200平成18  819 土曜日

第25回全宮古書道展が開幕/節目の記念展、秀作1085点
「唐代の書」同時展示/市中央公民館で、あすまで

本社・書心会主催

 第25回全宮古書道展(主催・宮古毎日新聞社、書心会)が18日、宮古島市中央公民館で開幕した。大賞に選ばれた親泊貴敏君(北中3年)や浜川和江さんの作品をはじめ、小・中・高校生・一般の入賞作品1085点を展示。交流作品として韓国、本土、石垣など島内外の書家から寄せられた作品展示や、25回の節目を記念した特別企画展「唐代の書」を同時開催するなど、充実した内容となっている。初日は受賞者や関係者ら大勢が訪れ、奥ゆかしく深みある書の道を堪能した。同展は20日まで開催。きょう19日は午前10時から午後6時まで。あす20日は午後5時まで。

 開会セレモニーであいさつした書心会の天久宏会長は「幼児や生徒の作品点数が回を重ねるごとに着実に増えている。高校生ともなると、見栄えする大型の作品が多く見られる。幼児から高齢者まで多くの書道愛好者が一堂に会する書道展で、書の楽しさや美しさを鑑賞できると思う。唐の時代の古い作品も特別展示し意義深い二十五周年となっているので、多くの皆さんを迎えたい」とピーアールした。
 宮古島市教育委員会の久貝勝盛教育長は「一生懸命に修練を積んだ作品は、その一つ一つが紙面の中で物語りを形勢し、その作品の魅力を一層高めるもの。高齢者の力強く若々しさを感じさせる作品や一点一画丁寧に書かれた児童生徒の作品も回を増すごとに努力の跡が顕著に表れている。石垣や本土、海外の書家との交流を深め、書道展がますます意義あるものになると期待する」と述べた。
 会場には作品を見ようと入賞者とその家族、友人、関係者など多数が足を運び、展示された作品を興味深そうに鑑賞。スケールの大きな作品や、半紙いっぱいに伸び伸びと書かれた作品など表情豊かな書道展に訪れた人たちは、墨色の世界を堪能していた。また、同時開催となった特別企画展「唐代の書」では、滋賀県の書道博物館「観峰館」の資料約二十点を展示。唐の時代の書に、訪れた人は感心しきりの様子だった。
 表彰式は二十七日にホテル共和新館で行われる。児童の部での秀墨賞は午前十時三十分開式、児童の部と高校・一般の部での特別賞は午後二時開式。 (具志堅千恵子)

 写真説明・25年目となる全宮古書道展。1085点の入賞作品が展示され、会場は墨色の世界が広がった=18日、宮古島市中央公民館
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多良間水道事業/広域化 「メリットない」
移動市長室 市水道局が見解示す

 多良間村と宮古島市の水道事業広域化案で、市水道局は十八日、村側の経営基盤の強化や安心で快適な給水が確保できるという観点から「広域化が望ましい」との評価をまとめた。ただ、一方で水道局の立場のみで考えた場合のメリットは「特にない」とし、経営上の経費や労力がかさむなどのデメリットが出てくることを報告した。水道局は現在、広域化を想定した場合の財政状況を示すシミュレーションの作成を進めており、九月議会をめどにまとめる。
 水道局の見解は同日水道局で開かれた移動市長室で示された。伊志嶺市長の「この問題をどのように考えているか」の問いに「職員を多良間村に派遣し、現状把握に務めている」と回答した。
 広域化によるメリットやデメリットに関する質問には「メリットは経営基盤の強化、安心・快適な給水の確保、災害対策の充実など、圏域住民が等しく水道の恩恵を受けられる」と説明。さらに国が進める広域化資料を引用し「特に簡易水道等の中小規模水道には広域化が望ましく、多良間村はそれに該当すると考えられる」とした。
 ただ、「市水道局の立場のみでメリット(特に経営面)があるかと言うと特にありません」などと断定した。デメリットも示し「多良間村水道事業における財政状況の改善や施設の整備、水源水質の保全など取り組む課題が多く、経営上の経費や労力がかさむ」などとしている。
 この水道局の回答に対し報道陣の質問に答えた伊志嶺市長は「メリットがないと言っても、国が広域化を推進しているということもあり、将来的には一緒になることも考える必要がある。市側の財政的負担も考えながら検討していきたい」などと話していた。
 移動市長室では水道事業のほか、伊良部における漏水対策をはじめ市の水需要、市長部局と水道局との人事交流についても意見を交わした。

 写真説明・多良間村の水道事業などについて意見交換した移動市長室=18日、宮古島市水道局
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「高齢者参画推進」も宣言/老人クラブ連合平良支部大会
健康と元気アピール/
芸能や意見発表など堂々と

 第一回宮古島市老人クラブ連合会平良支部クラブ大会(主催・同連合会平良支部)が十八日、マティダ市民劇場で開催された。芸能や意見発表、作品展が行われ、活動の成果を披露。「高齢者が参画する社会づくりの推進」など四項目を盛り込んだ大会宣言も採択した。

 同大会は、市町村合併により平良支部に変わってから初めての開催となる。
 開会式では、上里寛昌支部長があいさつで「今年も夢と希望のある事業を展開し、心と体の健康づくりや社会奉仕などを手と手を携えて活動していこう」と活動のさらなる発展を呼び掛けた。
 同支部の役員などを務めた育成功労者や手芸・織物などが出展された作品展の最優秀賞の表彰式も行われ、上里支部長が一人ひとりに表彰状を手渡し、功績をたたえた。
 漬物の部に「ニンニクの漬物」を出展し、最優秀賞に輝いた楚南初子さん(西原みどり会)は「これは子どものころから母親や叔母が作ってくれた漬物を私が受け継ぎ、教わったもの。皆さんにおいしいと食べてもらえたことが一番うれしい」と目を細めた。
 大会宣言では、宮里敬一さんが「二十一世紀は経験豊かな能力と意欲を持つ高齢者が、社会的役割を担って活躍することが期待される『活力ある高齢者の世紀』である」と呼び掛けた上で、@高齢者が参画する社会づくりの推進A健康で明るく、元気で活力ある生活ができる「健康寿命」を延ばす活動の推進B健康・友愛・奉仕の全国三大運動の推進C会員増強運動の推進と単位クラブ活動充実の展開−を宣言。高齢者がすべての世代とともに手を携えて社会を担っていくための実践を誓った。
 意見発表では、下地シズエさん(福山)ら三人が出場し、高齢者の意見を堂々と発表。老人クラブの在り方や自身の人生について主張した。
 芸能発表では、北老人クラブの「鷲の鳥」など十七団体が出場。各クラブが鮮やかな衣装や舞台メイクで優雅に踊り、日ごろの練習成果を披露。会場に詰め掛けた大勢の観衆を魅了した。
 被表彰者は次の通り。(敬称略)
 ◎作品展・最優秀賞
 【手芸の部】▽造花=前泊実子(池間老人クラブ東会)▽貝殻工作=立津清子(宮島福寿会)▽マグ=浜川和子(西原みどり会)【手工芸の部】高原玄八郎(宮島福寿会)【織物の部】奥平ミツ(西仲老人クラブ)【農産物加工品の部】島尻タケ(狩俣老人クラブ)【漬物の部】楚南初子(西原みどり会)
 ◎老人クラブ育成功労者
 ▽勝連昭子(池間老人クラブ)▽前泊実子(東会)▽仲間惇(寿会)▽狩俣千恵▽根間正子▽上原重信(以上、狩俣老人クラブ)▽長田昭彦▽池間初子▽盛島勇▽前泊良治▽砂川アイ子▽前泊春子▽池間幸子▽渡久山良一▽盛島宏▽比嘉初子▽前泊正▽池田スミ子(以上、西原みどり会)▽新城盛男(久貝老人クラブ)▽天久宏(泉会)▽伊良波翠▽渡真利良栄▽砂川恵盛(以上、豊会)▽松川彦次郎▽津留マサ子▽仲間和子▽渡真利京子▽下地ツル(以上、松原老人クラブ)

 写真説明 上・鮮やかな衣装で観衆を魅了した芸能発表=18日、マティダ市民劇場
 写真説明 下・開会式では老人クラブ育成功労者や作品展の最優秀賞が表彰された
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西里汚水幹線工事が着工/市公共下水道整備の一環
安全祈願祭実施

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は十八日、公共下水道西里汚水幹線工事の安全祈願祭を平良字西里で行った。同市の下地学助役ら関係者が一堂に集まり、工事期間中の安全を祈願した。工事するのは県道243号線(高野西里線)の旧宮古郵便局前の交差点から宮古毎日新聞社前までの四百五十一・一b。下水道事業の中心的な幹線になる。工事は二〇〇七年二月二十八日まで。
 この工事は宮古島市公共下水道整備計画の一環。同線に西里汚水幹線を敷設し、都市の健全な発展および公衆衛生の向上、公共用水域ならびに地下水の水質保全を図るために整備される。
 工事は第一工区が大和電工・マルサンテックJV(宮里敏男代表)で工費は八千四十五万七千三百円、第二工区は仲宗根土建・八城建設JV(仲宗根宏代表)で工費は一億一千七十七万五千円となっている。
 工期は〇六年七月十九日から〇七年二月二十八日まで。現在は準備期間で、九月上旬から実際の工事が始まる予定という。
 安全祈願祭には、下地助役のほか、同市議会の友利恵一議長、工事関係者が出席した。
 工事は推進工法と呼ばれる工法で行われる。地下に推進機を設置し、ドリルを使って硬質塩化ビニール管を敷設する。
 同市下水道課は「下水道事業の中心的な幹線。工事中、片側通行になるなど交通に不便を来す。市民に協力を求めたい」と呼び掛けた。

 写真説明・安全祈願祭でくわ入れする(左から)友利議長、仲宗根代表、宮里代表、下地助役=18日、平良字西里
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禁煙施設に2事業所/宮古福祉保健所が初認定
模範施設をアピール

 宮古福祉保健所(上原真理子所長)は十八日、管内の二事業所に「沖縄県禁煙・分煙施設認定制度」による初の認定証とステッカーを交付した。認定を受けたのは民宿の「すまやどぅ あか浜やー」(高辻智昭代表)=久松=と県立宮古病院(安谷屋正明院長)。施設内での禁煙の取り組みが認めれた。ステッカーは入り口などに張り、模範施設をアピールする。

 県は学校や病院、集会場など多くの人が利用する施設で、たばこの煙の害が他人に及ばないような管理努力を求めており、認定証は同指導を実践し審査基準を満たした施設・事業所に交付される。
 高辻代表は「今後とも良い環境でお客さんを迎えたい。禁煙運動が宮古中に広がってほしい」と話した。
 安谷屋院長は「宮古病院は地域の健康を守るのが大きな役割。認定によって、病院の評価が上がればと思う」と期待した。
 上原所長は「吸わない世代を育てるためには、特に学校敷地内での禁煙が重要になる。今回の認定証交付が、運動の呼び水になるよう期待している」とあいさつした。
 保健所の説明によると、たばこを原因とする死亡割合は男性が二二%、女性が五%。これを沖縄県に当てはめると二〇〇一年の男性死亡数は四千三百三十五人、女性は三千七百九十七人で、そのうちたばこ死亡は男性九百五十四人、女性百九十人になる。夫がたばこを吸うと、妻が肺がんで死ぬ可能性が高くなるデータも示された。

 写真説明・認定を受けた「すまやどぅ あか浜やー」の高辻代表(右)、左が安谷屋宮古病院長、中央は上原宮古福祉保健所長=18日、宮古福祉保健所
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宮古は12個人・団体が受賞/交通安全功労表彰式

 【那覇支局】交通安全活動に貢献した個人や団体に対する二〇〇六年度表彰式が十八日、那覇市内のホテルで開かれ、百九十七の個人と団体が県警本部長と県交通安全協会連合会長連名表彰を受けた。宮古地区からは九人が交通安全功労者など個人表彰を受け、三団体が団体表彰を受けた。また、県交通安全協会連合会長表彰で安全運転管理者委員会優良職員一人が表彰され、受賞者たちは交通安全に対するさらなる取り組みを誓い合った。
 連名表彰の県全体内訳は、交通安全功労者が五十六人、優良運転者が百二人、優良安全運転管理者が十二人、優良学校が六校、優良事業所が十事業所、優良団体が十一団体となっている。
 宮古地区の受賞者は、交通安全功労者が三人、優良運転者が五人、交通安全運転管理者が一人、優良安全学校が一校、交通安全優良事業所が一社、交通安全優良団体が一団体となっている。
 式では、交通事故で亡くなった御霊に対する追悼の黙とうが行われたほか、沖縄県警の大平修本部長が「皆さんは職場や地域で交通安全に貢献し、立派な成果を上げた。これからも安全で安心な沖縄県にするために尽力してほしい」とあいさつした。
 宮古地区の受賞者は次の各氏。(敬称略)
 【交通安全功労者】▽下地勇徳(会社員)▽砂川博克(農業)▽與那覇吉嗣(漁業)
 【優良運転者】▽西原隆(会社員)▽狩俣忠光(運輸業)▽砂川栄作(会社員)▽新城芳明(同)▽狩俣一夫(同)
 【交通安全運転管理者】▽新城康浩(会社員)
 【優良安全学校】▽宮古島市立北中学校
 【交通安全優良事業所】▽宮古協栄バス
 【交通安全優良団体】▽地域交通安全活動推進委員連絡協議会(代表者・新城浩吉)                                                                 (垣花尚)

 写真説明・宮古からも9個人、3団体が表彰された06年度警察本部長・安全協会連合会長連盟表彰式=18日、パシフィックホテル沖縄
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