会。囲碁ファンでにぎわった=10日、こすみ囲碁教室
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