200平成18  8 火曜日

撤去勧告を無視/池間島自治会
大量の廃家電など行き場失う/市、不法投棄で告発視野に

 宮古島市福祉保健部環境保全課(饒平名功課長)が今年五月、池間島ユニムイ広場で大量に廃家電や古タイヤなどを長期にわたって放置している池間島自治会(玉寄憲作自治会長)に対し、七月三十一日までに早期撤去するよう勧告していた問題で三十一日、池間島自治会は、財源難から撤去・処理費用など約百万円を捻出できず勧告を無視した。勧告期限を過ぎたことから、同課は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に抵触する不法投棄と判断し、告発を視野に検討を始めた。自治会は、最近新自治会長を選出。きょう一日午後二時から、保全課、新自治会長、前自治会長が話し合いを持つことになっており、三者の対応が注目される。

 この問題は、二○○四年十月、自治会が親子ラジオを介し、家庭にあるくず鉄のスクラップを排出するよう住民に呼び掛けたのが発端だった。住民らは、くず鉄のほかに、冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの廃家電、廃自転車、建築廃材などを水浜広場などに持ち込んだ。
 呼び掛けは住民に勘違いされ、自治会は廃家電などの片付けで窮地に追い込まれた。くず鉄はスクラップ業者が引き取った。しかし、山積みされた廃家電などの持ち主が分からないため、持ち主に返すことができずそのまま放置された。
 その後、自治会は大量の廃家電などをユニムイ広場へ移動。市側は、再三改善命令書を自治会に提出。自治会は「撤去・処理費用の予算がない」ことを理由に撤去には消極的だった。
 今年四月十五日、自治会は改善命令を無視。重機を使って廃家電などを粉砕。近くの字有地に二dトラックに換算して二十−三十台分を不法投棄した。放置から不法投棄の行為とされた。保全課は不法投棄発覚後の五月十三日、玉寄自治会長に勧告文書を手渡した。七月三十一日が撤去期限だった。(伊良波彌)

 写真説明・廃家電や古タイヤなどが大量に不法投棄されたままの現場=31日、平良の池間島ユニムイ広場
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早期の解体工事を要請/平一小校舎改築
市議会野党議員団 学習環境を懸念

 宮古島市立平良第一小学校の校舎改築工事で、現校舎の解体工事が当初の予定より遅れる可能性があることが三十一日までに分かった。市は夏休み期間中となる八月中の解体を求めていたが、市の説明によると、実施設計をめぐり業者と折り合いが付かず、解体工事の工期にまで影響が出ているという。二学期がスタートすれば児童たちの学習環境に与える影響が懸念されるため、三十一日には市議会野党議員団(池間雅昭会長)が伊志嶺亮市長を訪ねて早期の解体工事を要請した。
 同校の校舎改築工事は二〇〇六年度からの二カ年事業。市の工程表によると、現校舎の解体工事は八月三十一日までとしているが、現状のままでは工期内に工事が終了する保証がない。解体工事の工期が延びると二学期がスタートするため、児童たちが解体工事の騒音の中で学習しなければならない学校環境になる可能性もある。
 早期の解体工事を求める野党議員団は三十一日午前、宮古島市役所平良庁舎に伊志嶺市長を訪ねた。池間会長は「なぜ工程表通りに進まないのか。子どもたちは引っ越しして準備をしているのに、どういうことか。行政の不手際があるのではないか」と詰め寄った。これに対し伊志嶺市長は「工程表通りに進めるよう、設計者には何度も申し入れているが動いてくれない。督促状も出している」などと述べた。
 上地博通氏が「八月中に解体できるのか」との問いに対しては教育委員会は「難しいかもしれない」と答え、解体工事が二学期に入っても終わらない可能性があることを説明した。
 池間会長は「何としても八月中に終わらせるよう取り組んでほしい。子どもたちの安全面に与える影響も懸念される」として早期の解体工事を市長に促した。これに伊志嶺市長は「何とか八月中に終えられるように努力したい」と話した。

 写真説明・平良第一小学校校舎改築工事で野党議員団が早期の解体工事を求めた=31日、宮古島市役所平良庁舎
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きょうから8月/観光週間がスタート
暑さはこれからが本番

 きょうから八月−。夏休みに入ってから十日余りが過ぎ、各マリンレジャースポットやイベント会場では子どもたちが元気いっぱいに遊んでいる姿が目に入る。八月もまだまだうだるような暑さが続く。宮古の夏はこれからが本番だ。
 きょう一日は「観光の日」。また七日までは、観光週間として全国一斉に観光意識の高揚を図る。
 宮古観光協会は「2006年度観光の日サンクスキャンペーン」と銘打って、宮古空港で観光客らにマンゴージュースや泡盛を提供する。年間の観光客数四十万人を目指し、観光週間を島内外にアピールしていく。
 旧盆は六日が迎え日で八日が送り日。毎年恒例の各スーパーでの旧盆商戦もそろそろだ。

 写真説明・強い日差しの下、元気いっぱいに海で遊ぶ子どもたち=31日、与那覇前浜ビーチ

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加工推進協/「お中元にどうぞ」
みゃーくの味フェア開催/宮古の特産品を即売
17起業参加、きょうまで平良庁舎で

 宮古島の特産品を贈答用としても広くアピールする「みゃーくの味フェア」(主催・みゃーくの味加工推進協議会)が三十一日、宮古島市役所平良庁舎一階ロビーで始まった。ひらら特産品加工所、平良漁協婦人部など同協議会に加盟する農漁村女性による十七起業が参加し、「新鮮・安全・安心・真心」をキャッチフレーズに、「お中元にどうぞ」とPRしている。きょう一日まで。

 同フェアは、特産品の贈答品としての活用を図ろうと、二〇〇二年度に始まり、中元シーズンと歳暮シーズンに開催。今回で八回目を迎えた。特産品を一堂に展示、紹介し、贈答品として活用してもらうことで、消費者ニーズの把握と宮古の特産品としての定着を図ることが目的。
 午前十時から行われたオープニングセレモニーで同協議会の津嘉山千代会長は「一品一品真心込めて作った商品を届けに来た。市民の皆さんのおいでを心待ちにしている」とあいさつ。
 宮古農政・農業改良普及センターの本村隆信所長が「よりすぐりの特産品が、消費者の皆さんに贈答品として定着することを期待している」、宮古島市の伊志嶺亮市長が「私自身も本土に送って大変喜ばれている。元気な皆さんのおかげで、宮古の農・水産業が元気になる。今後も良い製品を作ってほしい」と、それぞれ激励した。
 会場にはマンゴーやドラゴンフルーツ、ウコンなど多彩な材料から作られた菓子類、納豆を混ぜ込んだ油みそ、カツオやイカといった海産物の加工品など、百三十五品目がずらり。来庁者が試食したり、店員との会話を楽しみながら、商品を買い求めていた。贈答用の特産品セットが用意されているほか、箱を購入してオリジナルのセットを作ることもできる。全国発送も可能。
 用事で役所を訪れたという仲間ヤス子さん(69)=池間=はモズクと納豆みそ、アズキもちを購入。「いろいろな商品がたくさんあってとても上等」と笑顔を見せていた。
 参加起業者は次の通り。
 ▽ひらら特産品加工所▽平良漁協婦人部▽大原商店▽うるま加工所▽たらま花▽野崎農産加工所▽ぐすくべ寿加工グループ▽下地町女性起業グループ▽結工房▽楽園の果実▽上野村博愛農産グループ▽かんな食品▽隆一鰹節工場▽奥原鰹節店▽食品つむかぎ▽まめちゃん黒糖▽下地農漁村生活研究会

 写真説明 上・多種多様な加工品が所狭しと並び、来庁者に中元での活用をPR=31日、宮古島市役所平良庁舎
 写真説明 下・テープカットする(左から)伊志嶺市長、津嘉山会長、本村所長=31日、宮古島市役所平良庁舎
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宮古吹奏楽OB会が金賞/県吹奏楽コンクール
中・高生の活躍を刺激に

 第四十六回県吹奏楽コンクール(主催・県吹奏楽連盟など)が七月二十六−三十の五日間、那覇市民会館大ホールで行われ、宮古高校吹奏楽部のOBらで構成する「宮古吹奏楽OB会」が、一般Aパートの部で金賞を受賞した。三十一日、宮古在住のメンバーが帰島。長浜靖会長は「宮古の中学生、高校生が頑張っているので、OBも頑張らないとということで出場した。みんなで集まって演奏することが一番だったので、金賞と聞いたときは驚いた」と振り返った。
 同会は、宮古在住と沖縄本島など島外に住む、社会人、学生で構成され、職業や住んでいるところもまちまち。練習も宮古のメンバーは週に一度は集まれたが、全員がそろったのは演奏日当日の午前中だったという。それでも、宮古を頻繁に訪れるバイオリニスト・天野誠さんの指揮の下、個々の練習の成果を発揮し、金賞に輝いた。
 「私自身は高校の時以来三十年ぶりのステージだった。久しぶりで緊張した」と長浜会長。「十二月の小編成のコンクールには七、八年ほど前から、メンバーが出ているので、今度はそれに向けて頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。
 宮古高校吹奏楽部の長浜隆顧問は「言うは易し、行うは難しだが、金賞を取ることができた。前から出ようという話はあったが、それができて良かった」と話していた。
 宮古からは北中学校、平良中学校、宮古高校の吹奏楽部が出場し、いずれも銀賞だった。

 写真説明・県吹奏楽コンクールで金賞となった宮古吹奏楽OB会=31日、宮古空港
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伝統行事で交流深める/伊良部・仲地たなばた運動会

 「ぷからすーぷからす!かなすーかなす!うむっしーうむっしゃーしー!」をスローガンに、第二十二回伊良部・仲地たなばた運動会(主催・同実行委員会)が三十一日、伊良部運動公園で開かれた。大勢の住民らが多彩な競技種目に参加。さわやかな夏空の下、各選手らはチームの優勝目指して結束し、心地よい汗を流した。
 各チームの選手らはトラック競技や走り高跳び、砲丸投げリレー、婦人部障害物競走、俵担ぎリレー、親子三代リレーなどに出場。採点種目や非採点種目にこだわらず、伊良部、仲地の両集落の交流を深めながら楽しんだ。
 大会長も務めた仲地集落の上里正夫区長は「宮古島市が誕生して初めての大会。二つの集落の老若男女が一堂に会して親睦を深める伝統的な行事です。日ごろの練習の成果を十二分に発揮し、子々孫々の時代まで継承することを願う」とあいさつした。
 最後は、伊良部と仲地の二集落に分かれての綱引き大会。一喜一憂の対戦に大きな歓声が上がり、運動会は最高潮に達していた。

 写真説明大勢の住民らが参加し各種競技で親睦を深めた恒例の「たなばた運動会」=31日、伊良部運動公園
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