200平成18  8 水曜日

路線価12年連続の下落/平良税務署管内06年分
最高は西里大通り(1平方b8万4000円)
変動率マイナス5.6%前年比縮小

 【那覇支局】沖縄国税事務所は一日、二〇〇六年分の路線価等を発表した。平良税務署管内の最高路線価は「宮古島市平良字西里の西里大通り」で、一平方b当たり八万四千円となり、前年に比べ五千円(五・六%)下落し、十二年連続の下落となっている。しかし、変動率が前年のマイナス一一・〇%に比べ下落幅は縮小している。県全体の標準宅地評価基準額の平均額は、一平方b当たり六万三千円(前年六万五千円)となっており、十四年連続の下落となるも、変動率はマイナス三・一%で前年のマイナス七・一%よりも下落幅は縮小している。

 同事務所によると、評価基準額の平均額は十四年連続で下落するも、変動率では下落幅が縮小。同所管内の最高路線価は、那覇税務署管内の「那覇市久茂地三丁目国際通り」で、一平方b当たり五十二万円(前年五十三万円)、変動率は一・九%下落するも下落幅は三・五ポイント縮小している。
 一方で、最高路線価が上昇したのは北那覇税務署管内の「那覇市おもろまち四丁目那覇中環状線」の二万九千円で、前年に比べ一万円、変動率で三・六%の上昇となっている。また、横ばいとなったのは石垣税務署管内の「石垣市字大川市役所通り」で前年と同額の十一万五千円。平良税務署を含むそのほかの税務署においても、前年に引き続き下落はしているものの、下落幅は縮小している。
 平良税務署管内の最高路線価となった「宮古島市平良字西里の西里大通り」は、変動率が前年一一・〇%(一万一千円)下落したのに対して、本年は五・六%(五千円)の下落となり、下落幅は五・四ポイント縮小した。
 そのほか、沖縄都市モノレール各駅前の路線価は、全十五駅の平均変動率がマイナス一・六%で、前年のマイナス二・九%よりも一・三ポイント下落幅は縮小した。路線価が上昇したのは「奥武山公園駅」(四・〇%)の一駅で、そのほかは「横ばい」または「下落」となっている。  (垣花尚)

◆ことば◆
 路線価 主要道路に面した一平方b当たりの土地の一月一日時点の評価額。土地の相続や贈与を受けた人の税額を算出する基準となる。公示地価や売買実例価格、不動産鑑定士の評価などを参考に、公示地価の八割程度を目安として国税庁が算出する。まず、基準となる標準地点の路線価を定め、次にその周辺の路線価を決める。

 写真説明・平良税務署管内で最高路線価となった西里大通り=1日

top.gif (811 バイト)

下地小、5年ぶり3度目V/県ミニバスケ夏季大会
エースの砂川が攻守に活躍

 【那覇支局】第二十九回県ミニバスケットボール夏季大会(主催・琉球新報社など)は一日、八重瀬町の東風平体育館で男女の準決勝、決勝が行われた。男子決勝は下地小と光洋小(糸満市)の対戦となり、下地が42−39の三点差で、見事五年ぶり三度目の県制覇を成し遂げた。砂川靖夫監督は「身長が低いチームなので粘り強い守りでリズムをつくることを心掛けた。決勝は第四クオーターで追い詰められたが選手に『落ち着け』と励ました。これから今月の全関西大会と来年の九州大会があるが両大会とも優勝目指して頑張りたい」と意気込みを示した。今大会優勝の下地は来年一月に長崎県で開催される九州大会に県代表として出場する。また女子では、砂川小が三位決定戦で馬天小(南城市)を下し三位となった。
 準決勝で下地は、宮城と対戦。第一クオーターを12−12で終えた続く第二クオーターで、エースの砂川宜仁がベンチに下がったことから16−24となり、八点を追う展開で後半へ突入した。
 第三クオーターからはエース砂川を中心に攻撃のリズムを取り戻した下地は一気に追い付き、最終の第四クオーターでは宮城に十点差を付けて結局、46−36で決勝へと勝ち上がった。
 五年ぶりの優勝を懸けた決勝の光洋戦は、第一クオーターで七点差、第二クオーターを終えて八点差を付けて後半戦へ突入した。
 第三クオーターもミドルシュートやパスカットなど試合の主導権を握った下地が優位にゲームを進めたが最終の第4クオーターで光洋が猛反撃。一時は二点差までに詰め寄られたが攻守の要のエース砂川を中心に下地は持ち前の粘りの守りを発揮して結局、42−39の三点差で光洋を退けて優勝した。
 砂川剣人主将は「後半は慌ててしまい追い付かれそうになったが自分たちのプレーをすれば勝てると信じていた。これからカットとミドルシュートに磨きを掛けて全関西大会、九州大会で優勝したい」と述べた。
 攻守に活躍したエースの砂川宜仁は「前日の試合で左足をくじいてしまい満足なプレーはできなかった。万全であればもっと余裕のある試合ができたと思う。九州大会は万全な体調で優勝したい」と意気込んだ。
 また、砂川監督は「今回はけがをした砂川にエースとしての自覚を持つよう言い続けた。どんなにきつくてもエースが頑張らないといけないと本人にも言い続け、出場させたことが優勝につながった。九州大会で県代表として出場することは優勝が絶対条件なのでぜひ優勝したい」と述べた。
 また、今大会のベストプレーヤー賞に下地から砂川剣人と砂川宜仁、湧川北斗の三人が選ばれた。 (垣花尚)

 写真説明・熱戦が繰り広げられた決勝戦=1日、八重瀬町東風平体育館
 

女子 砂川小が3位/県ミニバスケ
ベストプレーヤー賞に2人選出

 【那覇支局】下地小男子が優勝を果たした第二十九回県ミニバスケットボール夏季大会の女子は、準決勝で東風平小に敗れた砂川小が三位決定戦で馬天小と対戦し、51−35で勝利し、三位となった。
 三位決定戦で砂川は、序盤から攻撃、守備とも安定し、前半を24−19で折り返した。後半以降も試合の主導権を握った砂川は第三クオーターを終了した段階で37−24と十三点リードした。
 最終の第四クオーターでも力の差を見せつけて結局、51−35で馬天を退けて三位に輝いた。
 また、同大会のベストプレーヤー賞に砂川から久貝美陽と徳久順子の二人が選ばれた。 (垣花尚)

 写真説明・砂川小は安定した力を発揮し、馬天小との3位決定戦に勝利した=1日、八重瀬町東風平体育館
top.gif (811 バイト)

特産振る舞い宮古をPR/宮古空港
「おいしいよ マンゴージュース」/観光週間スタート
花壇に花も植える

 観光の日(一日)と観光週間(一−七日)にちなみ宮古観光協会(藤村明憲会長)などは一日、宮古空港で二〇〇六年度観光の日・観光週間行事サンクスキャンペーンを実施した。訪れた観光客らにミス宮古島の前里由香利さんらがマンゴージュースなどを振る舞い、宮古の特産品をPRするとともに来島を歓迎した。空港内の花壇に花の植樹を行う美化活動も行われた。

 同キャンペーンは観光道徳の高揚と観光資源の保護週間をアピールし、観光に対する意識の高揚を図ることなどが目的。
 宮古地区観光連絡協議会や宮古島市が協力しのぼりや横断幕で出迎えた。観光客を迎える前に藤村会長は「特産品などで来島に感謝し、温かい気持ちで迎えましょう」と関係者に呼び掛けた。
 会場には、ナンコウジュースや泡盛、パイナップル、ドラゴンフルーツなどの品々がずらりと並び、観光客らの目を引いていた。第三十三代と第三十二代のミス宮古島の五人が「おいしいジュースはいかがですか」と笑顔で手渡した。
 長崎県から家族で来島した福沢実咲ちゃん(九つ)、裕太くん(七つ)は「初めてマンゴージュースを飲んだ。甘くておいしかった。とっても濃い味だった」と喜んでいた。
 県宮古支庁総務・観光振興課がまとめた二〇〇六年上半期の宮古地区観光入域客数は二十一万九十人で過去最高を更新。前年同期比九・五%(一万八千二百七十六人)増で、初の四十万人突破に期待が集まっている。
 またこの日は「花いっぱい運動」の一環として美化活動が実施された。同協会の関係者が空港の花壇にニチニチソウの苗二百鉢を植樹。鮮やかな花々で降り立った観光客の目を楽しませていた。

 写真説明 上・ミス宮古島が観光客らにマンゴージュースなど特産品を振る舞った=1日、宮古空港
 写真説明 下・宮古観光協会の関係者らが苗を植えた=1日、宮古空港

top.gif (811 バイト)

支庁の組織機能「後退ない」/行政連絡会議で意見交換
支庁・宮古島市・多良間村

 県宮古支庁(兼城克夫支庁長)と宮古島市(伊志嶺亮市長)、多良間村(下地昌明村長)の二〇〇六年度行政連絡会議が一日、同支庁で行われ、兼城支庁長をはじめ同支庁の課長、出先機関の所長らと、両市村の首長、部課長らが意見を交換した。県行財政改革プランの中で〇八年度の廃止が明示された同支庁について宮古島市は存続と機能強化を要望。これに対し支庁側は「宮古支庁の組織機能が後退するものではない。改編後の情報の集約や調整機能は県民センターが担い、また農林関係の組織はすでに総合的・有機的に再編され、むしろ強化されている」との認識を示した。
 宮古島市は「宮古島市は昨年十月に合併したばかりで、基盤確立とさまざまな課題解消には支庁との連携強化が不可欠。そのような中で廃止の方針が示されたのは誠に遺憾だ」と強調。「離島振興を促進し、宮古圏域の自立発展には支庁の存続と機能強化が必要」と求めたが、受け入れられなかった。
 宮古島市が要望した下地島空港周辺の県有地への企業誘致について、支庁総務・観光振興課は「これまでは旧伊良部町と連携を図りながら各種事業を実施しており、今後の事業導入も地元との連携が必要。下地島空港周辺公有地の有効利用は圏域活性化に寄与するもので、市と連携を図り中期的・広域的視点で取り組む」と説明した。
 多良間村はフクギ並木の植栽や自然井戸の復元整備、祭祀場の周辺整備などを盛り込んだ「田園空間博物館整備事業」の早期建設を求めた。支庁は「同事業の実施には県が田園整備構想を策定し、その構想の中の事業内容に盛り込む必要がある」としながらも、現在予算措置を国や県財政課と調整中で二〇〇七年度に予算措置されるだろう、との見通しを示した。
 また、支庁側は今年度の各課の主要事業について説明。このうち土木建築課は伊良部架橋橋梁整備事業(平良下地島空港線)の本年度の事業費に二十三億円が計上されていることなど、宮古福祉保健所はうつ病対策事業や廃棄物不法投棄対策ネットワーク会議の設置などを新規に行うことを示した。
 冒頭、兼城支庁長は「これからの宮古圏域振興に向けたビジョンへの意見を交わしたい」とあいさつ。伊志嶺市長、下地村長とも「支庁と連携で新しい島づくりに取り組みたい」と述べた。

 写真説明・宮古圏域振興に向けて意見交換した行政連絡会議=1日、宮古支庁
top.gif (811 バイト)

市社協を提訴へ/給与差額分を請求
伊良部支所介護職9人

 合併に伴って待遇が引き下げられた宮古島市社会福祉協議会伊良部支所の介護職員のうち九人が、今年四月以前との給与差額の支払いを求めて市社協を提訴することが一日までに分かった。今月中旬に那覇地方裁判所平良支部に訴えを起こす方針。職員らは改正された就業規則に反発し、四月の辞令交付を拒否し、その後、市社協が提案した調整手当についても「段階的に減額していく」と明記されたため「納得できない」と反発していた。
 市社協は昨年十月の合併に伴い、今年四月から新しい就業規則を運用。それに基づいて給与を支給。伊良部支所の職員らは合併以前、役場職員に準じた給与水準だったため、新就業規則に当てはめると大幅な引き下げとなった。
 職員の代理人中村昌樹弁護士は「労働者の権利に配慮がなく、一方的にやられている。合理的な理由は見いだせない」と話している。

top.gif (811 バイト)

18日までの退去通告/市営住宅 家賃長期滞納者に措置

 宮古島市が市営住宅家賃の長期滞納者五人に対し、今月十八日までの退去を求める通知書を送付したことが一日までに分かった。自主退去しない場合は強制執行を裁判所に申し立てる方針。市住宅課は「悪質滞納者は今後も厳しく対応していきたい。改善されなければ同様に厳しく対応していきたい」と話した。
 滞納者五人は、滞納家賃支払いと住宅からの退去を市側が求めた訴訟で、即時家賃の支払いと住宅からの退去を命じられていた。
 訴えられていたのは滞納が長期にわたり市が悪質だと判断した七人だったが、判決後に二人は自主退去しているという。
 また、市住宅課は七月二十七日付で三カ月以上家賃を滞納している九十七人に対しても催告書を送付し、八月十日までの支払いを求めている。九十七人の家賃滞納総額は約四千四百万円。
 同課によると、住宅明け渡しの訴訟は家賃滞納一年以上。対象になる前に納付の相談を呼び掛けている。
top.gif (811 バイト)