200平成18  8 日曜日

「たらまピンダ」初出荷/多良間村 山羊生産組合
ブランド化確立に弾み/まずは那覇へ、県外も視野

 多良間村山羊生産組合(諸見里朝仁会長、会員二十二人)は五日午前、宮古食肉センターに解体処理を委託した多良間産ヤギ二頭を、那覇市のホテルと居酒屋に向け初出荷した。出荷ケースには、地元で呼ばれている「ピンダ(ヤギ)」の名称を使ったブランド名「たらまピンダ」と表示。航空便は、宮古郡民が特産品のブランド化の確立を願う「たらまピンダ」を乗せて離陸した。今後の計画では、乳用ヤギ飼育増産と併せ県外出荷で市場拡大を図る。
 初出荷されたヤギは、多良間村で愛情を込めて育てた雌のヤギ二頭。体重は一頭が五十三`、もう一頭が四十八`。生産組合が、体形や肉質などに太鼓判を押した優良ヤギだ。
 この日の初出荷式には、同センターの関係者らが参加し、安全輸送やヒット特産品となるよう願った。
 今回の出荷は、国が島の活性化を目的に進めている一島一物語の一環。村から「たらまピンダ島興し事業」の委託を受けた、県土地改良事業団体連合会が実施し、山羊生産組合を支援した。連合会は、旧多良間空港跡地利用計画でヤギ牧場整備計画にかかわっている。
 連合会の来間玄次事業部長は「今後は、乳用ヤギを導入し増産態勢を図りたい。実りある事業に発展させたい」と説明。その上で「那覇のホテルと居酒屋のチェーン店では、これからヤギのスペシャルレシピを作る。楽しみだ」と期待を込めた。 (伊良波彌)

 写真説明
・早期のブランド化を願った初出荷式=5日、宮古食肉センター

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営み終え、雌雄お別れ/ルリマダラシオマネキ
池間島

 シオマネキの仲間では、甲羅が最も美しいルリマダラシオマネキ(スナガニ科)が、宮古島市池間漁港の一角に生息。干潮時に干上がった小石混じりの岩礁の自然を彩っている。雌雄の生殖シーズンはほぼ終了。砂穴から先に現れた雄は雌を残し新たな生活へ移動した。
 ルリマダラシオマネキは、沖縄、宮古、八重山の各諸島に分布。甲幅約三・五a。甲羅はるり色だが、個体変異が多い。雄は片側に大きなはさみ脚を持つ。県内全体に個体数は少なく、詳しい生態は分かっていない。県版レッドデータブックでは、希少種で掲載。
 池間島では、ルリマダラシオマネキの生息地は一カ所のみ。十余年前に、生息地が初めて確認された。

 写真説明・巣穴から現れたルリマダラシオマネキの雄と雌。大きなはさみと美しい甲羅が特徴=5日、平良の池間島(撮影・伊良波彌)

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知念6段がチャンピオン賞/本社主催・サマー囲碁まつり
B組 洲鎌5段、C組 松堂2段
大勢の愛好者でにぎわう

 2006サマー囲碁まつり(主催・宮古毎日新聞社、共催・日本棋院平良支部、主管・こすみ囲碁教室)が五日、同囲碁教室で開かれチャンピオン賞(A組・6段以上)には知念一将6段が輝いた。B組(3−5段)とC組(2段以下)の勝率一位は、それぞれ洲鎌玄徳5段、松堂成好2段が勝ち取った。

チャンピオン賞・知念一将6段

B組勝率1位・洲鎌玄徳5段

C組勝率1位・松堂成好2段

 試合に先立って開会式が行われ、宮古毎日新聞社の松原清吉編集局顧問が「囲碁で一日を楽しく過ごしてください」と、あいさつした。
 サマー囲碁まつりは、午前十時から午後六時までの間に誰とでも自由に囲碁が打てるユニークな大会。A組に九人、B組に二十七人、C組に十三人の合計四十九人が参加した。
 参加者らは碁盤を前に、会話も弾むなど和気あいあいの雰囲気。勝ち星を重ね優勝に絡んだ人たちは、真剣なまなざしで碁盤に向かっていた。今回は、中学生五人も参加し伸び伸びした着手で、大人たちの注目を集めていた。
 結果は次の通り。
 【A組】▽チャンピオン賞=知念一将6段(三勝)▽二位=下地恒輝6段(二勝一敗)▽三位=砂川正博6段(二勝一敗)
 【B組】▽勝率一位=洲鎌玄徳5段(四勝)▽同二位=平良賀栄5段(三勝一敗)▽同三位=垣花貞夫5段(同)▽最多勝星賞=奥平寿男5段(六勝)▽最多対局賞=鈴木耕一5段(十局)
 【C組】▽勝率一位=松堂成好2段(四勝)=3段に昇段▽同二位=浜元敏夫初段(三勝一敗)▽同三位=与那覇寛政4級(同)▽最多勝星賞=真栄城佑次3級(四勝)▽最多対局賞=前里成人初段(八局)

 写真説明・大勢の囲碁愛好者でにぎわったサマー囲碁まつり=5日、こすみ囲碁教室
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出かけてみませんか?終わり地下ダム資料館
地下には不思議がいっぱい/建設技術や構造が一目に

 「スプリンクラーの水はどこから来るの?」−。そんなときは宮古島市地下ダム資料館へ行ってみよう。世界で初めての大型地下ダム建設の技術や構造を分かりやすく紹介しているよ。
 宮古には目に見えない大きなダムが地下にあって、たまった水を農業に使っているの知ってた? 宮古の地下には不思議がいっぱい。どうやって造ったか勉強してみよう。
 施設内にはペダルをこいで水くみを体験する「人力ポンプ」や、風呂や洗濯の際に使用する水の量をペットボトルの本数で表示する「水の使用量」などさまざまな展示物もある。
 また、宮古の地層に触れるコーナーや石灰岩を拡大鏡で観察するコーナーもお薦め。
 地下に水をためる壁(止水壁)を造るためのドリルも展示されているから、どれぐらい大きいか実際に見ると面白いよ。同館のそばには止水壁を見れる施設もある。
 水不足や昔の農業を体験したおじぃ、おばぁと行くと昔のことがもっと詳しく分かる。地下ダムが完成して宮古の生活や農業がどう変わったのか一緒に勉強しに行こう。
 入場料は一般が三百円、高校・大学生が二百円、小・中学生が百円。団体料金あり。開館時間は夏季(五−十月)が午前九時三十分から午後六時十五分。年中無休。問い合わせは同館(電話77・7547)まで。

 写真説明 上・地下に水をためる壁を造るためのドリル
 写真説明 下・地下ダムの建設方法を模型で紹介

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宮古の特産品が人気/世田谷ふるさと区民まつり
市長、ミス宮古らがPR

 【東京】第二十九回世田谷ふるさと区民まつり(主催・同実行委員会)が五日、同区の馬事公苑で行われ、この日から始まった物産・展示販売では各生産農家や漁協などから出品されたマンゴー、海ブドウ、モズク、ドラゴンフルーツなど宮古の特産品が販売された。毎年大人気のマンゴーはキロ当たり三千円という高値にもかかわらず完売。宮古島市のブースでは伊志嶺亮市長やミスサンゴ、ミスティダの二人も大きな声で商品をアピール。他にも泡盛やマンゴージュース、アロエジャムと宮古島限定品にも人気が集まり、会場に詰め掛けた大勢の人たちは南国のおいしい幸を堪能するとともに気に入った商品を買い求めていた。
 例年通りこの日の大人気商品はやはりマンゴー。今年は天気の影響で収穫が早まったためキロ当たり三千円のキーツマンゴーを販売。割高感があるにもかかわらず、飛ぶように売れた。また三七度近い真夏日のせいかマンゴー味や黒糖味のアイスボンボン四百六十個も一時間足らずで売り切れた。マンゴーを十五個購入した区内の女性は「毎年、朝早くに来て必ず購入しています。親せきや近所の分もまとめて頼まれている。今年は割高だったけれどデパートで購入するより安くて新鮮」と話した。ドラゴンフルーツの最後の四個を手に入れたOLら三人は「宮古島のブースはうわさに聞いていたので楽しみにしていた。早めに来ておいて良かった。今すぐにでも家に帰って食べたい」と笑った。
 コーラルベジタブルの上地和彦さんは「宮古より暑いです。でも販売中はお客様の熱気に暑さも忘れていました。こんなに喜んでいただけるのなら来年は二倍三倍と大きなブースで販売できたら」と希望を語った。
 そのほか会場には、世田谷区と交流のある全国各地の販売ブースが設けられて新鮮な海、山の幸のほか、加工品、地酒など多種多様な商品が展示即売されて祭りを盛り上げた。世田谷区の広報カメラマンは「三十五あるブースの中でも人気上位。写真も撮り切れないほど混雑していますね」と苦笑した。祭りはきょう六日が最終日で引き続き物産展示販売が行われる。 (菊地優子)

 写真説明 上・ミス宮古が愛嬌を振りまきながら各商品をPR=5日、東京都世田谷区の馬事公苑
 写真説明 中・「おいしいよ、どうぞ」。伊志嶺市長も笑顔で区民と交流
 写真説明 下
・ミス宮古が愛嬌を振りまきながら各商品をPR
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スーパーにぎわう/空港は帰省ラッシュ
きょう旧盆入り

 きょう六日は旧暦の七月十三日に当たり旧盆入りする。初日は先祖の霊を迎える「迎え日(ンカイ)」。各地では「ヤームトゥ」で家族や親せきが集まり、そろって先祖を迎える。旧盆入り前日の五日、故郷で旧盆を迎えようと県内外からの帰省ラッシュが始まった。市内の大型スーパーではお供え用の果物などを買い求める客でにぎわっていた。
 宮古空港は帰省客と出迎えにきた家族らで混雑した。到着ロビーでは再会に笑顔の輪が広がっていた。
 市内に住む来間貞子さんはこの日、長男、二男、長女の三家族計十四人の里帰りを出迎えた。久々に顔を合わせる孫の手を取り合って喜び「家族がみんな集まることはめったにない。この日を楽しみにしていた」と目を細めていた。
 アメリカから一年ぶりの帰島となる貞子さんの二男、清人さんは「宮古に帰るとほっとする。誰か知り合いに会えるとうれしい。十日間の滞在を楽しみたい」と話した。
 帰省ラッシュのピークは下りがきょう六日、上りは九日となっている。
 一方、市内の大型スーパーは大勢の主婦らが、お供え用のバナナやパイナップルを買い求め、ごった返していた。
 旧盆期間中はごちそうや酒、紙銭などを供えて先祖の霊をもてなし、八日の「送り日」にはあの世へ送り出す。

 写真説明 上・お供え用の果物などを買い求める客でにぎわった=5日、平良の大型スーパー
 写真説明 下・帰郷した孫らを出迎える姿が見られた=5日、宮古空港

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