200平成18  9 火曜日

宮古島市初の大規模訓練/城辺庁舎
15団体250人が参加
震度5強の地震想定 災害に備え防災訓練

 

 大規模地震を想定した二〇〇六年度宮古島市総合防災訓練(主催・同市)が四日、同市役所城辺庁舎で行われた。行政、消防、警察、民間、医療など関係機関十五団体から総勢二百五十人が参加。負傷者の救助や搬送、応急処置訓練などを実施した。万が一の事態に備え、災害発生から一連の訓練を行い、連絡・協力体制を確立した。宮古島市として初めての防災訓練。

 訓練は災害対策基本法および今年度策定中の宮古島市地域防災計画の円滑な運用に資することと、市民一人ひとりの防災意識の高揚と防災行動力の向上、防災関係機関が相互に緊密な連携強化を図ることが目的。
 防災訓練は四日午後二時ごろ、宮古島近海を震源とするマグニチュード6・3、震度5強の地震が発生し、城辺地区でライフラインが寸断し多くの家屋が倒壊、多数の負傷者および帰宅困難者が発生したことなどを想定して実施された。
 訓練は▽市職員・住民の初期活動▽避難(勧告)広報▽被害状況調査伝達▽建物火災防御▽要援護者救護・搬送▽事故車両破壊救出−などの項目に分かれて行われた。
 婦人防火クラブのバケツリレーや、消防署員による事故車両からの救助など緊迫した空気の中、真剣な表情で訓練に励んでいた。
 また、平良庁舎では防災無線や田園マルチメディアによる訓練広報なども実施した。
 宮古島市災害対策本部の伊志嶺亮本部長(宮古島市長)は「初めての総合防災訓練だったが滞りなく終わった。素晴らしい訓練だった。日ごろの防災対策を見ることができた。市民にとっても意義ある訓練だった」と総括した。
 (洲鎌恵仁)

 写真説明・事故車両破壊救出訓練を行う消防署員ら=4日、宮古島市役所城辺庁舎top.gif (811 バイト)

 

青い光で犯罪抑止/防犯協会
パトロール車を初配備

 宮古島地区防犯協会(前川尚誼会長)に青色回転灯防犯パトロール車が初めて配備され四日、宮古島警察署で出発式が開かれた。同協会や同署、宮古島市の関係者らが参加。前川会長は「関係機関、地域ボランティアの活動が認められ配備された。事件事故がないよう地域活動で利用したい」と決意を述べた。通学路などでの巡回や各種防犯活動で活用し、地域住民の防犯思想の普及および高揚、犯罪抑止を図る。
 パトロール車は日本宝くじ協会が助成し配備された「宝くじ号」で、青色回転灯が装備された車は県内初という。
 青色回転灯を装備してパトロールを行うことは、住民の間に安心感を与え防犯意識の向上などに寄与するとして、全国的に広まっている。
 青色回転灯パトロール車は、二〇〇五年十二月現在で全国に千四百五十二団体、四千百二十九台が配備されている。また、県内では九十六団体、百十一台が活動している。
 宮古島市の伊志嶺亮市長は「犯罪のない宮古づくりのため貢献すると期待している。すべての住民が安心して暮らせるようにしてほしい」と述べた。また、同署の岸本亮署長は「車の配備は防犯協会の地道な活動が認められた証拠。ますますの発展を祈念する」と激励した。
 パトロール車は出発式後、市内を巡回し市民らに防犯を呼び掛けた。。

 写真説明・防犯協会、宮古島署の関係者らに見送られパトロールに出発した=4日、宮古島警察署
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砂川・本村組Aランク制す/宮古毎日新聞杯レディースバド
39ペア78人が熱戦

 第五回宮古毎日新聞杯レディースバドミントン大会(主催・宮古毎日新聞社、主管・宮古レディースバドミントン連盟)が三日、宮古島市総合体育館で行われ、A、B、Cと初心者の各ランクに合わせて三十九組七十八人のペアが出場し、練習の成果を競い合った。熱戦の結果、Aランクでは砂川浩子(宮古島市役所)・本村真理(下地小学校)組が初優勝を飾るなど、四部門で優勝が決まった。

 写真説明・Aランクを制した砂川(左)・本村組=3日、宮古島市総合体育館
 

本社主催レディースバドミントン大会 優勝者の声

 第五回宮古毎日新聞杯レディースバドミントン大会は三日、宮古島市総合体育館で熱戦が展開され、Aランクは砂川浩子さん・本村真理さん、Bランクは平良静香さん・平良可苗さん、Cランクは本永洋子さん・小間靖子さん、初心者は荷川取博枝さん・根間ひかるさんがそれぞれ制した。

「去年のリベンジ」 うれしい初優勝/ Aランク 砂川浩子・本村真理組

 宮古の実力者がそろい、最多の十五組が出場したAランクで初優勝。昨年も同じペアで出場したが準優勝に終わっていただけに、「今年はリベンジを果たせました。初優勝できてうれしい」と口をそろえた。
 予選リーグで四試合、決勝トーナメントで三試合の過密日程で、「七試合はきつかった」(砂川浩子さん)。予選リーグでは黒星も喫し、二位での通過だったが、一敗を反省して気を引き締め直したのが奏功した。

賞状と盾を手に笑顔の本村さん(左)と砂川さん=3日、宮古島市総合体育館

 決勝は一進一退の熱戦。途中4点のリードを追い付がれた場面もあったが、最後は連続得点で振り切った。「去年もあと1点のところまでいきながら逆転された」と砂川さん。最後まで集中力を切らさなかったことが初優勝につながった。本村真理さんは「二人で最後まであきらめずにできたのが良かった。考えてプレーできた」と勝因を分析した。
 「気の合う仲間と楽しくプレーできるのがバドミントンの良いところ」と異口同音の二人。「一緒に練習している皆さんのおかげで優勝できた」と感謝した。
 下地小学校に勤める本村さんは「最近は子どもたちの頑張りが目覚ましいので、それにも励まされた」。砂川さんは「来年の大会では全勝での連覇を目指したい」と、早くも次回大会にやる気をみなぎらせた。

「顧問の先生に感謝」/Bランク 平良静香・平良可苗組

Bランクを制した平良可苗さん(左)、平良静香さん

 今年三月からペアを組んだ平良静香さん(宮古高校二年)・平良可苗さん(同)は、「いつもカバーしてもらってやりやすい」と、互いをフォローし合いながら勝ち上がった。少し照れながら、「いつも練習相手をしてくれる皆さんや、顧問の先生にありがとうと言いたい」と感謝を込めた。
 優勝までこぎつけたが、「まだまだ。何とか勝てた感じ」と、二人の自己評価は厳しい。静香さんは「もっとお互いに声を掛け合わないといけない」と、コンビネーションを上げていくことを次への課題とした。可苗さんは「Aランクとはレベルの差が激しい。もっと練習して、差を縮めていきたい」。近く行われる高体連の新人大会に向け意欲を見せる。
 今月末の地区高体連の新人大会で好成績を収めるのが一番近いところの目標。静香さんも香苗さんも「頭を使って試合をしているのがすごい」と、Aランクの試合にじっくりと見入った。少しでも吸収してレベルアップしようと貪欲だ。

「若い人には負けない」/Cランク 本永洋子・小間靖子組

Cランクで優勝した小間さん(左)、本永さん

 Cランクを制したのは小間靖子さんと本永洋子さんの最年長ペア。小間さんが七十一歳、本永さんが六十二歳、合わせて百三十三歳というパワフルな二人組が、高校生からも一般からも勝ち星を奪う元気さを見せ付けた。「本永さんが走り回ってくれるので助けられた」という小間さんに、本永さんは「ダブルスは一人ではできない。二人のコンビネーションで勝てた」と喜んだ。
 バドミントンを始めて三十年になるという小間さん。阪神・淡路大震災で被災後の十一年前、兵庫県から宮古へ移った。「宮古の皆さんには優しく応援してもらって、バドミントン漬けの生活」と笑う。今大会には本永さんに誘われ、初めての出場を決めた。「思わぬ優勝でうれしい。勝ててびっくりしている」。
 本永さんは教職を退職し、「生活にはりが出る」とバドミントンに興じる。七十歳を超えても現役の小間さんに、「自分では年齢的にどうかと思っても、続けている方を見ると励みになる」と、目標となる存在。
 互いに週に四度の練習日が何よりも楽しみだという。「相手のあるゲームでとても深い。やればやるほど面白く、やめようと思ったことはない」と小間さん。これからも長く、バドミントンと付き合っていくつもりだ。

「練習より集中できた」/初心者ランク 荷川取博枝・根間ひかる組

初心者ランクで優勝した荷川取さん(右)、根間さんペア

 初心者ランクで優勝に輝いた荷川取博枝さん(宮古高校一年)・根間ひかるさんペア(同)。「練習以上のプレーが出せた」とまぶしい笑顔を見せた。
 決勝の相手は砂川美沙さん・砂川和美さんペア。リーグ戦で敗れた相手と決勝で再び顔を合わせた。「同じ相手に二度負けるわけにはいかない」と静かに燃えていた。中盤では劣勢に追い込まれたが「練習よりも試合の方が集中できた。ミスが少なかった」。7−10から7連続ポイントを奪い一気に逆転。波に乗った。結局、21−15で振り切った。
 根間さんは中学までバスケットボール部に所属。高校入学からバドミントンを始め、バドミントンの大会は初出場。一方、荷川取さんは経験者で競技歴は四年。試合中に何度もアドバイスを送りパートナーを支え初優勝をプレゼントした。
 荷川取さんは「よく動いてくれた。初心者とは思えないくらいの力を付けた」、根間さんは「苦しいときに声を掛けてもらった。たくさんカバーしてもらった」と互いのプレーをたたえた。
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九州ママさんバレー県予選/「みやこんちゅ」が優勝
「母ちゃんパワー」発揮/11月の九州大会出場決める

 沖縄銀行創立五十周年記念二〇〇六年度おきぎんカトレアカップ第三十二回九州ママさんバレーボール優勝大会沖縄県予選大会が二、三の両日、那覇市民体育館などで行われ、宮古から三部(四十五歳以上)に出場した「みやこんちゅ」が、優勝を飾った。チームは十一月十七、十八の両日、長崎県で開催される本大会に県代表として出場する。
 チームは四日朝に帰島し、関係者の出迎えを受けた。上里由利子監督は「母ちゃんパワーで頑張った。バレーボールをできるのも家庭の協力があってこそ。家族のみんなにありがとうと言いたい」と笑顔を見せた。
 チームの発足は三週間ほど前。宮古地区家庭婦人バレーボール連盟の役員と、同連盟加盟チームから選手を募って結成され、ママさんバレーチームの手を借りて、優勝を目指して練習を重ねてきた。
 大会は順調な勝ち上がり。一回戦で北谷クラブ、二回戦で浦西クラブを、いずれもセットカウント2−0のストレートで下すと、準決勝ではあすなろを2−1で破って決勝進出を決めた。
 決勝では牧港クラブと対戦。粘り強く拾い攻撃につなげていく持ち味を存分に発揮し、第一セット21−19、第二セット21−17と接戦をものにし、セットカウント2−0で快勝した。
 上里監督は、「結成間もないが、チームワークが良いので不安は一切なかった。各選手がそれぞれのポジションの仕事をきちんとこなした。ミスをせず、自分たちのプレーをすれば勝てると思った」と振り返った。九州大会に向けては、「県代表として二カ月間、きっちり練習を積みたい。一戦一戦を大事にして、まずは一勝を目指して頑張りたい」と決意を新たにしていた。
 メンバーは次の通り。(敬称略)
 【監督】上里由利子(選手兼)
 【マネジャー】下地和枝
 【選手】▽主将=下地明子▽川平順子▽砂川勝美▽根間美智子▽下地美智子▽與那覇尚子▽砂川博美▽徳嶺町子▽與那嶺則子▽前泊和美▽勝連貴子

 写真説明・優勝を果たし、笑顔で帰島した「みやこんちゅ」の選手ら=4日、宮古空港
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累積赤字1億円超える/サシバリンクス
05年決算も2800万円の赤字

 宮古島市の市営ゴルフ場「サシバリンクス伊良部」の二○○五年度パブリックゴルフ事業特別会計決算書が、六日開会の市議会九月定例会に上程される。○五年度は二千八百十二万九千円の赤字となり、累積赤字は一億五百六十一万六千円に膨らんだ。赤字経営は、市の財政を圧迫する要因の一つになっており、今後の経営健全化の見通しは厳しい。
 サシバリンクス伊良部(9ホール、パー36)は、旧伊良部町が○一年度に、住民の健康増進と世代交流の創出、高齢者の健康維持と青少年健全育成を図る目的でオープンした。事業費は四億七千五百万円。昨年十月の合併で宮古島市に引き継がれた。
 事業計画では、年間利用者数を一万三千人と予想。当初は予想以上の利用者がいたが、その後減少を推移し、経営は悪化した。
 ○五年度の赤字二千八百十二万九千円に、前年度繰越欠損金七千七百四十八万七千円を加えた累積赤字は一億五百六十一万六千円。
 市監査委員は「早急にゴルフ場会計の財政健全化と会計処理の対策を求める」としている。
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71人の美しいハーモニー/ひらら女声コーラス「きらきら」
結成10周年で記念演奏会

 ひらら女声コーラス「きらきら」の結成十周年記念演奏会が三日夜、マティダ市民劇場で開催された。コーラスメンバーらによる童謡「シャボン玉」などの合唱やプロのピアニストによるピアノ連弾なども披露。会場を埋め尽くした聴衆らは心地よいハーモニーに酔いしれるとともに、結成十周年を喜び惜しみない拍手を送った。
 プログラムは二部構成で行われ、第一部ではコーラスのメンバー七十一人が妖精のようなブルーのドレスで登場。モーツァルト作曲の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の合唱でオープニングを飾った。また、同コーラス専属ピアニストの砂川千賀子さんやプロピアニストら三人による「琉球幻想曲」など二曲の連弾も披露された。
 第二部では組曲「おかあさんのばか」の中から十一曲を合唱。メドレー「四つの動物の歌」では城辺女声コーラスも参加し、各パートが織り成す美しいハーモニーで聴衆を魅了した。
 フィナーレは「えんどうの花」を出演者と会場の客らで大合唱し、壮大に幕を閉じた。

 写真説明・ブルーのドレスで登場し、オープニングを飾ったひらら女声コーラス「きらきら」=3日、マティダ市民劇場
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