200平成18  724 月曜日

干潟に多彩なイベント/サニツ浜カーニバルにぎわう

 干潟の祭典「第十六回サニツ浜カーニバル」(主催・宮古島市など)が二十三日、下地与那覇湾(通称サニツ浜)で開催された。宮古馬の競馬や宮古角力、十人十一脚レースなど十一種目の競技が行われ、駆け付けた多くの市民らでにぎわいを見せた。参加者らは照り付ける強い日差しに負けないハッスルプレーを披露し、約七百fにわたる広大な干潟に歓声を響かせた。
 この日は午後零時十九分に三一・三度を記録。潮が満ち始めるまでの約六時間にわたり干潟を舞台に各種競技が催された。
 昔ながらに行われた宮古馬競馬には宮古馬のほかポニーも出場。一周四百bのコースを軽やかに疾走した。レースに慣れていないとあってか、コースを外れて観客席の方へ走り出すなど騎手の指示通りに走らない珍場面も見られた。競技の結果、勝連清さんの「次郎号」が優勝した。
 古くから伝わる宮古角力は土俵周辺に多くの地域住民たちが取り囲み勝負の行方を見守っていた。力自慢の参加者らが力と技をぶつけ合った。個人戦決勝では佐和田勝彦さんが豪快な投げを連発。力の差を見せ付けて優勝した。
 モトクロス競技は、ごう音を響かせながら迫力のジャンプと疾走感あふれるコーナリングで観客を魅了した。
 干潟ではビーチバレーやビーチサッカー、ドッジボールなども行われ、児童生徒たちが元気いっぱいなプレーを披露した。
 サニツ浜カーニバルは、与那覇地区の伝統行事の「サニツ行事」を復活させ継承していこうと一九九一年から開催されている。幅広い年齢層が参加して楽しめるよう、約七百fの干潟を利用し新旧織り交ぜた多彩なイベントを催している。昨年までは旧下地町が主催しており、宮古島市となって初めて。
(洲鎌恵仁)

 写真説明・ごう音を響かせ白熱したレース展開を見せたモトクロス競技=23日、下地地区のサニツ浜
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雄綱、雌綱が完成/宮古JC 「本番待ち遠しい」
宮古島夏まつり東西対抗大綱引き

 宮古青年会議所(宮古JC、砂川拓也理事長)は二十二日夜、市営球場広場で、二十八、二十九の両日に開催される「宮古島夏まつり」の東西対抗大綱引きで使う本綱編み作業を行った。各地区青年会のメンバーらが協力し、雄綱、雌綱それぞれ四十bを完成させ、本番に備えた。
 綱は、六月下旬から狩俣、砂川、下地、久松、上野などの各青年会が分担して編んだ小綱を一堂に集め、長さを合わせて重ねながら本綱に仕上げた。
 作業は、それぞれの小綱を束ねたひもの結び目を二人がかりで固定し、中心にハンマーを振り下ろして強度を加える重労働。参加した有志メンバーらは、イグサの香りが漂う中、協力して作業を進めた。
 参加した平良雄一さんは「台風などの影響で作業の進ちょくに不安があったが、予定通り完成させることができて良かった。当日は多くの人が綱引きに参加し、祭りを盛り上げてほしい」と話した。

 写真説明・協力して本綱編みの作業にあたる男性たち=22日、宮古島市営球場
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郷友一堂にGゴルフ大会/ホールインワンに笑顔
沖縄宮古郷友連合会

 【那覇支局】「沖縄宮古郷友連合会グラウンドゴルフ大会」(主催・同連合会など)が二十三日、浦添市の浦添中央ゲートボール場で開催され、参加した約二百人の郷友たちが心地よい汗を流しながらグラウンドゴルフを楽しみ、笑顔で交流した。
 開会式では、主催者を代表して同連合会長の兼島恵孝大会長が「きょうの大会には二百人以上の郷友が参加してくれた。今回は、琉球新報社の移動編集局『宮古島ウイーク』との共催となり、同社の協力を得て開催している。大会を通して会員が親睦を深めるとともに、和気あいあいと楽しみながら日ごろの運動不足も解消してほしい」とあいさつした。
 今大会は、平一、北、久松、西辺、狩俣、池間、鏡原、城辺、伊良部、下地、上野、多良間の各学区がそれぞれ三チームを構成し、三十六チームで熱戦が展開された。
 競技開始とともに第一打でいきなりのホールインワンを決めた下地清吉さん(北学区)はガッツポーズで「素晴らしいね。まさか入るとは思わなかったから自分でもびっくりしたよ」と満面の笑みで喜んだ。時折小雨の降る中で行われた大会は会場全体に郷友の笑い声や歓声が響き、好プレーやホールインワンには大きな拍手が起こった。
 同大会は、沖縄宮古郷友連合会会員相互の親睦交流と健康増進を図るとともに、今回は琉球新報社の移動編集局「宮古島ウイーク」の成功も期すことを目的に開催された。(垣花尚)

 写真説明・約200人の郷友が親睦を深めながら、笑顔でグラウンドゴルフを楽しんだ=23日、浦添市の浦添中央ゲートボール場
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インタビュー
夏休みの少年非行未然防止への取り組み
たまり場のパトロールを強化

岸本 亮さん(宮古島警察署長)

 ―昨年中の夏休み期間における少年補導状況は
 宮古地区における〇五年七月二十日―八月三十一日までの少年補導総数は百三十四件。その内訳は深夜徘徊が八十九件、飲酒二十八件、喫煙十五件。〇四年同日までの総数では九十二件と、前年比で四十二件増となっているのが現状だ。県内十四署内で取りまとめた同期間中の補導総数は五千三百九十八件。深夜徘徊が三千八十二件と最も高く、次いで喫煙が千二百九十三件、飲酒六百六十六件となっている。
 宮古地区で最も目立つ罪種別の状況は
 全県で一二%の飲酒が、宮古では少年の飲酒率が三九%と最も高い。全県的に見ると深夜徘徊が多いのだが、宮古では逆転している。子どもたちの酒に対する好奇心や、また、酒を飲んでも許されるような風潮があるのでは。しかし、子どもに酒を飲ませるのはルール違反。保護者や地域の目でもって、飲酒させないよう気を付けるべき。不良行為をさせない家庭環境づくりが必要だ。
 ―その家庭環境づくりとは
 ▽家庭内における子ども在宅確認の徹底▽子どもに対する積極的な対話▽子どもの居場所づくり▽保護者自身が模範となってシンデレラタイムの励行―などが挙げられる。子どもが遊びに行くときは、どこに行くのかを聞き、帰宅時間を守らせる。規則正しい生活習慣を乱さないようにと保護者も子どもの動向に注意し、親子の会話や時間を持つことが大切だ。温かい愛情を持って掛ける「愛の一声」が、子どもの非行を家庭や地域で未然に防ぐことができる。遅くまで遊んでいる子どもを見掛けたら「早く帰ろう」などと言って帰宅を促してほしい。
 署として、今年の期間中の取り組みは
 深夜徘徊などの非行事案は、子どもが事件事故に巻き込まれる可能性が高いことから、子どもたちの安全確保を図りたい。把握されている少年のたまり場における補導活動や、路上やゲーム店などでのパトロール活動などを展開し、少年補導を強化。少年補導員協議会、防犯協会、学校関係者との連携を密に取り、警察署としても子どもたちの楽しい夏休みを有意義に過ごさせてあげたい。                            (具志堅千恵子)

 写真説明・夏休み期間中の取り組みを語る岸本署長
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 「イモを学校給食に」/新城さん(琉大教授)が島づくり提言

 国立琉球大学同窓会宮古支部は二十二日夜、同大学農学部の新城明久教授を講師に招き、講演会を開いた。新城さんは「宮古島への思い」と題して島づくりへ農業・観光の振興面から提言した。
 新城さんは、食を取り巻く環境について、沖縄県の食料自給率は三三%と低いにもかかわらず県民の危機意識は皆無に近いと危惧。「普段から他県と生産交流して、飢饉になったときの食料要請に備えるべき」と指摘したほか、「イモの役割を再評価して学校給食にもイモ食の導入を」と提案。「飽食の時代にこそ飢饉に備えるべき」と危機意識を高めるよう促した。
 また、「観光産業の背後には足腰の強い地場産業を要することから、農業など観光以外の産業の在り方を追求することが今後、宮古島の活性化につながる重要課題である」と話した。街路樹を充実化するとともに台風の後は島民総出で街路樹の手入れを行う意識の向上や電柱地中化の課題、海洋体験型観光の推進などを提言した。
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クロールできたよ/水泳講座修了、49人に証書
地域子ども教室

 宮古島市「地域子ども教室」の一環として同市立北小学校プールで行われていた水泳講座の修了式が二十三日行われた。真っ黒に日焼けした小学生四十九人が修了証書を受け取り、泳ぎに自信を付けた。
 この講座は、六月十日から全二十回にわたって開催。宮古水泳協会の上地力会長、池村廣光さん、菅浪正憲さん、柴田邦子さんのほか、下地寛さん計五人の講師陣が指導にあたった。子どもたちはそれぞれのレベルに応じて指導を受け、水に顔をつける練習から開始した子どもたちもビート板を使った泳ぎやクロール、平泳ぎの基礎ができるまでに各自上達したという。
 修了式で上地会長は、「夏休みには海で遊ぶ機会が増えると思うが、必ず大人の人と一緒に行くこと。また、おぼれている人を見つけたら、自分で助けようとせず、大声で大勢の人を呼び、協力してもらうこと」と注意し、子どもたちと約束した。
 参加した与那原真奈美さん(北小六年)は、「クロールが得意なので楽しい講座だった。次は平泳ぎがうまくなりたい」と満足気に話していた。

 写真説明・子どもたち一人ひとりに修了証書が手渡された=23日、北小学校プール
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