200平成18  7 金曜日

みゃーくブランド創出へ/特産品生産・販路開拓に道
宮古島商工会議所

 特産品の生産から販路開拓までの仕組みづくりに取り組む宮古島商工会議所(中尾英筰会頭)の「みゃーく総合マーケティング事業」がこのほど、日本商工会議所の「小規模事業者新事業全国展開支援事業」に採択された。宮古島商工会議所内の宮古島物産振興会を核に事業実施組合を設立し、島内の個人事業主や企業の生産や物流、販路開拓を支援する。素材はヤギ肉やパパイア、ハーブ、洋野菜など宮古産食材。生産や生産管理を担う農家・人材は公募される。事業収益は事業組合の雇用や新規製品開発・生産支援に充て、一部は環境保全やブランド化の費用などにも活用される。五日、中尾会頭らが記者会見で発表した。
 「みゃーく総合マーケティング事業」は、特産品の素材も含めた生産から市場調査、商品企画、加工、物流、販路開拓、ブランド化、宣伝をひとまとめにできる仕組みを、島内の事業者を軸に立ち上げようとする試み。▽産業育成(雇用、人材育成)▽環境保全▽社会貢献―を理念に、事業実施組合を立ち上げる。
 中尾会頭は「より反収の高い農作物を活用し、宮古ブランドを一日も早く立ち上げ、レベルアップを図りたい」と意気込みを示した。同会議所マーケティングアドバイザーの伊藤裕氏は「島の事業者の皆さんに賛同してもらい、販路開拓、ビジネスチャンスを持ってくる仕組みをつくっていきたい」と述べた。
 東京や大阪など大都市圏の百貨店やレストラン、ホテルなどと連携して商品企画開発を進め、雑誌やテレビなどのメディアを通して素材やレシピも紹介していく。
 販路を開拓・拡大することで、ニーズを把握し、それに応じた農業生産を展開。素材はすべて無農薬・有機栽培で生産することを前提としており、農家の公募の際には農林水産大臣が認めるJAS規格の有機栽培の認定を条件とする方針で、これにより商品の安全性を強調する。
 今年度中に、ヤギ肉やパパイア、ハーブなどを段階的に販路に載せ、来年度に本格化させる計画。並行して事業実施組合も準備を進め、早い段階の設立を目指す。時期は未定。
 宮古ブランドのイメージとして「水」を農業、「海」を観光業に位置付け、島全体のブランドイメージとして島内外に発信。環境保全も併せて強調することでブランド化を促進する。
                                       (砂川拓也)

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家庭ごみ有料化を承認/市職員削減の新案も
宮古島市行革推進委

 市民の代表で組織する宮古島市行政改革推進委員会(下地徹委員長)の第七回委員会が六日、宮古島市役所平良庁舎で開かれた。職員の定員管理の適正化、家庭ごみの有料化と減量化の推進について議論した。当初計画より職員採用数を抑えた定員適正化の新案と家庭ごみ有料化をそれぞれ推進することで意見をまとめた。
 定員管理の適正化は、合併十年後で採用数を合併時の計画の七百八十三人より五十人削減し、七百三十三人とする幹事会案が出された。
 「採用数を控えることは空洞化を招く」「採用数をさらに減らしてはどうか」などと委員の意見は分かれたが、同案を推進することとなった。また、納税などのプロジェクトチームの立ち上げや管理職数など組織機構の見直し、勧奨退職の推進などが付記する事項として挙がった。
 定員管理について近角敏通委員は「市は管理職が多い。十二人が退職したのに、その分昇任させた。管理職数の適正化が必要」と指摘し、管理職の削減を求めた。
 また、各部署での人員を整理し、宮古の特産品を作るプロジェクトチームの発足を提案する意見も挙がった。
 家庭ごみの有料化では、石垣市の例を基にした試算で一家庭当たり年間で二千七百六十円の負担増になることなどが説明された。委員はごみ減量化などにつながるとして「有料化はぜひ進めてほしい」と意見をまとめた。
 またこの日は、事務局が九月に公表する予定の「集中改革プラン」に掲載する項目の進ちょく具合が報告された。

 写真説明・定員管理の適正化などについて審議した委員会=6日、宮古島市役所平良支所
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 バイオエタノール施設を視察/内閣府・平井政務官来島
実証実験の成功に期待

 衆議院議員で内閣府大臣政務官の平井たくや氏は六日、地球温暖化防止対策事業として行われているバイオエタノール関連施設を視察した。平井氏は「第一次産業と第三次産業を融合し、新産業を創出できる。新エネルギーは理論的には非常に良い話。宮古の実験がうまくいくことでこれを全国に広げなければならない」と述べ、実証実験の成功に期待した。
 平井氏は五日に沖縄本島で行われた新沖縄IT新興研究会に出席した後、同日夕に宮古入り。平井氏たっての希望で初めての来島となった。六日は伊良部架橋建設予定地を視察した後、ガソリンにバイオエタノールを混合するりゅうせきの宮古油槽所とエタノール製造施設のある沖縄製糖宮古工場を訪れた。
 このうち沖縄製糖宮古工場では、受託しているりゅうせきの奥島憲二産業エネルギープロジェクト推進室長の説明に熱心に聞き入った。また、同工場内で使われている一〇〇%エタノール燃料で走る原付バイクに興味津々の様子だった。平井氏は「実際にスキーム(計画)はできている。あとは良い結果を残してもらえるか」と、実験結果を注視する姿勢を示した。

 写真説明・バイオエタノール製造施設の説明を聞く平井氏(左から2人目)=6日、沖縄製糖宮古工場

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文化の高揚推進など活動へ/市青年団協議会が発足
初代会長に長濱国博さん

 宮古島市青年団協議会の設立総会が五日夕、宮古島市中央公民館で開かれた。会則など四議案を原案通り承認した。初代会長には、設立準備委員会長の長濱国博さんが選ばれた。同年度予算は百十万四千百円。
 同協議会は、同市の各青年会と連携を密にし、文化の高揚を推進、明るく住み良い宮古島市の建設に寄与することなどが目的。
 活動方針は▽会員の増員▽会員相互の親睦を図る▽各種スポーツ大会を開催し会員の体力を向上する▽文化行事を開催し地域文化の発展に寄与する―などを挙げている。
 同年度事業として、野球大会(八月)、バレーボール大会(九月)、バスケットボール大会(十月)などを予定。また、研修会や沖青協の理事会、ふるさとエイサー祭りなどに参加し、他市町村との交流を深める。
 昨年十一月から設立準備委員会を立ち上げ、これまでに四回の委員会を開き、準備を進めてきた。
 役員は次の皆さん。(敬称略)
 【会長】長濱国博(伊良部)【副会長】国仲哲也(下地)【事務局長】愛澤直樹(上野)【会計】与那覇斉(城辺)【執行委員】▽友利祐輝(下地)▽洲鎌秀彦(同)▽野原隼人(同)▽佐和田睦(城辺)【監査委員】▽本村将太(西辺)▽久高将智(久松)

 写真説明・会則など4議案を承認した宮古島市青年団協議会の設立総会=5日、宮古島市中央公民館
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空港経由の路線開設/宮古協栄バス 21日から運行

 宮古協栄バス(豊見山健児社長)は二十一日から、宮古空港経由の路線バスを運行させる。運行本数は平良市街地→空港→新里・宮国線が一日三本、新里・宮国→空港→市街地線が同四本。運行は昼間の時間帯となる。運賃は空港→市街地間が二百円、空港↓うえのドイツ文化村(宮国)間が二百四十円。
 路線バスの空港乗り入れについては、観光協会や旅行会社などから要望が強かった。これを受けて検討を重ね、同路線の新設を申請していたところ五月末に認可が下りた。
 空港を利用する外来客の交通手段は現在、タクシーとレンタカーしかない。今回、路線バスが乗り入れることで交通の利便性が増し、経済的負担も軽減される。
 同社は将来的には、市街地を循環しながら平良港と空港を結ぶ路線の新設も計画している。
 新しい運行時刻表は、同社事務所に置いている。

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稲刈りに挑戦/西辺小、砂川小の児童

 宮古島市立西辺小学校(前泊宣夫校長)の児童たちも六日、平良字大浦の田んぼで稲の収穫を行った。児童たちは地域の人たちから手ほどきを受けながら稲刈りに挑戦。大粒の汗をぬぐいながら、収穫の喜びを味わった。
 収穫をしたのは、四月に田植えも行った同校の四・六年生。児童たちはたわわに実った稲をしっかりとつかみ、かまで刈り取りを始めた。品種は「コシヒカリ」。収穫した稲は児童たちの手によって脱穀・精米され、一カ月後には皆で食べながら豊作を祝う予定だという。
 参加した仲間元春君(六年)は「おばあみたいに稲をうまく刈るのは難しかった。でも、自分で収穫した米を食べるのがいちばん楽しみ」と笑顔で話した。
 また、宮古島市立砂川小学校(平良隆校長)は六日、六年生十七人を対象にした稲作体験学習を実施した。稲は今年三月から、城辺の浦底漁港近くにある田んぼで育てた。青空の下、児童らは豊かに実った稲穂を丁寧に刈り取った。
 参加した徳久順子さんは「稲刈りは初めてだが、思ったより刈り取りは難しい」と額の大粒の汗をぬぐった。
 蒸し暑い中、児童らは水分を補給しながら作業。刈り取った後は、児童や父母、教師らに笑顔が広がった。
 この日収穫された米は、来年三月にカレーライスを作り、全児童に振る舞われる予定。

 写真説明(上)・稲刈りを通して収穫の喜びを味わった西辺小の児童たち=6日、平良字大浦
 写真説明(下)・蒸し暑い中、元気に稲を刈り取る砂川小の児童たち=6日、浦底漁港近くの田んぼ


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