200平成18  626 月曜日

環境に優しい社会づくりを/「あたらか祭り」初開催
講話やイベントで意識高める

 暮らし方を見直し環境問題について考える「宮古島環境フェア2006美ぎ島あたらか祭り」(主催・宮古島市、同市教育委員会、同祭り実行委員会)が二十五日、市中央公民館で開催された。自然の素材を使ったおもちゃ作りや生活資源の持続可能な社会づくりをテーマにした講話など多彩なイベントが行われ、幅広い年代層が環境保全の大切さについて意識を高めた。会場からは「環境に優しい社会の構築には、行政と市民の徹底した意見交換が不可欠」との声が上がり、住民一人ひとりの関心度を高めることの重要性が示された。
 あたらか祭りは、美しい自然環境や安全な暮らしを次の世代に手渡すために、暮らし方を見直す機会として初めて開催された。「あたらか」とは島言葉で「もったいない」という意味。
 開催に当たり伊志嶺亮宮古島市長は「行政と民間が力を合わせて手作りで企画した。この祭りを通して、いま一度『あたらか』の意味を考えてみましょう」と呼び掛けた。
 意見交換では、ごみ有料化についての議論があり、市当局が検討している同問題について「反対ではないが、行政が一方的に決めず、まずはごみ減量化に対する住民の意識を変える努力をすべき」「有料化に伴う収入はごみ行政に使うべき」などの意見があった。
 これに対し伊志嶺市長は「有料化については市民の理解を得ることが大事。市民との会話を何百回でも重ねながらごみ問題の解決を図りたい」と話した。
 那覇市リサイクルプラザを委託運営している環境市民団体「アースの会」の宮良弘子さんは、会活動の様子を紹介。「リサイクルプラザに集まった物はすべて再利用されていると思っている人も多いが、衣類なども半分ほどは捨てている状況」と説明し「古い衣類はリメイクして使うなど資源ごみは家から出さないことが大事」と話した。また、女性の生理用品や乳幼児のおむつは布を洗濯して繰り返し使用していることや、はしを持ち歩いて外出先で割りばしを使わないことなど、会のメンバーの実践例を紹介した。
 沖縄大学学長で県環境審議会会長の桜井国俊さんは「持続可能な社会の発展を目指して取り組むことが次の世代に対する私たちの責任」と訴え、無秩序な公共工事や急増する排出ガスが沖縄の環境破壊を加速させているとして「車を使わず歩きたくなるような街づくりの推進、米軍基地容認の見返りとなっている公共工事がなくても生きていける明確なビジョンが必要」と主張した。
 また、東京農業大学助教授の中西康博さんは「宮古島は地下水の量は豊富だが、全域的に土地利用が進んでいるため水質については常に監視する必要がある」と話した。
 また、「未来のために」と題して意見発表した伊良部中三年の久貝莉穂さんは「便利だから、楽しいから、使い捨てだから、という理由で自由に使っている物が環境破壊をしていたらこの先どうなるのだろう。私たちには、もっと自分自身の生活を見直すための『目』『耳』『心』が必要だと強く思う」と話した。
(砂川智江)

 写真説明・多数の市民が来場し、環境問題について考えた=25日、宮古島市中央公民館

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心肺蘇生法など学ぶ/救急救命講習会

 普通救急救命講習会(主催・宮古島市消防本部)が二十五日、同本部多目的ホールで開かれた。レジャー関係者や一般住民など十四人が参加し、一人でもできる心肺蘇生法などを学んだ。
 講習会では、第二警備救急係の隊員らがビデオなどを使って、蘇生法の重要性を強調した。心臓が停止し三分が経過すると、死亡率が五〇%を超えるため、早いうちの救命処置が必要と説明。通報を受けてから救急車が現場に到着するまで平均六分かかる現状に「現場に居合わせた人が、適切な処置をすることで救命リレーが行われる。リレーの第一走者となる人が、命を助ける重要な役割となる」と呼び掛けた。
 その後、心肺蘇生法や大出血時の止血法(包帯法)、AED(自動体外式除細動器)の使用方法など手技を実演。▽傷病者の周辺確認(二次災害防止)▽気道の確保▽人工呼吸▽心臓マッサージ―などを指導した。講習会終了時には、AEDの使用が認められた講習修了者カードを授与した。
 参加した遠藤真紀さん(27)=平良=は「いつ、どこで、救命にかかわる状況に遭遇するか分からない。安全で安心してレジャーを楽しんでもらうためにも、冷静に対応できるようになりたい」と話した。
 同救急係の宮国和幸係長は「講習会を通して人命救助の大切さを啓蒙、普及したいと開催している。毎月第四日曜日には無料で講習会を行っているので、広く一般市民にも参加してほしい」と呼び掛けた。
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 「チョウ見つけた」/平一小1年生 親子で自然観察

 宮古島市立平良第一小学校(下地邦雄校長)に通う一年生を対象にした親子ウオークラリー(主催・同校一学年保護者会)が二十五日、県立宮古少年自然の家で行われた。参加した児童たちは自然の家周辺に生息するチョウや虫などを観察しながら、自然の楽しさに触れた。
 これは、同校が一学年を対象に毎年実施している恒例行事。授業の一つである生活科の勉強と、家族間のコミュニケーションを図ることが狙い。一年生百四人とその家族が参加した。
 児童たちは虫取り網、虫取りかごを両手に自然の中をウオーク。舞うチョウや木に止まっているセミを見つけては「大きいから赤ちゃんじゃない大人の虫だよ」、「オスかな、メスかな」と注意深く観察していた。
 親子四人で参加した下地柚希ちゃんは「チョウを捕まえて楽しかった。虫はそんなに怖くない。またみんなで来たい」とうれしそう。父親の昌彦さんは「たまには自然に触れ合うのも良いと思って参加した。とても有意義な時間を過ごせた」と笑顔で話した。
 保護者会の下地睦子会長は「実施前には各保護者らで図鑑を読んで勉強したりと、子供たちを楽しませたいと私たちも学びました。こんなに楽しそうにしている姿を見るのは親としてとてもうれしい」と述べた。

 写真説明・参加した児童たちは夏の自然を肌で感じていた=25日、県立宮古少年自然の家
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ウエサト電気が6連覇/全宮古Gゴルフチャンピオン大会
個人は川満秀子さん優勝

 宮古グラウンドゴルフ協会(下地常政会長)主催の第七回全宮古グラウンドゴルフチャンピオン大会が二十五日、平良前福多目的運動場で開催された。
 熱戦を繰り広げた結果、団体の部ではウエサト電気Aが六連覇を達成、個人の部では川満秀子さん(佐良浜ヤカラーズ)が優勝した。
 同大会はグラウンドゴルフ愛好者らが一堂に会し、体力づくりをするとともに相互のきずなを深め合うことが目的。宮古圏域からグラウンドゴルフ愛好者ら百九人が参加し、晴天の下、さわやかな汗を流しながら交流を深めた。
 開会式であいさつした宮古グラウンドゴルフ協会の平良健副会長は、「グラウンドゴルフは生涯できるスポーツ。互いに交流を深めながら、健康を維持し和気あいあいとプレーを楽しみましょう」と呼び掛けた。
 大会の結果は次の通り。
 【個人の部】▽優勝=川満秀子(佐良浜ヤカラーズ)▽二位=高江洌彦(ウエサト電気A)▽三位=山口勝(伊良部協会A)
 【団体の部】▽優勝=ウエサト電気A▽二位=下崎理容館▽三位=なかよしチーム

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内助の功≠ノ福原さん/宮古島署が「優良家族」で表彰
城辺・長間駐在所

 宮古島警察署の岸本亮署長はこのほど、城辺の長間駐在所を訪ね、今月九日に県警察本部で優良駐在所家族として表彰を受けた福原安宏警部補の妻・富子さんを激励した。富子さんは「地域の安全や安心を守るため、夫を支えながらこれからも頑張っていきたい」と感謝した。
 二十四時間三百六十五日、地域の安全を守るため奔走する福原警部補を支え続けている富子さん。早朝や夜中でも事件や事故の対応に飛び出していく夫の背中を温かく見守る妻は、警察官を支える優良駐在所家族として高く評価され、このたび県警から表彰された。
 富子さんは「夫は『地域との信頼関係を築くことが大事だ』と私に話し、積極的に地域とかかわることの大切さを教えてくれた。密着した身近な駐在所だからこそ、いろいろな行事に積極的に参加している」と話す。「駐在所勤務だからといって大変な思いをしたこともない。逆に夫には感謝している。この仕事じゃないと味わえない醍醐味がここにある」と笑顔を見せた。
 受賞を受けた富子さんに対し福原警部補は「おめでとう。妻がいなければここまで頑張ることもできなかった。内助の功に感謝している」とほほ笑んだ。
 岸本署長は「住宅でもあり職場でもあるという特殊な勤務環境の中で、家族の応援はとても重要。今後も一緒になって地域や夫をサポートしてほしい」と激励した。

 写真説明・岸本署長(左)から賞状を手渡され、笑顔を見せる富子さん(中央)と福原警部補(右)=長間駐在所

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友利、前里が三冠達成/先島親善卓球
宮古が団体、個人優勝総なめ

 第四十二回先島親善卓球大会は二十五日、宮古工業高校体育館で一般、シニアの個人戦決勝までを行った。宮古勢は、前日の団体戦男女優勝に続いてこの日も上位を独占。一般・シニアの男女シングルスとダブルスでそれぞれ優勝を飾った。
 一般男子シングルスでは、友利太一(宮古)が決勝戦で親泊靖(同)を破り優勝。友利は、親泊と組んだダブルスと男子団体でも優勝し、三冠を達成した。
 一般女子シングルス決勝では、前里美幸(同)が味村共子(八重山)を退け四連覇。母親の前里初子と組んだダブルスと女子団体も制し、こちらも三冠を獲得した。
 シニア女子シングルスでは、前里初子(宮古)が川根ひとみ(同)との宮古勢同士の対決を制し、一般から数えて十五年連続優勝の偉業を達成した。シニア男子シングルスは、下地恵政(宮古)が優勝した。
 同大会は、卓球技術の向上と交流を深めようと毎年、宮古と八重山で交互に開催。今大会には宮古、八重山合わせて約六十人の選手が参加し、二日間にわたって熱戦を繰り広げた。

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