200平成18  625 日曜日

10アーティストが共演ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル
環境自然保護テーマに/ファン6000人が熱狂

      
 最高の盛り上がりを見せたオレンジレンジのライブ=24日、宮古島コースタルリゾートヒララ・トゥリバー地区

 県内外の人気ロックバンドが出演する「ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル2006」(主催・同実行委員会)が二十四日、宮古島コースタルリゾートヒララ・トゥリバー地区で開催された。県内からはオレンジレンジやモンゴル800、県外からはケツメイシなど計十アーティストが共演。集まった約六千人(主催者発表)のロックファンを熱狂させた。

 同イベントは今年で二回目。テーマは「海に優しく 空に優しく 美ぎ島音楽とECOな祭典」。宮古島の環境自然保護を目的とした「美ぎ島募金」に協力し、会場内のブースには募金箱が設置された。
 会場前の午前中から入場ゲートには長蛇の列ができた。少しでもいい場所で好きなアーティストを見ようと、ステージ前に詰め掛け猛暑の中、開演を今か今かと待ち構えていた。
 同フェスティバルの最後にオレンジレンジが登場すると、会場のボルテージは最高潮に達した。観客は総立ち。「チャンピオーネ」「ロコローション」などヒット曲を連発し、会場を最も熱くした。
 また、初参加のケツメイシも人気を集め、会場前方はすし詰め状態に。「旅人」「君にBUMP」など名曲を惜しみなく披露し、感動で涙を流すファンの姿も見られた。
 この日の最高気温は三二・一度(午後一時五十六分)と今年最高を記録した。
 開会式で平良直也実行委員長は「この空、海を全国に伝える宮古島の使者になってください」と呼び掛けた。
 入場者にはごみ袋が手渡され、ごみは自分で会場の外に設置されたごみ箱に捨てるよう説明され、エコな祭典に協力を求めていた。(洲鎌恵仁)

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廃船の放置が増加/適正処理のめど立たず
かかる費用は数十万円/漁業離れで買い手つかず

 宮古では近年、ガラス繊維で補強したプラスチック(FRP)漁船の廃船放置が増える傾向にあり、船主らが適正に処理しない廃船は、今後社会問題へ発展しそうだ。船主らが自己責任で廃船を処分する手だてしかない。

 ◇処理は産業廃棄物最終処分場
 放置された廃船は、産業廃棄物の一つ。船主らは、産業廃棄物最終処分場までの輸送費や処分費を含めた費用が数十万円に上ることから、漁港などに陸揚げし放置しっぱなし。
 船主らは、宮古でもFRP廃船が処理できるということをほとんど知らない。平良の野田山林そばにある民間会社では産業廃棄物最終処分場を経営する。従業員の男性は「FRP廃船のプラスチックのみなら、キロ当たりの処理費は八十円。産廃税は一%。廃船には木材や鉄類などが装備されているものもあり、そういうものは別料金となる」と説明する。
 ◇不法投棄
 漁港内にFRP廃船を放置すると、不法投棄とみなされる。環境美観を損ない、漁港の有効活用の妨げとなる。漁港管理者が船主らに撤去するよう指導するが、船主らはなかなか腰を上げない。
 ◇産業廃棄物
 宮古島市伊良部の佐良浜漁港では、これまで台風などで被害を受けたFRP船が約二十隻ほど放置されていた。船主らは修繕することなく、廃船として放置した。伊良部水産観光課はこのほど、放置廃船の撤去を判断し、漁港区域外へ移動した。しかし、漁港区域外でも産業廃棄物には変わりない。
 ◇漁業離れ
 一方、平良の池間漁港では、漁港内と漁港区域外で数隻のFRP廃船が放置され、撤去と適正な処理のめどは立っていない。船主らの高齢化が進む中、漁業離れで廃船が増える可能性は高い。
 六十代のある船主は「後継者がいない。将来、漁船がどうなるか分からない。漁船の構造からレジャー船への転用は難しいので、漁師の買い手がいないと転売できない」と話し、転売できない場合は放置廃船になることを示唆した。
 ◇処分時代
 本土から宮古にFRP船が導入されたのは、沖縄が本土復帰した一九七二年前後だった。FRP船は木造船より優れた耐熱材や速度などが高く評価され、急速に導入が広がった。現在の漁船はほとんどがFRP船だ。今年は七二年から三十四年を迎える。FRP船の老朽化は進み、処分時代に入った。
 ◇〇四年度の漁船総隻数四百三十七隻
 沖縄総合事務局農林水産部宮古島統計・情報センターによると、二○○四年度宮古の漁船総隻数は四百三十七隻。内訳は、無動力船が九隻、船外機付船が八十九隻、一d未満から十d未満までの船が三百三十九隻となっている。(伊良波彌)

 写真説明・放置された廃船=24日、伊良部の佐良浜漁港付近

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 下地クラブ、初の県制覇/サントリー杯小学生バレー
8月に全国大会へ出場

 サントリーカップ全日本バレーボール小学生沖縄県大会が二十三、二十四の両日、西原町民体育館を主会場に行われ、宮古から出場した女子の下地クラブが初優勝を飾った。チームは八月十五日から東京体育館で開催される全国大会に出場する。
 二十四日、宮古空港では多くの父母らが選手らを出迎え。主将の友利風胡(ふうこ)さんは「皆さんの応援のおかげで優勝できた。全国制覇できるよう練習を頑張りたい」と笑顔で話した。
 前泊清監督は「平良優前監督(現・平良第一小)と三年計画で優勝を目指して頑張ってきた。優勝でき、本当にうれしい」と話し、父母らの支えに感謝。「素晴らしい子供たちに巡り会えて幸せ」と喜んだ。空港には平良さんも駆け付けた。
 下地クラブは三回戦までに、饒波(南部)、松島(那覇)、長嶺(南部)にいずれも2―0のストレート勝ち。準々決勝、佐良浜クラブとの宮古勢対決も2―0で制した。準決勝は中頭一位の西原に第一セットを先取されるも、第二セット、第三セットを取り2―1の逆転勝ち。決勝はスパイクが好調で、知念に2―0で快勝した。
 友利誠男(のぶお)父母会長は「練習の成果を出せれば優勝できると思っていたが、本当は心配だった。実現してくれたことをうれしく思う。父母の皆さんの協力あればこそで、感謝したい」と語った。迎えた下地小の与儀透校長は「きょうはゆっくり休んで優勝をかみしめて」とねぎらった。
 全国大会へ向け、主将の友利さんは「全国大会までにサーブカットやサーブのミスをなくしたい」、前泊監督は「失点を少なく、自分たちのペースで試合できれば上位にいける。一戦一戦、自分たちのバレーをしたい」と決意を新たにしていた。

 写真説明 上・初優勝を飾り全国大会への出場権を獲得した下地クラブの選手ら=24日、西原町民体育館
 写真説明 下・相手ブロックをかわして攻撃する下里美由紀C=24日、西原町民体育館
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薬物乱用、絶対ダメ/中・高校生らが街頭キャンペーン

 二○○六年度「ダメ。ゼッタイ。」普及運動6・26ヤング街頭キャンペーンが二十四日、宮古島市平良のスーパー前で行われた。県宮古福祉保健所や県薬物乱用防止協会宮古支部の関係者、中・高校生のボランティアら約四十人が参加。買い物客らに、薬物乱用をなくすための啓発パンフレットを配布するとともに募金活動を実施した。
 開会式で、同保健所の上原真理子所長は「宮古地区では本年、大麻関連で二件、二人検挙されるなど、予断を許さない状況」と指摘した上で「『薬物乱用はダメ。ゼッタイ』を合言葉に、住民への呼び掛けをお願い申し上げる」と述べた。
 ボランティアで参加した久松中学校三年生の棚原鈴江さんが、内閣総理大臣のメッセージを読み上げ「薬物乱用防止の輪を広げてください」と激励した。
 同支部の安里敬一支部長は「安心で住み良い宮古島をつくろう」と述べ、薬物乱用の防止を訴えた。
 参加者らは二つのグループに分かれて、街頭キャンペーンを展開した。
 募金は国連に寄贈され、薬物乱用の防止活動を行っている民間団体の活動資金として活用される。
 同運動の期間は、六月二十日−七月十九日までの一カ月。一九八七年、国連は六月二十六日を「国際麻薬乱用撲滅デー」と定めた。

 写真説明・募金を呼び掛けるボランティアら=24日、サンエーショッピングタウン宮古前

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新鮮野菜求めにぎわうJA農産物直売所「あたらす市」
誕生6カ月記念し即売会

 あたらす市夏感謝祭・誕生六カ月記念(主催・あたらす市協議会)が二十四日、二日間の日程で宮古島市平良のJA農産物直売所で開幕した。会場には地元で取れた新鮮カボチャやトウガン、パパイア、マンゴーなどの農産物がずらりと並ぶ。いずれも市価より安く飛ぶように売れた。
 開会セレモニーで、主催者を代表して福原貞雄同協議会長は「新鮮で安い農産物を提供するのがモットー。農産物が予想以上に売れ、生産者の生産意欲が高まっている」と述べた。
 直売所前では、JA青壮年部による野菜即売会が開かれ大盛況だった。
 伊良部支部の長浜国博支部長は「伊良部はカボチャの名産地。今回は市価の半値で即売したところ、予想以上に売れた」と満足の表情を見せた。
上野、下地の両支部は、一個三`前後のトウガンを百円で販売。買い物客の中には、三個買う人もいた。
 きょう二十五日は、午前十時三十分から親子クラフトバンド手芸コーナー、同十一時から梅干し作り実演会、マンゴー格安販売、グラウンドゴルフ大会を行う。午後四時三十分からは、宮古高校吹奏楽部の野外ライブ演奏が開催される。

 写真説明・JA青壮年部コーナーでは、カボチャやトウガンなどが飛ぶように売れた=24日、JA農産物直売所「あたらす市」

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史跡や御嶽など紹介/「宮古の歴史と文化を歩く」発刊
県歴史教育者協宮古支部

 県歴史教育者協議会宮古支部はこのほど、宮古の文化財や史跡、御嶽などを紹介したガイドブック「宮古の歴史と文化を歩く」を発刊した。
 この本は、第四十七回歴史教育者協議会全国大会沖縄大会のフィールドワークで来県する人たちの案内書として発刊された「平和のためのガイドブック『沖縄』」の宮古編を基に、宮古の全体像が把握できるように内容や項目を大幅に改めた。
 第十五章まであり、「平良」「城辺」「下地」「上野」「多良間」の各地域にある碑や名所・旧跡などを紹介しているほか、「政治・経済」「教育・文化」「産業」「民俗行事」「戦争」など、宮古にかかわりのある出来事や祭りなども分かりやすく編集した。案内図も明記し、本を手にしながら、各地の歴史や文化の所在地を巡ることができる。
 執筆者は、下地國雄、下地康夫、友利恵勇、友利定雄、仲宗根將二、仲地清成の六人。
 百四十四n。定価五百円(消費税込み)。平良の麻古山書房(電話72・7669)で発売している。

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