200平成18  611 日曜日

受診者数、2年連続増/救急診療所06年度実績
 

 宮古休日・夜間救急診療所(藤川栄吉所長)は九日、二○○六年度診療状況をまとめ発表した。それによると、受診者数は延べ三千五百八十三人で二年連続で増加した。市民への一次救急医療施設業務の広報活動を展開した成果が出た形となった。宮古病院の救急室は連日、患者数が多く、それに伴い待ち時間も長くなることから、軽傷の急患は同救急診療所での診療が求められていた。
 受診者数増に伴い、診療収入は前年度より四百六十四万円増の二千五百六十九万円の実績を上げた。受診者総数は、一九八五年度の一万八千百九十九人をピークに減少し、二〇○三年度は二千八百七十五人にまで落ち込んだ。診療所の運営委員会では、診療業務の広報活動が周知徹底されていないと指摘していたが、広報活動の強化で、○四年度は三千三百三十三人まで増えた。
 ○五年度の診療科別では、内科が最も多く二千二百十八人(全体構成比六一・九○%)、次いで小児科五百八十人(同一六・一九%)、外科五百四十三人(同一五・一五%)、その他二百四十二人(同六・七五%)。
 年齢別診療では、三十―五十歳未満が七百七十四人で最多。次いでゼロ―六歳未満が七百十二人、十五―三十歳未満が六百六十三人。最も少なかったのは十―十五歳未満の二百八十九人だった。
 疾患別では、呼吸器系が千八百四人で最も多く、全体構成比の五○・三四%を占めた。呼吸器系の中では、急性上気道炎が九百五十七人で最多だった。                                    (伊良波彌)
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06年度予算は77億円/支庁農林水産整備課管轄分

 県宮古支庁農林水産整備課管轄分の二〇〇六年度予算は前年度比三・七%減の七十七億円となった。内訳は県が行う県営事業が四十億円、市村などが行う団体営事業が三十七億円。予算総額のうち、畑地かんがいとほ場整備の二分野が六割を占めている。
 県営畑地かんがいの新規地区は上野の高田と城辺福北の二地区。高田は総事業費八億円をかけ、二〇一〇年度までの五年間で百四十四・九fの畑にスプリンクラーなどを設置する。福北の総事業費は九億円。面積が八十三・六f。事業期間は五年間。
 県営ほ場整備の新規地区は下地マクソコの一カ所。総事業費は十三億円。四十八・一fの畑の表面を平らにし四角形に区画整理する。
 下地の内原地区では、耕土流出防止のため畑の表面の傾きを緩やかにする工事を施す。新規の防災事業で総事業費は七億円、受益面積が二十二・四f。期間は一一年度までの六年間。
 単年度予算の主な事業別内訳は県営ほ場整備二十億円、畑地かんがい十億円、団体がほ場やかんがい施設を整備する基盤整備促進事業十八億円、漁港整備六億円―などとなっている。
 ほ場は〇四年度末までに四千五百七十八fが整備されたが、整備率は四一・一%と県平均の五〇・七%より遅れている状況。同課は「新規地区の創出」を今後の課題としている。漁港整備は佐良浜漁港を中心に行う。
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 美ぎ島宮古 構築へ/ふるさとづくり推進協設立

 市民運動を推進し、市民生活における実践を通じて清潔で緑多く、親切と思いやりのある住み良い宮古島市の実現を期することを目的にした「宮古島市心豊かなふるさとづくり推進協議会」の設立総会が九日午後、平良庁舎で開かれ、会長に前川尚諠さん(53)=平良字西里=が全会一致で選任された。任期は二年。前川会長は、心豊かな美ぎ島宮古の構築に向け決意を新たにした。
 定期総会が開かれ、「宮古島市を美しく清潔にするクリーン賞」「緑の街角賞」「親切運動活動賞」の三議案が承認され、個人・団体を表彰することにした。協議会の事業を円滑に図るクリーン(浄化)・グリーン(緑化)・グレイシャス(親切でいたわりのある心)の三部会の役員が選出され、今後、本格的な活動を展開していく。
 設立総会で、同市の伊志嶺亮市長は「厳しい財政の中ではあるが、皆さんから支援活動の要請があれば対処していきたい」と財源支援に積極的に取り組んでいく姿勢を示した。
 「宮古島市心豊かなふるさとづくり推進協議会会則」など四議案が上程され、原案通り承認された。
 定期総会では、三部会の役員を選任したほか、
新年度の事業計画や歳入歳出予算など五議案を承認した。事業計画では、多くの市民に呼び掛けて会員の増強を図り、充実した推進協議会活動を展開していく内容などを盛り込んだ。新年度予算は、歳入歳出とも二百万円。
 理事・役職は次の通り。(敬称略)
 【会長】前川尚諠【副会長】與那覇教子▽真壁恵修▽川満恵栄【クリーン部会長】砂川恵美子【同副会長】花城加代子【グリーン部会長】友利吉博【同副会長】仲宗根孝【グレイシャス部会長】與那覇清【同副会長】比嘉初江【企画政策部長】久貝智子【環境保全課長】饒平名功【農政課長】長間健二【監査】狩俣博三▽国仲忠

 写真説明・設立総会では伊志嶺市長(右)があいさつ、今後の活動を期待した=9日、市役所平良庁舎

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専門家による委員会設置へ/市がリハビリ病院に回答
塩素イオン濃度上昇問題

 平良の四水源地の塩素イオン濃度が上昇している原因が、温泉排水であると旧宮古島上水道企業団が公表したことで損害を被ったとして、宮古島リハビリ温泉病院(奥原典一理事長)が宮古島市(伊志嶺亮市長)に対して調査と釈明を求めている問題で、市側が五月三十日付で「強制的な行政指導ではなかった。流域外処理はこれまでの協力に感謝している」とした回答書を送付していたことが、十日までに分かった。市側は専門家らによる学術委員会を設置し、原因究明に取り組む方針。
 同病院代理人の市川尚弁護士は「市側がどのような具体的な取り組みをするのか期待を込めて見守りたい。病院の名誉回復の道筋を示してもらいたい」とコメントした。
 同病院は四月十九日に会見を開き「塩素イオン濃度の現況と決め付け、水源流域外排水の行政指導を行い、有形無形の計り知れない損害を受けた」として、市に対し二カ月以内の科学的調査と、その結果に基づいた釈明を行うよう要望していた。また、市当局の誠意が見られない場合は、損害賠償請求訴訟も辞さない構えを示していた。
 四水源地の塩素イオン濃度は現在、上昇はみられないものの、依然高い数値を示している。

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北中が団体初優勝/小・中学校囲碁県代表選抜大会

 第三回文部科学大臣杯小・中学校囲碁団体戦の県代表選抜大会(主催・日本棋院など)が十日、浦添囲碁会館で開かれ宮古島市の北中学校が初優勝した。北中は七月三十、三十一の両日に東京都の日本棋院で開催される全国大会に派遣される。
 北中からは粟国直幸君(三年)、前里成人君(同)、大野雄一郎君(同)、安室大志君(同)の四人が参加し、同四人のうちの三人でチームを編成。中学校の部では参加四チームでリーグ戦が競われた結果、北中が三戦全勝で優勝を飾った。個人成績も三人が全勝するという完ぺきな勝利だった。粟国君は「初めての大会だったけど、実力は出せたと思う。全国大会では自分たちの実力を試してみたい」と話した。
 北中チームの四人は一年半ほど前から、宮古島市内のこすみ囲碁教室に通って腕を磨き、今回の快挙となった。
 同囲碁教室の主宰者で、北中チームを引率した池間博美さんは「まさか優勝できるとは思わなかった。今回は高校生大会に向けて、経験を積ませるための参加だった。自信が付いたと思う。全国大会は厳しいとは思うが、もう少し期間があるので、頑張って力を付けてほしい」と激励した。宮古空港で出迎えた日本棋院平良支部の池村浩明支部長は「一勝だけでもしてくれれば良いと思っていたが、優勝してくれて望外の喜びだ。全国大会に向け、これからも精進してほしい」と話した。

 写真説明・初優勝を飾り凱旋(がいせん)した(右から2人目より左へ)大野君、仲間君、粟国君、安室君=10日、宮古空港


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魅力や課題再発見/島内観光地を巡り研修
宮古観光協青年部

 宮古観光協会青年部(我那覇宗広部長)は十日、「Discovery(発見)宮古島プロジェクト」と題して宮古島の観光地研修を実施した。同青年部員と行政、観光関係者らが東平安名崎やみやこパラダイスなど十六カ所の観光地を見学・体感した。今回が初めての取り組みで、観光客の立場で観光地を見ることで宮古島の魅力や課題を再発見することが目的。
 観光客と同じ視線で宮古島を見るため、観光ガイドが案内をしながら観光バスで各所を訪問した。いつもとは違った視点で観光各所を巡る中、トイレの数の少なさなど改善点に気付く声も聞かれた。当日は朝から強い雨が降り続いていたため、池間湿原などはバスから降りることができず、窓ガラス越しの見学となった。
 我那覇部長は「さまざまな観光客の気持ちを体感するため、雨を期待していた。晴天時の美しい海が見られない観光客にとって、宮古島をどのように楽しんでもらうか考える機会となった」と意義を強調した。
 参加したOTSレンタカーの砂川ひとみさんは「実際に観光ガイドを聞き、観光客の方々に対して観光地について説明をする際の勉強になった」と話した。

 写真説明・50人余りの観光関係者らが参加した観光地研修=10日、みやこパラダイス

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