2006年(平成18年)
8月3日 木曜日
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07年度国庫要請/新規事業は16件
伊架橋整備も継続で要求
宮古関連・七又吉野地区のかんがい排水事業など
【那覇支局】県は二日、庁議と県振興推進委員会を開催し、新規事業十六項目を含む二〇〇七年度の国庫支出金要請事項と復帰特別措置法に関する国への要望事項を決定した。国庫支出金要請の新規事業で宮古地区は、海岸防災林造成事業(防潮護岸工事等)で「下地与那覇」と「下地来間」地区が盛り込まれたほか、県営かんがい排水事業では「七又吉野地区」。広域漁場整備事業では宮古島漁場における中層浮魚礁の設置が要求項目となった。また、継続事業では本年度から本格着工となっている伊良部架橋(平良・下地島空港線)の橋脚、上部工整備が盛り込まれたほか、宮古病院など県立病院の医師不足に対する措置も要求している。
〇七年度の国庫支出金要請について上原昭総務部長は「新規事業は少ないが継続事業では、本格着工となっている伊良部架橋などの整備に必要な措置なども要求している」と説明した。
継続事業の伊良部架橋については、橋脚、上部工事で延長六千五百b(本橋部三千五百四十b)、幅員八・五bの整備となっている。
継続の高等学校危険建物改築事業については、宮古高校の校舎整備も要求項目に盛り込まれた。
保健医療の確保に伴う離島・へき地における勤務医の派遣等の項目では現在、脳外科医が不在の宮古病院など県立病院における医師確保についても幅を広げて要求してくこととなった。
そのほか、離島等の振興では「沖縄体験滞在交流促進事業」(継続)について、地域観光資源を活用した滞在型・参加型観光の促進による地域活性化に必要な措置についてハード、ソフトの両面から国に要求するとしている。
県全体では、伊良部架橋など継続の大型ハード事業がある中で新規事業に華やかさはないが、〇七年度から沖縄振興計画の後半がスタートすることから県は特に「観光」「情報通信」「健康バイオ産業」の振興を中心に国への要求項目をまとめた。
稲嶺恵一知事は、三、四日に内閣府を訪れて予算措置要求を行う予定となっている。(垣花尚)
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迷鳥コグンカンドリ飛来/平良
翼開くと一畳の大きさ
迷鳥コグンカンドリ(グンカンドリ科)がこのほど、宮古島市平良のトゥリバー地区で確認された。大空を悠々と飛行した後、地上の電線でゆっくり翼を休めた。翼を開くと畳の一畳ほどの大きさ。
コグンカンドリは、太平洋の熱帯・亜熱帯海域などに分布。成鳥の全長は一・七五b−一・九五b。今回飛来した個体は幼鳥と思われる。幼鳥は頭と腹が白く、胸は黒い。台風5号の吹き返し風に乗って迷い込んだらしい。
コグンカンドリは、北方の大空から現れた。ほとんど羽ばたかず、まるで空中浮遊を楽しんでいる様子。急に高度を下げ、電線にふわりと止まった。
写真説明・翼を休めるコグンカンドリ=平良のトゥリバー地区(撮影・伊良波彌)
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試食・販売が大盛況/ハーブの日
ハーブの日(八月二日)の二日、ハーブ試食・試飲・販売(主催・宮古島市離島資源活用・産業育成事業ハーブ協議会)が、初めてJA農産物直売所あたらす市場の前で開かれた。宮古島で育て収穫した新鮮なハーブで作った、自慢の料理やティーなどがずらりと並ぶ。甘い香りが食欲をかき立てる中、大勢の人が食べて、飲んで、買い求めて大盛況だった。
市が協議会に産業育成事業の一環で支援し開かれたもの。ハーブ情報の交換による商品価値の再発見や栽培・加工・消費拡大などが目的。団体・個人二十三業者が、ハーブ料理・加工品・デザート・ティーの計四十一品を出品した。
展示・飲食コーナーでは、多彩なレシピがずらりと並ぶ。料理がハーブライス・サラダやバジルスパゲティー、レバーとパルダマのいため物など十九品。加工品がローゼル甘煮、バジルペーストなど十一品。デザートがローズマリーちんすこうなど五品。ティーがアロエ茶、レモングラスティーなど六品。
この日の午前十一時の開会と同時に、大勢の家族連れが訪れた。全員が、ミネラルがたっぷり含まれたハーブ料理に舌鼓を打ち「おいしい」を連発した。
今年六月大阪府から宮古島に移住した林節子さん(60は「ハーブを使った料理法が分かった。全ての料理もおいしかった」と語った。
宮古島市経済部の宮国泰男部長は「宮古産のハーブは、潮風を受けて育つからミネラルがいっぱい。行政として、ハーブが宮古島のブランド化に成長するまで支援したい」と話した。
写真説明・大盛況のハーブの試食会=2日、平良のあたらす市場前
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出かけてみませんか?@/宮古少年自然の家
天文観測や山林観察/体感プログラムいっぱい
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観光安全週間8.1〜8.7(上)
家族連れに人気/シーカヤック
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ミス宮古が1日監視員/食品衛生月間スタート
八月の食品衛生月間にちなみ、宮古福祉保健所生活環境班は二日、同月間におけるセレモニーをサンエーショッピングタウン宮古食品館で開催した。ミスブーゲンビリアの兼浜洋美さんを一日食品衛生監視員に任命し、関係者らとともに同スーパーの視察や食中毒予防のチラシ配布などを行い、食品衛生の啓発を行った。
同月間は「夏本番!食中毒にご用心」をスローガンに、食中毒が発生しやすい八月に全国一斉で実施されている。
セレモニーでは同保健所の上原真理子所長が「食中毒の原因となる細菌は『つけない』『増やさない』『殺菌』が原則。食品関係営業者などの衛生管理とともに、家庭での食中毒予防対策を徹底することも大切」と呼び掛けた。
一日食品衛生監視員として、ミスブーゲンビリアの兼浜さんが上原所長らと同スーパー内の衛生管理状況を視察。「明るく換気良く、清潔だった。冷蔵庫なども衛生的で適切な保存がされていた」と講評した。また買い物客らに、正しい手の洗い方を説明したチラシや食中毒予防を促すうちわの配布も行い、食品衛生の重要性を呼び掛けていた。
土壌流出防止と景観形成
国や県、市町村が地域の共同・営農活動に対し支援することを目的に、来年度から本格的に導入される「農地・水・環境保全向上対策(仮称)」を前に、今年度から宮古地区で農地・水・農村環境保全向上活動支援実験事業を展開している関係者らが活動状況を発表する「農地・水・環境保全向上対策モデル地区事例報告会」(主催・県宮古支庁、共催・宮古島市、多良間村ほか)が二日午後、宮古支庁講堂で開かれた。宮古島の二地区から、ほ場からの土壌流出防止や草刈りなどの活動で環境保全向上に取り組み、地域の活性化に弾みがついてきていることが報告された。
写真説明・ミスブーゲンビリアの兼浜さんが1日食品衛生監視員を務めた=2日、サンエーショッピングタウン宮古食品館
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