200平成18  8 火曜日

市内主要ホテル/宿泊予約率80%超え
観光客40万人突破に期待
昨年に続き高水準で推移

 本格的な観光シーズンを迎えた八月、市内の主要ホテルの予約率がほぼ八〇%を超え、宿泊予約率が好調な動きを見せている。夏場の観光客のほとんどが個人パック型のツアーなどを利用する家族連れやカップル、女性グループなど。昨年に引き続き、高い水準を保つ宿泊予約率に宮古島の人気の高さがうかがえる。年間の入域観光者数四十万人突破にも期待が寄せられている。
 
 平良の大型ホテルでは、今月一日から全百三十七室が満室状態。二十三日以降は若干数の空きが見られるが、予約率は八〇%を超える。担当者によると「昨年と同様に今年も予約率が高い。夏休み限定のツアーなどを利用して訪れる人が多いようだ」と話す。家族連れ、女性グループ、カップルの利用が多く、東京などの関東、関西からの観光客がほとんどを占める。下地にあるリゾートホテルでは、一−六日で83.・2%の予約率だ。十二日以降から二百四十八室ほぼ満室の状況となり、東京や大阪からの利用者が増え、レンタカーパックなどのオプションを利用して滞在する人が多い。
 また、上野の観光型ホテルは、今月中、百九十五室満室の状況が続いていると話す。予約率七〇−八〇%の状況に対し、予約担当者は「昨年と比べて低い状況だと言えるが、予約は変化するので今のところは何とも言えない」と述べた。
 家族三人で観光に訪れていた植松由美さん(40)=神戸=は二度目の来島。個人型のツアーを利用して来たという。「海も砂浜もとてもきれいで沖縄らしさの残る宮古島がとても気に入っている。直行便などが利用できればもっと来やすくなるのでは」と目を細めた。
 昨年を上回る入域観光者数に期待が掛かる一方、今月十一−二十日までの夏期繁忙期の航空予約状況によると、宮古関連路線は減少傾向にあり、予約数は例年並みという。
 空の便では羽田−宮古で予約率は前年同月比でマイナス〇・七%と横ばい。那覇−宮古では予約率は前年同月に比べてマイナス六・四%と減少している。一方で、宮古−石垣では、前年同月に比べて三四・五%の大幅増となっている。宮古発着に関連する路線では減少傾向が見られるが、台風の接近などを考慮すれば、空の便での見通しは今のところ暗い。  (具志堅千恵子)

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伊良部大橋/宮古島側に仮桟橋設置
橋梁部建設向け準備着々

 二〇一二年度完成予定の伊良部大橋建設で、県は七日までに、宮古島側に仮桟橋を設置した。仮桟橋は橋梁を建設する際に重機の作業台として利用される。現在は伊良部島に向けて数十b設置されており、橋梁部建設に向け準備が着々と進められている。
 橋梁建設は代船に重機を乗せるなどして工事を行うが、水深がないと代船が入り込めない。このため、浅い部分には仮桟橋を設置し、この桟橋を作業台にして橋梁建設を進めていく。伊良部大橋建設における仮桟橋は長山水路近くまで設置する予定だ。
 伊良部大橋は一九七四年十月に当時の伊良部村長が国・県に事業化を要請したのが発端。九二年度から県が単独で基礎調査を開始し九七年度から国庫調査が行われた。環境調査は二〇〇一年度から始まり、〇三年度までに終了。〇四年度から実施設計に入っている。
 伊良部大橋は宮古島と伊良部島を結ぶ事業延長六千五百b(本橋部三千五百四十b、海中道路部六百b、取付橋梁百七十b、取付道路二千百九十b)の離島大橋。総事業費は三百二十億円。〇六年三月十八日に着工した。

 写真説明・橋梁部建設に向け設置された仮桟橋=7日、平良字久松

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佐良浜男子、九州3位/全国への出場権獲得
制覇の夢、次大会へ/中学バレー

 第三十九回九州中学校バレーボール競技大会は最終日の七日、大分県で行われ、県代表の佐良浜男子は準々決勝で片淵(長崎県二位)をセットカウント2−0で破り、準決勝に進出、五位以内を確定させ、今月二十二日から徳島県で開催される全国大会の出場権を獲得した。準決勝では有明(熊本県一位)に敗れ九州制覇は果たせず三位となった。上地将貴主将は「力を出し切れないまま終わってしまった」と、優勝できなかった悔しさをにじませ、「全国大会では自分たちのバレーをしたい」と、早くも次の目標を見据えた。

 佐良浜は準々決勝で、予選グループ戦で対戦した片淵と再び対戦。粘る片淵を振り切り、第一セット25−22、第二セット25−21でストレート勝ちした。
 準決勝は熊本県一位の有明との顔合わせ。持ち味である多彩な攻撃でペースをつかみたい佐良浜だったが、サーブカットがセッターに入らず苦戦。攻撃のリズムが単調になり、有明ペースで試合を進められた。結局、第一セット21−25、第二セット20−25のストレートで敗れ、決勝進出はならなかった。
 仲間智監督は「相手にペースを持って行かれ、勝てる試合を落としてしまった。守備の乱れで攻撃がワンパターンだった。敗戦で反省点が多く見えた」と、三位の結果に満足いかなかった様子。
 得意のコンビバレーを出し切れず、上地主将は「サーブカットが県大会の時より悪かった。ブロックも相手エースをうまく止められなかった。全国大会までにきちんと修正して、九州代表に恥じないバレーをしたい」と話していた。
 大会は日宇(長崎県一位)が優勝。佐良浜を含めた五位までのチームが九州代表として全国大会へ出場する。

 資料写真・九州大会で3位となり、全国大会出場を決めた佐良浜中男子バレーボール部の選手ら
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シネマパニック宮古島開館1年/ 延べ2万人が映画鑑賞
下地支配人 「ファンの期待に応える」

 宮古で唯一の映画館「シネマパニック宮古島」(下地昌伸支配人)のオープンから今月六日で一年を迎えた。「旬の作品の上映を」をモットーに三十本を上映、延べ二万人が足を運んだ。下地支配人は「バラエティーに富んだ上映はもちろん、きめ細かなサービスの充実を目指したい」と今後の抱負を話した。
 同館は、宮古国映館の閉館から三年半ぶりに同所でオープン。最新メジャー作品の上映でファンを楽しませている。年間の最大ヒット作品は「ダ・ヴィンチ・コード」で二千人が観賞。作品の内容や主役俳優によって幅広い年代層の客が訪れており、台風や雨天時には観光客の来場も多いという。開館当初、一年間で五百人を目標としていた会員(年会費三千円)数は七百七十人に上った。
 下地支配人は「入場者数二万人は出来過ぎなくらい。映画館復活の喜びと新作へのワクワク感が表れているのではないか。これからも宮古の皆さんの期待に応えたい」とし、「将来的にはスクリーン数を増やして客が作品を選べる環境を整えるとともに、メジャー作品だけでなく単館系作品も重視して特徴ある映画館を目指す」と展望を話した。
 同館会員は、年会費三千円で、入場料大人千六百円が千円に割り引かれる。期限は一年。更新の際には招待券を贈呈している。

 写真説明・オープンから1年を迎えたシネマパニック宮古島=宮古島市平良字西里
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492柱に哀悼の意ささげる/宮古南静園で慰霊祭

 国立療養所宮古南静園(比嘉賀雄園長)の慰霊祭が旧盆中日の七日、同園納骨堂前でしめやかに執り行われた。入所者や職員ら関係者多数が参列。過去一年間に死去した十一人を含む四百九十二柱に哀悼の意をささげるととともに、強制隔離政策の中で堕胎を強いられた水子の霊の御霊を慰めた。
 慰霊祭では、比嘉園長と同園入園者自治会の宮里光雄会長がそれぞれ祭文を朗読。比嘉園長は▽医療の改善充実▽不自由者棟の看護強化▽療養所の将来構想−の課題に全力で取り組むことを誓い、社会一般の偏見・差別の是正に向け、園内外の日常的交流を継続することを報告した。
 また、宮里会長は、同園が今年で創立七十五周年を迎えたことを報告し、鎮魂の願いを述べた上で、全国の国立療養所で存在していた「胎児標本」が南静園にもあったとして「ご遺族の気持ち、心情を尊重して意にかなった形での御霊の在り方を検討していく」と語った。
 同園では現在百五人が入所、平均年齢七十九・六歳と高齢化が進行しており、在園者と一般市民が共生する施設の転換が急がれている。地域に開かれた施設としての位置付けを目指す中、同園を訪れる人も年々増えており、昨年度は前年度比千百四十五人増の延べ二千九百七十五人がさまざまな形で来園している。

 写真説明・多数の関係者が参列し御霊を慰めた=7日、宮古南静園

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サルスベリ満開/きょう「立秋」

 きょう八日は二十四節気の一つ「立秋」。一年で初めて秋の気配が表れてくるころとされ、暦の上ではきょうから秋に入るが、実際には日差しが強く年間でも最も暑い時期。熱中症や日焼けに注意が必要だ。
 暑さを気遣うあいさつは、きょうを境に「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に変わる。自然界では、サルスベリの花が満開。民家の庭や歩道で鮮やかな花が咲き誇り、人々の目を楽しませている。
 宮古島は依然台風の接近、襲来の季節。向こう一週間は、台風9号の影響で曇りや雨の天気となりそうだ。

 写真説明・道路の植栽升で鮮やかに咲くサルスベリの花=7日、宮古島市平良

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